
2025年12月の投稿記事
男性の口腔ケアこそ妊活を成功へ導く鍵になる
これまで「妊活=女性の問題」という意識が根強くありましたが、実は男性側の健康状態も大きく関わっています。特に、口腔内の慢性炎症状態である 歯周病(特に進行した状態の 歯周炎)が、 男性の精液・精子の質を低下させる可能性 が複数の研究で示されています。
本記事では、男性の妊活支援という視点から歯周病の意味を整理し、「男性だけ」目線でチェックすべきポイントとケア方法をまとめます。
歯周病が男性生殖機能へ及ぼす影響とは?
研究が示す関連性
ある症例対照研究では、精液異常のある男性群と正常精液の男性群を比べたところ、精液異常群に「中等~重度の歯周炎」が有意に多く認められました。中等〜重度歯周炎の人は精液異常を有する割合が高く、歯周炎が精液状態と関連している可能性があると報告されています(OR=3.377, p=0.005)。
系統的レビューでは、歯周炎のある男性は精子運動能・形態・DNA断片化(SDF)等が悪化している傾向があると結論づけられています。例えば、歯周病の炎症負荷が高い男性では「精子の運動能が統計的に有意に低かった」という報告もあります。
なぜ影響するのか?考えられるメカニズム
歯周病による慢性炎症が、血管を通じて全身に炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-αなど)を放出し、生殖器(精巣・精細管・血液‐精巣関門)に影響を与える可能性があります。
炎症 → 酸化ストレス(ROS:活性酸素種)の増加 → 精子膜や運動能にダメージ、DNA損傷を誘発という流れが指摘されています。
歯周病菌やその代謝産物が血中に入り、「遠隔部位(精巣・附属器など)」にも影響を及ぼす可能性があるという仮説もあります。
男性が“今すぐ見直すべき”口腔・妊活ポイント
妊活中、またこれから妊活を始める男性として、以下のチェックリストをぜひ活用してください。
- 歯ぐきの出血・腫れ・口臭を感じていないか?
歯周病の初期サイン。気づかないうちに進行しているケースも多い。 - 「歯肉ポケット深さ」「臨床付着損失(CAL)」の検査を受けたことがあるか?
研究ではこの指標が精液の運動能・濃度と関連していた。 - 定期的に歯科で歯石除去・クリーニングを行っているか?
歯垢・歯石は慢性炎症・菌の温床となる。 - 喫煙・過剰飲酒・喫煙歴がないか?
口腔だけでなく、全身・生殖機能にもマイナス要因。 - 食習慣・生活習慣が整っているか?(特に糖質過多・甘い物常習)
炎症体質を助長し、口腔内・全身の健康に影響。
鍼灸・不妊サポートの視点から+αにできること
当院「宇都宮鍼灸良導絡院」では、男性の妊活支援も視野に入れ、鍼灸・自律神経・血流・ホルモンバランスの調整を行っています。口腔内ケアとは別の施策として、以下のようなアプローチが可能です。
- 自律神経測定によるストレス・生活リズムの可視化
→ ストレス過多は炎症反応を活性化させ、男性の生殖機能にも影響。 - 鍼灸による血流改善・精巣周囲の循環促進
→ 炎症・老廃物の除去を促す土台作り。 - 食事・栄養・生活習慣アドバイスと口腔ケアの連携
→ “身体+口腔”の一体ケアとして妊活を支援。 - パートナーと一緒に口腔環境を整える提案
→ 妊活はカップルでの取り組みが効果的。
まとめ
男性の口腔内、特に歯周病・歯周炎という慢性炎症状態は、「精子の質」「運動能」「DNA損傷」などの観点から、妊活における無視できない要因であると、最近の研究が示し始めています。妊活中の男性が“歯ぐきの健康”を整えることは、たんに「虫歯・歯槽膿漏を予防する」という枠を超えて、「赤ちゃんを迎えるための身体づくり」の一歩として非常に意義があります。
もしパートナーと共に妊活中であれば、男性側の口腔ケアも“必須チェック項目”としてぜひ取り入れてください。歯科・鍼灸・生活習慣改善を含む総合サポートによって、妊活成功の可能性を高めるお手伝いができます。
正しい治療を受けるために
- 歯周炎が疑われる場合:歯科で「歯周ポケット測定」「臨床付着損失(CAL)」などをチェックしてもらいましょう。
- 精液検査・男性不妊検査を受けている場合:その結果と口腔状態をリンクして、早期改善を検討することが有効です。
- “口腔ケア=費用がかかる”と思われがちですが、妊活の成功までを見据えた投資と捉えることで、モチベーションも上がります。
📚参考文献
- Dan-Ying Tao, Jia-Lin Zhu, Chun-Yu Xie, Yan-Ping Kuang, Wei-Ran Chai, Edward Chin Man Lo, Wei Ye, Fei Li, Xi-Ping Feng, Hai-Xia Lu. Relationship between periodontal disease and male infertility. Oral Diseases. 2020; (Epub) (OR = 3.377)
- Fiki Muhammad Ridho et al. Association between periodontitis and sperm quality: a systematic review and meta-analysis. Rwanda Medical Journal. 2025; 82(2):41-52.
- “Exploring the link between periodontal disease and sperm quality.” Journal/Review. 2024/2025.
- “Infertility and inflammation: The potential connection to periodontal disease.” DentistryIQ. 2017.
