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妊活中にヨーグルトは効果的?子宮内フローラとラクトバチルス菌の関係とおすすめの選び方

投稿日:

妊活中の方から、「ヨーグルトを食べると子宮内フローラがよくなりますか?」「ラクトバチルス菌が入った市販のヨーグルトを選んだ方がいいですか?」とご相談をいただくことがあります。

子宮内フローラやラクトバチルス菌という言葉を聞くと、「何か食べ物で改善できるなら試したい」と感じる方も多いと思います。

ただし、現時点ではヨーグルトを食べることで子宮内フローラが直接改善するとは、医学的に言い切ることはできません。

一方で、ヨーグルトは腸内環境を整える食品のひとつとして、妊活中の身体づくりを間接的に支えてくれる可能性があります。

この記事では、妊活中にヨーグルトを取り入れる意味、子宮内フローラとラクトバチルス菌の関係、市販ヨーグルトを選ぶときのポイントを、できるだけ誤解のないように整理していきます。

この記事の要点まとめ
  • 子宮内フローラでは、ラクトバチルス属が多い環境が妊娠や着床と関係する可能性が研究されています。
  • ただし、ヨーグルトを食べれば子宮内フローラが直接改善するという明確な根拠は、現時点では十分ではありません。
  • 妊活中のヨーグルトは、子宮ではなく主に腸内環境を整える食品として考えるのが現実的です。
  • 市販ヨーグルトを選ぶなら、まずは無糖タイプを基本にし、自分のお腹に合うものを選びましょう。
  • ヨーグルトだけに期待しすぎず、食事・睡眠・ストレス・冷え・血流など、生活全体を整えることが大切です。

子宮内フローラとは?妊娠との関係

子宮内フローラとは、子宮内膜に存在する細菌の集まりのことです。

以前は、子宮の中はほぼ無菌に近い環境と考えられていましたが、近年は子宮内にも細菌叢が存在し、妊娠や着床との関係が研究されています。

特に注目されているのが、ラクトバチルス属と呼ばれる乳酸菌の一種です。

研究では、子宮内膜の細菌叢がラクトバチルス優位な場合、ラクトバチルスが少ない場合と比べて、着床率・妊娠率・出産率に違いがみられる可能性が報告されています。

ただし、ここで注意したいのは、これらの研究は子宮内フローラと妊娠結果に関連がある可能性を示しているものであり、「ヨーグルトを食べれば子宮内フローラが整う」という意味ではないという点です。

ラクトバチルス菌入りヨーグルトは子宮に届く?

ヨーグルトには、乳酸菌やビフィズス菌が含まれているものがあります。

そのため、「ラクトバチルス菌が入ったヨーグルトを食べれば、子宮内フローラも良くなるのでは?」と考える方も少なくありません。

しかし現時点では、市販のヨーグルトを食べることで、子宮内フローラが直接改善するという明確な科学的根拠は十分ではありません。

腟内フローラや女性の生殖器内の細菌叢に対するプロバイオティクス研究はありますが、使用される菌株、投与方法、対象者の状態によって結果は異なります。

腟内に直接使用するタイプの研究や、特定のプロバイオティクス製剤を用いた研究を、そのまま一般的な市販ヨーグルトの効果として考えることはできません。

そのため、妊活中にヨーグルトを取り入れる場合は、子宮内フローラを直接変えるためではなく、腸内環境を整える食習慣のひとつとして考えるのが現実的です。

妊活中にヨーグルトが役立つ可能性がある理由

ヨーグルトの主な働きは、子宮ではなく腸内環境へのサポートです。

腸内環境は、便通だけでなく、免疫、炎症、栄養吸収、ホルモン代謝などにも関わると考えられています。

妊活中は、卵子や子宮だけに意識が向きやすいですが、日々の食事から栄養を吸収し、身体全体のコンディションを整えることも大切です。

ヨーグルトで期待できるサポート

  • 便通を整えるサポート
  • 腸内環境のバランスを整えるサポート
  • たんぱく質やカルシウムの補給
  • 食物繊維や果物と組み合わせることで、栄養バランスを整えやすい
  • 間食の甘いものを減らす選択肢になる

ただし、ヨーグルトは薬ではありません。

食べたから妊娠率が上がる、子宮内フローラが必ず改善する、というものではなく、あくまで日々の食事の中で身体を整えるための選択肢のひとつです。

妊活中におすすめの市販ヨーグルトの選び方

「ラクトバチルス菌入りのヨーグルトはどれがいいですか?」と聞かれることがありますが、特定の商品だけをおすすめするよりも、まずは選び方の基準を知っておくことが大切です。

