
2025年の投稿記事
31歳(低AMH1.48・甲状腺機能低下症)鍼灸で身体を整えタイミングで妊娠
大阪市からお越しのSさん(31歳)が鍼灸で身体を整え、タイミング法で妊娠されました。
低AMHと甲状腺機能低下症をお持ちのSさん
ご来院のきっかけは「自然妊娠がしたい」
Sさんは、1人目の妊娠を希望されてから半年が経過した頃、当院にお越しになりました。以前、レディースクリニックでブライダルチェックを受けた際の結果は以下の通りでした。
- 低AMH(抗ミュラー管ホルモン):1.48(31歳の平均値は3.85前後)
- 甲状腺機能低下症の診断
ご主人は29歳で、喫煙歴はなく、飲酒も控えられているとのこと(精液検査は未実施)。クリニックへの再診も検討されていましたが、まずは「体質改善をして自然妊娠を目指したい」という強い想いで、2024年11月に宇都宮鍼灸良導絡院へ来院されました。
Sさんの体質と生活習慣
大学職員として日々デスクワークに取り組まれているSさん。初回の問診では、以下の特徴や不調が確認できました。
【基本情報】
- 年齢:31歳(ご主人:29歳)
- 主訴:不妊症、頭痛、体質改善
- 鍼灸経験:なし
【体質・自覚症状】
- 身体の不調: 首・肩こり、背中や腰の痛み、冷え性、低血圧、むくみ、疲労感、頭の重だるさ
- 気象病: 気圧や天候によって不調が出やすい
- 月経の状態: 周期は28~34日で規則的。月経前に頭重感、不眠、眠気あり。経血量は多く、暗赤色~レバー状の塊が見られる。
【生活習慣】
- 睡眠: 平均7時間(22時就寝~6時起床)
- 食事: 1日3食(自炊中心・薄味)。夕食は19時。甘いものを好む。
- 運動: 毎日1万歩を歩行
- セルフケア: ストレッチ、ナッツの補食、葉酸サプリの摂取
妊娠までの経緯と鍼灸サポート
2024年11月:治療スタートと不安
鍼灸を開始したのは、ちょうどタイミング法を試みる周期でした。Sさんは当初、首・肩の凝りや全身の冷え、疲労感を強く感じておられました。また、並行して受診したクリニックの卵胞チェックでは「今周期は卵胞の育ちがあまり良くない」と指摘されており、不安を抱えながらのスタートとなりました。
しかし、施術を重ねるごとに体調は少しずつ整い始め、4回目の施術時には「体調は悪くない」と、ご自身の身体の変化を実感していただけるようになりました。
予想外の「陽性反応」
その後、生理予定日を過ぎても月経が来ない日が続きました。当初Sさんは「(卵胞の育ちも良くなかったし)妊娠はしていないと思う」とおっしゃっていましたが、その10日後、お電話で「妊娠していました!」との嬉しいご報告をいただきました。ご自身で検査薬を使用したところ、陽性反応が出たとのことでした。
心拍確認、そしてマタニティ鍼灸へ
クリニックでの初診時(妊娠5週)には胎嚢が確認できず、「胎嚢が見えるかどうか心配で眠れない」と不安を吐露される場面もありました。しかし数日後の再診で、無事に胎嚢と心拍の確認ができました。
現在は「マタニティ鍼灸」へと切り替え、つわりなど妊婦特有の症状ケアと妊娠維持を目的に、週に1回のペースで通院を継続されています。その後も順調に経過し、現在妊娠31週を迎えられました。Sさんの安産に向けて、引き続きしっかりとサポートさせていただきます。
Sさん(31歳)妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
ブライダルチェックでAMHの値が低いことがわかり、少しでも早く授かることができるようにと、通い始めました。
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
タイミング(3回目)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
自宅灸
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
毎回その時の体調にあわせて施術をしていただき、症状が改善されることが持続して実感できるところ。特につわり中は鍼灸のおかげで症状が和らぎ、乗り越えることができました(精神的な支えでもありました)
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
初めは効果がわからなかったり、週1回の通院が大変かもしれないですが、自分の身体と先生方の施術を信じてください。また先生から教えていただいたツボに自分でお灸をすることで、リラックスかつ促上効果があると思います。あとは笑顔で過ごしましょう!
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
生理が2日で終わるのは大丈夫?過短月経の原因と婦人科に相談したいサイン
「生理がいつも2日くらいで終わってしまう」「ナプキンがほとんど汚れない」「以前より生理の量が減ってきた気がする」。
このような変化があると、「これって普通なのかな?」「妊娠しにくさと関係あるのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
一般的に、生理の出血期間は3〜7日程度が目安とされ、2日以内で終わる場合は「過短月経」と呼ばれることがあります。
ただし、生理が短いからといって、すぐに大きな病気や不妊につながるとは限りません。体質、一時的なホルモンバランスの変化、ストレス、睡眠不足、体重変化、ピルの服用などによって起こることもあります。
大切なのは、「いつから短くなったのか」「経血量も減っているのか」「妊娠を希望しているか」「周期の乱れや痛み、不正出血があるか」をあわせて考えることです。
- 生理が2日以内で終わる状態は、「過短月経」にあたる可能性があります。
- 経血量も少ない場合は、「過少月経」を伴っていることがあります。
- 一時的なストレス、睡眠不足、急な体重変化、ピルの服用などで、生理が短くなることもあります。
- 生理が短い=必ず妊娠しにくいというわけではありません。
- 妊活中は、排卵や子宮内膜の状態を確認しておくと安心です。
- 以前より急に短くなった場合、量が明らかに減った場合、妊娠を希望している場合は、婦人科で相談する目安になります。


生理が2日で終わるのは異常?
生理が毎回2日以内で終わる場合は、医学的には「過短月経」と呼ばれる状態にあたることがあります。
正常な月経の目安は、一般的に以下のように考えられています。
- 月経周期:25〜38日程度
- 出血期間:3〜7日程度
- 経血量:20〜140ml程度
このうち、出血期間が2日以内で終わる場合が「過短月経」です。
また、出血期間だけでなく経血量も少ない場合は、「過少月経」を伴っている可能性があります。
たとえば、次のような状態が続く場合は、出血期間の短さだけでなく、経血量の少なさもあわせて考える必要があります。
- 生理が1〜2日で終わる
- ナプキンがほとんど汚れない
- 茶色い出血が少しあるだけ
- 以前より明らかに量が減った
まず確認したいポイント
生理が2日で終わったからといって、1回だけで過度に心配しすぎる必要はありません。
まずは、次の点を確認してみましょう。
- 今回だけ短かったのか、毎回短いのか
- 以前は5〜6日あった生理が、最近2日ほどになったのか
- 経血量も減っているのか
- 生理周期も乱れているのか
- 妊娠の可能性があるのか
- ピルやホルモン剤を使っているのか
- 強いストレス、睡眠不足、急な体重変化がなかったか
特に大切なのは、「以前と比べて変化しているかどうか」です。
昔から2〜3日で終わる体質の方もいますが、以前はしっかり出血していたのに急に短くなった場合は、ホルモンや子宮・卵巣の状態を確認しておくと安心です。
生理が2日で終わる主な原因
生理は、妊娠に備えて厚くなった子宮内膜が、妊娠が成立しなかったときに剥がれ落ちて排出されることで起こります。
そのため、生理が短い・量が少ない場合には、子宮内膜が十分に厚くなっていない、ホルモン分泌が不安定になっている、排卵がうまく起こっていないなど、いくつかの原因が考えられます。
1. ホルモンバランスの乱れ
生理の状態には、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが関わっています。
エストロゲンには、子宮内膜を厚く育てる働きがあります。エストロゲンの分泌が十分でない場合、子宮内膜が厚くなりにくく、結果として経血量が少なくなったり、生理期間が短くなったりすることがあります。
また、排卵後に分泌されるプロゲステロンは、子宮内膜を妊娠に向けて整えるために大切なホルモンです。排卵がうまく起こっていない場合や、黄体機能が不安定な場合も、月経の状態が乱れることがあります。
ストレス、睡眠不足、強い疲労、急激な体重減少、過度なダイエットなどは、ホルモンバランスに影響することがあります。
一時的な変化であれば次の周期で戻ることもありますが、短い生理が続く場合は婦人科で相談しましょう。
2. 卵巣機能の変化
卵巣の働きが低下すると、エストロゲンの分泌が少なくなり、子宮内膜が十分に育ちにくくなることがあります。
特に、次のような場合は、卵巣機能の変化が関係していないか確認しておくことが大切です。
- 以前より生理が短くなった
- 経血量が明らかに減った
- 周期が乱れてきた
- 妊娠を希望している
年齢による変化だけでなく、強いストレス、体重変化、生活リズムの乱れなどが影響することもあります。
妊活中の方は、生理の短さだけで判断するのではなく、排卵の有無、ホルモン値、AMH、子宮内膜の厚さなどを婦人科で確認しておくと安心です。
3. 子宮内膜が十分に育っていない
経血のもとになるのは、子宮内膜です。
子宮内膜が十分に厚くならないと、剥がれ落ちる内膜の量も少なくなり、結果として生理の量が少なく、期間も短くなることがあります。
子宮内膜が薄くなる背景には、ホルモン分泌の影響、卵巣機能の変化、過去の子宮内処置の影響などが関係することがあります。
妊活中の方にとって、子宮内膜は着床環境とも関わるため、「生理が短い」「量が少ない」という変化が続く場合は、早めに婦人科で相談しておくと安心です。
4. 子宮内の癒着や子宮の状態
過去に流産手術、人工妊娠中絶、子宮内膜の処置、子宮内の手術、強い炎症などがあった場合、まれに子宮内が癒着し、月経量が少なくなることがあります。
子宮内膜がうまく増殖できなかったり、剥がれにくくなったりすることで、過短月経や過少月経につながることがあります。
特に、処置後から生理の量が減ったと感じる場合や、以前と比べて急に生理が短くなった場合は、婦人科で相談しましょう。
5. ピルやホルモン剤の影響
低用量ピルやホルモン剤を服用している場合、生理のように見える出血が短くなったり、量が少なくなったりすることがあります。
これは、薬の作用によって子宮内膜が厚くなりにくくなるためです。
そのため、ピル服用中に出血量が少なくなること自体は、よく見られる変化です。
ただし、次のような場合は、自己判断せず処方元の医師に相談しましょう。
- 出血がまったくない
- 強い腹痛がある
- 妊娠の可能性がある
- 飲み忘れがある
- 服用方法に不安がある
生理が2日で終わると妊娠しにくい?