妊娠しやすい身体づくりを始めませんか?
宇都宮鍼灸良導絡院は、大阪市都島区にある妊活専門の鍼灸院です。体質改善から不妊治療のサポートまで、患者様一人ひとりに合わせた施術をご提供しています。妊活や体調のお悩みなど、どうぞお気軽にご相談ください🍀
歯周病が妊娠までの時間を延ばす可能性〜口腔ケアは“妊活”の必須ステップ〜
妊娠を希望する方が増えている一方で、「なかなか授かれない」という悩みも少なくありません。よく知られている原因としては、年齢、卵巣・精子の状態、ホルモンバランス、子宮・卵管の通過性などがありますが、近年「口腔内の環境」、特に 歯周病(歯を支える骨や歯ぐきが細菌感染・慢性炎症によって破壊される病態)が、 妊孕力(妊娠する力)を低下させる可能性 が注目されています。
今回は、歯周炎と妊活(妊娠しやすさ・妊娠までの時間)との関連を、最新のエビデンスを交えてわかりやすく整理し、妊活の視点から口腔ケアの重要性をお伝えします。
歯周炎とは何か?
まず、歯周炎の理解から始めましょう。
歯周病は、歯ぐき(歯肉)に炎症が起きる「歯肉炎」から始まり、さらに進行すると「歯を支える骨(歯槽骨)」や歯根膜・歯周ポケットへと及び、「歯周炎(=歯周病が骨まで進行した状態)」となります。
症状としては、歯ぐきの腫れ・出血・歯のぐらつき・口臭などがありますが、自覚症状が乏しい場合が多く、「気づいたら進行していた」ということも少なくありません。
成人30歳以上の方の約8割が何らかの歯周病を抱えているというデータもあります。歯周病原因菌(例えば Porphyromonas gingivalis など)が、歯ぐきから血管内に入り、体内に炎症性サイトカインをめぐらせることにより、様々な全身疾患と関係する可能性が指摘されています。
このように、口腔内だけの問題ではなく、全身の“炎症・細菌連鎖”という観点から見ても、歯周病は軽視できない存在です。
歯周炎と「妊娠しやすさ/妊娠までの時間」との関係
多くの研究で、歯周炎が妊娠までにかかる時間を延ばす可能性が示されています。以下、主なポイントを整理します。
妊娠までの時間(TTC:Time To Conception)が延びるという報告
例えば、ある研究では、歯周病のある女性は、歯周病のない女性と比べて 妊娠までに平均2か月程度長くかかったという報告があります。また、歯周病と不明原因不妊との関連を検討した研究でも、歯周病のある女性は妊活(妊娠を希望して開始)において妊娠まで時間を要する可能性があるという指摘があります。
さらに、総合的なレビューでは、「歯周病=慢性炎症状態」が、妊孕力低下の背景因子となる可能性があるとしています。
男性側も関連あり
歯周病は女性だけでなく、男性の精液・精子の質にも影響を及ぼす可能性があります。例えば、歯周炎のある男性で精子濃度・運動能・形態などが低下していたという報告があります。
このことから、カップル全体として“口腔内の炎症負荷”を軽減することが、妊活支援として有効である可能性が高いです。
なぜ妊娠まで時間がかかるのか?そのメカニズム
歯周病が妊活に影響する可能性のあるメカニズムは、以下のように整理できます。
- 歯周病による慢性炎症が体内でサイトカイン・炎症性物質を増やし、卵巣・子宮・精子・精巣などの生殖器への影響を及ぼす可能性。
- 歯周病菌が血流・リンパを通じて全身に影響を与え、「歯ぐきだけの問題」にとどまらないという仮説。
- 妊娠の準備(卵胞発育・排卵・受精・着床・維持)において、微小な炎症環境や免疫・血管周囲環境が適切であることが重要ですが、歯周病の存在がこの環境を乱す可能性。
また、男性側では「歯周病 → 精子DNA損傷」などの関連も検討されており、生殖細胞レベルでも影響があり得ます。つまり、歯周病は単に“お口のトラブル”ではなく、妊活という観点から見ると「妊娠する力を下げるかもしれないリスク因子」ということができそうです。
“歯周病と妊活”を考えるうえで押さえておきたいポイント
ここでは、妊活を顔上している方(特に女性)にとって知っておきたい要点をまとめます。
- 歯周病の有無をチェックする
→ 妊娠を希望する段階で、まず歯科で「歯周炎」の診断を受けたことがあるか、また歯ぐき・歯周ポケット・歯槽骨の状態について相談することは有効です。 - 歯周炎を放置しない
→ 歯周炎が「治療を受けていない」場合、妊孕力の低下がより強く出るという報告があります。 - 口腔内ケアは日常から
→ ブラッシング・歯間清掃(フロス・歯間ブラシ)・定期歯科検診を習慣化。歯垢・歯石を長期間放置することが、炎症惹起・菌の血管への侵入機会を増やします。 - 妊活期間中だけでなく“妊活を見据えて”
→ 妊娠を望むタイミングに入る前から、口腔ケアを整えることが望ましいです。例えば、不妊治療・鍼灸治療・生活習慣改善などを始める段階で、“お口の環境”もセットで整えておくと、チームとしてのアプローチになります。 - 男性も一緒にケアを
→ 精子の質と口腔内環境の関連も報告されており、パートナーとともに口腔ケアを意識することが、より“カップルとしての妊活”において効果的です。
鍼灸院・妊活サポートの視点からのメッセージ
当院「宇都宮鍼灸良導絡院」では、不妊・妊活をサポートする鍼灸治療を行う際、身体と心のトータルケアを大切にしています。
口腔ケアは一般に“歯科の領域”と思われがちですが、妊活においては「口腔=身体全体の一部」と捉えることが重要です。
