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妊活中の東洋医学的な体質チェック|気虚・気滞・血瘀・水滞の特徴

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妊活をしていると、冷えやむくみ、月経痛、疲れやすさ、イライラなど、これまで以上に身体の変化が気になることがあります。

東洋医学では、こうした不調を一つずつ切り離して考えるのではなく、「気・血・水」のバランスや巡りから、身体全体の状態をみていきます。

代表的な体質として挙げられるのが、次の4つです。

  • 気が不足している「気虚(ききょ)」
  • 気の巡りが滞っている「気滞(きたい)」
  • 血の巡りが滞っている「血瘀(けつお)」
  • 水分の巡りが滞っている「水滞(すいたい)」

この記事では、それぞれの特徴や妊活中に感じやすい不調、日常生活で意識したいことを分かりやすく解説します。

なお、東洋医学的な体質は、西洋医学の病名や不妊原因を診断するものではありません。セルフチェックの結果だけで「妊娠しにくい体質」と判断せず、現在の体調を知るための一つの目安としてご覧ください。

この記事の要点まとめ
  • 東洋医学では、身体の状態を「気・血・水」のバランスから考える
  • 気虚・気滞・血瘀・水滞は、西洋医学の病名ではない
  • 一人の身体に複数の体質傾向が重なることもある
  • 月経周期や季節、睡眠、ストレスなどによって体質傾向は変化する
  • 強い月経痛や不正出血などがある場合は、婦人科での確認も大切

東洋医学で考える「気・血・水」とは

漢方や東洋医学では、身体を支える基本的な要素として「気・血・水」という考え方があります。

気は、身体を動かす力や生命活動を支えるエネルギーのようなものとして捉えられています。

身体を温める、内臓の働きを支える、血や水を巡らせる、外から身体を守るといった働きと関係すると考えられています。

血は、身体に栄養や潤いを届けるものです。

東洋医学における「血」は、西洋医学の血液だけを指すものではなく、月経や肌、髪、睡眠、精神状態などとも関係する概念です。

水は、血液以外の身体の水分を表します。

涙、汗、唾液、尿、リンパ液など、身体を潤しながら巡る水分を含む考え方です。

東洋医学では、気・血・水のどれかが不足したり、巡りが滞ったりすると、冷え、疲労感、むくみ、肩こり、月経に伴う不調などが現れやすいと考えます。

体質チェックを始める前に

以下の項目は、東洋医学的な体質傾向を確認するための簡易的なチェックです。

当てはまる項目があるからといって、その体質だと確定するわけではありません。また、複数のタイプに当てはまることも珍しくありません。

直近数日だけではなく、ここ1〜3か月ほどの体調を振り返りながら確認してみましょう。

気虚タイプ|疲れやすく、身体を動かす力が不足しやすい

気虚とは、身体を動かしたり、温めたりする「気」が不足している状態です。

気虚タイプのチェック項目

  • 疲れやすく、休んでも疲れが取れにくい
  • 朝から身体が重く、なかなか動き出せない
  • 声が小さい、話すことが疲れる
  • 少し動いただけで息切れしやすい
  • 食欲が落ちやすい
  • 胃もたれや軟便、下痢が起こりやすい
  • 手足やお腹が冷えやすい
  • 風邪をひきやすい
  • 汗をかきやすい
  • 月経後に疲労感が強くなる

妊活中にみられやすい悩み

妊活中の気虚タイプでは、仕事や通院による疲れが残りやすい、睡眠を取ってもすっきりしない、食欲が安定しないといった悩みがみられます。

身体を整えようとして運動や温活を頑張りすぎると、かえって疲労が強くなることもあります。

気虚タイプが意識したいこと

  • 睡眠時間を確保し、夜更かしを減らす
  • 食事を抜かず、消化しやすいものを選ぶ
  • たんぱく質や主食を極端に減らさない
  • 激しい運動よりも、散歩や軽いストレッチから始める
  • 疲れている日は、無理に予定を詰め込まない