「生理が短い=必ず妊娠しにくい」というわけではありません。
生理の期間には個人差があり、2〜3日で終わる方でも排卵があり、妊娠に必要な子宮内膜が育っている場合もあります。
ただし、妊娠を希望している場合は、過短月経の背景に次のような要因が隠れていないか確認することが大切です。
- 排卵がきちんと起こっているか
- 子宮内膜が十分に厚くなっているか
- 卵巣機能が低下していないか
- ホルモンバランスに乱れがないか
- 子宮内に癒着などの問題がないか
妊活中の方は、「生理が短いけれど、まあ大丈夫かな」と長期間様子を見るよりも、一度検査を受けることで必要な対策が見えやすくなります。
特に、半年以上妊活をしている、年齢が35歳以上、月経量が明らかに減っている、周期も乱れているという場合は、早めに婦人科で相談しておくと安心です。
婦人科に相談した方がよいサイン
次のような場合は、一度婦人科で相談することをおすすめします。
- 生理が毎回2日以内で終わる
- 以前より明らかに経血量が減った
- ナプキンがほとんど汚れない
- 生理周期も不規則になっている
- 3か月以上生理が来ていない
- 妊娠を希望しているが、なかなか妊娠しない
- 急激な体重減少や強い疲労感がある
- 過去の子宮内処置後から生理が少なくなった
- 不正出血がある
- 強い下腹部痛がある
- 妊娠の可能性がある
月経異常は、体からのサインのひとつです。
一時的な変化であることもありますが、背景にホルモンや子宮・卵巣の問題が隠れていることもあります。
「これくらいで受診していいのかな」と迷う方も多いですが、不安を抱えたまま過ごすより、今の状態を確認しておくことが大切です。
過短月経で行われることがある検査
婦人科では、症状や年齢、妊娠希望の有無に応じて、以下のような確認が行われることがあります。
- 問診
- 妊娠反応の確認
- 超音波検査
- 子宮内膜の厚さの確認
- 排卵の確認
- ホルモン検査
- AMH検査
- 必要に応じた子宮内の評価
「生理が短い」という症状だけで原因を決めつけることはできません。
だからこそ、気になる変化が続く場合は、検査で今の状態を確認することが大切です。
自分でできる確認と生活の見直し
生理が短いと感じたときは、まず月経の状態を記録しておきましょう。
- 生理が始まった日
- 終わった日
- 出血量の変化
- ナプキンの交換回数
- 生理痛の有無
- 不正出血の有無
- 基礎体温
- 睡眠時間
- 体重変化
- ストレスや疲労の状態
これらを記録しておくと、婦人科で相談するときにも状況を伝えやすくなります。
また、過度なダイエット、睡眠不足、強いストレス、冷え、慢性的な疲労などは、月経リズムに影響することがあります。
まずは、食事・睡眠・休息を整え、無理な減量を避けることも大切です。
ただし、生活を整えれば必ず改善するという意味ではありません。生理が短い状態が続く場合や、妊活中で不安がある場合は、婦人科での確認を優先しましょう。
まとめ|生理が2日で終わる場合は、変化の続き方を見て相談を
生理が2日で終わる場合、「過短月経」にあたる可能性があります。
一時的なホルモンバランスの乱れやピルの影響で起こることもありますが、卵巣機能の変化、子宮内膜の薄さ、子宮内の癒着などが関係している場合もあります。
特に、妊娠を希望している方や、以前より生理の量・期間が明らかに変わってきた方は、早めに婦人科で相談しておくと安心です。
生理の短さだけで妊娠しにくいと決めつける必要はありません。
しかし、生理の変化は身体からの大切なサインです。不安を抱えたまま過ごすよりも、今の状態を確認し、自分に合ったケアや治療につなげていきましょう。
Q1. 生理が2日で終わるのは異常ですか?
一般的に、生理の出血期間は3〜7日程度が目安とされています。そのため、毎回2日以内で終わる場合は「過短月経」にあたる可能性があります。
ただし、体質や一時的なホルモンバランスの変化、ピルの服用などで短くなることもあるため、1回だけで過度に心配しすぎる必要はありません。短い状態が続く場合や、以前より明らかに変化した場合は婦人科で相談しましょう。
Q2. 生理が短いと妊娠しにくいですか?
生理が短いからといって、必ず妊娠しにくいとは限りません。
ただし、背景に排卵の乱れ、卵巣機能の変化、子宮内膜が薄い状態などがある場合は、妊娠に影響することがあります。妊娠を希望している方は、排卵やホルモン値、子宮内膜の厚さなどを婦人科で確認しておくと安心です。
Q3. 生理が2日で終わり、量も少ない場合はどう考えればいいですか?
生理期間が短く、経血量も少ない場合は、過短月経に加えて「過少月経」の要素があると考えられます。
子宮内膜が十分に厚くなっていない、ホルモン分泌が不安定になっている、卵巣機能が変化しているなど、いくつかの原因が考えられます。毎回ナプキンがほとんど汚れないほど少ない場合は、一度婦人科で相談することをおすすめします。
Q4. ピルを飲んでから生理が短くなりました。大丈夫ですか?
低用量ピルなどを服用している場合、子宮内膜が厚くなりにくくなるため、出血量が減ったり、出血期間が短くなったりすることがあります。
これはピルの作用としてよく見られる変化です。ただし、出血がまったくない、強い腹痛がある、妊娠の可能性がある、飲み忘れがある、服用方法に不安がある場合は、処方を受けている医師に相談しましょう。
Q5. どのタイミングで婦人科に行けばいいですか?
生理が毎回2日以内で終わる、以前より明らかに量が減った、周期も乱れている、3か月以上生理が来ない、妊娠を希望しているのになかなか妊娠しない、という場合は婦人科で相談する目安になります。
「これくらいで受診していいのかな」と迷う方も多いですが、生理の変化は身体からの大切なサインです。不安な状態を長く抱え込まず、今の状態を確認しましょう。
📝こちらの記事もおすすめです
- 生理が短いけど排卵している?妊活中に確認したい基礎体温・排卵検査薬・婦人科検査
生理が2日ほどで終わる、経血量が少ないと感じる方は、「そもそも排卵しているのか」が気になることも多いです。こちらの記事では、基礎体温・排卵検査薬・婦人科での卵胞チェックの違いを解説しているため、妊活中に排卵の有無を確認したい方におすすめです。 - クロミッドで生理が少なくなる?排卵誘発剤と子宮内膜・経血量の関係
クロミッドなどの排卵誘発剤を使い始めてから、生理の量が減った、子宮内膜が薄いと言われた方におすすめの記事です。薬の影響や経血量の変化、主治医に確認したいポイントを知ることで、自己判断で不安を抱え込まずに治療を進めやすくなります。 - 流産手術・子宮内処置後に生理が少ない|子宮内癒着を疑うサインと妊活中の相談目安
流産手術や掻爬、子宮内処置後から生理の量が少なくなったと感じる方におすすめの記事です。子宮内癒着を必要以上に怖がりすぎず、どのような変化が相談目安になるのか、妊活中に確認したい検査や受診のタイミングを知ることができます。
📚参考文献
- 厚生労働省 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「月経について」:月経のしくみや月経周期に関する基本情報を確認するために参考にしました。
- 日本産婦人科医会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」:月経周期、月経期間、経血量の目安を確認するために参考にしました。
- MSDマニュアル家庭版「月経周期の異常の概要」:月経異常の考え方や受診の目安を整理するために参考にしました。
- MSDマニュアルプロフェッショナル版「月経異常に関する序論」:正常月経の範囲や月経異常の医学的分類を確認するために参考にしました。
- 日本女性心身医学会「月経不順」:ストレスや生活習慣と月経リズムの関係を確認するために参考にしました。
- Dreisler E, Kjer JJ. Asherman’s syndrome: current perspectives on diagnosis and management. International Journal of Women’s Health. 2019.:子宮内癒着と月経量の変化、不妊との関連について確認するために参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
生理が短い・量が少ないと感じる方へ
生理が2日ほどで終わる、以前より経血量が減ってきた、妊活中で子宮内膜やホルモンバランスが気になるという方は、まず婦人科で今の状態を確認しておくと安心です。
そのうえで、冷えや血流、自律神経の乱れ、慢性的な疲れなどを整えながら妊娠しやすい身体づくりを考えたい方は、大阪市都島にある宇都宮鍼灸良導絡院でも妊活中のお身体の状態に合わせた鍼灸ケアを行っています。
「このまま様子を見ていていいのかな」と不安な方も、無理に一人で抱え込まず、お身体の状態に合わせたケアを一緒に考えていきましょう🍀
41歳(4cmのチョコレート嚢胞・子宮内膜症)4BBの胚盤胞移植で妊娠
大阪市からお越しのHさん(41歳)が体外受精で妊娠されました。
チョコレート嚢胞でお悩みでしたが、胚盤胞(4BB)移植で妊娠
来院の動機と背景
Hさんは、1人目の妊娠を希望されてから1年が経過し、不妊治療専門クリニックに通われていました。
- 既往診断: 子宮内膜症、チョコレート嚢胞(左側4cm、経過観察)。
- 治療状況: クリニックでタイミング療法中、次は人工授精を予定。
- ご主人: 精液検査の結果は異常なし(44歳)。
- 来院目的: 自然妊娠を目指すための妊活について相談したい。人工授精に向けた体調管理。慢性的な肩こりや冷えの改善。
- 初回来院: 2023年12月
Hさんの体質と生活習慣
- 主訴: 肩こり、冷え性、不妊症、体のだるさ・むくみ
- 体質: 冷え性、肩こり、気圧や天候による不調が出やすい
- 睡眠: 平均6時間(24時~6時)、夢をよく見る
- 生理: 順調(28周期±10日で変動)、月経前胸の張り、月経時頭痛、経血の色は暗赤色~レバー状
- 食生活: 1日3食、外食週1回、甘いものを好む、夕食19~20時
- 運動: あまりしない(通勤で歩く程度)
- 入浴: 全身浴
- 妊活: 体を温めるセルフケアを実施
- 服用薬・サプリ: ルトラール、ベルタプレリズム(葉酸)、ビタミンD
妊娠までの経緯と鍼灸サポート
2023年12月に鍼灸を開始されて以降、Hさんはタイミング法から人工授精、体外受精へとステップアップされました。
鍼灸施術は、お体の不調(足の冷え、むくみ、頭痛、難聴、首・肩こりなど)に応じた自律神経の調整と、子宮・卵巣の血流促進を促すことを中心に行いました。
2023年12月:タイミング周期
初診。冷え、むくみ、頭痛、難聴、首・肩こりなどの自律神経症状あり。お体の不調改善と子宮卵巣の血流促進
2024年1月:人工授精周期
胃腸の不調(下痢)、慢性的な頭痛あり。症状に応じたツボを使用し体調を調整。
2024年4月:採卵周期
採卵結果:7個採取。
2024年5月:移植周期
凍結融解胚移植。結果は陰性。
2024年7月頃:移植周期
判定結果:低反応(hCG値44)。化学流産。一旦、妊活を休止し心身のケア。
2024年10月:採卵周期
採卵結果:6個採取。凍結できず。
2024年11月:採卵周期
採卵結果:胚盤胞1個凍結。
2025年1月:採卵周期
採卵結果:胚盤胞2個凍結。
2025年3月:移植周期
凍結融解胚盤胞移植(4BB)。判定結果は陽性!妊娠成立後、マタニティ鍼灸へ移行。