- 鍼灸治療を通じて自律神経のバランス・血流・ホルモンの巡りを整えること
- レーザーで慢性炎症や細菌負荷を軽減することで、妊娠に至るための微細な環境を整えること
これらを統合的に支援することが可能です。妊活に励む皆さんに、ぜひ当院がお手伝いできることを知っていただきたいと考えています。
お口チェック・セルフケアのすすめ
具体的なセルフケアとしては以下を参考にしてください。
- 朝晩の歯みがき+就寝前の歯間・舌清掃を習慣化
- 定期的な歯科検診・歯石除去(年1〜2回を目安に)
- 歯ぐきの出血・腫れ・ぐらつきがあれば早めに歯科受診
- 食事・生活習慣の見直し(砂糖・喫煙・ストレスは歯周病を悪化させる因子)
- 妊活中・治療中であれば、歯科と鍼灸・不妊治療チームで連携をとる
おわりに
歯周病=「妊活を遅らせるかもしれない」という切り口は、これまであまり語られてこなかった視点かもしれません。しかし、最新の文献レビューでも “歯周病と妊孕力低下の関連” が示されています。妊娠を望む方にとって、「歯ぐきの健康」も忘れてはいけない大切な要素です。身体全体を丁寧に整えることで、鍼灸治療との相乗効果も高まるでしょう。
ぜひ、歯科検診を妊活プランに組み込んでみてください。ご相談・フォローが必要であれば、当院でもサポートいたします。






📚参考文献
- Can periodontal disease affect conception? A literature review. PMC 2022.
- Is there an association between periodontal disease and infertility in men and women? Reproductive Medicine 2024; 4871 patients.
- Periodontitis, female fertility and conception (Review). Spandidos-Publications 2022; 160:3.
- Exploring the link between periodontal disease and sperm quality. BMC Oral Health 2025; Published online.
- Periodontal disease: a potential modifiable risk factor limiting time to conception. Hum Reprod 2012;27(5):1332-1336.
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45歳からの妊活 ― 大阪で“あきらめない”不妊鍼灸
「高齢ですが、不妊鍼灸を受けられますか?」
このご相談を、当院ではよくいただきます。
当院では45歳以上で妊娠されている方が多数いらっしゃいますが、実際、40代後半で不妊治療や鍼灸を検討している方の多くが、「もう遅いのでは…」「どこに行っても断られた」と不安を抱えておられます。
また、40代での不妊治療・鍼灸治療に不安を抱えておられる方は少なくありません。『大阪 不妊 鍼灸』で検索してこのブログに辿りついたあなたも、少しでも“可能性”を感じて頂けたらと思います。
確かに年齢を重ねるほど妊娠率・出産率は低下します。ですが、それは“統計上”“平均的”な数字であって、個々人すべてがあきらめなければいけないという意味ではありません。今回は、当院で「鍼灸+クリニック紹介」によって無事に妊娠された45歳の方の実例をもとに、「高齢だから断られた」「高齢だから確率が低い」と言われても、出来ることはあるというお話をします。(※個人が特定されないよう配慮しています)
特に45歳前後になると、
- 体外受精や顕微授精でも妊娠率が下がる
- 鍼灸院でも「高齢だから」と施術を断られる
といった現実に直面することがあります。
けれども──「年齢が高い=何もできない」ではありません。今日は、45歳以上で妊活を続けている方に向けて、「現実の数字(統計)」と「それでも前に進める方法」をお伝えします。
年齢と妊娠・出産の確率を正しく知る
まずは、“高齢”という言葉が示す“数字の現実”を、信頼できるデータから確認しておきましょう。
生殖補助医療(ART)の年齢別成績
日本産科婦人科学会が毎年公表している「体外受精・胚移植等の臨床実施成績」によると、年齢が上がるごとに「移植1回あたりの臨床妊娠率」「出産(生産)率」が下がる傾向があります。
例えば、ある概略では「45歳では胚移植あたりの妊娠率が約1割程度」という記述もあります。さらに、別のデータでは「39歳では生産率11.5%、40歳では9.3%、44歳で1.8%」という報告もあります。
つまり、45歳以上で自身の卵子を用いたARTを行った場合、統計的に見れば“かなり低い確率”になるのは事実です。
なぜこのように低くなるのか?
年齢が上がると、卵巣予備能(卵子が残っている数)や卵子の質が低下し、染色体異常リスク・流産率も上がります。例えば、卵子の質の低下・染色体異常の増加に関しては日本生殖医学会でも指摘があります。
鍼灸院や不妊クリニックが年齢の高い方に慎重になるのは、このように“統計的にリスク・確率低下”があるからです。
なぜ「断られた」と感じるのか?