1. まずは無糖タイプを選ぶ

妊活中に毎日取り入れるなら、まずは無糖タイプを基本にしましょう。

加糖タイプのヨーグルトは食べやすい一方で、砂糖の摂取量が増えやすくなります。

甘みが欲しい場合は、砂糖を多く入れるよりも、果物や少量のはちみつ、きな粉などを組み合わせると続けやすくなります。

2. 乳酸菌やビフィズス菌入りのものを選ぶ

市販のヨーグルトには、乳酸菌やビフィズス菌の種類が表示されているものがあります。

ただし、菌の働きは菌株によって異なります。

「ラクトバチルス菌入り」と書かれているから妊活に効果がある、子宮内フローラに届く、と考えすぎる必要はありません。

まずは、自分のお腹に合い、無理なく続けられるものを選ぶことを大切にしましょう。

3. たんぱく質を補いたい方はギリシャヨーグルトも選択肢

食事量が少ない方、朝食でたんぱく質が不足しやすい方は、ギリシャヨーグルトも選択肢になります。

ギリシャヨーグルトは一般的なヨーグルトよりたんぱく質を補いやすいものが多く、朝食や間食にも取り入れやすい食品です。

ただし、商品によって脂質や糖質の量は異なるため、成分表示を確認して選びましょう。

4. お腹が張りやすい方は少量から試す

ヨーグルトは身体によいイメージがありますが、すべての方に合うわけではありません。

乳製品でお腹が張る方、下痢をしやすい方、乳糖不耐症の方は、無理に続ける必要はありません。

少量から試す、乳糖の少ないタイプを選ぶ、豆乳ヨーグルトを検討するなど、自分の体調に合わせて取り入れましょう。

子宮内フローラが気になる方におすすめの食べ方

腸内環境を整えるためには、ヨーグルトだけでなく、乳酸菌などのエサになる食物繊維やオリゴ糖を一緒にとることが大切です。

菌と、その菌のエサになる食品を一緒にとる考え方は、シンバイオティクスと呼ばれます。

妊活中にヨーグルトを取り入れるなら、単品で食べるよりも、果物・きな粉・ナッツ・オートミールなどと組み合わせるとよいでしょう。

妊活中に取り入れやすい組み合わせ

  • 無糖ヨーグルト+バナナ+きな粉
  • ヨーグルト+オートミール+ナッツ
  • ヨーグルト+ブルーベリー+くるみ
  • ヨーグルト+小豆+すりごま
  • ヨーグルト+少量のはちみつ+シナモン

果物やオートミールを組み合わせることで、食物繊維をとりやすくなります。

ただし、血糖値が気になる方、糖質制限を指導されている方、妊娠糖尿病の既往がある方は、主治医や管理栄養士の指導を優先してください。

当院でお伝えしていること

妊活中の食事は、「これを食べれば妊娠しやすくなる」という単品の考え方よりも、胃腸が疲れていないか、冷えやむくみが強くないか、睡眠やストレスで腸の動きが乱れていないかを一緒に見ることが大切です。

宇都宮鍼灸良導絡院では、ヨーグルトなどの食品も、体質やお腹の状態に合わせて無理なく取り入れることをおすすめしています。

ヨーグルトを食べるタイミングはいつがいい?

ヨーグルトを食べる時間に、厳密な決まりはありません。

朝食、昼食、間食など、ご自身が続けやすいタイミングで大丈夫です。

空腹時に単独で食べるよりも、朝食や昼食の一部として、オートミールや果物、ナッツなどと一緒に取り入れると、栄養バランスも整えやすくなります。

また、抗生物質を服用している場合は、ヨーグルトやプロバイオティクスを摂るタイミングについて、医師や薬剤師に確認しておくと安心です。

ヨーグルトが合わない方もいます

ヨーグルトは身体によいイメージがありますが、すべての方に合う食品ではありません。

乳糖不耐症の方、乳製品でお腹が張りやすい方、下痢をしやすい方は、無理に続ける必要はありません。

妊活では、「これを食べなければいけない」と考えすぎることが、かえってストレスになることもあります。

ヨーグルトは、あくまで選択肢のひとつです。

自分の体調に合わない場合は、納豆、味噌、ぬか漬けなどの発酵食品や、野菜、海藻、きのこ類などの食物繊維を意識する方法もあります。

東洋医学で考える腸と妊活のつながり

東洋医学では、胃腸の働きは「脾(ひ)」と関係が深いと考えます。

脾は、食べたものから気血を作り、全身に栄養を届ける働きに関わるとされています。

妊活中に胃腸が疲れていると、栄養をしっかり吸収しにくくなり、冷え、だるさ、むくみ、月経トラブルなどにつながることがあります。

また、ストレスや自律神経の乱れは、腸の動きにも影響します。

鍼灸では、自律神経、血流、胃腸の働き、冷え、睡眠などを確認しながら、妊娠しやすい身体づくりをサポートしていきます。

ヨーグルトなどの食事による腸内環境のサポートと、鍼灸による体質ケアを組み合わせることで、身体の内側から整える妊活につながります。

この記事のまとめ

子宮内フローラでは、ラクトバチルス属が多い環境が、妊娠や着床と関係する可能性が研究されています。

ただし、ヨーグルトを食べれば子宮内フローラが直接改善する、妊娠率が上がる、という明確な根拠は現時点では十分ではありません。

妊活中にヨーグルトを取り入れる場合は、子宮内フローラを直接変えるためではなく、腸内環境を整える食習慣のひとつとして考えるのが現実的です。

市販ヨーグルトを選ぶなら、無糖タイプを基本にし、乳酸菌やビフィズス菌入りのもの、たんぱく質を補いたい方はギリシャヨーグルトなどを選ぶとよいでしょう。

ただし、ヨーグルトが合わない方もいます。妊活中の食事は、無理に続けることよりも、自分の体調に合う形で整えていくことが大切です。

当院でよく受けるご相談

Q. ヨーグルトを食べると子宮内フローラは改善しますか?

現時点では、ヨーグルトを食べることで子宮内フローラが直接改善するという明確な根拠は十分ではありません。

ただし、ヨーグルトは腸内環境を整える食品のひとつです。腸内環境は免疫や炎症、栄養吸収などにも関わるため、妊活中の身体づくりを間接的に支える可能性があります。

Q. ラクトバチルス菌入りの市販ヨーグルトを選べばよいですか?

ラクトバチルス菌や乳酸菌が入っているヨーグルトは選択肢のひとつですが、「ラクトバチルス菌入りだから子宮内フローラに効果がある」とは言い切れません。

まずは無糖タイプで、自分のお腹に合い、無理なく続けられるものを選びましょう。

Q. 妊活中におすすめのヨーグルトはありますか?

妊活中に取り入れるなら、まずは無糖タイプがおすすめです。

たんぱく質を補いたい方はギリシャヨーグルト、脂質が気になる方は低脂肪タイプ、お腹が張りやすい方は少量から試すなど、体調に合わせて選びましょう。

Q. ヨーグルトはいつ食べるのがよいですか?

ヨーグルトを食べる時間に厳密な決まりはありません。

朝食、昼食、間食など、続けやすいタイミングで大丈夫です。オートミールや果物、ナッツなどと組み合わせると、栄養バランスも整えやすくなります。

Q. 子宮内フローラを整えるには、ヨーグルトだけで十分ですか?

ヨーグルトだけで子宮内フローラを整えようと考えるのは、少し負担が大きいかもしれません。

子宮内フローラや腸内環境は、食事、睡眠、ストレス、自律神経、血流、ホルモンバランスなど、さまざまな要因と関係します。

気になる症状がある場合や、子宮内フローラ検査について知りたい場合は、自己判断せず、婦人科や不妊治療クリニックで相談しましょう。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