Hさんは、妊活が思うように進まないときにはお休みをとるなど、ご自身のペースを大切にしながら「焦らず、でもあきらめずに」継続されました。鍼灸による体質改善で、日ごろ感じていた体のだるさやむくみ、慢性的な症状が徐々に緩和され、心身のバランスを整えることができました。この一歩一歩の積み重ねが、今回の妊娠という結果に結びついたと考えられます。
Hさん、本当におめでとうございます。出産まで引き続き、マタニティ鍼灸でしっかりとサポートさせていただきます。
Hさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
妊活にプラスになることを取り入れたいに思ったため
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精(顕微授精)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
自宅灸・ウォーキング・サプリメント
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
治療の周期に沿って、その時々に適した施術をして下さったので、安心感がありました。また、日常的に肩こりや眼精疲労がありますが、施術の後は毎回楽になっていました。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
いつまで続くか、わからない不妊治療に心身ともに疲れましたが、こちらの鍼灸や自分が続けられる妊活(サプリ、ウォーキング)を併用することで、いつか良い結果が出るはず!とマイペースに続けていました。無理の少ない妊活で、ご自身を労わりながら続けられるといいですね。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
【妊活レシピ】高たんぱくで作り置きしやすい鶏ささみハム
妊活中の食事では、「何を食べたら妊娠しやすくなるの?」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、特定の食材を食べるだけで妊娠率が上がるわけではありません。けれども、毎日の食事でたんぱく質やビタミン、ミネラルを無理なくととのえていくことは、妊娠を目指す身体づくりの土台になります。
今回は、妊活中の食事にも取り入れやすい鶏ささみを使った「鶏ハム」レシピをご紹介します。
鶏ささみは、高たんぱく・低脂質で、日々の食事に取り入れやすい食材です。忙しい日でも作り置きしやすく、サラダやサンドイッチ、野菜のおかずにもアレンジしやすいのが魅力です。
妊活レシピ|鶏ささみハムの材料
- 鶏ささみ:500g
- 塩こしょう:小さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- 粗びきこしょう:適量
塩分が気になる方は、塩こしょうの量をやや控えめにしても大丈夫です。
鶏ささみハムの作り方
1. 鶏ささみに下味をつける
鶏ささみにフォークなどで数か所穴をあけ、味が染み込みやすいようにします。
塩こしょう、砂糖を加えてよく揉み込み、30分以上置きます。
2. ラップで筒状に包む
ラップを広げ、粗びきこしょうをお好みの量ふります。
その上に鶏ささみを置き、筒状になるように巻きます。
空気が入らないようにしながら、両端をしっかり縛ります。ラップは二重にしておくと形が安定しやすくなります。
3. 加熱する
鍋にお湯を沸かし、80℃前後を目安に温度を保ちながら加熱します。
ただし、鶏肉は加熱不足による食中毒リスクがあるため、中心部まで十分に火が通っていることを確認することが大切です。
低温調理の場合は、見た目だけでは安全に加熱できているか判断しにくいため、中心温度計を使うと安心です。
4. 粗熱をとる
加熱後は火を止め、粗熱がとれるまで置きます。
冷めたらラップを外し、食べやすい厚さにスライスします。
5. 盛り付ける
お皿に盛り付けたら完成です。
サラダに添えたり、スープに入れたり、パンに挟んだりと、いろいろな食べ方ができます。
作るときのコツと注意点
鶏ハムをおいしく仕上げるポイントは、下味をつけたあとに30分以上置くことです。味がなじみやすくなり、シンプルな材料でも食べやすくなります。
また、しっとり仕上げたい場合でも、加熱不足には注意が必要です。特に妊活中や妊娠の可能性がある時期は、体調を崩さないためにも、鶏肉は中心部までしっかり加熱しましょう。
低温調理は「温度」と「時間」の管理が大切です。安全性を優先する場合は、中心温度計を使い、中心部が十分な温度に達していることを確認してください。
アレンジメニュー|ささみハムキャベツ
鶏ささみハムは、野菜と組み合わせると、より食事として取り入れやすくなります。
材料
- 鶏ささみハム:適量
- キャベツの千切り:適量
- マヨネーズ:適量
- 粗びきこしょう:適量
作り方
お皿にキャベツの千切りを盛り付けます。
その上にスライスした鶏ささみハムを並べ、マヨネーズをかけます。
最後に粗びきこしょうをふったら完成です。
シンプルですが、野菜とたんぱく質を一緒にとりやすい一品です。副菜としても、軽めの主菜としても使いやすいレシピです。
鶏ささみハムのおすすめアレンジ
鶏ささみハムは、そのまま食べるだけでなく、いろいろな料理に使えます。
- 野菜と一緒にサラダにする
- チーズやレタスと一緒にパンに挟む
- スープや味噌汁に加える
- キャベツやブロッコリーなどの温野菜に添える
- お弁当のおかずにする
手作りなので、味付けを自分で調整しやすい点もメリットです。
ただし、保存する場合は清潔な容器に入れ、冷蔵保存し、できるだけ早めに食べ切るようにしましょう。
妊活中にたんぱく質が大切な理由
たんぱく質は、筋肉や血液、皮膚、髪、ホルモンや酵素など、身体をつくるために欠かせない栄養素です。
妊活中は、特別な食事制限をするよりも、まずは主食・主菜・副菜をそろえ、必要な栄養を不足させないことが大切です。
また、妊娠前からの食生活では、たんぱく質だけでなく、鉄、葉酸、ビタミン、ミネラルなどをバランスよくとることも意識したいポイントです。
「妊活に良い食べ物」を探すと、さまざまな情報が出てきますが、ひとつの食品だけに頼る必要はありません。毎日の食事の中で、無理なく続けられる形を見つけていきましょう。
鶏ささみが妊活レシピに使いやすい理由
鶏ささみは、妊活中の食事に取り入れやすい食材のひとつです。
高たんぱくで脂質が少ない
鶏ささみは、良質なたんぱく質を含みながら、脂質が少ないことが特徴です。脂質を抑えながら主菜としてたんぱく質を補いやすいため、体重管理を意識している方にも使いやすい食材です。
ビタミンB6を含む
鶏ささみには、たんぱく質の代謝に関わるビタミンB6も含まれています。
妊活中は「何か特別な栄養を一気に増やす」よりも、たんぱく質を含む食材と、それを活かすために必要な栄養素を日々の食事で整えていくことが大切です。
作り置きしやすい
妊活中は、通院や仕事、家事で忙しく、毎食きちんと作るのが負担になることもあります。
鶏ハムのように作り置きできる主菜があると、サラダ、サンドイッチ、スープ、定食風のおかずなどに使いやすく、食事の準備が少し楽になります。
妊活中の食事は「これだけ食べればよい」ではなく、バランスが大切
鶏ささみは、妊活中のたんぱく質補給に役立つ食材ですが、ささみだけを食べればよいわけではありません。
妊活中の食事では、次のような組み合わせを意識するとよいでしょう。
- ごはん、パン、麺類などの主食
- 肉、魚、卵、大豆製品などの主菜
- 野菜、海藻、きのこ類などの副菜
- 必要に応じて、乳製品や果物
妊活中は「何を食べたら妊娠できますか?」と不安になりやすい時期ですが、食事は妊娠を保証するものではなく、身体を整えるための毎日の積み重ねです。
無理な制限や完璧を目指すよりも、続けやすい形で、少しずつ整えていきましょう。
妊活中の食事や体質づくりに不安がある方へ
妊活中の食事では、「たんぱく質を意識した方がいいのは分かるけれど、何をどのくらい食べればいいのか分からない」「食事を気にしすぎて、かえって疲れてしまう」と感じる方も少なくありません。
妊活に大切なのは、特定の食材だけに頼ることではなく、毎日の食事や睡眠、冷え、胃腸の働き、ストレスなどを含めて、身体全体を整えていくことです。
宇都宮鍼灸良導絡院では、東洋医学の視点からお一人おひとりの体質を確認し、妊娠を目指す身体づくりをサポートしています。
食事や生活習慣を見直しているのに、なかなか体調が整わないと感じる方は、鍼灸による体質改善も選択肢のひとつとしてご相談ください🍀
【自律神経】夏のむくみ対策に!東洋医学の「脾」を整えて体質改善
日本の夏、特に梅雨から盛夏にかけて感じる体の重だるさや足のむくみ。つらいこの症状、東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」という考え方が深く関連しています。
東洋医学の「湿邪」とは?夏のむくみの正体
湿邪は空気中の湿気や、体が冷えることで内に溜まった余分な水分を指します。日本の蒸し暑い気候はまさに湿邪を招きやすい環境です。
- 重い(重濁性):体が重だるく感じる
- 粘る(粘滞性):症状が長引きやすい
- 下に沈む(下注性):足などにむくみやだるさが出やすい
湿邪が溜まると、水分代謝を司る「脾(ひ)」の働きが妨げられ、むくみなどの症状が現れやすくなります。
「脾」の働きと水分代謝の関係性
東洋医学における「脾」は、消化・吸収、全身への栄養運搬(運化作用)、そして水分代謝(運化水湿作用)を担っています。
湿邪が脾を弱らせると、水分代謝が停滞し、まるで体内の排水溝が詰まったように余分な水分が溜まりやすくなります。その結果、以下のような不調が現れます:
- むくみ(浮腫):足や顔、まぶたなどに症状が出やすい
- 体の重だるさ:全身が鉛のように感じる
- 食欲不振・胃もたれ:消化機能が低下
- 下痢・軟便:水分の吸収が乱れる
- 頭重感・めまい:湿気が頭に溜まることによる
甘いもの好きは要注意?「脾」と甘味の関係
東洋医学の「五味」によれば、甘味は「脾」を養う一方で、過剰摂取は脾に大きな負担をかけます。特に加工食品や砂糖が多い甘いものは要注意。
過剰な甘味は水分代謝をさらに悪化させ、むくみや体の重だるさ、消化不良など負の連鎖を招きます。甘いものを欲しがる自分に気づいたら、それは脾の疲れのサインかもしれません。
夏のむくみ対策:脾を労わる東洋医学的アプローチ
- 湿邪を避けて排出する:
- 除湿を徹底:室内の湿度管理を
- 冷やさない摂食:冷たい飲物を控える
- 適度な発汗:ウォーキングや軽運動で汗をかく
- 入浴習慣:湯船に浸かって温まり代謝促進
- 脾を養う食事:
- 温かい食事を中心に
- カボチャ・サツマイモ・米・豆類など自然な甘味素材
- 利水食材:ハトムギ、小豆、きゅうり、冬瓜、トウモロコシのひげなど
- 控えたいもの:生冷食、冷飲、油っぽいもの、乳製品、精製糖
- ストレスケア:ストレスは「気」の巡りを滞らせ、脾の機能を弱らせます。趣味やリラクゼーションで心身を整えましょう。
今年の夏は湿邪の影響を軽減し、脾をケアして「むくみ知らず」の軽やかな体を目指しましょう。


奥さん35歳・ご主人34歳(精液所見基準値以下)3BCの胚盤胞移植で妊娠
大阪からお越しのOさんご夫婦(奥さん35歳・ご主人34歳)が体外受精で妊娠されました。
原因不明の不妊でお悩みだったOさん
患者様情報