「年齢45歳ということでクリニック・鍼灸院で“年齢的に妊娠確率が低いので…”と言われた」というご相談を受けることがあります。その背景には、以下のような事情があります。
- クリニック側:年齢上昇による妊娠・出産に至る確率低下、流産リスク上昇を考え、「治療を受けても費用・リスクに見合わない」と判断される場合があります。
- 鍼灸院側:妊活をサポートする立場として「期待できる確率が低い」「妊娠に至る可能性が非常に低いかもしれない」という認識で、断る・ご紹介を優先するケースがあります。
このため、「断られた=もう無理」と受け止めてしまう方もいらっしゃいますが、これは “年齢だけで希望を断つ” のではなく、統計・リスクを重視した 治療・施術側の判断基準であることが多いのです。
ブログをご覧のあなたへ伝えたいのは、「年齢45歳=絶対に妊娠できない」ではないということ。統計を知ったうえで、『出来ることを丁寧に行う』という選択肢があります。
当院での対応 例– 鍼灸+クリニック紹介の流れ
当院では、45歳というご年齢で「不妊クリニックに断られた」「鍼灸院でも断られた」という方からのお問い合わせを頂いたことがあります。その方への私たちの対応を大まかにご紹介します(個人が特定できないように配慮しています)。
初回ご相談
「45歳/他院で断られましたが、鍼灸を受けることは可能でしょうか?」というお問い合わせ。
当院の方針としては「年齢が高いからと言って鍼灸を断るわけではありません。ただし統計的に確率が低めであることをお伝えしたうえで、“出来ること”を出来る範囲で一緒に進めましょう」とお答えしました。
クリニック紹介
当院では、不妊専門クリニック(体外受精・顕微授精を実施している)をご紹介。まずはクリニックでの検査(卵巣予備能・ホルモン値・精液検査・子宮・卵管評価)からスタートしていただきました。
鍼灸施術開始
クリニック通院と並行して、鍼灸によるサポートを開始。冷え・血流改善・ホルモンバランス・身体の緊張・睡眠・栄養・ストレスケアなど、妊活をサポートする体づくりを行いました。
経過と結果
数ヶ月後(クリニック・鍼灸を併用)に、体外受精/顕微授精を実施。移植後、無事に陽性反応・心拍確認・そして出産へと至りました。年齢45歳という条件下での妊娠・出産ということで、本人様も「諦めないで良かった」とおっしゃっておられました。
“統計は確率”であって“個人の宣告”ではない
上述のように、「45歳以上=妊娠率・出産率が低い」というのは明らかなデータ上の現実です。しかし、この事実を知ったうえで「だから無理だ」とあきらめるのか、「可能性を少しでも高めるために動るのか」は別です。当院が伝えたいメッセージは次のとおりです。
統計的に確率が下がるというのは“平均値/集団値”であり、あなたの個別の可能性を否定するものではありません。年齢が高いからこそ、「出来ることを出来る範囲で」丁寧に取り組むことが大切です。クリニック治療も鍼灸ケアも、あくまでサポート・補助です。
鍼灸が「妊娠を保証する」わけではありませんが、身体の環境を整えることで妊娠へ至る確率を少しでも上げる支援になる可能性があります。
重要なのは「受け身」ではなく「自分で選び、動く」こと。特に高齢妊活の場合、スピード感・情報収集・提携先のクリニックとの連携がカギになります。
鍼灸を受ける際のポイント・当院の強み
高齢での妊活・鍼灸施術を考える際、次のポイントを押さえておくことをおすすめします。
- クリニックとの並行:鍼灸単独で妊娠を保証するものではありません。不妊専門クリニックと連携をとることが理想です。
- 体づくりを重視:年齢が高いほど、卵巣・子宮・血流・ホルモン・睡眠・栄養・ストレスなど“身体の環境”が影響を受けやすいです。鍼灸でこれらを整えることが「補助要因」として有効です。
- 個別プラン:年齢・卵巣予備能・生活習慣など人それぞれです。当院では45歳以上の方へのケア経験もあり、年齢特有のケア(低刺激・体力温存・冷え対策など)も行っています。
- 早めの相談・行動:統計を見れば「年齢が上がるほど時間が味方しない」ことが明らかです。気になったら早めに相談・検査・施術を始める方が選択肢が広がります。
- 生活習慣の見直しも併用:適度な運動・良質な睡眠・栄養バランス・体重管理・ストレス軽減など、鍼灸と併用して行うことで“身体の妊活モード”を高めます。
おわりに
「45歳・高齢」という言葉を聞くと、どうしても“不利”なイメージが先行します。しかし、年齢だけで“無理だ”と線を引いてしまうのはあまりにも早すぎる選択かもしれません。あなたの身体・あなたの人生・あなたの希望には、まだ選択肢があります。
大阪で「不妊・鍼灸」を検索されてこの文章を読まれているのであれば、ぜひ一歩を踏み出してください。当院は「年齢45歳以上」「高齢妊活」「鍼灸併用+クリニック紹介」の実績があります。“統計を知ったうえで、自分らしく動く”お手伝いをさせて頂けたら幸いです。
まずはお気軽にご相談ください。あなたの希望に寄り添い、出来る限りのサポートをいたします。
妊娠しやすい身体づくりを始めませんか?
