
2025年の投稿記事
卵子の質を整えるサプリと食事|妊活中に意識したい栄養素
「卵子の質をよくするサプリはありますか?」「採卵前に、食事やサプリでできることはありますか?」とご相談いただくことがあります。
妊活中、とくに体外受精や採卵を控えている方にとって、卵子の質はとても気になるテーマです。
ただし、最初に大切なことをお伝えすると、サプリメントだけで卵子を若返らせたり、必ず妊娠率を上げたりできるわけではありません。卵子の質には、年齢、卵巣機能、生活習慣、体質、酸化ストレス、ホルモン環境など、さまざまな要因が関係します。
その一方で、栄養状態を整えることは、卵胞が育つための体内環境づくりとして大切です。この記事では、「卵子の質 サプリ」「卵子を育てる 食事」「妊活 サプリ」「CoQ10 妊活」「採卵前 サプリ」と調べている方に向けて、妊活中に意識したい栄養素とサプリメントの注意点を解説します。
- 卵子の質は、年齢、卵巣機能、生活習慣、酸化ストレス、ホルモン環境など複数の要素が関係します。
- サプリメントだけで卵子を若返らせたり、妊娠率を必ず上げたりできるわけではありません。
- 妊活中は、葉酸、たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンD、抗酸化栄養素などを食事から意識することが大切です。
- CoQ10、イノシトール、メラトニンなどは研究されていますが、効果には個人差があり、医学的根拠が十分でないものもあります。
- DHEAやハーブ系サプリ、複数サプリの併用は、自己判断ではなく医師や専門家に相談してから取り入れましょう。


卵子の質を整えるために、まず知っておきたいこと
「卵子の質」という言葉はよく使われますが、医学的には一つの数値で簡単に測れるものではありません。
一般的には、成熟卵が得られるか、受精するか、胚盤胞まで育つか、染色体異常の有無、ミトコンドリア機能、酸化ストレスの影響など、複数の要素が関係します。
サプリメントや食事でできることは、卵子そのものを直接変えるというより、卵胞が育つ過程で必要な栄養を不足させないこと、酸化ストレスを増やしすぎないこと、ホルモンや代謝の乱れを整えることです。
そのため、サプリは「飲めば安心」というものではなく、食事・睡眠・血流・ストレスケア・治療方針とあわせて考えることが大切です。
妊活中にまず意識したい基本の栄養素
葉酸
葉酸は、DNA合成や細胞分裂に関わるビタミンB群の一種です。妊娠前から妊娠初期にかけての葉酸摂取は、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスク低減と関連することが知られています。
妊活中は、食事から葉酸を意識しつつ、妊娠前からサプリメントで補うことも選択肢になります。
- ほうれん草
- 小松菜
- ブロッコリー
- 枝豆
- 納豆
- レンズ豆
- アスパラガス
ビタミンD
ビタミンDは、骨やカルシウム代謝に関わる栄養素として知られていますが、近年は生殖や免疫との関係も研究されています。ただし、「ビタミンDを飲めば卵子の質が上がる」と断定できる段階ではありません。
不足している場合には補う意味がありますが、過剰摂取は高カルシウム血症などのリスクがあるため、血液検査で確認しながら医師に相談するのが安心です。
- 鮭
- サバ
- イワシ
- 卵黄
- きのこ類
ビタミンE・ビタミンCなどの抗酸化栄養素
卵子や胚の発育には、酸化ストレスが関係すると考えられています。そのため、抗酸化に関わる栄養素を食事から意識することは、妊活中の体づくりとして取り入れやすい方法です。
ただし、抗酸化サプリを多く飲めばよいという意味ではありません。複数のサプリを重ねると、知らないうちに過剰摂取になることがあります。
- アーモンド
- ナッツ類
- アボカド
- かぼちゃ
- 柑橘類
- キウイ
- いちご
- ブロッコリー
- パプリカ
亜鉛
亜鉛は、細胞分裂やDNA合成、生殖機能に関わるミネラルです。妊活中の女性だけでなく、男性の精子形成においても重要な栄養素です。
亜鉛サプリを使う場合は、鉄や銅など他のミネラルとのバランスも関係するため、長期間の高用量摂取は避けましょう。
- 牡蠣
- 牛肉
- 豚レバー
- 鶏肉
- 卵
- チーズ
- ナッツ類
鉄
鉄は、月経のある女性で不足しやすい栄養素です。鉄不足があると、疲れやすさ、冷え、めまい、息切れなどにつながることがあります。
妊活中は、フェリチンを含めた鉄の状態を確認しながら、必要に応じて補うことが大切です。ただし、鉄は多ければよいものではなく、過剰摂取が長く続くと肝臓などへ負担となる可能性があります。
- 赤身肉
- レバー
- カツオ
- マグロ
- あさり
- 小松菜
- 大豆製品
採卵前に相談されやすいサプリメント
CoQ10|ミトコンドリアを意識する方に注目される成分
CoQ10は、細胞のエネルギー産生に関わる成分で、抗酸化作用もあります。卵子の発育にはミトコンドリアの働きが関係するため、妊活や採卵前のサプリとして注目されています。
一部の研究では、CoQ10が体外受精の結果に良い影響を与える可能性が示されていますが、出生率や流産率への影響については、まだ十分なデータがあるとはいえません。
食品では、牛肉、豚肉、イワシ、サバ、マグロ、ナッツ類などに含まれます。ただし、食品だけでサプリと同じ量を摂るのは難しいため、採卵前に使う場合は、通院中のクリニックに確認してから取り入れると安心です。
イノシトール|PCOS傾向がある方で検討されることがある
イノシトールは、インスリン抵抗性やホルモンバランスとの関係から、PCOS、多嚢胞性卵巣症候群の方で検討されることがあります。
ただし、PCOSの方すべてに必要というわけではなく、排卵、体重、ホルモン状態、血糖代謝などを総合的に見ながら判断することが大切です。
食品では、豆類、玄米、オレンジ、グレープフルーツなどに含まれます。
DHEA|自己判断で始めない方がよいサプリ
DHEAは、栄養素というよりホルモンに近い働きをもつ成分です。卵巣予備能が低い方や採卵数が少ない方に対して、クリニックによっては使用を検討することがあります。
ただし、DHEAは誰にでも必要なサプリではありません。アンドロゲンを上げる作用があり、にきび、毛深さ、脂質異常、ホルモン感受性疾患への影響などが問題になることがあります。
採卵前だからといって自己判断で飲むのではなく、必ず医師の管理下で検討しましょう。
メラトニン|睡眠と抗酸化の両面から研究されている
メラトニンは睡眠リズムに関わるホルモンで、抗酸化作用もあるため、体外受精の分野でも研究されています。
一部の研究では、卵子成熟、受精、胚の質に良い影響を与える可能性が示されていますが、出生率や臨床妊娠率については、まだ明確な結論が出ているとはいえません。
睡眠が乱れている方には、まず生活リズムを整えることが大切です。メラトニンサプリを使用する場合は、眠気や薬との相互作用もあるため、医師に確認しましょう。
L-カルニチン
L-カルニチンは、脂肪酸をエネルギーに変える過程に関わる成分です。卵子や精子のエネルギー代謝との関係から、妊活サプリに含まれることがあります。
食品では、牛肉、羊肉、豚肉、鶏肉、魚類などに含まれます。
ただし、L-カルニチンも「飲めば卵子が良くなる」と言い切れるものではありません。食事内容や体質、他のサプリとの重複を見ながら検討しましょう。
レスベラトロール・PQQ
レスベラトロールやPQQは、抗酸化やミトコンドリアとの関係から注目される成分です。
レスベラトロールはブドウの皮、ベリー類、カカオなどに含まれます。PQQは納豆、ピーマン、ほうれん草、キウイなどに含まれるとされています。
ただし、妊活中・不妊治療中の使用については、ヒトでの十分な根拠があるとはいえません。特に移植周期や妊娠の可能性がある時期は、自己判断で高用量のサプリを追加しない方が安心です。
卵子を育てる食事で意識したいポイント
卵子の質を整える食事では、特定の食品だけを食べるより、毎日の食事全体のバランスが大切です。
妊活中は、以下のような食事を意識してみましょう。
- 主食、主菜、副菜をそろえる
- 魚、肉、卵、大豆製品からたんぱく質を摂る
- 緑黄色野菜、海藻、きのこ類を取り入れる
- 良質な脂質として青魚、ナッツ、オリーブオイルなどを使う
- 甘いもの、菓子パン、加工食品に偏りすぎない
- 欠食や極端な糖質制限を避ける
妊活中の食事は、「これを食べれば卵子の質が上がる」という単純なものではありません。たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンD、葉酸、抗酸化栄養素などを、日々の食事の中で無理なく整えていくことが大切です。
採卵前は、「少しでもできることを増やしたい」と思う一方で、サプリや情報が多すぎて不安になってしまう方も少なくありません。当院では、何かをたくさん足すことよりも、食事・睡眠・冷え対策・ストレスケアなど、毎日の生活の中で続けられることを見つけることを大切にしています。
DHEA、メラトニン、鉄、ビタミンDなどのサプリは、体質や治療内容によって合う・合わないがあります。不妊治療中の方や採卵周期・移植周期に入っている方は、自己判断で始める前に、通院中のクリニックや医師に確認しておくと安心です。そのうえで、冷えや睡眠、自律神経の乱れなどが気になる場合は、鍼灸の視点からできるケアを一緒に考えていきます。
採卵前サプリはいつから始める?
採卵前にサプリを始める場合、数日だけ飲むよりも、食事や睡眠を含めて数か月単位で体を整える意識が大切です。
ただし、治療スケジュールや採卵周期に入っている場合は、サプリの開始・中止タイミングをクリニックに確認しましょう。
特に、以下の方は自己判断で追加しない方が安心です。
- 不妊治療中でホルモン剤を使っている
- 採卵周期・移植周期に入っている
- 甲状腺、糖尿病、肝臓、腎臓の持病がある
- 抗凝固薬、ステロイド、免疫系の薬を使っている
- 妊娠の可能性がある
- DHEA、メラトニン、ハーブ系サプリを検討している
サプリメントの過剰摂取で注意したい成分
サプリメントは、足りない栄養を補うには便利ですが、多く飲むほど良いわけではありません。
ビタミンA
妊活中や妊娠の可能性がある時期は、レチノール型ビタミンAの高用量サプリに注意が必要です。妊娠中に過剰なビタミンAを摂取すると、胎児への影響が起こる可能性があります。
ビタミンD・カルシウム
ビタミンDやカルシウムは大切な栄養素ですが、過剰摂取は高カルシウム血症や腎臓への負担につながることがあります。血液検査で不足があるか確認しながら補うことが大切です。
鉄
鉄は不足している方には重要ですが、過剰摂取が長く続くと肝臓への負担や消化器症状につながることがあります。鉄サプリは、できれば検査値を確認したうえで選びましょう。
ハーブ系サプリ
ブラックコホシュ、カバなど一部のハーブ系サプリでは、肝障害の報告があるものもあります。不妊治療中は、ハーブだから安全と考えず、必ず医師や薬剤師に確認しましょう。
まとめ|卵子の質を整えるには、サプリより先に「土台」を見る
卵子の質を整えるために、サプリメントや食事を見直すことは大切です。
ただし、サプリは卵子を若返らせる魔法の方法ではありません。まずは、葉酸、たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンD、抗酸化栄養素などを食事から意識し、不足しやすいものを必要に応じて補うことが基本です。
CoQ10、イノシトール、DHEA、メラトニンなどは、妊活や採卵前に注目される成分ですが、効果には個人差があり、医学的根拠が十分でないものもあります。
特にDHEAやメラトニン、複数サプリの併用は、自己判断で始めるのではなく、通院中のクリニックに確認してから取り入れると安心です。
妊活中の栄養は、「何を足すか」だけでなく、「今の体に何が足りていて、何が多すぎるのか」を見ることが大切です。焦らず、食事・睡眠・血流・ストレスケアを含めて、卵胞が育ちやすい体内環境を整えていきましょう。
卵子の質をよくするサプリはありますか?
CoQ10、イノシトール、メラトニン、ビタミンD、葉酸などは、妊活中に注目されることが多い成分です。ただし、サプリを飲めば卵子の質が必ずよくなるわけではありません。
卵子の質には年齢や卵巣機能、生活習慣、ホルモン環境なども関係します。サプリはあくまで不足しやすい栄養を補うものとして考え、食事や睡眠、体調管理とあわせて取り入れることが大切です。
採卵前にサプリはいつから飲むとよいですか?
採卵前の体づくりは、数日だけで変えるというより、数か月単位で整えていく意識が大切です。卵胞が育つ過程には時間がかかるため、食事、睡眠、血流、ストレスケアもあわせて見直していきましょう。
ただし、採卵周期に入っている場合や、ホルモン剤を使用している場合は、サプリの開始や中止のタイミングを自己判断せず、通院中のクリニックに確認することをおすすめします。
CoQ10は妊活に効果がありますか?
CoQ10は、細胞のエネルギー産生や抗酸化に関わる成分として、妊活や採卵前のサプリで注目されています。一部の研究では、体外受精の結果に良い影響を与える可能性も示されています。
ただし、妊娠率や出生率を必ず高めるとまでは言い切れません。年齢、卵巣機能、治療内容、体質によっても状況は異なるため、必要性を確認しながら取り入れると安心です。
卵子を育てるために、食事では何を意識すればよいですか?
特定の食品だけを食べるよりも、主食・主菜・副菜をそろえ、たんぱく質、鉄、亜鉛、葉酸、ビタミンD、抗酸化栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
魚、肉、卵、大豆製品、緑黄色野菜、海藻、きのこ類、ナッツ類などを無理なく取り入れ、欠食や極端な糖質制限、甘いものや加工食品への偏りを避けるようにしましょう。
妊活サプリはたくさん飲んだ方がよいですか?