妊活中の食事や体質づくりに迷ったら

ヨーグルトや乳酸菌、子宮内フローラの情報を調べていると、「何を食べればいいのか」「自分の身体に合っているのか」と不安になることもあると思います。

妊活中の身体づくりでは、ひとつの食品だけに頼るのではなく、胃腸の働き、冷え、血流、自律神経、睡眠、ストレスなどを含めて整えていくことが大切です。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、鍼灸や良導絡測定を通して、お一人おひとりの体質やお身体の状態に合わせた妊活サポートを行っています。

「食事も気をつけているけれど、なかなか身体が整っている感じがしない」「自分に合う妊活ケアを相談したい」という方は、無理のない範囲で一度ご相談ください🍀

24時間予約受付中

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フタル酸エステルは柔軟剤に含まれる?妊活・妊娠中の影響とフタル酸フリー製品の選び方

投稿日:

「柔軟剤を使うと不妊になるの?」

「妊娠中は、香り付きの柔軟剤をやめた方がいい?」

「フタル酸フリーの柔軟剤なら安心なの?」

妊活中や不妊治療中、妊娠中は、毎日使っている洗剤や柔軟剤が身体に影響するのではないかと不安になることがあります。

結論からお伝えすると、柔軟剤を使ったことだけで不妊になる、胎児に影響すると断定できる医学的根拠はありません。

一方、香料やプラスチック製品などに関連する一部のフタル酸エステルは、内分泌かく乱作用をもつ可能性がある化学物質として、生殖機能や妊娠への影響が研究されています。

ただし、現在ある研究の多くは、尿中のフタル酸代謝物などから日常生活全体の曝露量を調べたものです。特定の柔軟剤を使用した影響だけを調べたものではないため、柔軟剤と不妊を直接結びつけて考えないことが大切です。

この記事では、フタル酸エステルと柔軟剤の関係、妊活・妊娠中に考えられる影響、フタル酸フリー柔軟剤の選び方を、医学的な根拠に配慮しながらわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 柔軟剤を使用しただけで不妊になるという医学的根拠はありません。
  • すべての柔軟剤にフタル酸エステルが含まれているわけではありません。
  • 一部のフタル酸エステルは、内分泌かく乱化学物質として生殖機能との関連が研究されています。
  • 研究で調べられているのは、柔軟剤単独ではなく、食品、プラスチック、化粧品、室内環境などを含む総合的な曝露です。
  • 妊活中・妊娠中は、香りの強い製品を減らす、無香料やフタル酸フリーの商品を選ぶなど、無理のない範囲で見直すとよいでしょう。
  • 「フタル酸フリー」という表示だけで、製品全体の安全性や妊娠への効果が保証されるわけではありません。

フタル酸エステルとは?

フタル酸エステルは、複数の化学物質からなるグループの総称です。

主にプラスチックを柔らかくする「可塑剤」として、ポリ塩化ビニル、いわゆるPVC製品などに使われてきました。また、種類によっては、香料の溶剤や香りを保つ目的に関連して使われることがあります。

身の回りでは、次のような製品や環境から接触する可能性があります。

  • 一部の食品包装やプラスチック製品
  • ビニール製品や床材
  • 化粧品やパーソナルケア用品
  • 香水やフレグランス製品
  • 一部の医療用チューブ
  • 室内の空気やほこり

フタル酸エステルは一つの物質ではなく、DEP、DBP、DEHP、DINPなど多くの種類があります。

使用目的や健康への影響、規制状況はそれぞれ異なるため、「フタル酸エステルはすべて同じ危険性がある」と一括りにすることはできません。

環境ホルモンとは?

一般に「環境ホルモン」と呼ばれているものは、正式には「内分泌かく乱化学物質」といいます。

私たちの身体では、卵巣、精巣、甲状腺、副腎、下垂体などから分泌されるホルモンが、月経周期、排卵、精子形成、妊娠の維持、成長、代謝などを調整しています。

内分泌かく乱化学物質には、次のような仕組みでホルモンの働きに影響する可能性があります。

  • 本来のホルモンに似た働きをする
  • ホルモンが受容体に結合するのを妨げる
  • ホルモンの産生や分解を変化させる
  • 血液中のホルモン濃度を変化させる

ただし、化学物質に接触したからといって、必ず健康への影響が現れるわけではありません。

物質の種類、曝露量、曝露期間、年齢、体質、生活環境などによって影響は異なります。

フタル酸エステルは柔軟剤に含まれる?

すべての柔軟剤にフタル酸エステルが含まれているわけではありません。

柔軟剤の主成分は、衣類の繊維を滑らかにする界面活性剤などです。香り付きの商品には香料も配合されていますが、具体的な処方は製品によって異なります。

そのため、「香り付き柔軟剤には必ずフタル酸エステルが入っている」「香りが強いほどフタル酸エステルが多い」と判断することはできません。

一方で、香料の詳しい構成が公開されていない製品では、商品表示だけでフタル酸エステルの有無を判断しにくいことがあります。

柔軟剤にフタル酸エステルが含まれているか気になる場合は、商品の成分欄だけでなく、メーカーの公式サイトや「フタル酸エステル不使用」「フタレートフリー」といった表示を確認しましょう。

柔軟剤は不妊の原因になる?