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男性不妊に鍼灸は効く?——論文からわかる「できること・できないこと」
鍼灸は、男性不妊に対して「精液所見(とくに運動率や総運動精子数=TMSC)」の一部を改善する可能性が、ランダム化比較試験(RCT)や系統的レビューで示されています。
一方で、妊娠率の向上まで一貫して証明されたわけではありません。そのため現時点では、鍼灸を「生活改善・医療介入(泌尿器科/生殖医療)」と並走する補完療法として位置づけるのが現実的です。
鍼灸で「期待できること」
1) 精子の運動性・総運動精子数(TMSC)の改善
RCTでは、偽鍼(プラセボ)と比較して、総運動精子数(TMSC)が有意に改善したという報告があります(Fertility and Sterility, 2009)。ただし、精液量が低下するなど、指標によっては改善しないものもあり、鍼灸が万能とは言えません。
また近年の臨床試験では、電気鍼(EA)でTMSCや運動率の改善が示唆されています(2024年)。ただしサンプル規模が小さい研究も多く、今後の再現性検証が必要です。
2) 精子DNA損傷(DFI)やストレス関連所見の改善“示唆”
症例レベルでは、電気鍼により精子DNA断片化指数(DFI)の改善が報告されています。強い結論には至りませんが、酸化ストレスの低減や、自律神経・ホルモン調整を介した可能性が議論されています。
3) 精索静脈瘤(バリコーゼル)関連のサポート
精索静脈瘤に対しては、手術(静脈瘤修復術)が精液所見を改善する根拠が確立しています。鍼灸は、痛みの軽減や自覚症状の緩和、術後の体調管理などで補助的に関与できる可能性がありますが、根本治療は手術が第一選択です。
鍼灸で「できないこと」
- 閉塞性無精子症など、解剖学的な原因の直接解消はできません(泌尿器科の治療が必要です)。
- 妊娠率の一貫した上乗せ効果は、現時点のエビデンスだけでは断言できません。メタ解析・系統的レビューでも「運動率・濃度の改善はあり得るが、妊娠率は不明〜未確定」という結論が多いです。
作用メカニズム(仮説)
自律神経の調整、視床下部—下垂体—性腺(HPG)軸への影響、精巣血流の改善、抗酸化・抗炎症作用などが総合的に働き、精液所見の一部に反映している可能性が示されています(レビュー)。ただし、ヒトでの直接的な機序証明は限定的です。
安全性
鍼灸は、熟練の施術者が適切に行えば重篤な有害事象は稀とされています。内科的・泌尿器科的治療の妨げにならない補完療法として選択されることが多い一方、治療前に基礎疾患・服薬状況・不妊検査の結果を共有しておくことが重要です。
どんな方に向く?
- 原因不明(特に軽度〜中等度)の精液所見低下で、生活改善や医療の方針と併走したい方
- ストレス・睡眠・自律神経の乱れが強く、体調の土台づくりから整えたい方
- 精索静脈瘤術後の体調管理や痛みの軽減サポートを希望する方(※根本治療は手術)
まとめ
- 鍼灸は、「精液所見の一部を底上げし得る補完療法」として選択肢になり得ます。
- 原因診断と医療連携を土台に、8〜12週の評価期間で現実的にチェックしていきましょう。
- 迷ったら、泌尿器科での評価(精索静脈瘤、ホルモンなど)と並行してご相談ください。
Q. 鍼灸だけで妊娠率は上がりますか?
A. 現時点では、精液所見の一部改善は示されても、妊娠率の確実な上乗せは結論が出ていません。生活・医療の併用が前提です。
Q. どのくらいで効果をみれば良いですか?
A. 8〜12週間を一区切りに、同条件の精液検査で比較するのが現実的です(研究でも数週〜数か月で評価されることが多いです)。
Q. 電気鍼(EA)は必要ですか?
A. 一部の小規模RCTでEAの有望な結果がありますが、手法は施設差が大きく、確立標準はありません。個別にご相談ください。
Q. 手術や投薬と迷っています。
A. 原因に応じた第一選択が大切です。たとえば精索静脈瘤では手術の有効性に強い根拠があります。鍼灸は補完として考えましょう。
📚参考文献
- Dieterle S, et al. A prospective randomized placebo-controlled study of the effect of acupuncture on semen quality in patients with severe oligoasthenozoospermia. Fertility and Sterility. 2009;92(4):1340–1343.
- Jerng U-M, et al. The effectiveness and safety of acupuncture for poor semen quality: A systematic review. PLOS ONE. 2014;9(10):e109239.
- Budihastuti UR, et al. Effect of electroacupuncture on total motile sperm count and sperm motility in male infertility patients: randomized clinical trial. J Nat Sci Biol Med. 2024 (Online).
- Feng J, et al. The efficacy and mechanism of acupuncture in the treatment of male infertility: A literature review. Frontiers in Endocrinology. 2022;13:1009537.
- Agarwal A, et al. Impact of varicocele repair on semen parameters in infertile men: a systematic review and meta-analysis with concurrent control. World J Mens Health. 2023;41(4):550–569.
- Jia W, et al. Acupuncture for oligospermia and asthenozoospermia: A systematic review and meta-analysis. Medicine (Baltimore). 2021;100(43):e27662.
男性の「仕事スタイル」と精巣機能の関係
Q1. 夜勤や体を使う仕事は、妊活に悪いですか?
A. 一概には言えません。最新研究では、体を使う仕事や夜勤勤務の男性で「体の元気サイン」がやや高い傾向が見られました(Hum Reprod 2023;38:529)。ただし観察的な研究で、因果関係を断定するものではありません。
Q2. じゃあ夜勤や力仕事をすれば良くなる?