- 来院の動機: 不妊症、体質の改善
- 鍼灸の経験: なし
- 体質: 肩こり、腰痛、冷え性、頭痛
- 睡眠: 平均7時間
- 生理: 周期28日で規則的、生理痛なし
- 食事: 1日3食、外食少なめ、夕食は20時頃
- 飲み物: 水、コーヒー。
- 飲酒: ほぼ毎日350ml程度
- 喫煙: なし
- 運動・入浴: 運動はあまりしない、シャワー浴
- 服用中の薬・サプリメント: 葉酸、PQQ(抗酸化サプリ)
- ご主人: 34歳。精液検査で精子数・運動率ともに基準値以下。電子タバコ5本/日を喫煙
セルフ妊活: サプリメントの摂取
当院にお越しになるまでの経緯と鍼灸による体質改善
お子さんを望まれてから1年が経過したOさんご夫婦は、不妊治療専門クリニックに通院していました。
Oさんご本人は「原因不明の不妊」と診断され、これまでの採卵では胚盤胞1個を凍結。一方、ご主人は精液所見が基準値より低いという結果でした。
初診時、Oさんは「一度体外受精からタイミング法に戻し、しばらく鍼灸で体質改善に取り組みたい」と希望され、2024年9月より当院でご夫婦での鍼灸を開始されました。
2024年9月:タイミング周期とご夫婦での鍼灸スタート
Oさんご夫婦は、いつもお二人一緒に不妊鍼灸を受けられました。
特にご主人は、自営業による大きなストレスを抱えており、初診時には腰痛、耳鳴り、胃もたれ、便秘、足のだるさ、目の疲れ、首・肩こり、全身の発疹など、自律神経に関連した多くの不調を感じていました。
男性不妊鍼灸では、精巣の血流促進を促し、精子数や運動率の向上を目指す施術に加え、その日の体調に合わせて肩こり、腰痛、眼精疲労、全身疲労などの症状にも対応します。
当院では、精巣へのアプローチだけでなく、自律神経のバランスを整えることに重点を置きました。体調が良い時こそ妊娠しやすいシステム(精子の状態が良い)が働くため、疲労やストレス、体の不調が慢性化している場合は、そのシステムが低下してしまうからです。
特に男性は精神的なストレスで精液所見が低下することが多いため、日頃から体調のメンテナンスが重要です。精巣の血流促進と同時に、日々の不調を緩和するため、症状に応じたツボを組み合わせて施術を行いました。
鍼灸開始から3回目頃には、ご主人の肩こりや腰痛、目の疲れ、耳鳴り、胃もたれ、便秘などの症状が少しずつ改善しているとのお話を伺うことができました。
2024年12月:再び採卵周期へ
年末のお仕事の繁忙期には、再び疲労感や肌のアレルギー症状が出ましたが、「最近は体調が良い」と感じる日が増え、以前よりずっと前向きにお体と向き合われるようになりました。
そして、鍼灸を始めてから3カ月が経過した頃、「もう一度採卵してみよう」と決意され、再び採卵周期に入られました。
2025年2月:採卵結果が大幅に改善
再度の採卵では、28個の卵子が採れ(多嚢胞傾向あり)、ご主人の採精結果も精子数、運動率ともに基準値を越えるという素晴らしい結果が得られました。ご夫婦は「今回、所見の結果がよかった」と大変喜ばれていました。
その後の培養結果も良好で、胚盤胞2個(4BC、3BC)が凍結されました。
2025年4月:妊娠判定で陽性反応
凍結融解胚盤胞移植(SEET法)を受けられ、見事陽性反応が出ました。
現在は妊娠維持のため、マタニティ鍼灸に通っていただいています。
Oさんご夫婦、本当におめでとうございます。不妊治療が思うように進まず不安が大きかった時期を、お二人が支えあい、鍼灸による体質改善にしっかり取り組まれた努力の賜物だと思います。当院はこれからも、安心安全な出産に向けて精一杯サポートさせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。
Oさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
不妊
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精(顕微授精)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
よもぎ蒸し
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
他院はまず体験とカウンセリングで1人8千円程と書いていたが、ずっと院長が話す1時間で終わった。こちらは最初から鍼灸施術をうけながらのお話で、鍼があうかどうかもうけれたからよかった。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
卵が3BCだったけどSEET法、こちらのレーザーを受けて着床できた。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
43歳(2度の化学流産)最後の保険適用による胚盤胞2個移植で妊娠・出産
大阪からお越しのTさん(43歳)が体外受精で妊娠されました。
2度の化学流産を経験されていたTさん
Tさんは、1人目のお子さんを望まれてから1年が経過し、不妊治療専門クリニックにて体外受精まで進まれていました。2024年7月と9月に2回の胚移植を経験しましたが、残念ながらいずれも化学流産という結果に。クリニックでの検査でも明確な原因が見つからず、「原因不明の不妊」と診断されました。
残る保険適用の移植はあと1回という状況で、今後の採卵・移植に向けて体質改善をしたいとご希望され、2024年10月から当院での鍼灸を開始されました。
Tさんの体質と生活習慣
初診時のTさんの情報は以下の通りです。
- 来院の動機:不妊症(体質改善)
- 体調・体質:疲れている、肩こり、冷え性、むくみやすい、ストレス過多、頭痛、低血圧、発汗が多い
- 睡眠:平均6時間(1時就寝~7時起床)
- 生理:周期30日と規則的、月経痛(子宮がピクピクする感覚)、経血は赤色
- 食生活:1日2食、夕食は21時頃と遅く外食が多い。薄味好み。飲酒・喫煙なし。
- 運動・入浴:運動はあまりしない、シャワー浴が多い
- 服用薬:エレビット、エストラーナテープ、チラージン
特に「疲れている」「ストレス過多」という点や、冷え性、肩こりといった慢性的な不調が見受けられました。
鍼灸による体質改善と妊娠
2024年10月、3回目の移植周期に突入。初回の来院時には、ご夫婦お二人でお越しいただき、それぞれ男性不妊鍼灸と女性不妊鍼灸の施術と説明を実施しました。
移植周期だったため、子宮環境の血流促進を目的に、鍼灸とレーザーを併用し、ふかふかの内膜が育つように集中的にアプローチ。鍼灸開始から4回目には、慢性的な肩こりや首コリが楽になるのを実感され、体調の変化に前向きなお言葉をいただきました。
その後、凍結融解胚盤胞移植(2個戻し)を実施し、結果は見事陽性反応となりました!
妊娠維持へのサポート
Tさんは妊娠後も当院にてマタニティ鍼灸を継続され、妊娠39週までサポートさせていただきました。
鍼灸を始める前は、着床しても化学流産が続いていましたが、鍼灸を取り入れてからは妊娠を維持できるようになりました。初診時から訴えていたストレス過多などで溜まった日常的な負担が、着床後の妊娠維持に影響していたのかもしれません。
私たちは、不妊のための施術だけでなく、毎回その日の体調を伺いながら、冷え、肩こり、腰痛といった体全体の不調に細やかに対応しました。この全身の調子を整えるアプローチが、結果的にTさんの妊娠維持につながったと考えています。
Tさん、本当におめでとうございます!出産予定日まであとわずか。無事にご出産されることを心より願っております。産後のケアなど、何かお困りのことがございましたら、いつでもサポートさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
Tさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
不妊治療(体外受精を成功させたくて)
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精(顕微授精)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
サプリメント
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
肩こり、頭痛、足のむくみなどが改善された。妊活においても、受精卵を戻す前のタイミングから通院したが、レーザーや針など複合的に効果が出たのか、しっかり着床して育ってくれた。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
妊娠前もそうだが、妊娠中も慢性的なしんどさ(頭痛やつわりなど)も、解消されるので続けて良かったです。着床後も、安定するまで、赤ちゃんにしてあげれる事が少ない中で、鍼灸ができる事の1つであったので、私にできる事と思って続けていました。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
妊活中のダイエットはどうする?妊娠しやすい体づくりと安全な減量方法
「妊活中に体重を落としたいけれど、体に負担をかけて排卵やホルモンバランスに影響しないか心配」
「妊娠しやすい体づくりのために、食事や運動を見直したい」
このように感じている方は少なくありません。
妊活中のダイエットで大切なのは、ただ体重を減らすことではなく、排卵・ホルモンバランス・血糖コントロール・睡眠・自律神経を整えながら、妊娠に向けた体づくりをすることです。
無理な食事制限や急激な減量は、月経不順や排卵障害につながることがあります。一方で、体重が妊娠前から大きく増えている場合や、BMIが高めの場合は、妊娠前に生活習慣を整えることで、妊娠中のリスクを減らすことにもつながります。
この記事では、妊活中に安心して取り組みやすいダイエットの考え方と、食事・運動・睡眠の整え方について解説します。
- 妊活中のダイエットは、ただ痩せることよりも体を整えることが大切です。
- 急激な減量や極端な食事制限は、月経周期や排卵に影響する可能性があります。
- 食事は減らすより、たんぱく質・鉄・葉酸・ビタミンDなどを不足させないことが大切です。
- 血糖値を意識した食べ方は、体重管理や妊活中の体づくりに役立ちます。
- 運動・睡眠・ストレスケアも、妊娠しやすい体づくりには欠かせません。


妊活中のダイエットは「痩せること」より「整えること」が大切
妊活中のダイエットは、体重計の数字だけを追いかけるものではありません。
大切なのは、次のような体の土台を整えることです。
- 月経周期が安定している
- 排卵が起こりやすい状態を保つ
- 血糖値の急上昇・急降下を防ぐ
- 必要な栄養を不足させない
- 冷えや疲労をため込みにくくする
- 睡眠や自律神経のリズムを整える
妊活中は「短期間で何kg痩せるか」よりも、妊娠してからも続けられる生活習慣をつくることを目標にしましょう。
急激な減量は妊活中にはおすすめできません
極端なカロリー制限、糖質をほとんど摂らない食事、短期間で大きく体重を落とすダイエットは、妊活中には注意が必要です。
体に必要なエネルギーが不足すると、脳が「今は妊娠に適した状態ではない」と判断し、月経周期や排卵に影響が出ることがあります。
特に、次のような状態がある場合は、自己流のダイエットを続けず、医師や専門家に相談することをおすすめします。
- 月経周期が乱れてきた
- 生理が止まった
- 体重が短期間で急に落ちた
- 疲れやすい、冷えが強い