現時点では、柔軟剤の使用が不妊の直接的な原因になると示した十分な医学的根拠はありません。

フタル酸エステルと生殖機能に関する研究では、尿中の代謝物濃度を測定し、妊娠までの期間、採卵数、妊娠結果、精子の状態などとの関連を調べています。

一部の研究では、特定のフタル酸代謝物の濃度と、採卵数や体外受精の治療結果などとの関連が報告されています。

男性側についても、一部のフタル酸エステルへの曝露と、妊娠までにかかる期間との関連を示した研究があります。

ただし、これらの多くは観察研究です。

観察研究では、食生活、職業、化粧品、プラスチック製品、住環境など、柔軟剤以外の曝露源を完全に分けることが難しくなります。

研究で関連が認められた場合でも、「フタル酸エステルが不妊を引き起こした」「柔軟剤の使用が原因だった」と証明されたわけではありません。

妊活中に香り付き柔軟剤を一度使ったことや、これまで使用していたことを過度に心配する必要はありません。

当院でお伝えしていること

当院でも、「柔軟剤や化粧品を使っていたことが、不妊の原因になっているのでしょうか」「妊活中は日用品をすべて無香料に変えた方がよいですか」といったご相談をいただくことがあります。日用品を一つ使ったことだけで妊娠のしやすさが決まるわけではないため、過去の使用を振り返って自分を責める必要はありません。

妊活中は、化学物質を完全に避けようとするよりも、香りの強い製品を重ねて使わない、使用量を守る、換気をするなど、負担なく続けられることから始めるようお伝えしています。不安が強く日常生活に支障が出ている場合や、月経周期の乱れ、月経が来ない、不正出血などがある場合は、日用品の見直しだけで様子を見ず、婦人科や通院中のクリニックへ相談しましょう。

女性の妊活への影響は?

フタル酸エステルについては、卵巣や子宮の働き、ホルモンに関連する指標との関係が研究されています。

女性の生殖機能に関する研究やレビューでは、次のような項目が検討されています。

  • 卵巣機能や卵胞の発育
  • 卵子の成熟
  • 月経周期
  • 子宮内膜症
  • 多嚢胞性卵巣症候群
  • 体外受精の治療結果

ただし、研究結果には一致していない部分があり、影響が報告されている物質や生殖指標も研究ごとに異なります。

現段階では、フタル酸エステルへの曝露だけから、個人の妊娠しやすさを判断することはできません。

また、不妊には加齢、排卵障害、卵管因子、子宮内膜症、子宮の状態、精子の状態など、さまざまな要因があります。

日用品の見直しだけで、不妊の検査や治療の代わりになるわけではありません。

男性不妊との関係も研究されています

フタル酸エステルの影響は、女性だけの問題ではありません。

男性では、精子形成、精巣機能、男性ホルモン、妊娠までにかかる期間などとの関係が研究されています。

妊娠を希望するカップルを追跡した研究では、男性側の一部のフタル酸代謝物と、妊娠までにかかる期間との関連が報告されています。

ただし、すべてのフタル酸エステルや、すべての男性に同じ影響が確認されたわけではありません。

妊活中の日用品や生活環境を見直す場合は、女性だけが負担を抱えるのではなく、パートナーと一緒に取り組むことが大切です。

妊婦は柔軟剤を使わない方がいい?