A. そうとは限りません。夜勤や重労働は睡眠の乱れやストレスを引き起こすこともあり、全員に良い影響があるとはいえません。大切なのは、無理なく体を整える「土台づくり」です。
Q3. どんな生活を心がければいい?
A.
- 無理のない全身の運動(歩く・下半身を動かす)
- 夜勤時の光と睡眠リズムの工夫
- 栄養バランスと体重管理
- たばこ・アルコールの見直し
がポイントです。
Q4. 夜勤の人が気をつけたいことは?
A. 休日の寝だめを減らし、光を調整し、カフェインの摂取時間を工夫しましょう。身体のリズムを安定させることが、妊活にもつながります。
Q5. 鍼灸ではどんなサポートができますか?
A. 当院では、勤務形態や生活リズムに合わせて、自律神経・睡眠リズムの調整、体質に合わせた鍼灸施術を行っています。科学的根拠を踏まえ、無理なく続けられる“整える妊活”をサポートしています。
概要
- 重い物を扱う・身体的負荷が中〜高い仕事・交代/夜勤シフトに就く男性は、負荷の軽い日勤の男性より精子濃度・総精子数が高めに出る傾向があった。
- これらの男性では、テストステロンやエストラジオールなどの生殖関連ホルモン濃度も高い傾向がみられた。
- 観察研究のため、「仕事が原因で良くなる」と断定はできないが、職業上の身体活動や勤務形態が精巣機能と関連する可能性が示唆される。
背景
男性不妊に関しては、化学物質への曝露や食事、BMI、余暇の運動などはよく研究されてきました。一方で、仕事そのもの(身体的負荷や勤務形態)が精液所見やホルモンにどう影響するかは、あまり検証されていませんでした。
研究の概要
対象:米国ボストンの医療機関で不妊治療に取り組むカップルの男性パートナー377名(EARTH研究、2005–2019年登録)。
方法:
- 仕事中の身体的負荷(重い物の持ち上げ・移動、激しい運動の有無)や勤務形態(夜勤・交代制)を質問票で評価。
- 精液検査(1人1–9回、平均2回)と生殖ホルモン(テストステロン、エストラジオール等)を測定。
- 年齢、BMI、教育、人種、喫煙、禁欲期間などの交絡因子を統計的に調整。
主な結果
回答内訳:12%が「重い物をよく扱う」、6%が「激しい運動をする」、9%が「夜勤・交代制」。
重い物を扱う男性は、そうでない男性に比べて
- 精子濃度:+46%
- 総精子数:+44%
交代勤務の男性は日勤の男性より、また身体的負荷が重い男性は軽い男性より、精子濃度・総精子数が高い傾向。
ホルモンでは、中〜重い負荷の仕事の男性でテストステロン高値、重い物の取り扱いが多い男性でエストラジオール高値。
夜勤・交代勤務の男性でも、テストステロンとエストラジオールが高い傾向がみられた。
どう解釈するか(仮説レベル)
日常的な身体活動量の多さが、内分泌や精巣機能に有利に働く可能性。
交代勤務や夜勤は一般に体内時計に不利とされがちですが、仕事の内容(身体活動)や職業選択時の健康特性など、複数要因が入り混じっている可能性があります。
観察研究のため、因果関係は断定不可。身体的に厳しすぎる労働や安全配慮の欠如が良いという意味ではありません。
注意点(研究の限界)
- 単一地域の医療機関コホートで、対象は不妊治療クリニックに通うカップルの男性。一般集団にそのまま外挿できない可能性。
- 自己申告の職業情報には誤差がありうる。
- 交絡の完全除去は困難(生活習慣や既往など、未測定因子の影響)。
妊活の現場でできること
- 適度な全身の身体活動(ウォーキング、下半身を使う運動など)を日課に。
- 体重管理・睡眠・喫煙対策・栄養といった基礎を整えることが最優先。
- 夜勤・交代勤務の方は、可能な範囲で
- 睡眠の質の確保(就寝前の光刺激を減らす、規則的な仮眠・睡眠リズムの工夫)
- 休みの日の“寝だめ”を最小限にして概日リズムの乱れを抑える
- カフェイン・アルコールの摂り方を見直す
- 持病や職場の安全基準が関わる場合は、無理のない範囲での身体活動に留め、必要に応じて医療者に相談を。
📚参考文献
- Hum Reprod. 2023;38:529(米国ボストン・EARTH研究の男性パートナーを対象とした職業要因と精液指標・生殖ホルモンの関連を検討した観察研究)
妊娠しやすい身体づくりを始めませんか?
宇都宮鍼灸良導絡院は、大阪市都島区にある妊活専門の鍼灸院です。体質改善から不妊治療のサポートまで、患者様一人ひとりに合わせた施術をご提供しています。妊活や体調のお悩みなど、どうぞお気軽にご相談ください🍀
大阪で不妊鍼灸を受けるなら ― 医療機関との併用がなぜ安心なのか?