- 食事量を減らすことに不安や罪悪感が強い
- BMIが18.5未満である
妊活中の減量は、急がず、月1〜2kg程度のゆるやかなペースを目安に考えると取り組みやすいです。
妊活中の体重管理はBMIも参考にしましょう
体重管理では、体重だけでなくBMIも参考になります。
BMIは、以下の計算式で確認できます。
BMI = 体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m
一般的には、BMI18.5未満は「低体重」、18.5以上25未満は「普通体重」、25以上は「肥満」とされます。
ただし、妊活ではBMIだけで妊娠しやすさが決まるわけではありません。体脂肪率、筋肉量、月経周期、排卵の状態、血糖、甲状腺、PCOSの有無など、さまざまな要素が関係します。
そのため、BMIはあくまで目安として見ながら、今の体重が自分の月経や体調に合っているかを一緒に確認していくことが大切です。
妊活中の食事は「減らす」より「不足させない」
妊活中の食事で大切なのは、食べる量を極端に減らすことではなく、必要な栄養をしっかり摂ることです。
特に意識したいのは、次の栄養素です。
- たんぱく質
- 鉄
- 葉酸
- ビタミンD
- 亜鉛
- カルシウム
- 食物繊維
- 良質な脂質
主食を完全に抜いたり、野菜だけで済ませたりすると、エネルギー不足やたんぱく質不足になりやすくなります。
妊活中の食事は、毎食できるだけ次の形を意識しましょう。
- 主食:ごはん、玄米、雑穀米、オートミール、全粒粉パンなど
- 主菜:魚、肉、卵、大豆製品など
- 副菜:野菜、きのこ、海藻類など
- 汁物:味噌汁、スープなど
「食べないダイエット」ではなく、血糖値が安定し、体が安心して働ける食事を目指しましょう。
血糖値を意識すると、妊活中のダイエットは続けやすい
血糖値が急に上がる食事を続けると、インスリンが多く分泌されやすくなります。インスリンの働きは、体脂肪の蓄積だけでなく、排卵や卵巣機能にも関係すると考えられています。
特にPCOS傾向がある方、甘いものがやめられない方、食後に眠くなりやすい方は、血糖値を意識した食べ方が大切です。
おすすめは、次のような工夫です。
- 白米だけでなく、玄米・雑穀米・もち麦を取り入れる
- パンは全粒粉やライ麦入りを選ぶ
- 食事の最初に野菜・きのこ・海藻を食べる
- 甘い飲み物を控える
- 空腹時間を長くしすぎない
- たんぱく質を毎食入れる
糖質を完全に抜く必要はありません。妊活中は、糖質も大切なエネルギー源です。
大切なのは、糖質をゼロにすることではなく、質と量、食べ方を整えることです。
間食は我慢しすぎず、血糖値が安定しやすいものを選ぶ
妊活中のダイエットでは、間食を完全に禁止する必要はありません。
我慢しすぎると、反動で食べすぎてしまったり、ストレスが強くなったりすることがあります。
小腹が空いたときは、血糖値が急上昇しにくく、たんぱく質や食物繊維を補えるものを選びましょう。
おすすめの間食は次のようなものです。
- ゆで卵
- 素焼きナッツ
- 無糖ヨーグルト
- チーズ
- 無調整豆乳
- 干し芋
- 高カカオチョコレートを少量
- 小さめのおにぎり
反対に、菓子パン、甘いカフェドリンク、スナック菓子、砂糖の多い洋菓子は、食べる頻度や量を見直してみましょう。
「絶対に食べてはいけない」と考えるより、食べる回数・量・タイミングを整えるほうが続けやすくなります。
夜だけ炭水化物を少し調整するのは取り入れやすい方法
極端な糖質制限は、妊活中にはおすすめしにくい方法です。
ただし、夜遅い時間の食事や、夕食後に活動量が少ない場合は、夜の炭水化物の量を少し調整するのは取り入れやすい方法です。
たとえば、次のような工夫があります。
- ごはんをいつもの7〜8割にする
- 夜は麺類より定食型にする
- 夕食の主食を減らす代わりに、たんぱく質と野菜を増やす
- 夜の甘いものを控える
- 夕食時間をできるだけ遅くしすぎない
ただし、日中の活動量が多い方、仕事で体力を使う方、体重が少ない方は、主食を減らしすぎると疲れや冷えにつながることもあります。
自分の体調を見ながら、無理のない範囲で調整しましょう。
妊活中の運動は「適度」が大切
妊活中の運動は、体重管理だけでなく、血流、自律神経、睡眠、ストレスケアにも役立ちます。
おすすめは、息が軽く弾む程度の運動を無理なく続けることです。
- ウォーキング
- ヨガ
- 軽いジョギング
- ストレッチ
- スクワット
- プランク
- 軽い筋力トレーニング
まずは、週2〜3回、20〜30分程度から始めても大丈夫です。
運動習慣がない方は、いきなりハードな運動を始めるよりも、通勤や買い物で歩く時間を増やす、階段を使う、寝る前に軽くストレッチをするなど、日常生活の中で体を動かすことから始めましょう。
一方で、激しすぎる運動や、体脂肪を極端に落とすような運動は、月経周期に影響することがあります。
妊活中は、追い込む運動より、巡りをよくする運動を意識しましょう。
水分補給はこまめに。冷えが気になる方は常温・温かい飲み物を
水分不足は、便秘、むくみ、疲れやすさ、代謝の低下につながることがあります。
妊活中は、こまめな水分補給も大切です。
目安としては、食事から摂る水分も含めながら、飲み物として1日1.5L前後を意識してみましょう。ただし、体格、活動量、汗の量、季節、持病の有無によって必要量は変わります。
冷えが気になる方は、冷たい飲み物ばかりではなく、次のようなものを取り入れるのもおすすめです。
- 白湯
- 常温の水
- ノンカフェインのお茶
- 具だくさんの味噌汁
- 温かいスープ
ただし、「水をたくさん飲めば痩せる」「冷たい水は絶対に悪い」といった極端な考え方は必要ありません。体調に合わせて、無理なく続けましょう。
睡眠不足は食欲や体重管理にも影響します
睡眠不足が続くと、食欲を高めるホルモンや満腹感に関わるホルモンのバランスが乱れやすくなります。
その結果、甘いものが欲しくなったり、夜に食べすぎたり、食事のコントロールが難しくなることがあります。
妊活中は、体重管理のためにも、ホルモンバランスを整えるためにも、睡眠を軽視しないことが大切です。
できれば、次のような習慣を意識してみましょう。
- できるだけ同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホ時間を減らす
- 夕方以降のカフェインを控える
- 入浴で体を温める
- 寝る前に軽いストレッチや深呼吸をする
- 夜遅い食事を避ける
「痩せるために頑張る」だけでなく、体が回復できる時間を確保することも、妊活中の大切な体づくりです。
妊活中に避けたいダイエット方法
妊活中は、次のようなダイエットには注意が必要です。
- 1日1食などの極端な食事制限
- 主食を完全に抜く糖質制限
- たんぱく質や脂質を極端に減らす
- サプリや置き換え食品だけに頼る
- 下剤や利尿作用のあるものに頼る
- 短期間で急激に体重を落とす
- 月経が乱れても続ける
- 疲労感が強いのに運動を増やす
妊活中のダイエットは、「妊娠しやすい体づくり」の一部です。
体重が落ちても、月経が乱れたり、疲れや冷えが強くなったりする場合は、方法を見直すサインです。
妊活中のダイエットで大切な8つのポイント
妊活中にダイエットをする場合は、次の8つを意識してみましょう。
- 急激に痩せようとしない
- BMIと月経周期の両方を見る
- 食事は減らすより整える
- 血糖値が安定しやすい食べ方をする
- 間食は内容と量を選ぶ
- 運動は無理なく継続する
- 睡眠とストレスケアを大切にする
- 月経が乱れたら早めに相談する
体重を減らすことだけが妊活ではありません。
今の体に必要な栄養を入れ、血流や自律神経を整え、妊娠に向けて安心して進める体づくりをしていきましょう。
妊活中にダイエットをしても大丈夫ですか?
無理のない範囲であれば、妊活中に体重管理を行うことは問題ありません。ただし、急激な減量や極端な食事制限は、月経周期や排卵に影響することがあります。体調や月経の変化を見ながら、ゆるやかに進めましょう。
妊活中はどのくらいのペースで体重を落とすのがよいですか?
目安としては、月1〜2kg程度のゆるやかなペースがおすすめです。短期間で大きく体重を落とすよりも、食事・運動・睡眠を整えながら、妊娠してからも続けられる生活習慣をつくることが大切です。
妊活中に糖質制限をしてもよいですか?
糖質を完全に抜くような極端な糖質制限はおすすめできません。糖質は体にとって大切なエネルギー源です。白米を雑穀米に変える、夜の主食量を少し調整する、甘い飲み物を控えるなど、無理のない範囲で質と量を整えましょう。
妊活中の運動は何がおすすめですか?
ウォーキング、ヨガ、ストレッチ、軽い筋力トレーニングなど、無理なく続けられる運動がおすすめです。妊活中は、体を追い込む運動よりも、血流や自律神経を整えるような運動を意識しましょう。
ダイエットを始めて生理が乱れた場合はどうしたらよいですか?
食事量の減らしすぎや運動のしすぎが影響している可能性があります。生理が遅れる、止まる、周期が大きく乱れる場合は、ダイエット方法を見直し、早めに婦人科で相談しましょう。
📝こちらの記事もおすすめです
-
不妊治療とBMIの関係|体重制限は必要?年齢別に考える妊活中の体重管理
➤ 妊活中のダイエットでは、「どのくらい体重を落としたほうがいいのか」「BMIは妊娠に関係するのか」が気になりやすいです。この記事では、不妊治療とBMIの関係、年齢による考え方、無理な減量を避けながら体重管理をするポイントを確認できます。 -
妊活中に避けすぎなくていい食べ物|不安になりすぎない食事の考え方
➤ ダイエット中は「これは食べていいのか」「甘いものや炭水化物は避けるべきか」と不安になりやすいです。この記事では、妊活中の食事を制限しすぎず、必要な栄養を整える考え方が分かるため、無理なく続けられる食生活づくりに役立ちます。 -
妊活中に運動しても大丈夫?激しい運動の影響と気をつけたいポイント
➤ 妊活中の体重管理では、食事だけでなく運動の取り入れ方も大切です。この記事では、ウォーキングやストレッチなどの適度な運動、やりすぎによる疲労やエネルギー不足への注意点を解説しているため、妊活中の安全な運動習慣を考える参考になります。
📚参考文献
-
American Society for Reproductive Medicine. Obesity and reproduction: a committee opinion. 2021.
肥満と排卵障害、不妊治療成績、妊娠に関するリスクについてまとめたASRMの委員会見解です。 -
ACOG. Obesity and Pregnancy.
妊娠前の体重管理や、肥満が妊娠中に与える影響について解説されています。 -
厚生労働省. 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針.
妊娠前からの食生活、若い女性のやせ、栄養不足、葉酸摂取などについてまとめられています。 -
厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023.
成人に推奨される身体活動量や筋力トレーニングの目安についてまとめられています。 -
World Health Organization. WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour. 2020.