サプリメントは多く飲むほどよいものではありません。複数のサプリを併用すると、葉酸、鉄、ビタミンD、ビタミンA、亜鉛などが重複し、知らないうちに過剰摂取になることがあります。
とくにDHEA、メラトニン、ハーブ系サプリ、鉄、脂溶性ビタミンは注意が必要です。不妊治療中の方や採卵・移植周期に入っている方は、医師や薬剤師に確認してから取り入れましょう。
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📚参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」
妊娠前から妊娠初期にかけての葉酸摂取と、神経管閉鎖障害のリスク低減に関する内容を参考にしました。 - 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
妊娠前後に意識したい葉酸、鉄、亜鉛、ビタミンDなどの栄養素について参考にしました。 - American Society for Reproductive Medicine「Optimizing natural fertility」
妊娠を希望する方の生活習慣、栄養、葉酸摂取に関する考え方を参考にしました。 - NIH Office of Dietary Supplements「Vitamin D Fact Sheet」
ビタミンDの働き、過剰摂取、高カルシウム血症などの注意点を参考にしました。 - NIH Office of Dietary Supplements「Vitamin A Fact Sheet」
ビタミンAの過剰摂取、とくに妊娠中・妊娠の可能性がある時期の注意点を参考にしました。 - EFSA「Tolerable Upper Intake Level for Iron」
鉄の過剰摂取による肝臓への影響や安全性に関する情報を参考にしました。 - 2023 International Evidence-based Guideline for the Assessment and Management of Polycystic Ovary Syndrome
PCOSに対するイノシトールの位置づけや、医学的根拠の考え方を参考にしました。 - Does coenzyme Q10 supplementation improve fertility outcomes in women undergoing assisted reproductive technology procedures?
CoQ10と体外受精・顕微授精などの生殖補助医療における研究内容を参考にしました。 - Melatonin supplementation and outcomes of assisted reproductive technology: a systematic review and meta-analysis
メラトニン補充と卵子成熟、受精、胚の質、妊娠率などに関する研究内容を参考にしました。 - Mayo Clinic「DHEA」
DHEAのホルモン様作用、妊娠中・授乳中の注意点、ホルモン感受性疾患への影響について参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
サプリや食事の見直しで迷ったら、ご相談ください
卵子の質を整えるために、サプリメントや食事を見直すことは大切ですが、「自分には何が合っているのか」「採卵前に何を意識すればよいのか」と迷われる方も少なくありません。
妊活中の身体づくりは、栄養だけでなく、冷え、血流、自律神経、睡眠、ストレスなども関わってきます。無理に何かを増やすのではなく、今の体の状態を見ながら、できることを一緒に整理していくことが大切です。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中の方のお悩みに寄り添いながら、鍼灸や良導絡測定を通して、お一人おひとりの体質や生活習慣に合わせたサポートを行っています。
サプリや食事のこと、採卵前の体調管理、冷えや睡眠の乱れなど、気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください🍀
精子の質は健康寿命のバロメーター?男性不妊と身体のサイン
精子の質と健康寿命の関係:男性も知るべき重要な事実
不妊治療は夫婦で取り組むものですが、現実には男性が非協力的なケースも少なくありません。しかし、精子の質は単に妊娠の可能性に影響するだけでなく、男性自身の健康や寿命とも密接に関わっていることが分かっています。今回は、最新の研究をもとに「精子の質と健康」の関係について詳しく解説します。


精子の質は健康のバロメーター
精子の質が良好な男性は、全体的な健康状態が良い傾向にあることが研究で明らかになっています。例えば、精子の運動率が高い男性ほど、心血管疾患やがんのリスクが低いことが報告されています
また、2009年に発表されたAmerican Journal of Epidemiologyの研究では、精子の濃度や運動率が低い男性は、寿命が短い可能性が高いことが示唆されています。この研究は、精子の質が単なる生殖能力の指標ではなく、健康全般を反映していることを示しています。
精子の質が低下する原因と健康リスク
精子の質は、加齢だけでなく 生活習慣や健康状態 によっても大きく左右されます。特に以下の要因は精子の質を低下させることが分かっています。
- 喫煙・アルコールの過剰摂取
タバコや過度な飲酒は精子のDNA損傷を引き起こし、妊娠率を低下させます
- 肥満と運動不足
肥満の男性はホルモンバランスが乱れやすく、精子の数や運動率の低下が見られることが報告されています
- ストレスとメンタルヘルス
慢性的なストレスやうつ病は、精子の質を著しく低下させることが確認されています(Pasqualotto et al., Andrology, 2013)。
- 食生活の乱れ
地中海式食事(オリーブオイル・魚・野菜中心の食事)は精子の質を向上させるとされており、ジャンクフード中心の食生活は精子の数や質の低下につながります
精子の質を向上させるためにできること
- 禁煙・節酒を心がける
タバコをやめることで、精子のDNA損傷が減少し、質の向上が期待できます。アルコールも適量を守ることが重要です。
- 適度な運動を取り入れる
週に3~5回の適度な運動は、ホルモンバランスを整え、精子の運動率を高める効果があります
- 健康的な食生活を意識する
野菜・果物・魚を中心にした食事を心がけることで、精子の酸化ストレスを軽減し、質を向上させることができます。
- 睡眠をしっかりとる
睡眠不足は男性ホルモンの分泌を妨げ、精子の質を低下させます。1日7~8時間の睡眠を確保しましょう。
- ストレス管理を行う
瞑想やヨガ、適度な運動を取り入れ、リラックスする時間を作ることが大切です。ストレスが原因で精子の運動率が低下することが確認されています。
精子の質を改善することは、自分の健康を守ることでもある
男性の中には、「不妊治療は女性の問題」と考える人もいますが、それは大きな間違いです。 精子の質を改善することは、単に妊娠率を上げるだけでなく、がんや生活習慣病のリスクを下げ、自分自身の健康と寿命を守ることにつながります。
不妊治療に協力することは、将来の家族のためだけでなく、自分の健康にも大きなメリットがあります。今日からできることを少しずつ始めて、より健康な未来を目指しましょう!
参考
American Journal of Epidemiology, July 27, 2009.
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妊活中の夜更かしは妊娠しにくさと関係する?睡眠不足・寝る時間の考え方
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「仕事や家事で、つい寝る時間が遅くなってしまう」
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結論からいうと、夜更かしそのものが直接“不妊の原因”になると断定されているわけではありません。
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- 夜更かしや睡眠不足が、直接不妊の原因になると断定されているわけではありません。
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- 「22時45分までに寝る」という目安は研究上の参考であり、すべての方に当てはまる絶対的な基準ではありません。
- 妊活中は睡眠時間だけでなく、寝る時間・起きる時間をなるべく一定にすることが大切です。
- まずは、今より30分早く寝る、寝る前のスマホを控える、朝の光を浴びるなど、無理なく続けられることから始めましょう。


妊活中の夜更かしは妊娠率に関係する?
妊活中に夜更かしが続くと、「これが原因で妊娠しにくくなっているのでは」と不安になる方もいると思います。
近年、睡眠と妊娠の関係を調べた研究では、遅い就寝時間や乱れた睡眠リズムと、不妊との関連が報告されています。
2024年に発表された研究では、就寝時刻と不妊との間に非線形の関連がみられ、22時45分より遅い就寝で不妊との関連が強くなる傾向が示されました。
ただし、この研究は横断研究であり、「夜更かしをしたから不妊になる」という因果関係まで証明したものではありません。
そのため、医学的には、夜更かしは妊娠率を下げる可能性があるため、生活リズムを整える価値があると考えるのが適切です。
また、別の研究でも、就寝時刻・起床時刻・睡眠リズムと自己申告の不妊に関連がみられ、早寝早起きの群で不妊率が低い傾向が報告されています。
一方で、妊娠のしやすさには、年齢、卵巣機能、精子の状態、排卵、子宮内膜、体重、ストレス、食事、運動、基礎疾患など、さまざまな要素が関係します。
そのため、睡眠だけで妊娠のしやすさが決まるわけではありませんが、妊活中の体づくりの土台として、睡眠を見直すことは大切です。
「22時45分までに寝ないと妊娠しにくい」は本当?
妊活と睡眠に関する情報の中で、「22時45分までに寝たほうがよい」という内容を見かけることがあります。
これは、2024年の研究で、統計解析上22時45分付近にひとつの変曲点があったことに基づくものです。
ただし、これはその研究データ上の目安であり、すべての方に共通する絶対的な就寝時刻ではありません。
「22時45分を過ぎたら妊娠しにくくなる」と考えてしまうと、かえって不安やストレスが強くなることもあります。
大切なのは、特定の時刻にこだわりすぎることではなく、無理なく続けられる範囲で、寝る時間と起きる時間を整えていくことです。
たとえば、現在の就寝時間が深夜1時や2時になっている方は、いきなり22時台を目指すよりも、まずは30分早く布団に入ることから始めてみましょう。
なぜ夜更かしが妊活に不利になる可能性があるの?
体内時計の乱れがホルモン分泌に影響する可能性
人の体には、睡眠・体温・ホルモン分泌などを調整する体内時計があります。
夜更かしや不規則な生活が続くと、この体内時計が乱れやすくなります。
排卵や月経周期は、脳、卵巣、子宮のホルモンの連携によって成り立っています。
そのため、睡眠リズムの乱れが続くと、ホルモン分泌のリズムや自律神経のバランスに影響する可能性があります。
夜間の光がメラトニン分泌を妨げる可能性
夜に強い光を浴びると、睡眠に関わるメラトニンの分泌が抑えられやすくなります。
メラトニンは眠りを促すホルモンとして知られていますが、抗酸化作用を持つことでも注目されています。
妊活では、卵子や精子、受精卵が酸化ストレスの影響を受ける可能性があるため、睡眠の質を整えることは体づくりの一部として大切です。
寝る直前までスマホやパソコンを見続ける習慣は、寝つきや睡眠の質にも影響しやすいため注意しましょう。
睡眠不足がストレスや疲労を強めやすい
睡眠不足が続くと、日中の疲労感、イライラ、不安感、集中力の低下が起こりやすくなります。
妊活中は、通院、仕事、家事、治療結果への不安などで、心身に負担がかかりやすい時期です。
睡眠が不足すると、その負担を回復する力が落ちやすくなり、ストレスを感じやすくなることがあります。
妊娠率を上げるために特別なことを増やす前に、まずは睡眠という基本の生活習慣を整えることも大切です。
妊活中の睡眠時間はどれくらいが目安?
「妊活中は何時間寝ればいいですか?」という質問はとても多いです。
現時点では、妊活中の睡眠時間について「必ず何時間寝れば妊娠しやすい」と断定できる統一基準はありません。
ただし、一般的な成人の睡眠時間としては、7〜9時間程度がひとつの目安とされています。
妊活中も、まずは日中に強い眠気や疲労感が残らない程度の睡眠を、安定して確保することを意識しましょう。
また、睡眠時間だけでなく、次のような睡眠リズムも大切です。
- 毎日なるべく同じ時間に寝る
- 毎日なるべく同じ時間に起きる
- 平日と休日で睡眠時間を大きくずらさない
- 寝る直前のスマホやパソコンを控える
- 朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる
特に、平日は睡眠不足で、休日に昼まで寝るという生活が続くと、体内時計が乱れやすくなります。
休日も平日との差を大きくしすぎないことが、睡眠リズムを整えるポイントです。
肥満傾向がある場合は、夜更かしの影響を受けやすい?
2024年の研究では、BMIが25以上の群で、遅い就寝時刻と不妊との関連がより強くみられたと報告されています。
過体重や肥満は、排卵障害、インスリン抵抗性、ホルモンバランスの乱れなどに関係することがあります。
そこに睡眠不足や夜更かしが重なることで、代謝やホルモンのリズムに影響が出やすくなる可能性があります。
ただし、ここで大切なのは、「体重があるから妊娠できない」と単純に考えないことです。
妊娠しやすさには、体重だけでなく、食事、運動、睡眠、ストレス、年齢、卵巣機能、男性側の状態など、さまざまな要素が関わっています。
体重だけを責めるのではなく、睡眠や食事、運動を少しずつ整えることが、妊活中の体づくりにつながります。
妊娠中の夜更かしは赤ちゃんに影響する?
妊活中だけでなく、妊娠後に「夜更かししてしまったけれど、赤ちゃんに悪い影響があるのでは」と不安になる方もいます。
妊娠中は、ホルモンの変化、頻尿、つわり、胃の圧迫、腰痛、胎動などによって、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりしやすくなります。
そのため、たまの夜更かしや一時的な睡眠不足だけで、すぐに赤ちゃんへ重大な影響が出ると過度に心配しすぎる必要はありません。
ただし、睡眠不足が長く続く場合や、強いいびき、息苦しさ、日中の強い眠気がある場合は注意が必要です。
妊娠中は睡眠時無呼吸症候群などの睡眠トラブルが隠れていることもあります。
気になる症状が続く場合は、自己判断で我慢せず、産婦人科で相談しましょう。
妊活中・妊娠中に意識したい睡眠習慣
睡眠を整えるために、特別なことを一気に始める必要はありません。
まずは、毎日続けやすい基本的な工夫から始めてみましょう。
- できるだけ同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
- 平日と休日で睡眠スケジュールを大きくずらさない
- 寝る前1時間はスマホやパソコンを控える
- 夕方以降のカフェインを控えめにする
- 就寝前の大食いや飲酒を避ける
- 日中に軽く体を動かす
- 朝や昼間に外の光を浴びる
- 寝室を暗く、静かで、暑すぎず寒すぎない環境に整える
妊娠中の場合は、寝る前に水分を取りすぎない、夕食を遅くしすぎない、横向きで楽な姿勢を探すなどの工夫も役立ちます。
無理に完璧を目指す必要はありません。
できることをひとつずつ整えていくことが、妊活中・妊娠中の体調管理につながります。
今日から始めるなら「30分早く寝る」だけでも大丈夫
睡眠を改善しようと思うと、「今日から22時に寝なければ」と考えてしまう方もいます。
しかし、いきなり大きく生活を変えようとすると、かえって負担になって続かないこともあります。
まずは、次の3つから始めてみましょう。
- 今より30分早く布団に入る
- 寝る前1時間だけスマホを控える
- 朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる
睡眠は、妊活の結果をすぐに変える魔法の方法ではありません。
しかし、ホルモン、自律神経、気分、食欲、代謝など、妊娠に関わる体の土台と深く関係しています。
妊活中こそ、「頑張ること」を増やしすぎるより、まずは体を整えることを少しずつ積み重ねていきましょう。
Q1. 妊活中に夜更かしをすると妊娠しにくくなりますか?