妊娠中だからといって、柔軟剤を必ずやめなければならないわけではありません。

柔軟剤を通常どおり使用したことと、流産や胎児への影響を直接結びつける根拠は十分ではありません。

一方、妊娠前から妊娠中にかけては、卵子の成熟、受精、着床、胎児の器官や神経系などの発達が進む時期です。

そのため、減らせる化学物質への曝露を、無理のない範囲で減らすという予防的な考え方があります。

また、妊娠中はにおいに敏感になり、柔軟剤などの香料によって吐き気、頭痛、気分不良を感じることがあります。

その場合は、フタル酸エステルが含まれているかどうかにかかわらず、使用を控えたり、香料無添加の商品に変えたりして構いません。

フタル酸フリー柔軟剤の選び方

「フタル酸フリーの柔軟剤を選びたい」という場合は、次の点を確認しましょう。

1.「フタル酸エステル不使用」と明記された商品を選ぶ

「フタル酸エステルフリー」「フタレートフリー」「phthalate-free」など、明確な表示がある商品を選びます。

成分欄にフタル酸エステルの名称がないだけでは、不使用と判断できない場合があります。商品ページやメーカーのFAQも確認するとよいでしょう。

2.香料無添加・無香料を選ぶ

香りが必要でなければ、「香料無添加」「無香料」と明記された製品を選ぶと、香料に関連する化学物質への接触を減らしやすくなります。

「微香」「香りが残りにくい」「におわない」といった表示は、必ずしも香料無添加を意味するものではありません。

香料を避けたい場合は、商品のイメージだけで選ばず、成分表示やメーカーの説明を確認しましょう。

3.メーカーが成分や安全性情報を公開しているか確認する

メーカーの公式サイトで、配合成分、香料についての方針、フタル酸エステルの使用状況などを確認します。

情報が見つからない場合は、メーカーのお客様相談窓口へ問い合わせる方法もあります。

4.「赤ちゃん用」「植物由来」だけで判断しない

「赤ちゃん用」「低刺激」「自然派」「植物由来」といった表示だけでは、フタル酸エステルや香料を使用していないとは限りません。

商品のイメージではなく、「香料無添加」「フタル酸エステル不使用」など、知りたい項目が具体的に表示されているかを確認しましょう。

5.フタル酸フリーを「完全に安全」という意味にしない

フタル酸フリーは、対象となるフタル酸エステルを使用していないことを示す表示です。

肌への刺激、アレルギー、香りへの敏感さなど、製品のすべての性質や安全性を保証するものではありません。

使用中にかゆみ、咳、頭痛、吐き気などが現れた場合は、いったん使用を中止しましょう。症状が続く場合は医療機関へ相談してください。

妊活中・妊娠中にできる曝露対策

化学物質を生活から完全に排除することは現実的ではありません。

一つの商品だけを恐れるのではなく、毎日繰り返し使うものから、無理のない範囲で見直していきましょう。

香り付きの日用品を重ねすぎない

柔軟剤、洗剤、芳香剤、消臭スプレー、香水、シャンプー、ヘアケア用品など、複数の香り付き製品を同時に使用している場合は、必要性の低いものから減らしてみましょう。

柔軟剤を使用する場合も、メーカーが定めた使用量を守り、香りを強くするために多く入れることは避けます。

柔軟剤を使わない洗濯も選択肢にする

タオルや衣類の種類によっては、毎回柔軟剤を使う必要がない場合もあります。

「必ず使用する」のではなく、必要な洗濯物にだけ使う、使用回数を減らすといった方法でも接触を減らせます。

プラスチック容器は用途を守って使用する

フタル酸エステルへの曝露源は、香り付き製品だけではありません。食品、包装材、プラスチック製品、化粧品、室内の空気やほこりなど、さまざまな経路があります。

食品を温めるときは、電子レンジ対応と表示された容器を使用し、熱に対応していない容器や傷んだ容器は使わないようにしましょう。

気になる場合は、ガラスや陶器の容器に移してから温める方法もあります。

室内の換気や掃除をする

フタル酸エステルを含む一部の化学物質は、室内の空気やほこりを通じて接触する可能性があります。

定期的な換気や床掃除、ほこりの除去は、一つの製品だけを買い替えるよりも、室内環境全体を整える方法になります。

当院でお伝えしていること

当院では、柔軟剤などの日用品だけに注目するのではなく、月経周期、冷えの感じ方、睡眠、胃腸の状態、ストレス、首肩の緊張などもあわせて伺っています。妊活中は「何か悪いものを避けなければ」と考え続けること自体が負担となり、眠りが浅くなったり、自律神経の緊張につながったりすることもあります。

鍼灸や良導絡測定では、環境化学物質の有無を調べたり、フタル酸エステルを排出したりすることはできません。当院では、良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も参考にしながら、冷え、血流、自律神経、睡眠など、現在の身体の状態を整理するための一つの視点として活用しています。日用品の見直しと不妊治療を混同せず、必要な検査や治療は婦人科・生殖医療クリニックと相談しながら進めることが大切です。

環境ホルモン対策をすれば妊娠しやすくなる?

フタル酸エステルへの曝露を減らすことで、妊娠率が上がると断定することはできません。

環境化学物質への曝露を減らすことは、妊活中の生活環境を整える一つの選択肢です。

しかし、排卵障害や卵管の問題、子宮内膜症、子宮の状態、男性不妊などを治療するものではありません。

不妊治療中の場合も、柔軟剤や日用品の選択だけによって治療結果が決まるわけではありません。

これまで香り付きの商品を使っていたからといって、自分を責めないようにしてください。

日用品の見直しは、睡眠、食事、禁煙、適度な運動などと同じように、できることを無理なく続けるという位置づけで考えましょう。

鍼灸でフタル酸エステルを排出できる?

鍼灸によってフタル酸エステルを直接取り除いたり、環境化学物質による影響を打ち消したりすることはできません。

妊活中に鍼灸を取り入れる場合は、環境ホルモン対策とは分けて考える必要があります。

鍼灸は、妊活中に感じやすい冷え、肩こり、疲労感、睡眠、ストレスなど、身体全体の状態を相談する補完的なケアとして位置づけます。

不妊の原因を調べる検査や、婦人科・生殖医療機関での治療の代わりになるものではありません。

まとめ

柔軟剤を使用しただけで、不妊になったり、妊娠に悪影響が出たりすると断定できる医学的根拠はありません。

また、すべての柔軟剤にフタル酸エステルが含まれているわけでもありません。

一方、一部のフタル酸エステルは、内分泌かく乱作用をもつ可能性がある物質として、生殖機能や妊娠との関係が研究されています。

妊活中・妊娠中に気になる場合は、次のような小さな見直しから始めてみましょう。

  • フタル酸エステル不使用と明記された商品を選ぶ
  • 香料無添加・無香料の柔軟剤を選ぶ
  • 柔軟剤の使用量や使用回数を減らす
  • 香り付きの日用品を重ねて使わない
  • メーカーの成分情報を確認する
  • 室内の換気や掃除をする

大切なのは、化学物質を過度に怖がったり、生活用品を一度にすべて買い替えたりすることではありません。

日常生活全体を見ながら、負担なく続けられる範囲で、少しずつ曝露を減らしていきましょう。

当院でよく受けるご相談

柔軟剤を使うと不妊になりますか?

柔軟剤を使ったことだけで不妊になると断定できる医学的根拠はありません。

フタル酸エステルと生殖機能との関連を調べた研究はありますが、柔軟剤単独の影響ではなく、食事、プラスチック製品、化粧品、室内環境などを含めた総合的な曝露が調べられています。

フタル酸エステルはすべての柔軟剤に入っていますか?

すべての柔軟剤に含まれているわけではありません。配合成分は製品によって異なります。

気になる場合は、「フタル酸エステル不使用」「フタレートフリー」と明記された商品を選び、メーカーの公式情報も確認しましょう。

フタル酸フリーの柔軟剤なら妊婦でも安全ですか?

フタル酸フリーは、対象となるフタル酸エステルを使用していないことを示しますが、製品全体がすべての人に無刺激であることを保証する表示ではありません。

妊娠中ににおいで気分が悪くなる場合や、肌のかゆみ、咳などが出る場合は、香料無添加の商品に変えるか、使用を控えましょう。

妊活中は柔軟剤をやめた方がいいですか?