妊活中は「運動しなければ」「身体を温めなければ」と考えがちですが、疲労が強いときには、まず休むことも大切な体調管理です。

気滞タイプ|ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい

気滞とは、気の量が不足しているのではなく、気の流れが滞っている状態です。

妊活や不妊治療では、結果を待つ不安、通院と仕事の両立、周囲との関係など、心身が緊張する場面が多くあります。

気滞タイプのチェック項目

  • ため息が増えた
  • 喉に何かつかえている感じがする
  • 胸やお腹が張りやすい
  • 緊張すると胃腸の調子が悪くなる
  • イライラしたり、気分が落ち込んだりしやすい
  • 月経前になると気分が不安定になる
  • 乳房の張りや痛みが気になる
  • 便秘と下痢を繰り返しやすい
  • 肩や首に力が入りやすい
  • 寝つきが悪く、考え事が止まらない

妊活中にみられやすい悩み

気滞タイプでは、「妊活のことを考えると身体が緊張する」「結果が気になって眠れない」「月経前になるとイライラや落ち込みが強くなる」といった悩みがみられます。

ストレスだけで妊娠の可否が決まるわけではありません。しかし、緊張状態が続くことで、睡眠、食欲、便通、肩こりなどに影響することはあります。

気滞タイプが意識したいこと

  • 長く息を吐く呼吸を数回行う
  • 同じ姿勢が続いたら、肩や背中を動かす
  • 短時間でも外を歩き、気分を切り替える
  • 寝る前に妊活や治療について調べ続けない
  • 一人で抱え込まず、信頼できる人に気持ちを話す

気持ちを無理に前向きにしようとする必要はありません。まずは「今、緊張している」「少し疲れている」と、自分の状態に気づくことから始めましょう。

血瘀タイプ|血の巡りが滞りやすい

血瘀とは、東洋医学で血の巡りが滞っていると考える状態です。「瘀血(おけつ)」と表現されることもあります。

冷え、運動不足、長時間同じ姿勢で過ごすこと、緊張など、さまざまな要因と関連づけて考えます。

血瘀タイプのチェック項目

  • 月経痛が強い
  • 経血に大きな塊が混じることがある
  • 月経血の色が暗く感じる
  • 下腹部に刺すような痛みを感じる
  • 肩こりや頭痛が慢性化している
  • 手足が冷えやすい
  • 肌のくすみが気になる
  • 目の下のクマが目立つ
  • あざができやすい
  • 同じ場所に痛みやこりを感じやすい

妊活中にみられやすい悩み

血瘀タイプでは、月経痛、経血の塊、下腹部の痛み、冷え、肩こりなどが気になりやすい傾向があります。

ただし、強い月経痛や性交痛、排便時の痛み、不正出血がある場合は、東洋医学的な体質だけで判断してはいけません。

子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣の疾患などが隠れていることもあるため、婦人科での確認が大切です。

血瘀タイプが意識したいこと

  • 長時間座り続けず、こまめに立って動く
  • ウォーキングなど無理のない運動を続ける
  • 冷えて不快なときは、入浴や衣類で調整する
  • 睡眠不足を減らす
  • 月経痛や経血量、血の塊の状態を記録する

血流は妊活に関係する要素の一つですが、血流だけで妊娠の可否が決まるわけではありません。卵子や精子、排卵、卵管、子宮、ホルモン、年齢など、さまざまな要因をあわせて考える必要があります。

水滞タイプ|余分な水分が滞りやすい

水滞とは、身体に必要な水分がうまく巡らず、特定の場所に滞っていると考える状態です。

東洋医学では、水分を多く取っているかどうかだけではなく、胃腸の働き、発汗、排尿、冷え、運動量などを含めて考えます。

水滞タイプのチェック項目

  • 顔や手足がむくみやすい
  • 雨の日や湿度の高い日に身体が重い
  • 頭が重い、ぼんやりすることがある
  • めまいや立ちくらみを感じる
  • 胃の中に水がたまっているように感じる
  • 食欲が安定しない
  • 軟便や下痢になりやすい
  • 尿の量が少ないと感じる
  • 冷たい飲み物を取ると胃腸の調子が悪くなる
  • 月経前やホルモン剤の使用中にむくみやすい

妊活中にみられやすい悩み

水滞タイプでは、むくみ、身体の重さ、頭重感、胃腸の不調などが気になりやすい傾向があります。

ただし、採卵後に急激な体重増加、強い腹部膨満、尿量の減少、吐き気、息苦しさなどがある場合は、体質によるむくみと自己判断せず、治療を受けている医療機関へ連絡してください。