夜更かしをしたからといって、必ず妊娠しにくくなるわけではありません。
ただし、遅い就寝時間や睡眠リズムの乱れは、不妊と関連する可能性があると報告されています。睡眠だけで妊娠のしやすさが決まるわけではありませんが、妊活中の体づくりとして、生活リズムを整えることは大切です。
Q2. 妊活中は何時間くらい寝るのが理想ですか?
妊活中の睡眠時間に「必ず何時間」という明確な基準はありません。
一般的には7〜9時間程度を目安に、日中に強い眠気や疲労感が残らない睡眠を安定して確保できるとよいでしょう。睡眠時間だけでなく、毎日なるべく同じ時間に寝て起きることも意識してみてください。
Q3. 何時までに寝れば妊娠しやすくなりますか?
研究では22時45分付近がひとつの目安として報告されていますが、これはすべての方に当てはまる絶対的な基準ではありません。
「この時間を過ぎたら妊娠しにくくなる」と不安になりすぎる必要はありません。まずは現在の就寝時間より30分早く寝る、休日も起床時間を大きくずらさないなど、無理のない範囲で整えていきましょう。
Q4. 寝る前のスマホは妊活に影響しますか?
寝る直前までスマホを見る習慣は、寝つきや睡眠の質に影響しやすいと考えられます。
スマホの光や情報刺激によって脳が休まりにくくなり、睡眠リズムが乱れることがあります。妊活中は、寝る前1時間だけでもスマホを控え、照明を少し落として過ごすのがおすすめです。
Q5. 妊娠中に夜更かししてしまった場合、赤ちゃんに影響しますか?
たまの夜更かしや一時的な睡眠不足だけで、すぐに赤ちゃんへ重大な影響が出ると過度に心配しすぎる必要はありません。
妊娠中はホルモン変化や頻尿、つわりなどで眠りが浅くなりやすい時期です。ただし、眠れない状態が長く続く、強いいびきがある、日中の眠気が強いなどの場合は、産婦人科で相談すると安心です。
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📚参考文献
- Zhang H, Zhang J, Chen W, et al. Association between bedtime and female infertility: a secondary analysis from a cross-sectional study. Front Endocrinol. 2024.
- Liang Z, Cao C, Liu H, et al. Sleep Behavior and Self-Reported Infertility: A Cross-Sectional Analysis Among U.S. Women. Front Endocrinol. 2022.
- American College of Obstetricians and Gynecologists. Sleep Health and Disorders.
- National Heart, Lung, and Blood Institute. Healthy Sleep Habits.
- MedlinePlus. Problems sleeping during pregnancy.
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中の睡眠や自律神経の乱れが気になる方へ
妊活中は、睡眠不足や夜更かしが気になって「この生活で大丈夫かな」と不安になることもあると思います。
睡眠だけで妊娠のしやすさが決まるわけではありませんが、眠りの質や生活リズムは、ホルモンバランス・自律神経・冷え・血流など、妊活中の体づくりと深く関わっています。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお身体の状態を確認しながら、鍼灸・温灸・スーパーライザーなどを組み合わせ、睡眠の質や自律神経のバランスも含めてサポートしています。
「寝ても疲れが取れない」「夜になると眠れない」「妊活中の体調を整えたい」と感じている方は、一度お気軽にご相談ください🍀
38歳(低AMH・P4低値)保険適用での移植6回陰性後に自然妊娠
大阪府大阪市からお越しのMさん(38歳)が妊娠されました。
終わりの見えない不妊治療との闘い
Mさん(38歳、看護師)が当院に初めてお越しになったのは、2023年1月でした。2年にわたる妊活期間を経て、すでに不妊治療専門クリニックで体外受精を進めている段階でした。
初診時のMさんは、ご自身では「体調は良好」と仰っていましたが、詳しくお話を伺うと、以下のような慢性的な不調を抱えていました。
- 身体的症状: 肩・首のこり、足のむくみ、だるさ、頭痛、目の疲れ
- 睡眠: 平均6時間と短めで、夢をよく見る
- 生理: 生理痛があり鎮痛剤を服用、経血量が多い
- 生活習慣: ストレス過多、便秘、冷え性
- クリニックの診断: 黄体ホルモン(P4)低値、甲状腺機能やや低値、低AMH(転院後の検査で判明)
これまでに2回の採卵、2回の胚移植(保険適用)を経験し、1回目の移植で陽性反応が出たものの、8週で流産。次の移植は陰性という結果でした。
「このまま治療を続けても良い結果が出るのだろうか…」
Mさんは、このような不安を抱えながら、体質改善と移植に向けて身体を整えたいと、当院での鍼灸治療を始められました。
2年間の不妊期間から始まった鍼灸治療
当院では、Mさんのその日の体調を詳しく伺い、上記の慢性症状や自律神経の乱れに対する鍼灸治療を行いました。加えて、不妊治療の段階に合わせ、子宮や卵巣への血流促進を目的とした鍼灸・レーザー治療を重点的に実施しました。
2023年1月:鍼灸開始とERA検査
鍼灸を始められたこの周期は、ERA検査(子宮内膜受容能検査)を予定していました。問診で判明した様々な慢性症状に対しての施術を実施。ERA検査後には、Mさんから「内膜がいつもより2ミリ厚くなっていて、前回の鍼が効いたのかも」という嬉しいご報告がありました。
2023年2~3月:移植周期(保険適用3回目/4回目)
翌月からの移植周期では、残念ながら2回連続で陰性という結果に。特に、移植後のP4値が低く、薬で補充してもなかなか上がらないという課題が浮き彫りになりました。凍結胚は初期胚が1個残っていましたが、Mさんは再度採卵を行うことを決断されました。
2023年4~5月:転院と採卵周期
パートタイムで職場を掛け持ちしていたMさんは、遅い時間まで診療しているクリニックへの転院を決意。新しいクリニックでは、一度タイミング療法を行ってから採卵に進む方針でした。
当院では、この採卵周期も引き続き卵巣への血流促進に注力し、卵子の質向上を目指した鍼灸・レーザー治療を行いました。その結果、採卵数11個中、初期胚1個、胚盤胞3個を凍結でき、Mさんは「今まででグレードが一番良かった」と喜ばれていました。
2023年6~7月:お休み周期
採卵後のお休み周期では、これまでギザギザだった基礎体温が安定。Mさんいわく「D2でしっかり低温期だったのが、今日から高温期みたいになった」とのこと。身体のホルモンバランスが整ってきている兆候が見られました。
2023年8月:移植周期(保険適用5回目)
自然周期での移植に臨み、子宮への血流促進を図る鍼灸・レーザーを強化。卵胞の成長はゆっくりでしたが、鍼灸の効果もあり、D16に9mmだった卵胞が翌週には17mmに成長。内膜も8.5mmから12.5mmまで厚くすることができました。
しかし、凍結融解胚盤胞移植の結果は、フライング検査でうっすら陽性反応が出たものの、血液検査のhCG値は10と低く、化学流産という結果に。Mさんは悔しさに涙を流されました。
2023年9~11月:検査と2度の採卵周期
化学流産後、Mさんは不育症検査、トリオ検査、そしてPGT-A(着床前遺伝子検査)を行いました。不育症検査は問題なしでしたが、EMMA検査で善玉菌ゼロが判明し、抗生剤を開始。
PGT-Aを見据えた1度目の採卵では、見えていた17個の卵胞から採れたのは7個、凍結に至ったのはゼロという厳しい結果に。クリニックからは卵巣刺激法の変更や卵子活性法が提案されましたが、Mさんは前回より悪くなった結果に納得がいかない様子でした。
続く2度目の採卵、D2の卵胞チェックでは左右に1個ずつしか見えませんでした。この時も卵胞の成長と体質改善を目指した鍼灸を継続。D13には11個の卵胞が見え、最大22mmに成長しました。
しかし、採卵数は見えていた卵胞の約半分である6個。その内、成熟卵は3個で、凍結できた1個(5BB)の胚盤胞をPGT-Aに提出されました。Mさんは涙を流し、「採卵を続けるごとに結果が良くない方に進む」現実に、深い疲労感と絶望を感じていました。この状況を受け、Mさんは再度クリニックを転院することを決断されました。
2023年12月:転院
新しいクリニックでの治療が始まり、まずタイミング療法と基本的な検査を再度受けました。この再検査で、今まで気づいていなかった「低AMH」が判明し、サプリメント(DHEA)の服用が追加されることになります。同時期に届いたPGT-Aの結果は残念ながら正常胚ではなかったため、破棄されました。
2024年2~3月:採卵周期/移植周期(保険適用6回目)
新しいクリニックでの最初の採卵(PPOS法)での結果は、見えていた7個の卵から6個の成熟卵が採れ、初期胚1個、胚盤胞5個が凍結できるという、これまでの採卵で過去最高の結果でした。Mさんも少しホッとされた様子でした。この間も、鍼灸による卵巣への血流促進は継続されていました。
そして、保険適用最後の移植はSEET法を選択、内膜の成長も順調に進みました。融解した胚盤胞は4ABから5ABに変化。しかし、結果は残念ながら陰性でした。
この時、Mさんは「今までは採卵後の移植は、いつもP4が低く薬を追加しても改善しなかったのに、今回はP4値がしっかりあった。薬の内容もシンプルだった」と、クリニックによって治療の考え方が全く違うことを実感されていました。
2024年5月:お休み周期で妊娠
最後の保険適用移植の陰性判定を受け、次周期に移植を予定していたMさん。この間に子宮収縮検査を受けることになり、さらに大好きな沖縄旅行を計画されていました。
そして、沖縄旅行に行かれる前日、Mさんから当院に自然妊娠をされたとのご報告が入りました。
体外受精の治療ステージにいたMさんにとって、全く予想外の結果で本人も驚かれていました。本人曰く、「なんとなく取ったタイミング」での妊娠だったそうです。
妊娠後も、当院でマタニティ鍼灸を継続し、妊娠8〜10週の壁を越え、つわりや便秘などのケアを行いながら安定期へと移行。2024年10月には妊娠21週で鍼灸を卒業されました。その後、妊娠30週で逆子が判明しましたが、鍼灸による逆子治療により無事治ったとのことです。
まとめ
Mさんのケースは、長期にわたる不妊治療の難しさ、そしてそれでも自然妊娠の可能性がゼロではないことを示しています。何が決め手となったのかは一つに断定できませんが、Mさんがされてきたこと全てが、この結果に繋がったのだと思います。
- 鍼灸による体質改善の継続: 週に1回の鍼灸レーザーによる子宮卵巣の血流促進と全身の体質改善が、卵子や内膜の状態、ホルモンバランスの改善に繋がったと考えられます。
- クリニック選びの重要性: クリニックによって治療の考え方やアプローチが異なるため、Mさんのように転院が成功の鍵となることもあります。ご自身に合ったクリニックを見つけることが、妊娠・出産までの道のりを大きく変える可能性があります。
- 心の健康の影響: 長引く不妊治療による精神的なダメージは計り知れません。Mさんの場合、転院によって状況が変わり、それが精神的に良い影響を与え、妊娠しやすい状態に繋がったのかもしれません。
- 「お休み周期」の思わぬ効果: 積極的に治療をしない「お休み周期」で心身がリラックスし、自然妊娠に至るケースは他の方にも見られます。
当院では、妊娠しやすい身体づくりはもちろん、患者さんの心の健康も重視し、些細な変化も見逃さないよう、お一人おひとりに寄り添ったサポートを心がけています。
Mさん、本当におめでとうございます。出産まであとわずかとなりましたが、無事にご出産されることを心より願っております。そして、ご家族3人で幸せなご家庭を築かれていかれることを願っております。
もしあなたが、Mさんのように不妊治療で悩んでいらっしゃるなら、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの「妊娠したい」という願いを、心身両面から全力でサポートさせていただきます。
Mさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください。
1回目の移植で稽留流産、2回目の移植が陰性となり、他に何か出来ることがないか探してい 時に鍼灸が良いと聞いたので挑戦してみようと思ったため。
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください。
自然妊娠 次の移植を控えていた前の周期で自己タイミング法での自然妊娠
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください。
レーザー・温活・ウォーキング ・サプリメント
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください。
初めての鍼灸で最初は不安でしたが痛みもなくこれなら続けられそうと思い通わせて頂きました。毎回レーザーと鍼灸を受けていましたが、終わった後にはポカポカして身体が温まっているのを実感しました。自宅での温活と併せて冷え症は改善したと思います。
1番変化を感じたのは生理痛とドロッとした経血 がほとんどなくなったことでした。毎回その時の体調や治療のスケジュールに合わせた施術をして頂いたおかげで、便秘や腰痛などのマイナートラブルの改善や、採卵での凍結結果の改善、移植時の内膜が厚くなったりたりと通い始める前と比べて良くなったなと感じることがたくさんありました。
いつも正嗣先生にお願いしていたのですが、クリニックで聞けなかったことや疑問に思ったことを質問すると分かりやすく教えて下さり転院の相談にも乗って頂きました。施術中も世間話をしたり楽しく受けることが出来ました。
▢ 同じように悩まれている方ヘアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)、やメッセージがあればお願いいたします。
不妊治療を始めてから約2年半、保険での移植6回が上手くいかず、いつまで続けたらいいのか、でも諦められないからもう1回頑張ろうと思った矢先のまさかの自然妊娠でした。驚きしかなく、最初はまた流産してしまうかもしれないと不安ばかりでしたが、何とか安定期を迎えることが出来てひとまずホッとしているところです。不妊治療中は、先も見えないしいつまで続くのか分からない不安と恐怖で治療のことでいつも頭がいっぱいでした。周りに気軽に話せることでもなかったので、余計に一人で抱えこんでいた様に思います。
こちちに通うようになって、病院以外で治療について話せる場所があったのはとても大きいことでした。先生たちの豊富な知識と色んな方の経験談などを聞かせてもらって、自分の中の疑問が解決していくことで次はこうしてみようと前向きに治療に向かえたと思います。ありがとうございました。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
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生理中にヨガをしても大丈夫?避けたいポーズと妊活中の注意点
生理中にヨガをしてもよいのか、不安に感じたことはありませんか?