必ずやめる必要はありません。

香りが気になる場合は、無香料タイプへ変更する、使用量を減らす、必要な衣類にだけ使用するなど、続けやすい方法で見直すとよいでしょう。

これまで香りの強い柔軟剤を使っていました。妊娠に影響しますか?

過去に使用していたという理由だけで、妊娠への影響が起きると判断することはできません。

必要以上に心配したり、自分を責めたりする必要はありません。気になった時点から、香料無添加の商品へ変えるなど、できることを少しずつ取り入れてください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

日用品の不安も、妊活中の身体のこともご相談ください

柔軟剤や化粧品など、毎日使うものが妊活に影響するのではないかと考え始めると、「何を選べばよいのか」「どこまで気をつければよいのか」と不安になることがあります。

日用品をすべて避ける必要はありませんが、無理なく見直せることを整理するとともに、月経周期、冷え、睡眠、ストレス、自律神経など、現在の身体の状態にも目を向けることが大切です。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活や不妊治療の状況を伺いながら、良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も参考に、一人ひとりに合わせた鍼灸を行っています。

「生活の中で何を見直せばよいかわからない」「妊活中の冷えや眠り、緊張も相談したい」という方は、抱え込まずにお話をお聞かせください。婦人科や不妊治療クリニックでの検査・治療と併せて、無理のない身体づくりを一緒に考えていきます🍀

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妊活で欠かせない栄養の2つの柱

投稿日:

妊活に必要な栄養は、ただサプリをとるだけでなく、「どの栄養素を、どの段階でとるか」がとても大切です。

妊活栄養には2つの柱があります。

  • 身体の土台をつくる「基礎栄養素」=たんぱく質
  • 妊娠を維持・発育を支える「機能栄養素」=葉酸・鉄・ビタミンD

特に、機能栄養素は「妊娠してから」では遅く、妊娠前から体内環境を整えることが重要です。

① 妊娠しやすい身体をつくる「基礎栄養素」=たんぱく質

● 細胞・ホルモン・血管の材料

卵子、子宮内膜、ホルモン、血管──すべてはたんぱく質から作られます。

たんぱく質が不足するとホルモン分泌が乱れ、排卵や着床のサイクルに影響が出ることがあります。

● 論文からみるたんぱく質と妊娠率の関係

ハーバード大学による大規模研究では、動物性たんぱく質の摂取量が多いと排卵性不妊のリスクが上昇し、植物性たんぱく質が多いほどリスクが低下することが示されています。(Chavarro JE et al., 2008)

👉 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3066040/

また、女性の卵巣予備能とたんぱく質摂取を調べた研究では、乳製品由来たんぱく質の摂取量が多い女性で卵胞数が少ない傾向がみられました。(Mendelson M et al., 2017)

👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28278351/

これらの研究から、妊活中は「たんぱく質の量」だけでなく「質(植物性・動物性のバランス)」を意識することが重要です。

● 摂取の目安

目標は体重1kgあたり1.2〜1.5g/日。

例:50kgの方なら60〜75g。

卵、魚、鶏むね肉、豆腐、納豆、ギリシャヨーグルトなどをバランスよくとりましょう。

② 妊娠を維持・発育を支える「機能栄養素」=葉酸・鉄・ビタミンD

「維持・発育」といっても、妊娠前から必要!

妊娠してからでは遅く、妊娠前(プレコンセプション)から十分に摂取しておくことが、その後の妊娠成立率や胎児の発育に関係します。

● 葉酸(Folic acid / Folate)

葉酸はDNA合成や細胞分裂に欠かせない栄養素。

受精卵の分裂や胎児の神経管形成に関与し、妊娠初期の先天異常リスクを下げることが明らかになっています。

WHOおよび厚生労働省は、「妊娠を希望する女性は1日400μgの葉酸を妊娠前から摂取」を推奨しています。

👉 厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/content/000939471.pdf

👉 WHO Guideline: https://www.who.int/publications/i/item/9789241549941

● 鉄(Iron)

鉄は血液の材料であり、卵巣や子宮の血流を保つうえで欠かせません。

鉄欠乏は排卵障害や着床不全の一因ともされています。

ハーバードの疫学研究では、非ヘム鉄(植物性・サプリ由来)摂取が多い女性で排卵性不妊のリスクが低下。(Chavarro JE et al., Am J Clin Nutr. 2006)

👉 https://academic.oup.com/ajcn/article/83/3/511/4633224

さらに、鉄欠乏を治療したところ妊娠率と出生率が改善したという臨床研究もあります。(Lisi F et al., Nutrients. 2024)

👉 https://www.mdpi.com/2072-6643/16/5/1180

● ビタミンD

ビタミンDは卵巣・子宮・胎盤に受容体があり、ホルモン分泌や免疫バランス、着床に深く関与します。

複数の研究で、ビタミンD濃度が高い女性ほど体外受精での妊娠率が高いと報告されています。(Chu J et al., Hum Reprod. 2018)

👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29385589/

また、ビタミンDが十分な女性では子宮内膜の着床受容性が高いという報告もあります。(Lerchbaum E et al., Fertil Steril. 2014)

👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24360681/

日本人女性の約8割がビタミンD不足とされており、魚類、きのこ類、日光浴などでの補給が推奨されます。

③ 妊娠前から整える理由

卵子は約3〜6か月かけて成熟し、子宮内膜も毎周期再生されています。

つまり、今食べているものが「未来の卵子・内膜の質」を決めています。

「妊娠を維持・発育を支える栄養素」も、妊娠前から細胞レベルで準備されているため、プレコンセプション期(妊娠前)から意識して摂ることが鍵になります。

④ まとめ

目的栄養素主な働き摂取のタイミング
妊娠しやすい身体をつくるたんぱく質卵子・内膜・ホルモンの材料毎日継続
妊娠を維持・発育を支える葉酸DNA合成・神経管形成妊娠前から
妊娠を維持・発育を支える着床・血流・排卵機能妊娠前から
妊娠を維持・発育を支えるビタミンD卵巣・免疫・内膜受容性妊娠前から