成人の身体活動量、筋力強化活動、座りすぎ対策について示された国際的なガイドラインです。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中の体重管理や体質改善でお悩みの方へ
妊活中のダイエットは、ただ体重を落とすことだけが目的ではありません。食事を減らしすぎたり、無理な運動を続けたりすると、月経周期や排卵、ホルモンバランスに影響することがあります。
大切なのは、妊娠に向けて必要な栄養をとりながら、血流・冷え・自律神経・睡眠のリズムを整えていくことです。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお体の状態を丁寧に確認しながら、鍼灸・良導絡測定・レーザー療法などを組み合わせて、妊娠に向けた体づくりをサポートしています。
「体重を落としたいけれど妊活への影響が不安」「食事や運動をどう整えたらよいか分からない」「冷えや疲れも一緒に整えたい」という方は、一人で抱え込まずにご相談ください。
無理に頑張りすぎるのではなく、今の体に合った方法で、妊娠に向けた準備を一緒に進めていきましょう🍀
32歳(子宮筋腫・双角子宮・子宮頚管ポリープ)鍼灸で身体を整えて自然妊娠
大阪市からお越しのSさん(32歳)が妊娠されました。
自己流の妊活を1年続けられていたSさん
- 来院の動機:不妊症、子宮筋腫、体質改善、肩こり、腰痛、冷え性
- 鍼灸経験:なし
- 体調:ふつう
- 体質:肩こり、腰痛、冷え性、むくみやすい
- 睡眠:平均6~7時間(就寝1時~8時起床)
- 生理:27~30日で規則的。生理痛があり、痛みの強い時のみ鎮痛薬を服用。月経前には腰まわりに違和感があり、ピンク色のおりものも見られる。月経中はおなかや腰に重いズンとした痛み。経血は赤色。
- 食生活:1日2~3食。甘いものを好む。飲み物は水。飲酒は月1回程度、喫煙なし。
- 運動:時々、入浴後にストレッチを行う
- 入浴:シャワー浴
- 服用中の薬・サプリ:鉄分やビタミンなどのマルチグミサプリ
- ご主人:36歳。男性不妊の検査は未実施。飲酒は毎日。喫煙歴はあるが現在は禁煙中。
- セルフ妊活:リンパストレッチ
鍼灸を始めてから驚きの早さで妊娠
Sさんは1人目の妊娠を希望されてから1年が経過していました。レディースクリニックでタイミング法による不妊治療を受けていましたが、検査の結果、
- 子宮形態異常(双角子宮)
- 子宮頚管ポリープ
- 子宮筋腫(2カ所。うち1つは子宮内膜を圧迫)
が見つかり、医師からは「早めの妊娠が望ましい」と言われていました。
妊娠しやすい体づくりをしたい、自然妊娠について学びたいとの思いから、2024年12月に当院へご来院くださいました。
初診と体質チェック
初診時には良導絡測定で自律神経の状態を確認。Sさんは交感神経がやや低く、肩こりや腰痛、頭痛、むくみ、冷え、時折のめまいなどの症状があることが分かりました。問診票には記入がなくても、鍼灸師からの質問で思い出される症状もあり、当院では小さな体の変化も見逃さないよう丁寧に伺っています。
その上で、症状に応じたツボを選び、体調不良の改善と妊娠しやすい体づくりを同時に行う不妊鍼灸を実施します。心身の調子が整うと、妊娠をサポートするシステムは働きやすくなります。
不妊鍼灸の内容
不妊鍼灸では、
- 自律神経やホルモンバランスの調整
- 子宮・卵巣の血流促進
- 卵胞の成長サポート
- 子宮内膜を厚くふかふかに整える
ことを目指します。施術は5~7日に1回を目安に継続していただきます。
わずか5週間で妊娠判明
鍼灸を始めてからわずか5週間後、妊娠が判明しました。予想以上の早さにSさんも驚き、大変喜ばれていました。
その後マタニティ鍼灸を受けていただいていましたが、妊娠8週で少量の出血があり、クリニックの医師から安静を指示されたため、しばらく施術をお休み。妊娠23週に再びご来院くださり、順調に育っているとのことでした。
現在は、腰痛やこむら返り、むくみのケアを行い、安心してマタニティ生活を過ごしていただけるようサポートしています。
Sさん、本当におめでとうございます。いつも楽しくお話させていただき、私たちも元気をいただいています。ありがとうございます。無事にご出産を迎えられるよう、これからもスタッフ一同しっかりサポートさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
Sさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
冷え症、不妊、肩首のコリ、子官筋腫の改善。冷え症なのが長年の悩みで、ずっと鍼灸には興味がありました。もう少しで自己流で始めた妊活も1年経ってしまうことともあり、不妊治療を1年ほどしていた友人が「鍼灸が一番効果あったと思う」と言っていたのが後押しになりました。
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
自然妊娠(生理のあった2週間後が排卵日だと目星をつけて自己流?のタイミングで妊活していました。)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
温活・半身浴
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
注射も苦手なので初めて受けるときはどきどきしていたのですが、鍼は見えないようにしてくださっているのか、見えたことがないので、それがありがたいです。(地味な感想ですみません)「ここが〇〇のツボだよ」と教えながら施術してくださるので自分でも「ここが悪いのか⋯」と意識できて学びになります。お風呂の時間などで教えていただいたツボを押してみたり、妊活に限らず自分の悩んでいた症状に対して自分でも日々の生活の中で意識して過ごすのはやっぱり良いなと思いました。ふとした瞬間に先生方の言葉が思が思い出さます。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
妊活中はまったく自分と同じ状態の人も周りにいないし、センシティブな内容なのでなかなか人に話を聞いたり相談したり、というのができませんが、ここの先生方は妊活のプロなので色々と親身になってお話しくださり、自分にとっては、施術そのものだけでなくそういった面がすごく通っていて良い点だと感じています。色々考えすぎてしまったり検索してしまったりして不安になることもありますが、先生方がメンターのようで通っていて本当に良かったなと思います。
心配事など、気軽に話せる相談先があるという安心感を持って過ごせたら良いのかなと思います。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
妊娠しやすい季節はある?胚移植後の暑さと妊娠率の関係
妊活中や不妊治療中の方から、「妊娠しやすい季節はありますか?」「胚移植後に暑い日が続くと、着床に影響しますか?」というご相談をいただくことがあります。
体外受精や凍結胚移植の結果は、年齢、卵子や胚の質、子宮内膜の状態、生活習慣、治療内容など、さまざまな要因によって左右されます。
そのため、季節だけで妊娠率が決まるわけではありません。
一方で近年の研究では、採卵の季節、日照時間、気温などの自然環境が、体外受精や胚移植の成績に関係している可能性も報告されています。
この記事では、妊娠しやすい季節に関する研究をもとに、胚移植後の暑さとの向き合い方や、日常生活でできる身体づくりについてわかりやすく解説します。
- 妊娠しやすい季節については、夏の採卵や日照時間の長さが凍結胚移植後の成績と関連していたという研究があります。
- ただし、季節だけで妊娠率が決まるわけではなく、年齢、卵子や胚の質、子宮内膜の状態、治療内容など多くの要因が関わります。
- 胚移植後に暑い日が続いても、「暑いから着床しない」と決めつける必要はありません。
- 夏の胚移植後は、暑さによる疲労、脱水、睡眠不足、冷房による冷えに注意しながら、体に負担をかけない過ごし方を意識しましょう。
- 季節に振り回されすぎず、主治医と相談しながら、ご自身の体調に合わせて妊娠しやすい身体づくりを続けることが大切です。


妊娠しやすい季節は本当にある?
「妊娠しやすい季節」という言葉を聞くと、春や夏など特定の季節に妊娠しやすくなるように感じるかもしれません。
しかし、医学的には「この季節なら必ず妊娠しやすい」と断定できるものではありません。
不妊治療、とくに体外受精や顕微授精では、卵子の状態、精子の状態、胚の発育、子宮内膜の厚さや受容能、ホルモン環境など、多くの要素が関わります。
そのうえで、最近の研究では、採卵時期が夏であることや、日照時間が長いことが、凍結胚移植後の生児出産率と関連していたという報告があります。
オーストラリア・パースで行われた研究では、2013〜2021年の凍結胚移植を解析し、夏に採卵された卵子を用いた凍結胚移植では、秋に採卵された卵子を用いた場合と比べて生児出産の可能性が高かったと報告されています。
ここで大切なのは、移植した季節そのものよりも、「採卵された時期」や「採卵時の日照環境」が関係していた可能性があるという点です。
夏の採卵がよい可能性がある理由
夏に採卵した卵子を使った凍結胚移植で成績がよかった理由については、まだはっきりとした結論は出ていません。
考えられる要因のひとつに、日光を浴びることで体内でつくられるビタミンDがあります。
ビタミンDは、骨の健康だけでなく、免疫調整やホルモン環境、卵巣機能、子宮内膜の状態などとの関連も研究されています。
ただし、ビタミンDを多く摂れば必ず妊娠率が上がる、という単純な話ではありません。
夏は日照時間が長く、体内時計や自律神経のリズムが整いやすい一方で、暑さによる疲労や睡眠の乱れ、冷房による冷えなども起こりやすい季節です。
そのため、研究結果は「夏に治療をすれば必ず有利」という意味ではなく、光・気温・生活リズムなどの環境要因が、体のコンディションに影響する可能性があると考えるとよいでしょう。
胚移植後に暑い日はよくない?