不妊鍼灸に関心を持つ方の中には、「鍼灸と病院の治療はどう使い分けるの?」「医療機関との連携ってどういう意味?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
今回は、不妊鍼灸と医療機関を併用するメリットについて整理します。
不妊鍼灸の役割
鍼灸は、妊娠を目指す方の身体づくりに大きく役立ちます。
- 子宮や卵巣の血流を整える
- ホルモンバランスを調整する
- 自律神経の安定を助ける
- 冷えやストレスのケアにつながる
不妊治療の結果は「卵子・精子・子宮環境」のバランスに影響されます。鍼灸はその基盤となる身体を整える役割を担います。
医療機関の役割
一方で、医療機関では以下のような検査や治療を行います。
- ホルモン検査、卵管造影検査、精液検査
- タイミング法、人工授精、体外受精などの高度生殖医療
- ホルモン補充や薬物療法
これは鍼灸では代替できない「医学的治療」です。
鍼灸と医療を併用するメリット
鍼灸と医療機関を併せることで、次のような利点があります。
-
適切なタイミングで医療を利用できる
→ 鍼灸師が「医療的検査を受けた方がいい」と気づくこともあります。 -
不妊治療の効果を高められる可能性
→ 採卵・移植の前後に鍼灸を受けることで、着床環境の改善やストレス軽減につながると報告されています。 -
安心して治療を続けられる
→ 「身体づくりは鍼灸、医学的治療は病院」と役割が分かれることで、迷いが減ります。
「医療連携」という言葉の誤解
「医療機関と連携」と聞くと、「特定の病院を紹介されるのでは?」「マージンがあるのでは?」と誤解されることがあります。
実際には、鍼灸院が特定のクリニックから紹介料を受け取ることはありません。ここで言う「併用」や「ご案内」は、必要に応じて医療機関の受診をおすすめするという意味合いです。
当院のスタンス
私たちは、患者さまの希望や状況に合わせて「医療機関の受診が必要」と判断すれば、その旨をお伝えしています。「特定の病院だけを紹介する」のではなく、一緒に治療の流れを考えるパートナーでありたいと考えています。
まとめ
- 不妊鍼灸は「身体の基盤づくり」
- 医療機関は「医学的検査と治療」
- 併用することで、妊娠に向けたサポートがより万全に
- 医療連携=紹介料ではなく、患者の安心と安全のための仕組み
不妊鍼灸と医療の両方をうまく活用しながら、自分に合った妊活のスタイルを見つけてください。
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宇都宮鍼灸良導絡院は、大阪市都島区にある妊活専門の鍼灸院です。体質改善から不妊治療のサポートまで、患者様一人ひとりに合わせた施術をご提供しています。妊活や体調のお悩みなど、どうぞお気軽にご相談ください🍀
BMIと年齢が不妊治療の結果に与える影響
大事なポイント
- BMIと年齢はどちらも治療結果に影響します。
- 35歳未満でBMIが25以上なら、治療前の減量がプラスになりやすいです。
- 35歳以上は“短期間で少し大きめの減量”+治療のタイミング設計が鍵です(年齢要因の影響が強くなるため)。
研究論文より
体外受精・顕微授精を初めて受けた14,213人を対象に、BMI(体格)と年齢が「出産までたどり着ける確率(累積生児獲得率)」にどう関係するかを調べました。
結果:標準体重(BMI18.5〜24.9)に比べ、過体重・肥満では出産までの到達率が下がる傾向がありました。
さらに「いつ、どのくらい減量すると良いか」を年齢別に検討しました。
累積生児獲得率=治療を始めてから、複数回の移植を含めて最終的に赤ちゃんを授かれる割合のこと。
年齢×減量の考え方(目安)
※個人差はあります。AMHや採卵計画、持病によって調整が必要です。
35歳未満(BMI≥25)
治療前〜開始までの1年以内に、ゆるやかな減量がおすすめ。体脂肪を落とし、排卵・内膜・ホルモン環境を整えやすくなります。
目安:3〜6か月で体重の3〜5%を目標に(例:70kg→約2〜3.5kg)。
35〜37歳
時間とのバランスが最重要。3か月間の集中で体重の3〜5%以上を狙いつつ、治療を遅らせすぎない計画を。
例:食事改善+有酸素運動+筋トレを同時にスタートし、採卵計画と並走。
38歳以上
年齢の影響が大きいゾーン。治療を先行(または並行)しつつ、安全な範囲で短期減量を行うのが現実的。
「体重を落とす」こと自体はプラスですが、減量だけで年齢要因を埋めるのは難しいため、治療タイミングの確保が第一。
BMIの計算と妊活の目安
BMI=体重(kg) ÷ 身長(m)²
妊娠・出産に適した日本人の目安は20〜23とされます(あくまで一般的目安)。
具体的な進め方(今日からできる)
食事(“減らす”と“満たす”のセット)
減らす:揚げ物・スナック・砂糖飲料・アルコールの頻度、夜22時以降の飲食
満たす:たんぱく質(魚・卵・大豆・鶏むね・乳製品)を毎食、野菜・海藻・きのこ・果物で食物繊維とビタミン・ミネラルを十分に
足りやすい栄養:鉄・亜鉛・葉酸・ビタミンD(検査や食事内容に応じて補助)
運動(“燃やす体”を作る)
- 速歩20〜30分×週5日ほど(合計150分/週)
- 筋トレ週2〜3回(スクワット・プランクなどの自重でOK)
- NEAT(階段、ひと駅歩く、こまめに立つ)を増やす
生活リズム
- 睡眠の固定化(起床就寝時刻をそろえる)
- 夜更かし・深夜のスマホ食いを避ける
- ストレス対策(深呼吸、散歩、短時間の昼寝など)
注意:極端な食事制限だけはNG。排卵や内膜、卵子の質にマイナスになり得ます。
📚参考文献
肥満に“睡眠不足”が重なると危険 ― 妊活で気をつけたいポイント
寝不足(目安:平均7時間未満)も肥満(とくにお腹まわり)も、それぞれ妊娠しづらさと関係します。この2つが同時に重なると影響はさらに大きくなります。
体重だけでなく睡眠の整え方と腹囲の見える化をセットで始めるのが近道です。
研究の内容
アメリカの健康調査(NHANES 2017–2020)のデータから、睡眠の状態(寝不足・眠りの質の悩み)と体型の状態(体重+お腹まわり)と、妊娠しづらさの関係を調べた報告です。
18〜44歳の女性1,577人のうち、191人が「1年以上妊娠を望んでも授からなかった/妊娠できず受診した」に当てはまりました。
見えてきた傾向:
- 7時間未満の睡眠や睡眠のトラブルがある方に、妊娠しづらい人が多い傾向。
- 過体重・肥満、腹部肥満(お腹まわりが大きい)でも同様の傾向。
- とくに「睡眠の不調」+「(腹部を含む)肥満」が同時にある場合、さらに不利になりやすい。
※ 観察データのため、「原因」を断定する研究ではありません。あくまで傾向として捉えてください。
なぜ“睡眠”と“お腹まわり”が重なると良くない?