「生理痛があるけれど、軽く動いた方が楽になる気がする」「逆転のポーズは避けた方がいいと聞いた」「月経中にヨガをすると、体に悪い影響はないの?」など、生理中のヨガについてはさまざまな情報があり、迷いやすいテーマです。
結論からいうと、生理中でも体調がよければ、無理のない範囲でヨガを行っても問題ありません。
むしろ、やさしい呼吸法やリラックス系のポーズは、月経痛や腰の重だるさ、気持ちの緊張をやわらげる助けになることがあります。
ただし、生理中は下腹部痛・腰痛・眠気・だるさ・気分の落ち込みなどが出やすい時期です。普段と同じ強度で行うのではなく、月経期の体に合わせて「ゆるめる」「休ませる」ヨガを選ぶことが大切です。
- 生理中でも、体調がよければ無理のない範囲でヨガを行っても問題ありません。
- 月経期は、強い運動よりもリラックス系のヨガが向いています。
- 逆転ポーズやお腹を強く圧迫するポーズは、無理に行わない方が安心です。
- 逆転ポーズが月経血の逆流や子宮内膜症を直接引き起こすと断定できる医学的根拠は十分ではありません。
- 痛みが強い、出血量が多い、めまいがある場合は、ヨガよりも休息を優先しましょう。
- 月経痛が強い、年々悪化している、鎮痛薬が効きにくい場合は、婦人科で相談することが大切です。


生理中の体では何が起こっている?
月経は、妊娠に備えて厚くなった子宮内膜がはがれ、血液とともに体外へ排出される自然な生理現象です。
この時期には、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという物質の影響で子宮が収縮し、下腹部痛や腰痛が起こることがあります。月経痛が強く、日常生活に支障が出る場合は「月経困難症」と呼ばれます。
月経痛には、子宮内膜症などの病気が見つからない「一次性月経困難症」と、子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症などが関係する「二次性月経困難症」があります。
特に、次のような場合は、ヨガだけで様子を見るのではなく婦人科で相談しましょう。
- 毎回寝込むほど生理痛が強い
- 年々痛みが強くなっている
- 鎮痛薬が効きにくい
- 出血量が多い
- 性交痛や排便痛がある
- 生理以外の時期にも骨盤まわりの痛みがある
生理中のヨガは、「頑張って体を鍛える時間」ではなく、今の体調を確認しながら、呼吸を整え、体をゆるめる時間として取り入れるとよいでしょう。
生理中にヨガをするメリット
生理痛の緩和につながることがある
やさしいヨガやストレッチは、筋肉の緊張をゆるめ、痛みの感じ方をやわらげる助けになることがあります。
特に、深い呼吸をしながらゆっくり体を動かすことで、骨盤まわりや腰まわりのこわばりがゆるみ、生理中の重だるさが軽く感じられることがあります。
ただし、痛みを我慢して行う必要はありません。動いて楽になる程度であればよいですが、痛みが強い日は休むことを優先しましょう。
自律神経が整いやすくなる
生理中は、ホルモンの変化によって眠気・だるさ・気分の落ち込み・イライラなどが出やすくなります。
ヨガでは、ポーズだけでなく呼吸を大切にします。ゆっくりとした呼吸は、緊張をやわらげ、心身を落ち着かせる助けになります。
「生理中は気持ちが不安定になりやすい」という方にとって、無理のないヨガは、体だけでなく心を休ませる時間にもなります。
冷えやこわばりをやわらげる
生理中は、下腹部や腰まわりが冷えたり、骨盤周囲が重く感じたりすることがあります。
激しい運動ではなく、呼吸に合わせてゆっくり動くヨガであれば、体を温め、血流を促すきっかけになります。
ただし、出血量が多い日や痛みが強い日は、無理に動くよりも休息を優先してください。
生理中におすすめのヨガの考え方
生理中のヨガは、次のような方針で行うのがおすすめです。
- 呼吸が楽にできるポーズを選ぶ
- お腹や骨盤を強く圧迫しない
- 長時間キープしすぎない
- 汗を大量にかくような強度は避ける
- 痛みが強い日は休む
- 「気持ちいい」と感じる範囲で行う
生理中は、体を大きく動かすよりも、ゆるめる・温める・休ませることを意識しましょう。
たとえば、仰向けで膝を立てて深呼吸をする、チャイルドポーズで腰をゆるめる、座った姿勢で軽く前屈するなど、リラックス系のポーズが向いています。
生理中に避けた方がよいヨガポーズ
生理中に「絶対にしてはいけない」と医学的に断定できるポーズは多くありません。
ただし、月経期は体が敏感になりやすく、出血・痛み・だるさがある時期です。そのため、次のようなポーズは無理に行わない方が安心です。
逆転のポーズ
代表的なものとして、次のようなポーズがあります。
- 肩立ちのポーズ
- 鋤のポーズ
- 頭立ちのポーズ
- 逆立ち
- これらに近い逆転姿勢
ヨガの一部の流派では、月経中の逆転ポーズを避けるように指導されることがあります。
ただし、逆転ポーズが月経血の逆流や子宮内膜症を引き起こすとする明確な医学的根拠は十分ではありません。
とはいえ、逆転姿勢は首・肩・腹部に負担がかかりやすく、体調が不安定な月経中には不快感につながることもあります。
生理中は無理に行わず、体調が安定している時期に行う方が安心です。
お腹を強く圧迫するポーズ
腹部を強くねじるポーズや、うつ伏せでお腹を圧迫するポーズは、生理痛や不快感を強めることがあります。
特に、下腹部痛がある日や出血量が多い日は、お腹を締めつける姿勢は避け、ゆったりとしたポーズを選びましょう。
強い後屈や強いストレッチ
太鼓橋のポーズのような強い後屈や、股関節・骨盤まわりを強く伸ばすポーズは、月経中の体には負担になる場合があります。
普段はできるポーズでも、生理中は違和感が出ることがあります。痛みやつっぱり感がある場合は、すぐに中止しましょう。
ホットヨガや激しいパワーヨガ
ホットヨガや強度の高いヨガは、大量に汗をかきやすく、脱水やめまいにつながることがあります。
生理中は出血によって体がだるく感じやすい時期でもあるため、無理に汗をかくレッスンよりも、リラックス系のクラスを選ぶ方が安心です。
月経血の逆流とヨガの関係
生理中に気になる話題のひとつに、「月経血の逆流」があります。
月経血の逆流とは、月経血の一部が腟から外へ出るだけでなく、卵管を通ってお腹の中へ流れ込む現象のことです。医学的には「逆行性月経」と呼ばれます。
逆行性月経は、子宮内膜症のある人だけでなく、子宮内膜症のない人にも起こりうる現象とされています。
ただし、逆行性月経があるからといって、必ず子宮内膜症になるわけではありません。子宮内膜症の発症には、免疫・炎症・ホルモン・遺伝的要因など、複数の要素が関係すると考えられています。
ここで大切なのは、「生理中にヨガをしたから月経血が逆流して子宮内膜症になる」と断定できる医学的根拠は十分ではないという点です。
一方で、月経中は下腹部や骨盤まわりが敏感になりやすい時期です。逆転ポーズやお腹に負担がかかるポーズで不快感がある場合は、無理に続けないようにしましょう。
生理中のヨガで注意したいこと
痛みが強い日は休む
ヨガは体によいイメージがありますが、痛みを我慢して行うものではありません。
生理痛が強い、吐き気がある、めまいがする、出血量が多いという日は、ヨガよりも休息を優先しましょう。
鎮痛薬を飲んでいる日は無理をしない
鎮痛薬で痛みが軽くなっていると、体のサインに気づきにくくなることがあります。
「薬を飲んだから大丈夫」と考えず、いつもより軽めに行うことが大切です。
月経痛が強い場合は婦人科へ相談する
毎回寝込むほど痛い、年々痛みが強くなっている、出血量が多い、性交痛や排便痛がある場合は、婦人科で相談しましょう。
子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などが関係していることもあります。
妊活中の方が生理中のヨガで気をつけたいこと
妊活中は、血流改善やストレスケアのためにヨガを取り入れる方も多いと思います。
ただし、生理中は「妊娠しやすい体づくりのために頑張らなければ」と無理をする時期ではありません。
月経期は、次の周期に向けて体を整える準備期間でもあります。
ヨガを行う場合も、頑張るよりも、体を休ませる意識を持つことが大切です。
特に妊活中の方は、次のような考え方がおすすめです。
- 生理1〜2日目は無理をしない
- 痛みが強い日は休む
- 骨盤まわりを強く刺激しすぎない
- 呼吸・リラックス・冷え対策を重視する
- 疲れが残るほど頑張らない
生理中のヨガは、体を追い込むためではなく、次の周期に向けて心身を整えるための時間として取り入れてみてください。
まとめ|生理中のヨガは「無理なく、ゆるめる」が基本
生理中でも、体調がよければヨガを行っても問題ありません。
特に、深い呼吸やリラックス系のポーズは、月経痛や腰の重だるさ、気分の不安定さをやわらげる助けになることがあります。
一方で、逆転のポーズ・お腹を強く圧迫するポーズ・強い後屈・激しいホットヨガなどは、月経中の体に負担となる場合があります。
大切なのは、医学的に過度に怖がりすぎることではなく、その日の体調に合わせて、無理のないヨガを選ぶことです。
生理中は、体を鍛えるよりも、体の声を聞き、休ませ、整える時間としてヨガを取り入れてみてください。
Q1. 生理中にヨガをしても大丈夫ですか?
体調がよければ、生理中でもヨガを行って問題ありません。ただし、月経中は体が敏感になりやすいため、激しい動きではなく、呼吸やリラックスを重視したやさしいヨガがおすすめです。
Q2. 生理中に避けた方がよいヨガポーズはありますか?
肩立ち、鋤のポーズ、頭立ちなどの逆転ポーズや、お腹を強く圧迫するポーズ、強い後屈、激しいパワーヨガなどは避けた方が安心です。医学的に絶対禁止というわけではありませんが、月経期の体に負担となる場合があります。
Q3. 生理中に逆転ポーズをすると月経血が逆流しますか?
逆転ポーズによって月経血の逆流や子宮内膜症が起こると断定できる医学的根拠は十分ではありません。ただし、月経中は腹部や骨盤まわりが敏感になりやすいため、不快感がある場合は無理に行わない方がよいでしょう。
Q4. 生理痛があるときもヨガをしてよいですか?
軽い生理痛であれば、やさしいヨガや深い呼吸で楽になることがあります。ただし、痛みが強い、吐き気やめまいがある、出血量が多い場合は、ヨガよりも休息を優先してください。
Q5. 妊活中でも生理中のヨガは取り入れてよいですか?
妊活中でも、生理中のヨガを無理のない範囲で取り入れることはできます。ただし、月経期は体を追い込む時期ではなく、次の周期に向けて体を整える時期です。リラックスを重視し、疲れが残らない程度に行いましょう。
生理中に下腹部や腰の重だるさがある方には、強い運動よりも、体を冷やさず、呼吸をゆっくり整えるセルフケアをおすすめしています。
当院では、月経周期や痛みの程度、冷え、睡眠、ストレスの状態などを確認しながら、鍼灸や良導絡測定を通して、その方に合った体づくりをサポートしています。
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📚参考文献
- ACOG. Dysmenorrhea: Painful Periods.
月経痛の原因、セルフケア、運動や温熱ケア、受診の考え方について参考にしました。 - Kim SD. Yoga for menstrual pain in primary dysmenorrhea: A meta-analysis of randomized controlled trials. Complementary Therapies in Clinical Practice. 2019.
一次性月経困難症に対するヨガの効果について、複数の研究をまとめた文献として参考にしました。 - Itani R, et al. Primary Dysmenorrhea: Pathophysiology, Diagnosis, and Treatment Updates. Korean Journal of Family Medicine. 2022.
一次性月経困難症の病態、診断、治療、生活への影響について参考にしました。 - Viganò P, et al. Is retrograde menstruation a universal, recurrent physiological phenomenon? 2024.
逆行性月経と子宮内膜症の関係について、断定的な表現を避けるために参考にしました。 - 太田裕伊ほか. 後腹膜腔に発生した子宮内膜症性嚢胞の1例. 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌. 2022;38(2):219-223. doi:10.5180/jsgoe.38.2_219.