📚参考文献

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妊活中は砂糖を控えるべき? てんさい糖は大丈夫?おすすめの甘味料も解説

投稿日:

「妊活中は砂糖を控えた方がいいの?」「てんさい糖なら安心?」「甘いものがやめられないけれど大丈夫?」――このように、妊活中の食事で砂糖との付き合い方に悩む方は少なくありません。

結論からいうと、妊活中に大切なのは砂糖を完全にやめることではなく、摂りすぎを防ぐことです。特に、甘い飲み物やお菓子、加糖食品が多い食生活は、血糖の乱れや体重管理の面から妊活に不利に働く可能性があります。

一方で、てんさい糖やきび砂糖、はちみつなども「自然だからいくらでも使ってよい」というわけではありません。妊活中は、砂糖の種類だけでなく、量・頻度・摂り方まで含めて見直すことが大切です。

この記事の要点まとめ
  • 妊活中は、砂糖を完全にやめることよりも摂りすぎを防ぐことが大切です。
  • 白砂糖だけが特別に悪いわけではなく、甘い飲み物やお菓子が増えやすい食生活全体を見直すことが重要です。
  • てんさい糖やきび砂糖、はちみつなども使えますが、自然由来でも糖分を含む甘味料であることは変わりません。
  • 妊活中の砂糖選びでは、「何を使うか」よりも量・頻度・食べ方を整えることが現実的で続けやすい方法です。
  • 甘いものを我慢しすぎるとかえって負担になることもあるため、無理なく続けられる範囲で調整することが大切です。

妊活と砂糖の関係

まず知っておきたいのは、砂糖そのものが直接不妊の原因と断定されているわけではないということです。ただし、砂糖を多く含む食事や飲み物が続くと、血糖値が急に上がりやすくなり、インスリン分泌の負担が増えやすくなります。

このような食生活は、体重増加や糖代謝の乱れにつながりやすく、結果として排卵やホルモン環境に影響する可能性が指摘されています。特に、砂糖入り飲料や甘い間食が習慣化している場合は、まずそこから見直すことが現実的です。

妊活では「特定の食品だけで妊娠しやすくなる」と考えるよりも、食事全体のバランスを整えることが重要とされています。砂糖についても同じで、種類だけに注目するのではなく、毎日の摂取量を意識することが大切です。

白砂糖は妊活中に避けた方がいい?

白砂糖だけが特別に悪い、という言い方は正確ではありません。問題になりやすいのは、白砂糖を多く使ったお菓子やジュース、加糖コーヒー、スイーツなどを頻繁に摂る食習慣です。

世界保健機関(WHO)は、健康維持の観点から、添加された糖類やはちみつ、シロップ、果汁などに含まれるfree sugarsの摂取量を、総エネルギーの10%未満に抑えることを勧めています。さらに、5%未満にすると追加の健康メリットが期待できるとされています。

妊活中に甘いものを完全に断つ必要はありませんが、「毎日なんとなく飲んでいる甘い飲み物」や「習慣化した間食」がある場合は、そこを減らすだけでも見直しにつながります。

てんさい糖は妊活中におすすめ?

「妊活中は白砂糖より、てんさい糖の方がいいですか?」という質問はよくあります。てんさい糖は甜菜(ビート)由来の甘味料で、やさしい甘さが特徴です。

ただし、てんさい糖も主成分はショ糖であり、“妊活に特別よい砂糖”とまでは言えません。白砂糖より安心という印象を持たれやすいですが、使いすぎれば糖分の摂りすぎになる点は同じです。

そのため、てんさい糖を選ぶこと自体は問題ありませんが、重要なのは「何の砂糖を使うか」だけでなく、どれくらい使うかです。妊活中は、てんさい糖に変えたから安心と考えるのではなく、全体量が増えないように意識することが大切です。

妊活中の砂糖でおすすめの考え方

妊活中の砂糖選びで大切なのは、「この砂糖なら絶対に安心」と考えすぎないことです。おすすめなのは、量が増えにくく、少量で満足しやすい使い方を意識することです。

1.まずは甘い飲み物を減らす

研究でも比較的一貫して注意が向けられているのが、砂糖入り飲料です。ジュース、加糖カフェラテ、ミルクティー、エナジードリンクなどを日常的に飲んでいる場合は、まずそこから減らすのがおすすめです。

2.砂糖の種類より、量と頻度を意識する

てんさい糖、きび砂糖、黒砂糖、はちみつ、メープルシロップなどは自然なイメージがありますが、いずれも糖分を含む甘味料です。妊活中は、種類を変えることよりも、使う回数や量を少しずつ減らすことが実践的です。

3.少量で満足しやすい甘味を選ぶ

風味のある甘味料は、少量でも満足しやすい場合があります。料理や飲み物に使う場合は、てんさい糖やきび砂糖、黒砂糖、はちみつなどを少量使うのは一つの方法です。ただし、自然由来であっても使いすぎには注意が必要です。

4.甘味料だけでなく、食べ方も工夫する

空腹時に甘いものだけを食べると、血糖が上がりやすくなります。間食をするときは、ヨーグルト、ナッツ、果物などを組み合わせることで、満足感を得やすくなります。

妊活中に使われやすい甘味料の特徴

てんさい糖

甜菜由来の甘味料で、まろやかな甘さがあります。妊活中に使ってはいけないものではありませんが、主成分は砂糖なので、適量を意識することが前提です。

きび砂糖

風味がやさしく、料理にも使いやすい甘味料です。白砂糖よりミネラルを多少含む製品もありますが、それだけで健康効果を大きく期待するのではなく、量に注意して使うことが大切です。