水滞タイプが意識したいこと

  • 水分を極端に減らさず、少量ずつこまめに取る
  • 冷たい飲み物で胃腸がつらくなる場合は、常温を選ぶ
  • 塩分の多い食事が続かないようにする
  • ふくらはぎを動かし、長時間同じ姿勢を避ける
  • むくみが強くなる時期や薬との関係を記録する

「むくむから水を飲まない」という自己流の水分制限は、脱水につながる可能性があります。持病がある方や医師から水分量を指示されている方は、その指示を優先してください。

複数の体質が重なることもあります

東洋医学的な体質は、一人につき一つとは限りません。

例えば、疲れやすい気虚の傾向がありながら、ストレスが続くと気滞が重なることがあります。また、気の巡りが滞った状態が長く続き、肩こりや月経痛などの血瘀傾向が目立ってくると考える場合もあります。

次のような組み合わせは、妊活中の方にもよくみられます。

  • 気虚+水滞:疲れやすく、むくみや胃腸の不調もある
  • 気滞+血瘀:ストレスや緊張が強く、月経痛や肩こりもある
  • 気虚+血瘀:疲労感と冷えがあり、血の巡りも滞りやすい
  • 気滞+水滞:緊張すると胃腸が乱れ、むくみや重だるさも出る

月経周期、季節、仕事の忙しさ、睡眠、食事、不妊治療で使用している薬などによっても、身体の状態は変わります。

一度チェックした結果を固定的な体質と考えず、その時々の体調を振り返るために活用しましょう。

当院でお伝えしていること

当院では、「気虚にも気滞にも当てはまるのですが、私はどの体質ですか?」というご相談をよくいただきます。東洋医学的な体質は、一つに決められるものではなく、月経周期や睡眠、仕事の忙しさ、ストレス、冷えなどによって、その時々で現れ方が変わることがあります。

そのため、チェック項目の数だけで判断するのではなく、月経前に不調が強くなるのか、月経後に疲れやすいのか、採卵や胚移植など治療のどの時期に症状が出やすいのかを確認しています。良導絡測定による自律神経の傾向も参考にしながら、体質名に当てはめることより、現在のお身体にどのような負担が重なっているかを一緒に整理することを大切にしています。

体質チェックだけで妊娠しやすさは判断できません

気虚、気滞、血瘀、水滞は、東洋医学で身体の状態を捉えるための考え方です。

これらは、不妊症の原因や妊娠率を直接判定する検査ではありません。

不妊には、排卵因子、卵管因子、子宮因子、男性因子、年齢など、さまざまな要因が関係します。また、検査をしても明確な原因が分からないこともあります。

体質を整えることに集中しすぎて、必要な検査や治療のタイミングを遅らせないことも大切です。

婦人科や不妊治療クリニックへ相談したい目安

次のような場合は、東洋医学的なセルフケアだけで様子を見ず、婦人科や不妊治療を行う医療機関へ相談しましょう。

  • 月経痛が強く、日常生活に支障がある
  • 月経量が極端に多い、または少ない
  • 不正出血が続いている
  • 月経周期が大きく乱れている
  • 月経が3か月以上来ていない
  • 性交痛や排便痛がある
  • 急激なむくみや体重増加がある
  • 強い腹痛、吐き気、息苦しさがある
  • 妊活を続けていても妊娠に至らない

一般的には、避妊をせず定期的な性交渉を1年間続けても妊娠しない場合、不妊症の検査が検討されます。35歳以上では6か月程度、40歳以上ではさらに早い段階での相談が推奨されることがあります。

妊活中の体調を記録してみましょう

体質チェックを日々の体調管理に役立てるためには、症状を簡単に記録する方法がおすすめです。

  • 月経周期と経血量
  • 月経痛の強さ
  • 睡眠時間と寝起きの状態
  • 食欲や便通
  • 冷えやむくみ
  • 肩こりや頭痛
  • 気分の変化
  • 使用している薬や治療内容

