妊活中の夫に多い性格・行動50チェック|夫婦の温度差が生まれる理由と向き合い方
「夫は妊活に興味がないのかな」
「自分なりに協力しているつもりなのに、妻とすれ違ってしまう」
妊活では、夫婦のあいだで気持ちや温度に差が出ることが少なくありません。その差は、どちらかの愛情が足りないからではなく、考え方や行動のクセ、仕事との両立の難しさから生まれていることもあります。
この記事では、妊活中の男性が振り返っておきたい性格・行動を50項目のチェックリストにまとめました。男性ご本人はもちろん、「夫の気持ちがわからない」と感じている女性にも読んでいただける内容です。
- 妊活中の男性の考え方・夫婦の関わり方・生活習慣を50項目で振り返れます。
- 当てはまる数は、妊娠しにくさの判定ではなく、今の向き合い方を考えるきっかけです。
- 男性のストレスと精液所見の関連は、研究によって結果が分かれています。
- 夫婦のどちらか一方だけでなく、二人の心身の負担に目を向けることも大切です。
精液検査を受ける目安を知りたい方は、男性不妊のセルフチェック8項目をご覧ください。
妊活中の夫の性格・行動50チェック
気になる項目の□にチェックを入れてみてください。3編すべてに当てはまる必要はありません。チェック数の多さより「どの項目が気になったか」を大切にしてください。
チェック①|考え方・性格編(16項目)
「最近の自分に近い」と感じるものにチェックを入れてみてください。パートナーが読む場合は「夫に当てはまりそう」と思うものを選んでもかまいません。
チェック②|仕事・パートナー編(17項目)
夫婦の温度差は、日々の会話や役割分担、仕事との両立の場面で生まれることがあります。
チェック③|生活習慣編(17項目)
毎日の何気ない習慣を振り返るための項目です。個々の習慣と精液所見の関係は、研究の確実性に差があり、当てはまるだけで男性不妊と判断するものではありません。
生活習慣を詳しく確認したい方は、サウナ・長風呂と精子、男性妊活と禁煙、精子の質と食事、男性の肥満と精子の記事も参考にしてください。
※スマホのポケット・シートヒーター・自転車・下着などの個々の行動が、単独で男性不妊を引き起こすと確立したわけではありません。必要以上に不安にならず、生活全体を振り返るための項目としてご利用ください。
当てはまった数は「今の向き合い方」の目安
チェックの数は、妊娠のしやすさや精子の状態を判定するものではありません。以下の区分は研究で検証された判定基準ではなく、記事内で振り返るための便宜的な目安です。
気になった項目だけ、パートナーと話してみましょう。
チェックが多かった編から、一つだけ行動を変えてみましょう。
一度に全部変えようとせず、必要に応じてパートナーや専門家と相談しましょう。
多く当てはまっても「妊活に向いていない」「夫として失格」ということではありません。仕事や責任を抱えるなかで、妊活に向き合う余裕がなくなっていることもあります。
また、精液検査をまだ受けていない方は、チェックの数に関係なく、医療機関で相談・検査を検討してください。
研究ではどこまでわかっている?
男性の性格やストレスと妊娠の関係については、研究によって結果が分かれています。「この性格だと妊娠しにくい」と言い切れる根拠はありません。代表的な研究を3つ紹介します。
1.ストレスが強い男性ほど精液所見が低かった報告
デンマークの一般男性1,215名(年齢の中央値19歳)を調べた研究では、自己申告のストレスが中程度を超える男性で、ストレスが強いほど精液所見が低い傾向がみられました。最もストレスが強いグループでは、中程度のグループに比べて精子濃度が38%、総精子数が34%低いと報告されています(Nordkapら、2016年)。
ただし、横断研究のため、ストレスが原因であるとは判断できません。また、生殖ホルモンの値とストレスに明確な関連はみられませんでした。
2.一方、関連がみられなかった報告もある
デンマークの別の研究では、不妊の男性と子どもがいる男性を比較し、自己申告のストレス症状と精液所見・生殖ホルモン・勃起機能の間に関連はみられませんでした(Bräunerら、2020年)。
このように、男性のストレスと精巣機能の関係は、研究によって結果が一致していません。
3.夫婦双方の気分の落ち込みと妊娠までの経過
中国で妊娠を希望する夫婦16,521組を対象とした前向き研究では、妊娠前の抑うつ症状がある男性・女性のそれぞれで、不妊と判定されるリスクが約1.2倍高い関連が報告されました。また、夫婦ともに抑うつ症状がある場合、妊娠までの期間が長い傾向もみられました(Liaoら、2024年)。
これは関連を示した観察研究であり、落ち込みが直接の原因だと示したものではありません。
- 性格だけで妊娠のしやすさが決まるという根拠はありません。
- 男性のストレスと精液所見の関連は、研究によって結果が分かれます。
- 妊活では女性だけでなく、男性の心身の状態にも目を向けることが大切です。
「平気なふりをする」「一人で抱え込む」といった行動が、本人のつらさを見えにくくすることもあります。だからこそ、性格を責めるのではなく、夫婦で今の状態を確認し合うことが大切です。
タイプ別|今日からできる小さな切り替え
50項目を、行動の傾向から4つのタイプに整理しました。診断ではありませんので、当てはまる部分から一つだけ試してみてください。
当てはまりやすい項目:楽観視しすぎる/先送りにしがち/年齢を気にしていない/精液検査を先延ばしにする/健康診断の結果を放置
今日からの一歩:精液検査や健康診断の再検査について、今週中に予約・相談を一つ進める。
当てはまりやすい項目:感情を言葉にしない/男らしさへのこだわり/人に相談しない/ストレスをため込む/責任を感じすぎる
今日からの一歩:「最近ちょっと疲れている」など、気持ちを一言だけパートナーに伝える。
当てはまりやすい項目:当事者意識が薄い/解決策を急ぐ/話し合いを避ける/パートナー任せ/治療に受け身
今日からの一歩:次の通院日を自分のカレンダーにも入れ、まず相手の話を最後まで聞く。
当てはまりやすい項目:睡眠不足/夜遅くに食事する/エナジードリンクに頼る/運動不足/長時間労働が続く