黒砂糖

コクがあり、少量でも甘みを感じやすいのが特徴です。独特の風味があるため、使いすぎを防ぎやすい面もありますが、こちらも糖分であることに変わりはありません。

はちみつ

自然な甘みがあり、少量で満足しやすい甘味料です。妊活中や妊娠中に通常の食事で取り入れること自体は一般的に問題ありませんが、1歳未満の乳児には与えないことが重要です。

メープルシロップ・アガベシロップ

自然由来の甘味料として人気がありますが、健康的な印象だけで使いすぎないことが大切です。特にアガベシロップは果糖が多く、たくさん使えば代謝面での負担が増える可能性があります。

東洋医学では甘いものをどう考える?

東洋医学では、甘いものの摂りすぎは「脾」の働きを弱め、水分代謝の乱れにつながると考えます。その結果、むくみ、だるさ、冷え、重だるさなどを感じやすくなることがあります。

妊活中の鍼灸では、血流や自律神経のバランスを整えながら、心身を妊娠しやすい状態へ近づけることを目指します。しかし、日常的に甘い飲み物やお菓子が多いと、体調管理の妨げになる場合があります。

そのため、鍼灸の現場でも「甘いものをゼロにする」のではなく、摂り方を整えることがセルフケアの一つとして大切になります。

妊活中に意識したい砂糖との付き合い方

  • 甘い飲み物を毎日の習慣にしない
  • お菓子やスイーツは回数と量を決める
  • てんさい糖やきび砂糖を使う場合も、使いすぎない
  • 空腹時に甘いものだけを食べない
  • 果物やヨーグルトなども取り入れながら、食事全体を整える

妊活中は「何を食べてはいけないか」と考えすぎると、かえってストレスになってしまうことがあります。甘いものが好きな方ほど、我慢しすぎるよりも、量と選び方を整えて続けられる形にすることが大切です。

まとめ

妊活中の砂糖で大切なのは、“どの砂糖が一番良いか”を探すことより、砂糖の摂りすぎを防ぐことです。

白砂糖を絶対に避けなければならないわけではありませんが、甘い飲み物や加糖食品が多い食生活は見直す価値があります。てんさい糖やきび砂糖などを使うことは一つの方法ですが、それだけで妊娠しやすくなるわけではありません。

妊活中は、砂糖の種類だけにこだわるのではなく、量・頻度・食べ方まで含めて整えることが、無理のないセルフケアにつながります。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 妊活中は砂糖を完全にやめた方がいいですか?

いいえ、完全にやめなければならないわけではありません。大切なのは、甘い飲み物やお菓子、加糖食品の摂りすぎを防ぐことです。妊活中は、無理にゼロにするよりも、続けやすい範囲で量や頻度を見直す方が現実的です。

Q2. 白砂糖より、てんさい糖の方が妊活には良いですか?

てんさい糖を選ぶこと自体は問題ありませんが、てんさい糖も主成分は砂糖です。そのため、白砂糖より特別に妊娠しやすくなるとはいえません。妊活中は、砂糖の種類だけでなく、どれくらい使っているかも意識することが大切です。

Q3. 妊活中におすすめの甘味料はありますか?

てんさい糖、きび砂糖、黒砂糖、はちみつ、メープルシロップなどは、少量でも風味を感じやすく、使いやすい甘味料です。ただし、どれも糖分を含むため、「これならたくさん使っても安心」というものではありません。少量で満足しやすいものを選ぶ、という考え方がおすすめです。

Q4. 妊活中に甘いものがやめられません。どうしたらいいですか?

甘いものを急に完全にやめようとすると、かえってストレスになることがあります。まずは、ジュースや加糖カフェラテを減らす、間食の回数を決める、ヨーグルトや果物を取り入れるなど、取り組みやすいところから整えていくのがおすすめです。

Q5. 妊娠中も、てんさい糖やはちみつを使って大丈夫ですか?

通常の食事の範囲で使うこと自体は一般的に問題ありません。ただし、てんさい糖やはちみつも甘味料なので、摂りすぎには注意が必要です。なお、はちみつは妊娠中の大人が食べることは差し支えありませんが、1歳未満の乳児には与えないようにしてください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

甘いものとの付き合い方に悩んだら、一人で抱え込まずご相談ください

妊活中は、「砂糖を控えた方がいいのは分かっているけれど、何をどこまで気をつければいいのか分からない」「頑張ろうと思うほど、かえって食事がストレスになってしまう」と感じることもあると思います。

食事の見直しは大切ですが、完璧を目指しすぎないことも同じくらい大切です。妊活は、食事だけで決まるものではなく、冷え、睡眠、ストレス、血流、自律神経の乱れなど、さまざまな要素が関わっています。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお身体の状態やお悩みに合わせて、鍼灸による体調管理のサポートを行っています。生活習慣や食事のことも含めて、「今の自分にできること」を一緒に整理していきたい方は、お気軽にご相談ください。

「何から整えたらいいか分からない」「病院での治療とあわせて体調も整えたい」という方も、ご自身のペースで無理なく取り組める方法を考えていければと思います🍀

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新年のご挨拶

投稿日:

あけましておめでとうございます。
旧年中は、宇都宮鍼灸良導絡院をご利用いただき、誠にありがとうございました。

当院は 1月5日(月)より通常営業 いたします。

なお、1月5日(月)は
泰子先生・まさし先生・朋子先生 が担当いたします。

今年もスタッフ一同、それぞれの専門性と経験を活かしながら、
丁寧なカウンセリングと施術を大切に、
皆さまが少しでも楽に、前向きに過ごせるようサポートしてまいります。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

宇都宮鍼灸良導絡院

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