子宮内膜症の発生機序や逆行性月経に関する国内文献として参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
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生理中のヨガは、無理に頑張るものではなく、その日の体調に合わせて心身をゆるめる時間として取り入れることが大切です。
月経痛が強い、冷えや腰の重だるさが気になる、妊活中の体調管理に不安がある方は、ひとりで抱え込まずにご相談ください。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や妊活の状況、お身体の状態を確認しながら、無理のない体づくりをサポートしています。
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排卵が実際に起こっているか、卵胞が正常に発育しているかを確認することも不妊診断において欠かせません。経膣超音波を使って、排卵の兆候や卵胞の大きさを測定し、タイミングを正確に把握します。これにより、排卵障害や無排卵の原因を特定することが可能です。 - 抗精子不動化抗体
抗精子不動化抗体とは、精子を不動化させる作用を持つ自己抗体の総称であり、精子の活動を阻害することで卵子との受精を妨げ、免疫性不妊の原因となる。
不妊の検査にはさまざまな種類がありますが、基本的には上記のような検査を受けることが重要です。これらの検査は、不妊の原因を包括的に評価し、適切な治療方針を立てるための基盤となります。追加の検査が必要な場合もありますが、まずはこれらの基本的な検査を行うことをおすすめします。


男性の不妊検査
男性側では、精液検査が一般的ですが、これだけでは不十分な場合があります。精索静脈瘤や精子のDNA損傷といった精液検査で検出しにくい問題も存在します。したがって、精液検査に加え、触診を行ってくれる医療機関を選ぶことが重要です。
触診の重要性
男性の不妊症の診断において、触診は欠かせないステップです。精索静脈瘤や精管の異常は触診で初めて発見されることが多く、精液所見だけでは見つからない異常を発見できるため、触診や超音波検査を行ってくれる医療機関を推奨します。
まとめ
不妊症の検査は、正確な診断と早期の対応が妊娠への大切なステップです。女性はホルモンバランスや卵巣機能の確認を含め、男性は精液検査に加え、触診も含めた包括的な検査を行うことが重要です。適切な医療機関を選び、最適な治療を受けることが成功のカギとなります。
参考文献
- ・日本産科婦人科学会:「不妊カップルに対する検査のアルゴリズム」(最終アクセス日: 2025年1月23日)
- ・厚生労働省:「不妊治療の実態に関する調査研究について」令和2年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「不妊治療の実態に関する調査研究(概要版)
- ・厚生労働省:「生殖医療ガイドラインの考え方」東京大学大学院医学系研究科産婦人科学大須賀穣1 2021.11.17 中医協
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主人の精液所見が悪い 何かできることある?
妊活をしている中で、パートナーの精液検査の結果が良くなかったというお話は珍しくありません。「濃度や運動率がギリギリだった」「結果が悪かった」など、不安に感じる方も多いと思います。しかし、精液検査の結果は一回の検査だけで結論を出すものではありません。
精液検査の結果について
精液検査は、1回の結果で全てを判断するものではありません。通常、最低でも3回程度の検査を行い、その平均値をもとに評価することが推奨されています。
たとえば、前日の睡眠不足やストレス、飲酒などが検査結果に影響することもあります。そのため、1回の結果が悪かったからといって落胆したり、ご主人を責めたりする必要はありません。
さらに、精液検査だけではわからない男性不妊の原因もあります。たとえば、精索静脈瘤という隠れた原因がある場合、精液検査では発見できないことがあります。このような場合は、追加の検査や触診を行ってくれる専門のクリニックや泌尿器科を受診することをお勧めします。


悪い影響を与える要因
- 睡眠不足
- 暴飲暴食
- 喫煙や過度の飲酒
- ストレスや生活リズムの乱れ
- 睾丸を温めるサウナや長風呂
精子の質を改善するためには、まずこれらの要因を見直し、健康的な生活を送ることが大切です。
改善のためにできること
- 睡眠時間を確保する(1日7時間以上を目安)
- バランスの取れた食事を摂る(抗酸化作用のある食品や亜鉛、ビタミンEを意識的に)
- 適度な運動を取り入れる(ウォーキングや軽い筋トレ)
- ストレスを軽減する(リラックスできる時間を持つ)
- 禁煙・飲酒の制限
鍼灸や漢方、サプリメントの利用
鍼灸や漢方、サプリメントも精子の質改善をサポートしますが、結果がすぐに現れるわけではありません。身体に変化が反映されるには約3カ月かかると言われています。このため、長期的な視点で取り組むことが重要です。
たとえば…
- 鍼灸:血流改善やストレス軽減の効果が期待されます。
- 漢方薬:個々の体質に合った処方を選ぶことで、身体全体の調子を整えます。
- サプリメント:亜鉛、コエンザイムQ10、L-カルニチンなどが含まれるものが推奨されます。
二人三脚で妊活を進めましょう
ご主人の精液所見が思わしくない場合でも、生活習慣の見直しや適切なケアを行うことで改善する可能性があります。精子の状態を良くするには時間がかかることを理解し、焦らずに取り組むことが大切です。
二人で協力して健康的な生活を送りながら、専門医や鍼灸、漢方の力を借りることも検討してください。妊活は二人三脚で行うもの。共に努力することで、妊娠への近道になります!
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妊活に鉄分が必要な理由【不足が引き起こす症状とおすすめの食事法】
妊活と鉄分:貯蔵鉄の役割と不足による影響
妊活中の女性にとって、鉄分の重要性を改めて理解することは非常に重要です。鉄分は、エネルギーを作るために必要な酸素を全身に運ぶ役割を持つヘモグロビンの材料となるだけでなく、卵子の健康にも関与しています。ここでは、体内の鉄分の働きやその不足が妊娠にどのような影響を与えるかについて詳しく見ていきましょう。
鉄分の働きとフェリチンの役割
体内にある鉄分の約60〜70%は、ヘモグロビンとして血液に含まれており、酸素を全身に供給する大切な役割を果たしています。残りの20〜30%は「フェリチン」という形で肝臓や脾臓、骨髄に貯蔵されています。この貯蔵鉄は、体が酸素不足や出血などで鉄が不足したときに補うためのストックです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人女性(18〜49歳)に推奨される鉄の摂取量は、月経の有無により異なり、月経のある女性は10.5mg/日とされています。これは、毎月の月経により鉄が失われやすいことを反映した基準です。この摂取量を意識することで、鉄分不足を防ぎやすくなります。


隠れ貧血と妊娠の関連性
鉄分が不足すると、体はまずヘモグロビンの鉄を維持するために、貯蔵鉄であるフェリチンを優先的に消費します。しかし、フェリチンが減少し続けると、ヘモグロビン値は正常でも「隠れ貧血」という状態に陥ります。これは血液検査で発見されにくい貧血の一種で、症状としては疲労感、集中力の低下、肌のくすみなどが現れることがあります。
妊活中に鉄分が不足することは、卵子の質の低下を招く可能性があります。フェリチンが低い状態では、卵子の老化を防ぐための抗酸化酵素の働きが弱まり、妊娠しにくくなるリスクがあります。妊娠力を維持するためには、鉄分を十分に補い、血中フェリチン値を50ng/ml以上に保つことが推奨されます。
ヘム鉄と非ヘム鉄の違い
鉄分は、食事から摂取する際にヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分けられます。
ヘム鉄は動物性食品に含まれ、体に吸収されやすい鉄です。牛肉やレバー、カツオやサバなどの魚に多く含まれており、特に妊活中の女性には積極的に取り入れたい栄養素です。吸収率は約15〜25%と高く、効率的に鉄分を補給することができます。
非ヘム鉄は植物性食品に含まれ、吸収率が低い(約2〜5%)鉄です。ほうれん草や納豆、海藻類に多く含まれますが、ビタミンCを一緒に摂ることで吸収率を上げることが可能です。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、鉄分摂取に関する食事のバランスを取ることが重要であるとされています。鉄分を効率よく吸収するためには、ヘム鉄を優先しながらも、非ヘム鉄もビタミンCを含む食材と組み合わせてバランス良く摂取することが推奨されています。
鉄分が豊富な食材
鉄分を効率よく補うために、以下の食材を意識して取り入れましょう。
ヘム鉄が豊富な食材
- レバー(鶏・豚・牛)
- 赤身の肉(牛・豚)
- カタクチイワシ
- カツオ、サバ
非ヘム鉄が豊富な食材
- ほうれん草、小松菜
- 納豆、ひよこ豆
- ひじき、海苔
妊活と鉄分摂取のポイント
妊活中の方は、鉄分不足によるリスクを避けるために、定期的にフェリチン値を確認し、鉄分を意識して摂取することが重要です。鉄分不足は、貧血の他にも、妊娠しにくい体質や不定愁訴(疲れやすさ、体調不良)などの原因にもなります。食事での鉄分補給に加え、必要に応じてサプリメントの活用も検討すると良いでしょう。
結論
鉄分は、妊娠力を維持するために不可欠な栄養素です。特に月経のある女性や妊活中の方は、体内の鉄分が不足しないよう、日々の食事で意識的に鉄分を摂取し、フェリチン値の管理を行うことが大切です。バランスの良い食事と、鉄分補給を習慣化することで、健やかな妊娠力をサポートしましょう。
参考
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- eJIM「鉄(Fe)について」『海外情報ナビ』国立長寿医療研究センター、2025年1月23日取得、[https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/07.html]
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30代からの自然妊娠は可能?妊娠力を高める鍼灸サポートの効果とは
30代の方の自然妊娠サポートについて
自然妊娠をご希望される30歳の方に向けた情報と当院でのサポートをご紹介します。
自然妊娠は可能?
30代前半の1周期あたりの妊娠率は約25~30%で、これは一般的に高いと感じられる数値ではないかもしれません。さらに35歳以降になると18%台まで下がるため、早めのアプローチが重要です。
ご夫婦ともに健康や生殖機能に問題のないカップルが正しい排卵日で夫婦生活を行った場合の1周期の妊娠の確率は以下の通りです。
- 20代:25~30%
- 30~34歳:25~30%
- 35~39歳:約18%
- 40~44歳:約5%
- 45歳:約1%
自然妊娠の確率は、思った以上に高くないのが現実です。そのため、今からできる妊娠しやすい身体づくりが非常に大切です。
タイミングを取り始めて半年経過しても妊娠に至らない場合、何らかの原因が隠れている可能性があります。そのため、当院では妊娠しやすい身体づくりをサポートしつつ、一度クリニックで検査を受けることをお勧めしています。
検査の重要性
妊娠しにくい原因として、女性だけでなく男性にも要因がある場合が少なくありません。検査を受けた方の中には、例えば以下のようなことが見つかることがあります。
- 排卵が規則的でない
- 卵管に詰まりがある
- 精子の運動率や量が基準値に満たない
これらの問題があると、どんなにタイミングを取っても妊娠が難しい場合があります。時間を無駄にしないためにも、まずご夫婦で検査を受けることが妊活の第一歩です。
検査で何を調べるべき?
検査で調べるべき主な項目は次の通りです。
女性の検査
- 排卵の有無(基礎体温やホルモン検査)
- 卵管の通り具合(卵管造影検査など)
- 子宮内の状態(超音波検査や内膜チェック)
- AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査による卵巣の予備能力の確認
男性の検査
- 精液検査(量、運動率、形態など)
- 精索静脈瘤の有無(触診や超音波検査)


当院でできるサポート
検査を受けた上で、自然妊娠が可能である場合、当院では以下のような方法で妊娠しやすい身体づくりをサポートしています。
東洋医学に基づく体質改善
鍼灸治療により、血流を促進し、ホルモンバランスを整えます。冷え性やストレスの解消を目指した施術を行います。ライフスタイルのアドバイス
食事や睡眠の質を改善するための具体的な提案をします。適切な運動習慣の導入をサポートします。ストレスマネジメント
ストレスは妊娠率に影響を与える要因の一つです。当院ではリラクゼーション効果を取り入れた妊活マッサージも取り入れています。
自然妊娠をご希望される場合、まずは検査を受けて妊娠可能な状態を確認することが重要です。その上で、妊娠しやすい身体づくりを進めていきましょう。当院では、東洋医学の知識と実績に基づき、皆さまの妊活を全力でサポートいたします。
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妊活中にインフルエンザ・コロナに感染したら?発熱が卵子・精子に与える影響と再開の目安
妊活中にインフルエンザや新型コロナウイルス感染症にかかると、「今周期は妊活しても大丈夫?」「熱で卵子や精子に影響する?」「薬を飲んでもいいの?」と不安になる方は少なくありません。
特に発熱があると、妊娠の可能性や治療スケジュールへの影響が気になってしまいますよね。
結論からいうと、インフルエンザやコロナ、発熱による妊活への影響は、多くの場合一時的です。ただし、高熱が続いた場合や、採卵・移植・人工授精などの予定が近い場合、妊娠の可能性がある時期は、自己判断せず医師に相談することが大切です。
この記事では、妊活中のインフルエンザ・コロナと発熱の影響について、男性・女性それぞれの視点からわかりやすく解説します。
- 妊活中のインフルエンザ・コロナの影響は、多くの場合一時的です。
- 男性は高熱により精子の数・運動率・形態が一時的に低下する可能性があります。
- 精子はおよそ2〜3か月で新しく入れ替わるため、発熱後の精液所見は時間とともに回復することがあります。
- 女性は発熱や炎症反応により、排卵や月経周期が一時的に乱れることがあります。
- 妊娠の可能性がある時期の高熱は、我慢せず医師に相談することが大切です。
- 薬を使う場合は、妊娠の可能性があることを医師・薬剤師に伝えましょう。
- 採卵・移植・人工授精の予定がある場合は、感染した時点でクリニックへ確認しましょう。


妊活中のインフルエンザ・コロナ|まず大切なのは「焦らず回復を優先すること」
妊活中は、排卵日や採卵日、移植日などの予定があるため、体調不良が起こると「この周期を無駄にしたくない」と感じる方も多いと思います。
しかし、インフルエンザやコロナに感染しているときは、発熱、脱水、睡眠不足、食欲低下、炎症反応などにより、身体全体に負担がかかっています。
その状態で無理に妊活を進めるよりも、まずはしっかり休み、解熱し、食事や睡眠が戻ってから再開する方が安心です。
「熱が出たからもう妊娠できない」ということではありません。多くの場合、影響は一時的で、体調の回復とともに整っていきます。
妊活中の発熱は精子に影響する?
男性の場合、発熱による影響で特に気になるのが精子です。
精子は熱に弱い性質があります。インフルエンザやコロナなどで高熱が続くと、精子の数、運動率、形態などに一時的な変化が出る可能性があります。
精子は毎日つくられていますが、精子が成熟するまでにはおよそ2〜3か月ほどかかります。そのため、高熱のあとすぐの精液検査で数値が下がっていても、そのままずっと悪い状態が続くとは限りません。
高熱後の精子はどれくらいで戻る?