毎日詳しく書く必要はありません。「疲れが強い」「むくみあり」「月経前でイライラ」など、短い言葉で記録するだけでも、体調の変化が分かりやすくなります。

当院でお伝えしていること

妊活中の方からは、冷えやむくみ、月経痛、肩こり、眠りの浅さ、治療結果を待つ間の緊張などについてご相談いただくことがあります。当院では、無理に身体を温めたり、特定の食べ物だけを取り入れたりするよりも、まずは睡眠時間を確保する、長時間同じ姿勢を避ける、冷えて不快なときだけ衣類や入浴で調整するなど、続けやすい方法から始めるようお伝えしています。

鍼灸では、月経周期や治療状況に加えて、自律神経、血流、胃腸の状態、ストレスなどを含めて身体全体をみていきます。ただし、強い月経痛、不正出血、急な腹部の張り、息苦しさなどがある場合は、東洋医学的な体質だけで考えず、婦人科や治療中のクリニックへ相談することが大切です。鍼灸は医療機関での検査や治療に代わるものではなく、体調管理を支える選択肢の一つとして位置づけています。

まとめ

東洋医学では、妊活中の身体を「気・血・水」のバランスから捉えることがあります。

  • 気虚は、疲れやすく身体を動かす力が不足した状態
  • 気滞は、ストレスや緊張によって気の巡りが滞った状態
  • 血瘀は、血の巡りが滞り、月経痛やこりなどが出やすい状態
  • 水滞は、水分の巡りが滞り、むくみや重だるさが出やすい状態

大切なのは、自分を一つの体質に当てはめることではなく、現在の身体がどのようなサインを出しているかに気づくことです。

睡眠、食事、運動、ストレスとの付き合い方を無理のない範囲で見直しながら、気になる症状がある場合は、婦人科や不妊治療クリニックなどの医療機関にも相談しましょう。

当院でよく受けるご相談

チェック項目が多いほど妊娠しにくいのでしょうか?

チェック数だけで妊娠しやすさを判断することはできません。

体質チェックは、疲れ、ストレス、月経に伴う症状など、現在の体調を整理するための目安です。不妊原因や妊娠率を判断するものではありません。

どのタイプにも当てはまります

複数の体質傾向が重なることは珍しくありません。

すべてを一度に整えようとせず、「今、一番つらい症状は何か」「生活の中で無理なく変えられることは何か」を考えてみましょう。

体質は一生変わらないのでしょうか?

東洋医学的な体質傾向は固定されたものではありません。

季節、年齢、月経周期、食事、睡眠、運動、ストレス、治療内容などによって変化すると考えられています。

漢方薬を自分で選んでもよいですか?

体質チェックだけをもとに、自己判断で漢方薬を選ぶことはおすすめできません。

漢方薬にも副作用や飲み合わせの問題があります。不妊治療中や妊娠の可能性がある場合は、医師や薬剤師、漢方に詳しい専門家へ相談してください。

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📚参考文献

  • 株式会社ツムラ「漢方とは」:漢方における気・血・水と、気虚・気滞・瘀血・水滞などの考え方を参照。
  • 株式会社ツムラ「気血水チェック」:気虚・気滞・瘀血・水滞などの状態と主な特徴を参照。
  • 日本産婦人科医会「不妊の原因と検査」:不妊症の原因と基本的な検査について参照。
  • こども家庭庁「妊娠・不妊の基礎知識」:不妊症の定義と妊娠を妨げる主な要因について参照。
  • 厚生労働省「不妊治療」:男女双方に不妊原因がある可能性について参照。
  • 一般社団法人日本東洋医学会「漢方Q&A」:漢方薬の副作用と安全な使用について参照。

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

体質を一つに決めつけず、今のお身体を一緒に整理しませんか?

妊活中の冷えやむくみ、疲れやすさ、月経に伴う不調、眠りの浅さなどは、一つの体質だけでは説明しにくいことがあります。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や治療状況、睡眠、ストレス、胃腸の状態などを確認しながら、東洋医学的な体質の見方や良導絡測定も参考に、現在のお身体の状態を一緒に整理しています。

「自分がどの体質に当てはまるのか分からない」「妊活中の体調を整えるために、何から始めればよいか相談したい」という方は、無理に一人で答えを出そうとせず、お気軽にご相談ください。鍼灸は妊娠を保証するものではありませんが、医療機関での検査や治療と併用しながら、妊活中の体調管理を支える選択肢の一つです🍀

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