「胚移植後に暑い日が続いたら、着床に悪いのでは」と不安になる方もいらっしゃいます。
オーストラリアの研究では、胚移植当日の最低気温が高い場合、生児出産率が低下する傾向も報告されています。
ただし、これはあくまで統計上の関連です。
「暑い日に胚移植をしたら妊娠できない」「夏の移植は避けた方がよい」という意味ではありません。
実際の治療では、胚の状態、内膜の状態、ホルモン補充の内容、年齢、既往歴などの方が大きく関わります。
また、医療機関では胚移植のタイミングを、排卵日やホルモン補充周期、胚の発育段階に合わせて慎重に決定しています。
そのため、暑さが気になる場合も、自己判断で治療時期を変えるのではなく、主治医と相談しながら進めることが大切です。
他の研究では結果が異なることもある
季節と不妊治療成績の関係については、研究によって結果が一致していません。
2025年に中国・中原地域で行われた大規模な後ろ向き研究では、夏に採卵した周期では春・秋・冬より生児出産率が高く、流産率も低い傾向が報告されています。
一方で、これまでの研究には「季節の影響がある」とするものと、「明確な影響はない」とするものがあります。
地域の気候、治療方法、研究デザイン、対象者の違いによって、結果が変わる可能性があるためです。
つまり、現時点では、「季節は妊娠率に関係する可能性があるが、治療結果を決める絶対的な要因ではない」と考えるのが医学的に自然です。
胚移植後の暑さが心配なときにできること
胚移植後に暑い日が続くと、不安になるかもしれません。
しかし、必要以上に神経質になるよりも、体に負担をかけない過ごし方を意識することが大切です。
体を暑さで疲れさせない
真夏の外出や長時間の移動は、体に負担がかかりやすくなります。
胚移植後は、無理な外出を避け、暑い時間帯を避けて移動するなど、体力を消耗しすぎない工夫をしましょう。
冷房でお腹や足元を冷やしすぎない
暑さ対策として冷房は必要ですが、冷えすぎると体がこわばり、血流の悪さを感じる方もいます。
室内では、薄手の羽織りものや腹巻き、靴下などを使い、お腹や足元を冷やしすぎないようにしましょう。
水分をこまめにとる
夏は汗をかきやすく、気づかないうちに水分不足になることがあります。
水分不足は、だるさや頭痛、血流の低下感につながることもあります。
一度にたくさん飲むよりも、こまめに水分をとることを意識しましょう。
睡眠リズムを整える
暑さで寝苦しい日が続くと、自律神経やホルモンリズムにも影響しやすくなります。
寝る前のスマホを控える、室温を調整する、朝にカーテンを開けて光を浴びるなど、睡眠の質を整える工夫も大切です。
妊娠しやすい身体づくりのために意識したいこと
季節や気温を自分でコントロールすることはできません。
しかし、日々の生活の中で、妊娠に向けた体調を整えることはできます。
朝の日光を浴びる
朝に自然光を浴びることは、体内時計を整えるうえで役立ちます。
起床後にカーテンを開ける、午前中に短時間散歩をするなど、無理のない範囲で日光を浴びる習慣をつくりましょう。
ビタミンDを含む食品を取り入れる
ビタミンDは、鮭、イワシ、サンマ、卵黄、きのこ類などに含まれます。
日光を浴びる機会が少ない方は、食事からも意識して取り入れるとよいでしょう。
ただし、サプリメントを使用する場合は、過剰摂取を避けるため、必要に応じて医師に相談してください。
季節に合わせて冷えと暑さの両方を整える
夏は「暑さ」だけでなく、冷房による「冷え」も起こりやすい季節です。
外では熱中症対策を行い、室内ではお腹や足元を冷やしすぎないようにするなど、体にとって負担の少ない環境を整えましょう。
治療スケジュールは主治医と相談する
研究結果を知ると、「採卵は夏にした方がよいのでは」「暑い時期の移植は避けるべきでは」と迷うことがあるかもしれません。
しかし、不妊治療では、年齢や卵巣機能、胚の状態、内膜の準備などを総合的に見て、治療のタイミングを決めることが重要です。
季節だけを理由に治療を遅らせることが、必ずしもよいとは限りません。
気になる場合は、主治医に相談しながら、ご自身に合った治療計画を立てていきましょう。
まとめ|季節に振り回されすぎず、体調を整えることが大切
妊娠しやすい季節については、夏の採卵や日照時間の長さが、凍結胚移植後の生児出産率と関連していたという研究があります。
また、胚移植当日の気温が高い場合に、生児出産率が低下する傾向を示した報告もあります。
しかし、これらはあくまで統計的な関連であり、「夏なら妊娠しやすい」「暑い日に移植したら妊娠できない」と決めつけるものではありません。
妊娠率には、年齢、卵子や胚の質、子宮内膜の状態、ホルモン環境、生活習慣など、多くの要素が関わります。
大切なのは、季節に不安を感じすぎることではなく、今のご自身の体調に合わせて、無理なく身体を整えていくことです。
胚移植後の暑さが気になる場合も、冷房の使い方、水分補給、睡眠、冷え対策など、できることを一つずつ整えていきましょう。
Q. 妊娠しやすい季節は本当にありますか?
一部の研究では、夏の採卵や日照時間の長さが凍結胚移植後の生児出産率と関連していたと報告されています。
ただし、妊娠率は季節だけで決まるものではありません。年齢、卵子や胚の質、子宮内膜の状態、ホルモン環境、生活習慣など、さまざまな要因が関わります。
そのため、「この季節でなければ妊娠しにくい」と考えすぎる必要はありません。
Q. 胚移植後に暑い日が続くと着床に影響しますか?
胚移植当日の気温が高い場合に、治療成績と関連していたという研究報告はあります。
しかし、これはあくまで統計的な関連であり、暑い日に胚移植をしたから妊娠できないという意味ではありません。
胚移植後は、暑さで体力を消耗しすぎないようにし、水分補給や睡眠、冷房による冷え対策を意識して過ごすことが大切です。
Q. 夏の胚移植は避けた方がよいですか?
自己判断で夏の胚移植を避ける必要はありません。
不妊治療では、胚の状態、子宮内膜の準備、ホルモン補充のタイミング、年齢などを総合的に見て、移植日が決まります。
季節だけを理由に治療を遅らせることが、必ずしもよい結果につながるとは限りません。気になる場合は、主治医に相談しながら治療計画を立てましょう。
Q. 妊活中は日光を浴びた方がよいですか?
朝の日光を浴びることは、体内時計や自律神経のリズムを整えるうえで役立ちます。
また、日光はビタミンDの生成にも関わります。ビタミンDは妊活との関連も研究されている栄養素のひとつです。
ただし、長時間の日焼けや暑い時間帯の無理な外出は避け、午前中に短時間散歩をするなど、無理のない範囲で取り入れるとよいでしょう。
Q. 胚移植後、冷房は使っても大丈夫ですか?
冷房は使って問題ありません。夏場は熱中症対策のためにも、適切に室温を調整することが大切です。
ただし、冷房の風が直接お腹や足元に当たり続けると、冷えを感じやすくなることがあります。
薄手の羽織りもの、腹巻き、靴下などを使いながら、暑さを我慢しすぎず、冷やしすぎない環境を整えましょう。
📝こちらの記事もおすすめです
📚参考文献
- Leathersich SJ, Roche CS, Walls M, Nathan E, Hart RJ. Season at the time of oocyte collection and frozen embryo transfer outcomes. Human Reproduction. 2023.
- Li H, Li X, Li J, Ma Y, Li G. The association between season and meteorological factors on clinical outcomes after fresh embryo transfer: a cohort study from Central Plains, China. Frontiers in Endocrinology. 2025.
- Hu X, et al. The impact of seasonal variations on IVF pregnancy outcomes: a retrospective cohort study in Jinan, China. Frontiers in Medicine. 2025.
- Deng Q, et al. Association between season and pregnancy outcomes in fresh embryo transfer cycles. Frontiers in Public Health. 2025.
- Gaskins AJ, et al. Extreme ambient heat and outcomes of assisted reproduction. Environmental Health Perspectives. 2026.
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
胚移植後の過ごし方や体調管理に不安がある方へ
妊娠しやすい季節や胚移植後の暑さについて調べていると、「この過ごし方で大丈夫かな」「暑さや冷えが着床に影響しないかな」と不安になることもあるかもしれません。
不妊治療では、年齢や卵子・胚の状態、子宮内膜の状態、治療スケジュールなど、さまざまな要素が関わります。そのため、季節や気温だけで結果が決まるわけではありません。
宇都宮鍼灸良導絡院では、採卵前の身体づくりや胚移植前後の体調管理、冷え・自律神経の乱れなど、一人ひとりの状態に合わせた妊活鍼灸を行っています。
「移植後の過ごし方が不安」「夏の冷房で身体が冷えやすい」「採卵や移植に向けて体調を整えたい」という方は、無理に一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください🍀
41歳(低AMH・2人目不妊)2度の化学流産後、自費の2段階移植で妊娠
大阪からお越しのTさん(41歳)が妊娠されました。
来院のきっかけ
Tさんは2人目の妊娠を希望され、当院にお越しになる前から2か所の鍼灸院で不妊鍼灸を経験されていました。
1人目は自然妊娠でしたが、2人目はなかなか授からず、不妊治療専門クリニックに通院。そこで低AMHが判明し、人工授精により妊娠されたものの化学流産を経験。心身ともに大きな負担を抱えておられました。
クリニック通院をお休みされていた時期に「妊娠しやすい身体づくりをしたい」と当院の鍼灸に通われるようになりました。
来院時の体調と生活習慣
- 体調・体質:疲労感、ストレス、肩こり・腰痛
- 睡眠:5時間程度、夢をよく見る
- 生理:順調(月経痛あり、経血は赤色~暗赤色・レバー状)
- 食生活:外食中心、夕食は20〜22時頃
- 運動:あまりしない
- 入浴:全身浴
- ご主人:41歳、喫煙なし。飲酒は普段は少量、仕事の飲み会でやや多め。セルフ妊活は特になし。
妊活と鍼灸の歩み
2022年12月 タイミング周期
学校職員として多忙で、慢性的な肩こりがありました。鍼灸では自律神経・ホルモンバランスの調整や子宮卵巣の血流促進を行い、その日の体調に合わせて施術しました。
2023年2月 タイミング周期
クリニックで卵管通水を受ける予定でしたが中断。その後、再度受ける準備を進められました。
2023年4月 妊活を一旦お休み
仕事の忙しさで妊活が思うように進まず、一時お休みを選択。それでも鍼灸を定期的に続け、体質改善のメンテナンスを行いました。
2023年5月 人工授精周期
妊活を再開。人工授精に臨まれる中で気持ちが落ち込むこともありましたが、鍼灸ではリラックスしながら心のケアも大切にしました。
2023年6月 陽性反応と化学流産
妊娠検査薬で陽性が出ましたが、5週目で化学流産となってしまいました。
2023年9月 転院と妊活休止
新たなクリニックへ転院し、AMH0.6と判明。採卵を予定されていましたが、別疾患が見つかり、その治療を優先して妊活を一時休止されました。
2024年1月 3つ目のクリニックへ転院
仕事・妊活・引っ越しが重なり、睡眠障害に悩まれていました。鍼灸とレーザーで睡眠改善をサポートしました。
2024年2月 自費での採卵周期
「自費で1回だけ採卵・移植」と決めて臨まれました。鍼灸では卵巣の血流促進を重視。結果、初期胚1個を凍結できました。
2024年3月 採卵で胚盤胞を得る
さらに採卵を行い、初期胚2個と胚盤胞1個を凍結。ビタミンD不足が判明し、サプリメントも調整されました。
2024年5月 2段階移植で陽性反応
凍結していた初期胚と胚盤胞を2段階移植。見事、陽性反応となりました。
2024年6月以降 マタニティ鍼灸
妊娠維持のため、つわりや腰痛・肩こりのケアを継続。心身を整えながら妊娠36週まで通っていただき、無事に鍼灸を卒業されました。
まとめ
Tさんは、3つのクリニックで治療を続けながら、鍼灸で心身を整えられました。妊娠が難しいと言われがちな低AMHでも、治療方針を見直し、セルフケアと並行して鍼灸を継続されたことで、妊娠へとつながりました。
Tさん、このたびは本当におめでとうございます。これからもご家族で幸せな時間を育んでいかれますよう、心よりお祈り申し上げます。もしお困りのことがあれば、いつでもご相談ください。
Tさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
不妊治療、肩こり、腰痛の緩和
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精→アンタゴニスト法 2段階移植(妊娠継続中)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
レーザー・温活・サプリメント(ビタミンD)
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
施術後は体がぽかぽかして、冷え性が落ち着きました。体温が以前は35℃台でしたが、36℃台の体温になりました。他院との違いは施術の最後までスタッフの先生がそばにおられることです(他院では途中で席を外されることも多いです。)体が軽くなり、仕事等のストレスの緩和にもつながりました。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイスに自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
先生方は施術だけでなく、不妊治療に関する情報についても詳しいため、参考になることが多かったです。先生の勧めで他のクリニックに転院し、そのクリニックで体外受精を受けて妊娠できました。どうもありがとうございました。高齢でもあきらめないことが大切だと思います。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
年齢別(30代・40代)に見る妊活プランと注意点
妊活を始めるタイミングは人それぞれですが、実は年齢によって妊活の進め方は変わってきます。ここでは、30代前半・30代後半・40代の3つの世代に分けて、それぞれの妊活プランをご紹介します。
年齢によって妊活プランが違う理由とは?