発熱後の精子への影響は、熱の高さ、発熱期間、もともとの精液所見、睡眠や栄養状態によって個人差があります。
一般的には、発熱後2〜3か月ほどで新しくつくられた精子に入れ替わっていくため、徐々に回復していくことが多いと考えられます。
ただし、採卵や人工授精、体外受精の予定が近い場合は、「高熱が出たこと」をクリニックに伝えておくと安心です。必要に応じて精液検査を行い、今の状態を確認することができます。
コロナ感染後の精子への影響
新型コロナウイルス感染症についても、一部の研究では感染後に精液所見が一時的に低下する可能性が報告されています。
ただし、すべての男性に大きな影響が出るわけではありません。発熱や全身状態の悪化、炎症反応などが関係すると考えられており、回復とともに精液所見が改善していくケースもあります。
「コロナにかかったから妊娠できない」と決めつける必要はありませんが、治療予定が近い場合や精液所見が気になる場合は、主治医に相談しましょう。
女性の発熱は卵子や排卵に影響する?
女性の場合、「熱で卵子の質が悪くなるのでは」と心配される方も多いです。
インフルエンザやコロナによる発熱が、卵子そのものを直接大きく傷つけるとまでは言い切れません。一方で、感染による全身の炎症反応、睡眠不足、食欲低下、強い疲労などによって、排卵のタイミングや月経周期が一時的に乱れることはあります。
たとえば、排卵が遅れる、生理予定日がずれる、経血量がいつもと少し違うといった変化が起こることがあります。
多くの場合は一時的な変化で、次の周期以降に整っていくことが多いです。無理に予定通り進めようとせず、体調が戻ってから妊活を再開することが大切です。
採卵・移植周期に感染した場合
採卵周期や移植周期にインフルエンザやコロナに感染した場合は、必ず通院中のクリニックへ連絡しましょう。
発熱の程度、症状、感染時期、卵胞の育ち、内膜の状態、胚移植の予定などによって、予定通り進めるか、延期するかの判断は変わります。
自己判断で薬を中止したり、無理に通院したりせず、クリニックの指示を確認してください。
妊活中に発熱すると、「今まで頑張ってきたのに台無しになるのでは」と不安になる方が多くいらっしゃいます。当院では、まず体調の回復を最優先にしていただくようお伝えしています。発熱後は、睡眠、食事、水分補給、冷えの予防、自律神経の乱れを整えることも大切です。採卵や移植が近い場合は、鍼灸でできることと、クリニックに確認すべきことを分けながら、無理のない形でサポートしています。
妊娠の可能性がある時期に高熱が出たらどうする?
排卵後や胚移植後、生理予定日前など、妊娠の可能性がある時期に高熱が出ると、とても不安になると思います。
妊娠初期の高熱については、神経管閉鎖障害などとの関連が報告されています。ただし、これは「少し熱が出たら必ず問題が起こる」という意味ではありません。
大切なのは、高熱を我慢しすぎないことです。妊娠の可能性がある場合は、早めに医療機関へ相談し、必要に応じて解熱、補液、治療を受けましょう。
市販薬を使う場合も、妊娠の可能性があることを医師や薬剤師に伝えたうえで選ぶと安心です。
妊活中の解熱剤・インフルエンザ薬は使ってもいい?
妊活中や妊娠の可能性がある時期に薬を使うときは、「妊娠しているかもしれない」と伝えたうえで、医師や薬剤師に確認することが大切です。
解熱鎮痛剤について
妊娠の可能性がある時期や妊娠中の解熱鎮痛剤としては、一般的にアセトアミノフェンが選択されることが多いです。
ただし、「安全だからいくらでも飲んでよい」という意味ではありません。用法・用量を守り、必要な期間だけ使用することが大切です。
一方、イブプロフェンやロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、妊娠週数によって注意が必要な場合があります。妊娠の可能性がある場合は、自己判断で使用せず確認しましょう。
インフルエンザ治療薬について
インフルエンザは、妊娠中に重症化しやすい感染症のひとつとされています。そのため、妊娠中や妊娠の可能性がある時期でも、必要に応じて抗インフルエンザ薬が使われることがあります。
オセルタミビル(タミフル)やザナミビル(リレンザ)などは、妊娠中の使用経験もあり、医師の判断で使用されることがあります。
一方、バロキサビル(ゾフルーザ)については、妊娠中の安全性・有効性データが十分でないため、妊娠中は推奨されないとする情報もあります。妊活中で妊娠の可能性がある場合は、必ず医師に伝えたうえで薬を選んでもらいましょう。
コロナの治療薬について
新型コロナウイルス感染症の治療薬は、重症化リスク、妊娠の有無、持病、併用薬などによって判断が変わります。
妊活中・妊娠可能性がある時期にコロナ治療薬を使う場合は、自己判断せず、医師に「妊娠の可能性がある」ことを必ず伝えてください。
インフルエンザ・コロナ後、妊活はいつ再開していい?
妊活を再開するタイミングは、男女で少し考え方が異なります。
男性の場合
高熱が続いた場合、精子への影響を考えると、2〜3か月ほどで新しい精子に入れ替わっていくと考えられます。
ただし、これは「必ず2〜3か月避妊しなければいけない」という意味ではありません。自然妊活、人工授精、体外受精など、治療内容によって判断が変わります。
精液所見がもともと気になる方、採卵が近い方、高熱が数日続いた方は、精液検査で確認すると安心です。
女性の場合
女性は、解熱して体力が戻り、食事や睡眠が普段に近づいてきたら、妊活再開を検討できます。
ただし、排卵が遅れている、月経が大きく乱れている、咳や倦怠感が強く残っている、採卵や移植予定がある場合は、クリニックに確認しましょう。
「今周期に無理をするか」よりも、「次の周期以降により良い状態で臨めるか」という視点も大切です。
妊活中に感染したときのセルフケア
インフルエンザやコロナに感染したときは、妊活のことが気になっても、まずは感染症からの回復を優先しましょう。
- 水分をこまめにとる
- 食べられるものを少量ずつとる
- 睡眠時間を確保する
- 高熱を我慢しすぎない
- 妊娠の可能性があることを医師・薬剤師に伝える
- 採卵・移植・人工授精の予定がある場合はクリニックに連絡する
- 解熱後もしばらくは無理な運動や長時間の外出を避ける
体調が戻ってくると、基礎体温や月経周期も少しずつ整っていくことがあります。焦らず、身体の回復を待ちましょう。
Q1. 妊活中にインフルエンザになったら、その周期は妊娠をあきらめた方がいいですか?
必ずしもあきらめる必要はありません。ただし、高熱や強い倦怠感があるときは、身体の回復を優先しましょう。人工授精、採卵、移植などの予定がある場合は、クリニックに連絡して判断を仰ぐことが大切です。
Q2. 妊活中の発熱で精子は悪くなりますか?
高熱が続くと、精子の数、運動率、形態などが一時的に低下する可能性があります。ただし、多くの場合は一時的な変化です。精子はおよそ2〜3か月かけて新しくつくられるため、時間とともに回復していくことがあります。
Q3. 夫がコロナに感染しました。妊活は何か月休むべきですか?
一律に何か月休むべきとは言えません。高熱が続いた場合や精液所見が気になる場合は、2〜3か月後を目安に精液検査で確認すると安心です。体外受精や人工授精の予定がある場合は、早めにクリニックへ相談しましょう。
Q4. 女性が発熱すると卵子の質が下がりますか?
発熱だけで卵子の質が大きく低下すると断定することはできません。ただし、感染による炎症、睡眠不足、食欲低下、強い疲労などで、排卵や月経周期が一時的に乱れることはあります。体調が戻れば整っていくことが多いです。
Q5. 妊娠しているかもしれない時期に高熱が出たらどうすればいいですか?
高熱を我慢せず、早めに医療機関へ相談してください。妊娠の可能性があることを伝えたうえで、解熱剤や治療薬を選んでもらうと安心です。水分補給も大切です。
Q6. 妊活中にアセトアミノフェンを飲んでも大丈夫ですか?
妊娠の可能性がある時期や妊娠中の解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェンが選ばれることは多いです。ただし、用法・用量を守り、必要な期間だけ使用しましょう。持病や併用薬がある場合は、医師や薬剤師に確認してください。
Q7. コロナワクチンで不妊になることはありますか?
現時点で、新型コロナワクチンが不妊の原因になるという科学的根拠はないとされています。月経周期に一時的な変化が出ることはありますが、その後の周期で戻ることが多いとされています。不安がある場合は、主治医に相談しましょう。
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📚参考文献
- Carlsen E, Andersson A-M, Petersen JH, Skakkebaek NE. History of febrile illness and variation in semen quality. Human Reproduction. 2003.
発熱後に精子濃度・運動率・形態などの精液所見が一時的に変化する可能性について参考にしました。 - MotherToBaby. Fever / Hyperthermia. NCBI Bookshelf.
妊娠初期の高熱・高体温と胎児への影響、神経管閉鎖障害との関連について参考にしました。 - 国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター「インフルエンザについて」
妊娠中のインフルエンザワクチン、オセルタミビル、ザナミビルなどの安全性情報について参考にしました。 - American College of Obstetricians and Gynecologists. Influenza in Pregnancy: Prevention and Treatment.
妊娠中のインフルエンザ治療、抗ウイルス薬、バロキサビルに関する注意点について参考にしました。 - Centers for Disease Control and Prevention. Recommendations for Obstetric Health Care Providers: Use of Antiviral Medications for Influenza.
妊娠中・産後のインフルエンザ治療における抗ウイルス薬の考え方について参考にしました。 - 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
新型コロナワクチンと月経周期、不妊に関する科学的根拠について参考にしました。 - 国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター「妊娠・授乳中の新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種について」
妊娠中・妊娠可能性がある時期の新型コロナウイルス感染症、ワクチン、解熱鎮痛薬に関する情報を参考にしました。 - Chen X, et al. A Systematic Review and Meta-analysis of the Effect of SARS-CoV-2 Infection on Semen Quality. 2022.
新型コロナウイルス感染症後の精液所見への影響について参考にしました。 - StatPearls. Histology, Spermatogenesis. NCBI Bookshelf.
精子がつくられる過程と造精機能に関する基礎情報を参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
感染後の妊活に不安がある方へ
インフルエンザやコロナ、発熱のあとに「このまま妊活を続けて大丈夫かな」「採卵や移植、タイミングに影響しないかな」と不安になる方は少なくありません。
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そわそわ期(ソワソワ期)とは?よくある症状と妊娠判定日までの過ごし方
排卵後や胚移植後、妊娠判定日を迎えるまでの期間に、「妊娠しているのかな」「この症状は着床のサインなのかな」と落ち着かなくなることはありませんか。
妊活中の方の間では、このように期待と不安が入り混じる時期を「そわそわ期」または「ソワソワ期」と呼ぶことがあります。
眠気や胸の張り、下腹部の違和感などがあると妊娠を期待する一方、何も症状がないと「今回もだめなのでは」と不安になる方も少なくありません。
しかし、そわそわ期に感じる症状だけで、妊娠しているかどうかを判断することはできません。
この記事では、そわそわ期とはいつからいつまでなのか、よくある症状、妊娠判定日までの過ごし方について、医学的な注意点を含めてわかりやすく解説します。
- そわそわ期とは、排卵後や胚移植後から妊娠判定日までの期間を表す、妊活中の方の間で使われる言葉です。
- そわそわ期は医学用語ではなく、期間について明確な定義はありません。
- 眠気、だるさ、胸の張り、下腹部の違和感などは、生理前にも妊娠初期にも起こる可能性があります。
- 症状がある場合も、何も症状がない場合も、それだけで妊娠の結果を判断することはできません。
- 特別な食べ物や長時間の安静よりも、医師の指示を守りながら普段に近い生活を続けることが大切です。
- フライング検査は、検査時期や不妊治療で使用した薬の影響により、正しく判定できないことがあります。


そわそわ期とは?
「そわそわ期」とは、妊娠を希望している方が、排卵後や胚移植後から妊娠判定日までを待つ期間について使うことが多い言葉です。
正式な医学用語ではないため、いつからいつまでを指すのかについて、明確な定義はありません。
自然妊娠やタイミング法、人工授精の場合は、一般的に排卵後から生理予定日または妊娠検査を行う日までを指します。
体外受精や顕微授精の場合は、胚移植後からクリニックで指定された妊娠判定日までを、そわそわ期と呼ぶことが多いでしょう。
「約2週間の待機期間」と説明されることもありますが、治療方法や胚移植の日程によって判定日までの日数は異なります。
不妊治療中の方は、インターネット上の日数ではなく、通院しているクリニックから案内された判定日に従ってください。
そわそわ期に起こりやすい症状
排卵後は、黄体ホルモンであるプロゲステロンの影響を受けやすい時期です。
そのため、妊娠しているかどうかにかかわらず、次のような体調変化を感じることがあります。
- 眠気やだるさ
- 胸の張りや痛み
- 下腹部のチクチク感や重さ
- お腹の張りや便秘
- 腰の重だるさ
- 頭痛
- 気分の落ち込みやイライラ
- 食欲の変化
- おりものの変化
- 少量の出血
これらは妊娠初期に感じることがある症状ですが、生理前症候群(PMS)や、黄体補充に使用している薬の影響でも起こる可能性があります。
反対に、妊娠していても判定日前にはほとんど症状を感じない方もいます。
症状があるから陽性、症状がないから陰性とは判断できません。
下腹部のチクチクは着床のサイン?
そわそわ期には、「下腹部がチクチクする」「一瞬だけ痛みを感じた」という声も多く聞かれます。
こうした違和感を「着床痛」と表現することがありますが、痛みだけで着床が起きたかどうかを確認することはできません。
腸の動き、子宮周辺の緊張、生理前の変化、治療薬の影響など、下腹部の違和感にはさまざまな原因が考えられます。
少量の出血は着床出血?