今日からの一歩:寝る時刻を15分早める、または1日10分歩く時間をつくる。
パートナー(妻)から声をかけるときのコツ
気にしていても態度に出ない方もいます。「やる気がない」と決めつける前に、次のような伝え方を試してみてください。
- 「どう思う?」だけでなく「○日の通院、一緒に行ける?」と具体的に聞く。
- 情報は長文で送るより、要点を一つに絞って伝える。
- 頑張っていることに気づいたら、小さなことでも言葉にする。
- 検査の話は「なぜ受けないの?」と責めず、「二人で確認しておきたい」と伝える。
夫婦の時間が妊活のためだけになっていると感じる場合は、タイミング法がプレッシャーになるときは?も参考にしてください。
こんなときは早めに相談を
- 妊活を始めて1年(女性が35歳以上の場合は6か月)が経過しても妊娠しない。
- まだ精液検査を受けていない、または気になる症状・病歴がある。
- 健康診断で再検査を指摘されたままになっている。
- 眠れない、気分の落ち込みが続く。
- 夫婦の話し合いが、いつもけんかになってしまう。
※上記の期間を待つ必要はありません。女性側の年齢・既往歴、男性側の症状や検査結果によっては、早期の受診が適切です。強い抑うつ症状などがある場合は、心療内科・精神科などへの相談もご検討ください。
まとめ|性格を責めるより、夫婦で一つの行動を
妊活中に夫婦の温度差が生まれる背景には、考え方、伝え方、仕事との両立、生活習慣など、さまざまな要素があります。50項目で多く当てはまっても、自分や相手を責める必要はありません。今日から変えられそうなことを、一つだけ話し合ってみましょう。
Q1. 男性の性格で、妊娠のしやすさは変わりますか?
性格だけで妊娠のしやすさが決まるという根拠はありません。ただし、検査を先延ばしにするなどの行動が、妊活の進め方に影響する場合はあります。
Q2. ストレスは精子に影響しますか?
ストレスが強い男性ほど精液所見が低い傾向を示した研究がある一方、関連が認められなかった研究もあり、結論は一致していません。気になる場合は、精液検査などで現在の状態を確認しましょう。
Q3. 夫が妊活に協力的ではありません。どうすればいいですか?
気にしていても、不安を言葉にできていない場合があります。通院日を一緒に決める、伝えたいことを一つに絞るなど、具体的で小さな相談から始めてみてください。
Q4. 男性も鍼灸を受けられますか?
はい。当院には男性鍼灸師も在籍しており、ご夫婦で通われる方もいらっしゃいます。ただし、鍼灸だけで男性不妊を診断・治療できるものではありません。精液検査や医療機関での診療と並行してご相談ください。
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📚参考文献
- Nordkap L, Jensen TK, Hansen ÅM, et al. Psychological stress and testicular function: a cross-sectional study of 1,215 Danish men. Fertility and Sterility. 2016;105(1):174–187.e1–2.
一般男性1,215名を対象に、ストレスと精液所見・生殖ホルモンの関連を調べた横断研究。 - Bräuner EV, Nordkap L, Priskorn L, et al. Psychological stress, stressful life events, male factor infertility, and testicular function: a cross-sectional study. Fertility and Sterility. 2020;113(4):865–875.
不妊の男性と子どもがいる男性を比較し、ストレスと精巣機能などを調べた横断研究。 - Liao T, Gao Y, Yang X, et al. Preconception depression reduces fertility: a couple-based prospective preconception cohort. Human Reproduction Open. 2024;2024(3):hoae032.
妊娠を希望する夫婦16,521組を対象に、妊娠前の抑うつ症状と妊娠までの経過を検討した前向きコホート研究。
この記事の監修者

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
ご夫婦での妊活、一人で抱え込んでいませんか?
「夫が妊活に協力してくれない」
「自分なりに頑張っているのに、妻との温度差を感じる」
「男性側も何かできることはないだろうか」
妊活への向き合い方や感じる負担は、人それぞれです。お互いを責めるのではなく、今できることを少しずつ見つけていくことが大切です。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、男性鍼灸師も在籍しており、ご夫婦で通われている方もいらっしゃいます。
医療機関での検査・治療と並行しながら、それぞれの身体の状態や生活習慣を振り返り、無理のない妊活を続けていけるようお手伝いしています。
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当院には、奥さまの付き添いをきっかけに、ご夫婦で通われる男性の方もいらっしゃいます。きっかけは「妻に言われたから」でもかまいません。身体の状態や生活を一緒に振り返ることが、妊活を自分のこととして考える第一歩になります。
宇都宮鍼灸良導絡院には男性の鍼灸師も在籍しています。睡眠や仕事の忙しさ、首・肩・腰の緊張、冷えなどの状態を確認し、良導絡測定の結果も身体の状態を振り返る補助的な情報として参考にしています。
精液所見や男性ホルモンについては、泌尿器科や不妊治療施設での検査が基本です。当院では、医療機関での検査・治療と並行しながら、生活面や身体の状態を整理するお手伝いをしています。