- 寝不足:体の“回復スイッチ”が入りにくく、排卵のリズムや子宮内膜の整い方が乱れやすい。
- お腹まわりの脂肪:からだの中が軽い炎症モードになり、血糖の上下も大きくなりやすい=卵子や内膜の環境にマイナス。
- 重なると:体は「疲れに対処する」ので精一杯になり、妊娠の準備(ホルモン調整・内膜づくり)が後回しになりがち。
自分でできる“かんたんチェック”
睡眠(当てはまる数が多いほど要注意)
- 平日と休日で起きる時間が2時間以上ズレる
- 途中で何度も目が覚める/いびきが強い/朝だるい
- 寝る直前までスマホを触っている
お腹まわり
- 体重は普通でもウエストが以前より太くなった
- 食後に強い眠気や甘い物への強い欲求が出やすい
※ 強いいびき、日中の強い眠気、起床時の頭痛が続く場合は睡眠時無呼吸の可能性。受診を。
無理なくでも効く!今日からできること
1) 睡眠の整え方
- 起床時刻を毎日そろえる(最優先)。就寝はそこから逆算。
- 就寝90分前に入浴(ぬるめ〜普通)→ 眠りに入りやすくなります。
- 寝室にスマホを持ち込まない(充電器は手の届かない場所へ)。
- カフェインは午後の早い時間まで。昼寝は20分以内に。
2) 食事のコツ(血糖の“波”を小さく)
- 一口目はたんぱく質か野菜、主食(ごはん・パン・麺)は最後。
- 夜の甘い飲み物・遅い間食は控えめに(寝つき・お腹にダブルで効く)。
- たんぱく質は毎食(魚・肉・卵・大豆)、食物繊維(野菜・海藻・きのこ)を一緒に。
3) 動き方(続けられる強さで)
- まずは毎日+10分の早歩き。慣れたら階段・大股歩きを追加。
- 週2回、5分×3種の軽い筋トレ(スクワット・ヒップリフト・壁腕立て など)で“お腹が燃えやすい”体に。
腹囲の“見える化”が近道
- 朝・トイレ後、立って息を吐いた状態で、へその高さをメジャーで一周。
- 体重が標準でも、お腹だけ増えていることは珍しくありません。
- 数字の増減を見るだけでも、食事や運動の工夫が続きやすくなります。
日本では女性90cm以上をメタボ基準としますが、国や地域で目安が異なるため、同じ方法で継続測定することが大切。
4週間ミニプラン
- Week1:リズム…毎日同じ時刻に起床/腹囲を毎朝メモ
- Week2:夜ルール…就寝90分前入浴/寝室スマホなし/主食は最後
- Week3:+10分…毎日早歩き/筋トレ2回(各5分×3種)
- Week4:固定化…起床時刻・腹囲・歩数の3つを見える化して、できた習慣だけ残す
Q. 7時間も寝られない日がある…
A. 起床時刻を固定するだけでも改善します。平均で7時間に近づけばOK。
Q. 体重は標準。でもお腹だけ出てる。大丈夫?
A. 腹囲だけの増加も注意ポイント。まずは毎朝の計測と夜の甘い飲み物を控えるところから。
Q. 運動は週末まとめてでもいい?
A. まとめるより毎日ちょっとが効果的。+10分早歩きが最短ルートです。
Q. どれくらいで変化が出る?
A. 個人差はありますが、2〜4週間で「寝つき」「朝のだるさ」「腹囲の数字」に小さな変化が出はじめる人が多いです。小さく続けるのがコツ。
まとめ
寝不足 × お腹まわりの脂肪は、妊活のブレーキになりやすい組み合わせ。睡眠・食事・運動を同時に少しずつ整えると、からだの“回復スイッチ”が入りやすくなります。
📚参考文献
- Wang Z, et al. Combined impact of sleep and obesity on female infertility in the NHANES 2017–2020. BMC Women’s Health. 2024;24(1):315. doi:10.1186/s12905-024-03164-2(オープンアクセス本文・表)
- Li J, et al. Sleep disturbances and female infertility: a systematic review. BMC Women’s Health. 2024.(睡眠障害と不妊・生殖医療転帰の関連まとめ)