生理予定日前に少量の出血があると、「着床出血かもしれない」と期待する方もいるでしょう。
妊娠初期に少量の出血が見られる場合はありますが、生理の始まりやホルモンの変化、子宮頸部からの出血などとの区別は困難です。
出血の有無や色だけで、妊娠しているかどうかを判断しないようにしましょう。
そわそわ期に症状がないのはよくない?
「胸が張らなくなった」「前回よりも眠気がない」「何も症状を感じない」と不安になることもあります。
しかし、妊娠初期の体調変化には大きな個人差があります。同じ方でも、周期によって感じ方が異なることがあります。
症状が突然なくなったように感じても、それだけで妊娠の経過や判定結果を判断することはできません。
判定日を迎えるまでは、症状を何度も確認するよりも、医師から指示された薬や受診日を守ることを優先しましょう。
そわそわ期の過ごし方
そわそわ期は、「何か特別なことをしなければならない期間」ではありません。
妊娠の結果を自分の行動だけでコントロールしようとすると、かえって心身の負担が大きくなることがあります。
次のポイントを意識しながら、できるだけ普段に近い生活を続けましょう。
1.処方された薬は指示どおり続ける
不妊治療中は、黄体ホルモンなどの薬が処方されていることがあります。
少量の出血があった場合や、市販の妊娠検査薬で陰性になった場合でも、自己判断で薬を中止しないでください。
妊娠している可能性がある時期に市販薬やサプリメントを使用する場合も、必要に応じて医師や薬剤師へ相談しましょう。
2.普段どおりの生活を基本にする
そわそわ期だからといって、一日中横になったり、仕事や家事をすべて休んだりする必要はありません。
特に胚移植後については、長時間の安静によって妊娠率や出産率が高くなるという根拠は確認されておらず、胚移植後のベッド上安静は推奨されていません。
体調に問題がなければ、通常の家事や仕事、軽い散歩などは行ってもよいと考えられます。
ただし、クリニックから個別の指示を受けている場合や、激しい運動、重い物を持つ仕事をしている場合は、主治医の指示を優先してください。
3.軽い運動や散歩で気分転換する
軽い散歩やストレッチは、妊娠判定を待つ間の気分転換になります。
「動くと着床しないのでは」と心配になるかもしれませんが、通常の日常動作によって胚が子宮から落ちてしまうことはありません。
息が大きく上がる運動や、強い腹圧がかかる運動、転倒の危険がある運動は控え、疲れを残さない程度にしましょう。
4.睡眠と休息を優先する
そわそわ期は、妊娠判定のことを考えて眠れなくなる方もいます。
睡眠不足が続くと、不安感や疲労感が強くなり、普段なら気にならない症状にも敏感になりやすくなります。
就寝前はスマートフォンを見る時間を減らす、照明を少し暗くする、深呼吸をするなど、眠りに入りやすい環境を整えてみましょう。
眠れない日があっても、「眠れなかったから妊娠に影響する」と自分を責める必要はありません。横になって体を休めることから始めてください。
5.体を冷やしすぎず、心地よく過ごす
お腹や足元の冷えが気になる場合は、靴下やひざ掛け、入浴などで心地よく過ごしましょう。
ただし、「体を温めれば着床しやすくなる」「冷たい飲み物を飲むと着床しない」ということではありません。
温めることは、妊娠率を上げるためではなく、緊張をゆるめ、快適に過ごすためのセルフケアとして取り入れることが大切です。
6.食事を極端に変えない
そわそわ期には、パイナップルや特定の食べ物が着床に役立つという情報を目にすることがあります。
しかし、特定の食べ物を摂取することで、着床率や妊娠率が上がると断定できる十分な根拠はありません。
食事は一つの食品に偏らず、主食、主菜、副菜を組み合わせることを基本にしましょう。
ジンクスを楽しむこと自体は問題ありませんが、食べられなかったことや、守れなかったことを妊娠の結果と結び付けないでください。
フライング検査はいつからできる?
妊娠検査薬は、尿中のhCGというホルモンを検出する検査です。
自然妊娠の場合、市販の妊娠検査薬を使用できる時期は製品によって異なりますが、一般的には生理予定日を過ぎてからの方が、正しい結果を得やすくなります。
検査時期が早すぎると、妊娠していてもhCGの量が少なく、陰性になることがあります。
また、排卵誘発や採卵のためにhCG注射を使用した場合、注射の成分が体内に残っている間は、妊娠していなくても陽性になる可能性があります。
体外受精や人工授精などの治療中は、自己判断で早く検査するよりも、クリニックが指定した妊娠判定日を待つことが大切です。
そわそわ期に不安が止まらないときは
妊娠を望む気持ちが強いほど、下腹部の感覚、基礎体温、胸の張り、おりものなどを何度も確認したくなるものです。
不安になること自体は、決して悪いことではありません。また、ストレスを感じたことだけを、妊娠しなかった原因と考える必要もありません。
大切なのは、「不安になってはいけない」と我慢するのではなく、不安が大きくなりすぎない工夫を持っておくことです。
- 妊娠症状を検索する時間を決める
- 妊活に関するSNSを見ない時間をつくる
- 気になることは検索せず、メモして診察時に質問する
- 判定日までに楽しめる予定を一つ入れる
- 深呼吸や軽いストレッチを行う
- パートナーや信頼できる人に気持ちを話す
不安で眠れない、食事が取れない、仕事や日常生活に支障が出ている状態が続く場合は、治療中のクリニックや心理職などへ相談することも検討してください。
そわそわ期にご来院される方からは、「少しの症状がすべて気になる」「何も症状がなくて不安」「検索するのをやめられない」というご相談をよく伺います。
当院では、症状から妊娠の結果を予測するのではなく、首肩の緊張、冷え、睡眠、胃腸の状態、ストレスなど、そのときに負担となっている体調を確認しながら施術を行います。
不安を完全になくそうとするのではなく、判定日までの期間を少しでも落ち着いて過ごせるよう、一緒に体調を整えていくことを大切にしています。
そわそわ期に鍼灸を受けてもいい?
妊活中の体調管理や、肩こり、腰痛、冷え、緊張などへのケアとして、そわそわ期に鍼灸を受ける方もいます。
一方で、鍼灸を受けることで着床率や妊娠率、出産率が必ず高くなると断定することはできません。
鍼灸は妊娠を保証する治療ではなく、妊活中の体調管理や、心身を休める時間をつくるための補助的なケアとして考えることが適切です。
胚移植後や妊娠の可能性がある時期に鍼灸を受ける場合は、妊活や不妊治療について理解のある鍼灸師に、治療内容や使用している薬、胚移植日などを伝えましょう。
すぐに医療機関へ相談したい症状
そわそわ期の軽い下腹部の違和感や少量の出血だけで、過度に心配する必要はありません。
ただし、次のような症状がある場合は、妊娠判定日前であっても、治療中のクリニックや婦人科へ早めに連絡してください。
- 我慢できないほどの強い腹痛
- 片側だけに続く強い下腹部痛
- 生理よりも明らかに多い出血
- 肩に響くような痛み
- 強いめまい、ふらつき、意識が遠のく感じ
- 発熱を伴う腹痛
強い腹痛や出血、めまいなどは、異所性妊娠など緊急の対応が必要な状態でも見られることがあります。
「判定日前だから様子を見よう」と我慢せず、症状が強い場合は医療機関へ相談しましょう。
まとめ|そわそわ期は症状を判定する期間ではありません
そわそわ期とは、排卵後や胚移植後から妊娠判定日までの、期待と不安が入り混じりやすい期間を表す言葉です。
眠気、胸の張り、下腹部のチクチク感などがあっても、妊娠初期の症状なのか、生理前や薬による変化なのかを区別することはできません。
また、何も症状がない場合も、それだけで陰性とは判断できません。
そわそわ期に大切なのは、症状を何度も確認したり、特別なことを完璧に行ったりすることではありません。
処方された薬を指示どおり続け、無理のない範囲で普段の生活を送り、指定された判定日を待ちましょう。
不安になってしまう自分を責めず、「それだけ妊娠を望み、ここまで頑張ってきたから」と、自分の気持ちをやさしく受け止めてあげてください。
Q1.そわそわ期はいつからいつまでですか?
自然妊娠やタイミング法、人工授精では、排卵後から生理予定日または妊娠検査日までを指すことが一般的です。胚移植後の場合は、移植日からクリニックで指定された妊娠判定日までを指します。
Q2.そわそわ期の症状で妊娠しているかわかりますか?
わかりません。眠気、胸の張り、下腹部の違和感などは、生理前や治療薬の影響でも起こります。妊娠の確認には、適切な時期の妊娠検査が必要です。
Q3.そわそわ期に何も症状がなくても妊娠していますか?
妊娠していても、判定日前には症状をほとんど感じない方がいます。症状がないことだけで、妊娠していないとは判断できません。
Q4.胚移植後は安静にした方がいいですか?
長時間のベッド上安静によって妊娠率や出産率が高くなるという根拠は確認されていません。クリニックから個別の指示がなければ、体調に合わせて普段に近い生活を送りましょう。
Q5.フライング検査で陰性なら妊娠していませんか?
検査時期が早い場合、妊娠していても陰性になることがあります。不妊治療でhCG注射を使用している場合は、反対に偽陽性になる可能性もあります。指定された判定日を待ちましょう。
📝こちらの記事もおすすめです
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📚参考文献
- ACOG:Premenstrual Syndrome(PMS)
胸の張り、疲労感、気分の変化など、生理前に起こる症状について解説しています。 - NHS:Doing a pregnancy test
妊娠検査薬がhCGを検出する仕組みや、検査を行う時期について解説しています。 - ReproductiveFacts.org:Medications for Inducing Ovulation
排卵誘発に使用されるhCG注射と、早期の妊娠検査で偽陽性が起こる可能性について説明しています。 - ASRM:Performing the embryo transfer: a guideline
胚移植後のベッド上安静には利益が確認されておらず、推奨されないとするガイドラインです。 - ReproductiveFacts.org:Stress and infertility
不妊治療中のストレスとの向き合い方や、ストレスを減らすことだけで妊娠が決まるわけではないことを説明しています。 - 厚生労働省:妊娠と薬
妊娠中や妊娠の可能性がある時期の薬について、自己判断で中止せず医師や薬剤師へ相談する重要性を解説しています。 - ACOG:Ectopic Pregnancy
異所性妊娠で見られることがある腹痛、出血、肩の痛み、めまいなどの症状について解説しています。 - Cochrane:鍼療法と妊娠補助
生殖補助医療に鍼治療を併用した場合の妊娠率や生児出生率について、研究結果をまとめたシステマティックレビューです。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
そわそわ期の不安を、ひとりで抱え込まないために
妊娠判定日までのそわそわ期は、少しの体調変化にも敏感になり、「この症状は大丈夫かな」「今できることはあるのかな」と不安になりやすい時期です。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活の状況や治療の段階を伺いながら、冷え、睡眠、肩こり、緊張、自律神経のバランスなど、そのときのお体に合わせたケアを行っています。
鍼灸は妊娠を保証するものではありませんが、判定日までの心と体をいたわり、自分の状態を見つめる時間として取り入れることができます。「不安な気持ちを誰かに聞いてほしい」「妊活中の体調について相談してみたい」と感じたときは、無理のないタイミングでご相談ください🍀
保険適用でも安心できない採卵後の注意点
保険適用 採卵でたくさんの卵が採れても安心できない?
保険適用内で体外受精や顕微授精を行う際、多くの方がまず採卵に進みます。しかし、採れた卵が「数」や「見た目のグレード」が良くても、それだけでは十分ではありません。
なぜなら、卵子の「質」と精子の質が赤ちゃんへと育つ可能性を決めるからです。
質の悪い卵がもたらすリスク
これまで多くの方と接してきた中で、以下のようなケースが多く見られます
- 一度の採卵でたくさんの卵が取れたものの、質が十分でないため移植を繰り返す
- 結果的に着床しないまま保険適用回数を使い果たしてしまう
- 自費治療に移行し、精神的にも経済的にも負担が増大する
このような状況を防ぐためには、採卵前に「卵活(卵子の質を高めるための準備)」を行うことが非常に重要です。
卵子の質を高めるために必要なこと
二次卵胞が成熟し排卵されるまでには約3か月かかります。この期間に身体の環境を整えることが、質の良い卵子を育むための鍵となります。
- 生活習慣の見直し
- 栄養バランスの取れた食事
抗酸化作用のある食品(緑黄色野菜、ベリー類、ナッツ)や、必須脂肪酸を含む魚類やオリーブオイルの摂取が効果的です。 - 十分な睡眠
質の高い睡眠は、ホルモンバランスを整え、卵子の質の維持に寄与します。 - 適度な運動
ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、血流を改善し、卵巣機能をサポートします。 - ストレス管理
ストレスはホルモンバランスを乱すため、リラクゼーション法や趣味を通じて適切に管理することが大切です。 - 鍼灸
採卵の前に鍼灸を受けていただくことで卵子の質を向上させることも可能です。


クリニック選びの重要性
クリニック選びは、不妊治療を成功させるための重要なステップです。以下のポイントを参考に慎重に選びましょう。
- 生殖医療専門医の在籍
不妊治療を専門とする医師が在籍し、生殖医療の専門資格を持つクリニックを選ぶことが大切です。特に、生殖医療専門医の資格を持つ医師がいるクリニックは、豊富な経験と最新の知識を活かした治療を提供してくれます。 - 治療実績と経験
通いやすさや診療時間も重要ですが、それ以上に治療実績と経験豊富な医師がいることが成功への鍵です。年間の治療件数や成功率を公開しているクリニックは信頼性が高いと言えます。 - その他のポイント
男性不妊への対応が可能かも確認してください。
保険適用内で治療を無駄にしないために
保険適用の治療には回数制限があります。そのため、早い段階で身体の準備を整えることが、無駄なく効果的な治療を受けるための鍵となります。
当院では、採卵前の身体づくりを全力でサポートしています。一人ひとりに寄り添いながら、妊娠への最短ルートを目指すお手伝いをいたします。
参考文献
- 高橋俊文(2021)「不妊治療を受ける前の心構え一 患者と医療者に知っておいて欲しいこと一」『日本遺伝カウンセリング学会誌』42号、p.415~418
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【妊活と胃腸の関係】東洋医学で考える「胃の気」と妊娠しやすい体づくり
妊活をしていると、卵子の質、子宮内膜、ホルモンバランス、冷え、血流などに意識が向きやすいものです。
一方で、意外と見落とされやすいのが「胃腸の状態」です。
「食べているのに疲れやすい」「食後に眠くなる」「胃もたれや下痢をしやすい」「甘いものがやめられない」などの不調が続いている場合、東洋医学では「胃の気」や「脾胃(ひい)」の働きが弱っている状態として考えることがあります。
ただし、胃腸を整えれば必ず妊娠する、という意味ではありません。妊娠には年齢、卵子・精子の状態、排卵、卵管、子宮環境、ホルモン、免疫、生活習慣など、さまざまな要因が関係します。
そのうえで、胃腸の働きを整えることは、妊活中の体づくりを支える大切な土台のひとつです。
- 東洋医学では、胃の気は食べ物を消化し、気血を生み出す土台と考えます。
- 妊活中の胃腸ケアは、栄養を取り込む力や体力づくりに関わります。
- 胃もたれ、食後の眠気、下痢、甘いものへの強い欲求、梅雨時期のだるさは、脾胃の弱りとして考えることがあります。
- 胃腸を整えれば必ず妊娠するわけではありませんが、妊活中の体調管理として大切な視点です。
- 不正出血や強い胃腸症状が続く場合は、自己判断せず医療機関で確認しましょう。


胃の気とは?東洋医学で考える「体を養う力」
東洋医学では、胃腸は単に食べ物を消化する場所ではなく、体に必要な「気」や「血」を生み出す大切な働きを担うと考えます。
このとき重要になるのが「胃の気」です。
胃の気とは、簡単にいうと、食べ物を受け入れ、消化し、体に必要なエネルギーへ変えていく力のことです。
東洋医学では、胃と脾は密接に関係しており、胃は飲食物を受け入れて消化し、脾はそこから栄養を取り出して全身に運ぶと考えます。この働きが弱ると、十分に食べていても体に必要な栄養やエネルギーが行き渡りにくくなると捉えます。
「先天の精」と「後天の精」から見る妊活
東洋医学には、「先天の精」と「後天の精」という考え方があります。
先天の精とは
先天の精とは、生まれ持った生命力のようなものです。
東洋医学では腎に蓄えられるとされ、成長・発育・生殖・老化などに深く関わると考えられています。妊活においては、年齢や卵巣機能、体力の土台を考えるときに、この「腎」や「先天の精」という視点が使われます。
後天の精とは
後天の精とは、食事や呼吸、生活習慣によって日々つくられるエネルギーのことです。
特に食べ物から得られる後天の精は、脾胃の働きによって生み出されます。つまり、胃腸の働きが整っていることは、妊活中の体づくりにおいて大切な土台になります。
年齢そのものを若返らせることはできませんが、日々の食事・睡眠・胃腸のケアによって、今ある体力や栄養状態を整えていくことは可能です。
妊活と胃腸はどう関係する?
現代医学の視点では、胃腸は栄養の消化・吸収に関わる器官です。
妊活中は、葉酸、鉄、亜鉛、ビタミンD、たんぱく質、脂質、炭水化物など、さまざまな栄養素が体づくりに関係します。
ただし、食べた栄養は「食べるだけ」で終わりではありません。消化し、吸収し、体内で利用できる状態になってはじめて意味があります。
胃もたれ、下痢、食欲不振、過度な食後の眠気などが続く場合、食事内容だけでなく「消化吸収できているか」という視点も大切です。
東洋医学では、この状態を「胃の気」や「脾胃の働き」として捉えます。
胃の気が弱っているときに出やすいサイン
妊活中に次のような不調がある場合、東洋医学では胃の気や脾胃の弱りを考えることがあります。
- 食欲がわきにくい
- 食後にお腹が張る
- 食後に強い眠気が出る
- 胃もたれしやすい
- 下痢や軟便になりやすい
- 胃のあたりがポチャポチャする感じがある
- 疲れやすい
- 甘いものを強く欲しくなる
- 唇や口の中が荒れやすい
- 内出血しやすい
- 雨の日や梅雨時期にだるさ、頭重感が出やすい
- 思い悩みやすい
- 顔色が黄色っぽく見えることがある
これらは、すべてが妊娠しにくさに直結するという意味ではありません。
ただ、胃腸の不調が続くと、栄養の偏り、睡眠の質の低下、疲労感、ストレスの増加につながりやすくなります。妊活中は治療スケジュールや結果への不安も重なりやすいため、胃腸の不調を「よくあること」と放置しすぎないことも大切です。
なお、不正出血が続く場合は、東洋医学的な体質だけで判断せず、婦人科で確認することが重要です。ホルモンの乱れ、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮頸部の病変など、確認が必要なケースもあります。
胃の気が妊活に関係すると考えられる理由
気血をつくる土台になる
東洋医学では、胃腸で消化吸収されたものから「気」と「血」がつくられると考えます。
気血は、体を温める、血流を支える、内臓の働きを助ける、月経周期を整えるなど、妊活中の体づくりに関わる大切な要素です。
現代医学的に言い換えると、胃腸の働きが整い、栄養を十分に取り込めることは、全身の代謝やホルモン環境を支える基礎になります。
冷えや疲れやすさに関係しやすい
胃腸が弱っている方は、食事から十分なエネルギーを得にくく、疲れやすさや冷えを感じやすいことがあります。
妊活中は「冷えを改善したい」と感じる方が多いですが、手足だけを温めるのではなく、胃腸がきちんと働ける状態を整えることも大切です。
ストレスと胃腸は影響し合う
妊活中は、検査結果、採卵、移植、判定日、周囲との比較など、心が緊張しやすい場面が多くあります。
ストレスが強いと、胃もたれ、食欲不振、下痢、便秘などの胃腸症状が出やすくなる方もいます。東洋医学でも、思い悩みすぎることは脾胃の働きに影響すると考えます。
妊活中の胃腸ケアは、単に食事を整えるだけでなく、心身の緊張をゆるめるケアとしても大切です。
胃の気を整えるためにできること
胃腸に負担をかけにくい食事を意識する
胃の気を整えるためには、まず「何を食べるか」だけでなく、「胃腸が受け止めやすい食べ方」を意識することが大切です。
おすすめは、温かく、消化しやすい食事です。
- お粥
- 味噌汁
- 野菜スープ
- 蒸し野菜
- 煮物
- 温かいお茶
- よく噛んで食べる食事
反対に、冷たい飲み物、脂っこいもの、甘いものの摂りすぎ、夜遅い食事、早食いは、胃腸に負担をかけやすくなります。
妊活中だからといって、完璧な食事を目指す必要はありません。まずは「胃腸が楽に感じる食べ方」を少しずつ増やしていくことが大切です。
甘いものを責めすぎず、原因を考える
胃の気が弱っている方は、疲れやすさやエネルギー不足を補うように、甘いものを欲しやすくなることがあります。
甘いものを食べたから妊娠できない、というわけではありません。
ただし、甘いものが習慣的に増えすぎると、食事のバランスが崩れたり、血糖の変動で眠気やだるさが出やすくなったりすることがあります。
「甘いものを我慢する」だけでなく、朝食や昼食でたんぱく質をしっかり摂る、温かい汁物を加える、空腹時間が長くなりすぎないようにするなど、体が安定しやすい食べ方を意識してみましょう。
睡眠不足と過労を避ける
睡眠不足や過労は、胃腸の働きにも自律神経にも影響します。
妊活中は、仕事や通院で予定が詰まりやすく、知らないうちに体が緊張状態になっていることがあります。
「早く結果を出さなければ」と焦るほど、食事・睡眠・休息が後回しになってしまう方も少なくありません。
胃の気を整えるためには、胃腸にやさしい食事だけでなく、体が回復する時間を確保することも大切です。
梅雨や季節の変わり目は無理をしない
東洋医学では、脾胃が弱い方は「湿」の影響を受けやすいと考えます。
雨の日、梅雨、台風前、季節の変わり目に、だるさ、頭重感、むくみ、胃もたれが出やすい方は、胃腸を冷やさないことが大切です。
冷たい飲み物を控える、温かい汁物を増やす、無理な予定を詰め込みすぎないなど、季節に合わせた養生を意識しましょう。
鍼灸で脾胃の働きを整える
東洋医学では、胃腸の働きを整えるツボとして「足三里(あしさんり)」や「中脘(ちゅうかん)」などがよく用いられます。
妊活に対する鍼灸の研究は複数ありますが、結果は研究によって異なります。そのため、鍼灸は「妊娠率を必ず上げる治療」としてではなく、胃腸の働き、冷え、血流、自律神経、ストレスなどを含めた体調管理の一つとして考えるとよいでしょう。
妊活中に胃腸の不調がある方へ
妊活中は、どうしても「卵子の質を上げたい」「内膜を厚くしたい」「着床しやすくしたい」と、結果に直結しそうなことに意識が向きやすくなります。
ですが、体は一部分だけで働いているわけではありません。
食べる、消化する、吸収する、眠る、温まる、巡る。こうした日々の土台が整っていることが、妊活を続ける体力にもつながります。
胃腸が弱い方は、「もっと栄養を摂らなければ」と頑張りすぎる前に、まずは今の胃腸に合った食べ方、生活リズム、休み方を見直してみることが大切です。
胃腸が弱いと妊娠しにくくなりますか?
胃腸が弱いことだけで妊娠しにくいと断定はできません。ただし、胃腸の不調が続くと、栄養不足、疲労、冷え、ストレスにつながりやすく、妊活中の体づくりに影響することがあります。
妊活中は何を食べればよいですか?
特定の食品だけで妊娠しやすくなるわけではありません。たんぱく質、野菜、炭水化物、良質な脂質をバランスよく摂り、胃腸に負担が少ない温かい食事を意識することが大切です。
胃もたれや下痢があるときも妊活を続けて大丈夫ですか?
軽い不調であれば生活習慣を整えながら様子を見ることもありますが、症状が長引く場合や体重減少、強い腹痛、血便、不正出血などがある場合は、医療機関で確認しましょう。
東洋医学の「胃の気」は現代医学と同じ意味ですか?
同じではありません。胃の気は東洋医学における概念で、消化吸収だけでなく、体力、気血、全身のバランスを含めて捉える考え方です。現代医学では、胃腸の消化吸収、栄養状態、代謝、自律神経などの視点から考えます。
鍼灸で胃の気を整えることはできますか?
東洋医学では、体質や症状に合わせて脾胃の働きを整える施術を行います。ただし、妊娠率を必ず高めるものではありません。妊活中の体調管理や胃腸・冷え・ストレスケアの一つとして考えるとよいでしょう。
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📚参考文献
- World Health Organization. Infertility fact sheet.
- American Society for Reproductive Medicine. Optimizing natural fertility: a committee opinion.
- NICE. Fertility problems: assessment and treatment.
- NICE. Maternal and child nutrition: nutrition and weight management in pregnancy and preconception.
- Cochrane. Acupuncture and assisted conception.
- Wang X, et al. An Overview of Systematic Reviews of Acupuncture for Infertility.
- Quan K, et al. Acupuncture as Treatment for Female Infertility: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials.
- 『黄帝内経 素問』霊蘭秘典論篇
- 『黄帝内経 素問』血気形志篇
- 『黄帝内経 霊枢』玉版篇
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中の胃腸の不調が気になる方へ
妊活中は、食事や栄養に気をつけていても、「胃もたれしやすい」「食後に眠くなる」「下痢やお腹の張りが続く」「冷えや疲れが抜けにくい」といった不調が重なることがあります。
そのような不調は、東洋医学では胃の気や脾胃の働きの弱りとして考えることがあります。胃腸の状態を整えることは、妊娠を保証するものではありませんが、妊活を続けるための体力づくりや、冷え・巡り・自律神経のバランスを整えるうえで大切な視点です。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお身体の状態を丁寧にお聞きし、胃腸の働き、冷え、血流、自律神経、ストレスなどを含めて、東洋医学と西洋医学の両面から体質改善をサポートしています。
「妊活中の胃腸の不調も相談してよいのかな」「食事に気をつけているのに体調が整いにくい」と感じている方は、ひとりで抱え込まず、お身体を見直すきっかけとしてご相談ください🍀
新年のご挨拶
【新年のご挨拶】
あけましておめでとうございます🎍✨
旧年中は格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。
2025年も、皆さまが心身ともに健やかで充実した日々を送れるよう、より一層努めてまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新しい一年が皆さまにとって幸せと希望に満ちたものとなりますよう、スタッフ一同お祈り申し上げます。
当鍼灸院は 1月4日(土) より通常営業を開始いたします。
皆さまのご来院を心よりお待ちしております。










当院でも、「卵子の質のために、どのサプリを飲めばよいですか?」「採卵前に食事でできることはありますか?」というご相談をいただくことがあります。サプリメントを取り入れること自体は悪いことではありませんが、まずは今の食事内容、睡眠、冷え、月経周期、ストレスの状態などを一緒に整理することが大切だとお伝えしています。
特に、疲れやすい、手足が冷える、眠りが浅い、月経前に不調が強いといったお悩みがある方は、栄養だけでなく、自律神経や血流の乱れが関わっていることもあります。鍼灸や良導絡測定では、東洋医学的な体質の見方もふまえながら、妊活中の体づくりを無理のない形でサポートしていきます。