妊活を考える際に、年齢を無視することはできません。以下の3つの理由から、年齢ごとに妊活の進め方を見直す必要があります。
1. 妊娠率は年齢とともに低下する
自然妊娠でも不妊治療でも、年齢を重ねると妊娠する確率は低下していきます。特に35歳を超えると自然妊娠の確率は急激に下がり、20代の半分程度まで落ち込むというデータもあります。そのため、年齢に応じて適切なタイミングで妊活プランを立てることがとても重要です。
2. 原因不明の不妊も増える
年齢が上がることで、排卵や卵管、精子を取り込むピックアップ能力などが低下し、明確な異常が検査で見つからなくても妊娠しづらくなるケースがあります。こうした“原因不明”の不妊に対応するには、身体づくりと同時に、体外受精なども早めに検討する必要があります。
3. 流産のリスクが高まる
年齢が高くなると、流産率も上昇します。35〜39歳では35歳未満の約4倍、40歳以上では約9倍になるとも言われています。その主な原因は、受精卵の染色体異常とされており、年齢とともにその割合が高くなる傾向にあります。特に妊娠初期の流産の多くは、赤ちゃんの染色体異常によるものです。
30代前半の妊活プラン
この時期は妊娠率も比較的高く、焦らず自分のペースで妊活をスタートしやすい時期です。
ステップ
① セルフタイミング法(3〜6周期)
➤ 妊娠しやすい身体づくりを同時にスタート
- 栄養バランス
- ストレスケア
- 運動
- 睡眠
- 鍼灸
② 検査(状態のチェック)
- 血液(ホルモン)検査
- 超音波検査(男女)
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
- AMH検査
③ 病院でのタイミング法(3〜6回)
④ 人工授精(3〜4回)
⑤ 体外受精・顕微授精
身体づくりは妊娠力の土台。鍼灸などで身体を整えながら、正しいステップで進みましょう。
30代後半の妊活プラン
35歳を過ぎると妊娠率は徐々に下がるため、少しスピード感を持って取り組むことが大切です。
ステップ
① セルフタイミング法(1〜3周期)
➤ 病院選びと身体づくりを並行してスタート
- 栄養
- 運動
- ストレスケア
- 睡眠
- 鍼灸
② 検査
- ホルモン(血液)検査
- 超音波検査(男女)
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
- AMH検査
③ 病院でのタイミング法(1〜3回)
④ 人工授精(1〜3回)
⑤ 体外受精・顕微授精
将来的に体外受精や顕微授精へステップアップできる医療体制があるかどうか、病院選びはとても重要です。自分に合ったサポート体制を持つ病院を選びましょう。
40代の妊活プラン
40代の妊活はスピードと正確な判断がカギになります。同時に、前向きな身体づくりが成功の可能性を高めます。
ステップ
① 病院選びと妊娠しやすい身体づくりをすぐに開始
- 栄養
- 運動
- ストレスケア
- 睡眠
- 鍼灸
① 病院でのタイミング法(0〜2回)と検査を並行実施
- ホルモン(血液)検査
- AMH検査
- 超音波検査
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
③ 人工授精(0〜2回)
④ 体外受精・顕微授精(IVF・ICSI)
妊娠のカギは、”良い状態の卵子と精子が出会うこと”。特に重要なのが卵子の質であり、それには身体全体の健康が関わっています。鍼灸は、卵子と精子の質を整えるサポートとしても注目されています。また、40代は流産・早産・妊娠高血圧症候群などのリスクが高まるため、妊娠前から身体を整えておくことがとても大切です。
とはいえ、鍼灸に通われている方の中には、40代で自然妊娠・体外受精ともに妊娠された方がたくさんいます。年齢だけにとらわれず、自分の身体と向き合いながら進んでいきましょう。
まとめ
年齢によって妊活の進め方は変わりますが、共通して大切なのは「早めの行動」と「身体づくり」です。正しい知識を持って、自分に合ったサポートを選ぶことが、妊娠への近道です。
妊活=健康づくり。今から始められること、見直せること、ぜひひとつずつ取り入れてみてください。


関連記事
不妊治療だけで妊娠できる?【鍼灸で妊娠力を高める科学的根拠】
卵子の質と着床力を整える東洋医学のアプローチ
不妊治療を続けていてもなかなか結果が出ないと、「もう年齢のせいかも…」「治療をやめるしかないのかも」と感じる方も少なくありません。
しかし、体外受精や人工授精といった西洋医学の治療に、東洋医学の鍼灸を組み合わせることで妊娠力が向上する可能性があることが、近年の研究で報告されています。
本記事では、鍼灸が「卵子の質」や「着床環境」にどう影響を与えるのか、その科学的根拠と臨床的な変化について詳しく解説します。
卵子の質と着床に共通する“隠れた原因”
不妊に悩む方の中には、次のような課題を抱えている方が多くいらっしゃいます。
- 胚盤胞まで育たない
- 内膜が薄く、移植できない
- AMH(抗ミュラー管ホルモン)が低く、採卵できる数が少ない
こうした症状には一見ばらばらに見えるものの、実は共通点があります。それは、「卵巣や子宮周囲の血流の低下」や「ホルモンバランスの乱れ」といった、身体の内側の環境の乱れです。
鍼灸が「卵子の質」を改善する理由
卵子の質は年齢と共に低下すると言われていますが、卵子は“育つ環境”の影響を強く受けます。特に、卵巣の血流が悪いと栄養やホルモンが十分に届かず、卵子の成熟や分裂に悪影響を与えることが知られています。
🔍研究データ:鍼灸と卵巣血流・ホルモン調整
- Stener-Victorin et al. (2003, Human Reproduction):鍼灸刺激により卵巣動脈の血流が改善し、卵巣機能が高まることが報告されました。
- Chen et al. (2008, American Journal of Chinese Medicine):鍼灸によりFSHやエストロゲンといったホルモン分泌が整うことで、卵胞の成長が促されることが示されています。
着床に重要な「子宮内膜の質」も改善
どれだけ良好な胚を移植しても、子宮内膜の状態が悪ければ着床は成立しません。鍼灸は子宮への血流を増やし、内膜を「厚く・柔らかく・ふかふかに」整える作用があるといわれています。
🔍研究データ:鍼灸と着床率の向上
- Paulus et al. (2002, Fertility and Sterility):体外受精を行う女性に対し、胚移植前後に鍼灸を施した群では着床率が有意に高かったことが示されました。
- Stener-Victorin et al. (2010):鍼灸によって自律神経のバランスが整い、ストレスホルモン(コルチゾール)が低下することも報告されており、これはホルモン環境の安定と子宮機能の維持に寄与します。
鍼灸による体の変化:実際の例
- AMH 0.7の方が、初めて良好胚を得られた
- 採卵数が倍になった周期があった
- 内膜が初めて10mmに達し、翌周期に妊娠反応が出た
鍼灸が行う“妊娠のための基盤づくり”
鍼灸のアプローチは、単にツボを刺激するだけではありません。全身のバランスを整え、「妊娠できる身体」へと体質を導く総合的なケアです。
🌀鍼灸による3つの作用
- 子宮・卵巣周囲の血流改善
- 自律神経の調整(副交感神経優位に)
- ホルモン分泌のバランスを整える
まとめ
体外受精や人工授精だけでは結果が出にくい場合、鍼灸を併用することで“身体を妊娠しやすい状態に整える”という視点が加わります。「もう年齢的に無理かも」と感じている方も、「何をしても結果が出なかった」と悩んでいる方も、一度、ご自身の身体の状態を見直してみませんか?


関連記事
湿度に弱い人の特徴は?汗・だるさが起こる理由と体質を整える方法
湿度が高い日に、「身体が重くて動きにくい」「汗がベタベタして止まらない」「少し動いただけで疲れる」「頭が重く、朝からすっきりしない」と感じることはありませんか?
こうした状態が続くと、「自分は湿度に弱い体質なのでは?」と心配になる方もいるでしょう。
医学的には、「湿度に弱い体質」という正式な診断名があるわけではありません。しかし、高温多湿の環境では汗が蒸発しにくくなり、身体から熱を逃がす働きに負担がかかります。そのため、熱がこもる、汗が引かない、だるい、疲れやすいといった不調が現れることがあります。
また、梅雨や雨の日の不調には、湿度だけでなく、気温や気圧の変化、睡眠不足、運動不足、冷房による冷えなどが重なっている場合もあります。
この記事では、湿度に弱い人に見られやすい特徴や汗との関係、湿度の影響を受けにくくするための生活習慣を、現代医学と東洋医学の両方の視点からわかりやすく解説します。
- 「湿度に弱い体質」は正式な病名ではありません。
- 高温多湿の環境では汗が蒸発しにくく、身体に熱がこもりやすくなります。
- 汗をたくさんかいていても、十分に身体を冷やせていないことがあります。
- だるさや頭痛には、湿度だけでなく、気温・気圧・睡眠なども関係します。
- 室温と湿度の調整、水分補給、通気性のよい服装、軽い運動などが対策の基本です。
- 東洋医学では、湿気による重だるさや胃腸の不調を「湿邪」や「脾の弱り」と捉えます。
- 強い頭痛や息苦しさ、意識の変化などがある場合は、早めの受診が必要です。


湿度に弱い人の特徴は?
湿度が高い日に体調を崩しやすい人には、次のような傾向が見られることがあります。
汗がベタベタして、なかなか引かない
湿度が高い環境では、汗をかいても皮膚から蒸発しにくくなります。
そのため、汗が肌の表面に残り、「ベタベタする」「服がいつまでも湿っている」「汗が止まらない」と感じやすくなります。
汗の量が必ずしも大幅に増えているとは限りません。普段なら蒸発して目立たない汗が皮膚に残り、流れ落ちている可能性もあります。
蒸し暑い日に身体へ熱がこもりやすい
身体は、汗が蒸発するときの気化熱を利用して体温を下げています。
しかし、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、十分に熱を逃がせないことがあります。その結果、身体が熱い、顔がほてる、ぼんやりする、少し動いただけで疲れるといった不調につながります。
特に気温も高い日は、湿度の影響が強くなります。湿度だけでなく、気温、日差し、風の有無、運動量を含めて考えることが大切です。
少し動いただけでも疲れやすい
高温多湿の環境では、体温を一定に保つために発汗や皮膚の血流を調整する必要があります。
身体に熱がこもりやすい状態で歩いたり家事をしたりすると、普段より疲れやすい、心拍数が上がる、集中しにくいと感じることがあります。
高湿度の環境では汗による熱放散の効率が下がり、運動時の身体的な負担や不快感が大きくなる可能性があります。
寝苦しい日の翌朝にだるくなる
湿度が高い夜は汗が蒸発しにくく、寝苦しさを感じやすくなります。
途中で何度も目が覚めたり、冷房を切ったあとに暑くなったりすると、睡眠時間を確保していても十分に休めないことがあります。
梅雨の時期は日照時間が短くなり、生活リズムも乱れがちです。朝に光を浴びることは体内時計の調整に関わり、睡眠と覚醒のリズムを整える助けになります。
雨の日に頭痛やめまいが起こりやすい
雨の日の頭痛やめまいは、湿度だけで起こるとは限りません。
梅雨や台風の時期には、湿度とともに気圧や気温も変化します。天候の変化に伴って頭痛、めまい、痛み、倦怠感などが現れる状態は、一般に「気象病」や「天気痛」と呼ばれることがあります。
ただし、気象病は一つの原因で説明できる正式な単一疾患ではありません。気圧変化への感受性、片頭痛、睡眠不足、ストレスなどが複合的に関係している可能性があります。
暑さに慣れていない
梅雨の晴れ間や、急に蒸し暑くなった日に体調を崩す場合は、身体が暑さに慣れていないことも関係します。
普段から運動する機会が少ない人や、冷房の効いた室内で過ごす時間が長い人は、急な暑さに身体が対応しにくいことがあります。
特に、普段から運動をしていない人、暑さに慣れていない人、脱水状態の人、体調が悪い人などは、熱中症に注意が必要です。
胃腸の不調や冷えを感じやすい
湿度の高い時期は、冷たい飲み物や食べ物が増えたり、冷房で身体が冷えたりしやすくなります。
その結果、胃もたれ、お腹の張り、食欲低下、下痢などを感じる方もいます。
ただし、湿度が直接胃腸を弱らせると医学的に断定できるわけではありません。食事内容、冷房、睡眠不足、感染症、ストレスなどの影響も考える必要があります。
湿度に弱い人は汗をかきやすい?
「湿度に弱い人は汗かきなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
結論としては、汗をたくさんかく人だけが湿度に弱いわけではありません。
汗をかいても蒸発しなければ身体は冷えにくい
汗には、蒸発するときに身体の熱を奪う働きがあります。
湿度が高い日は空気中に多くの水蒸気が含まれているため、皮膚の汗が蒸発しにくくなります。その結果、汗が流れていても身体を十分に冷やせず、体内に熱がこもることがあります。
流れ落ちる汗は体温を下げる効果が小さい一方で、身体の水分や塩分は失われます。
「汗をかいているから大丈夫」と考えず、暑い環境では水分補給と休憩を意識しましょう。
汗が少ない人も注意が必要
反対に、暑いのにほとんど汗をかかない場合も注意が必要です。
加齢や一部の病気、服用している薬の影響などによって発汗や体温調節がうまく働かないと、身体から熱を逃がしにくくなることがあります。
高齢者、持病がある人、肥満の人、一部の薬を服用している人などは、暑い環境で体調を崩すリスクが高くなる可能性があります。
薬を自己判断で中止する必要はありません。服用中の薬と暑さの関係が気になる場合は、医師や薬剤師に相談してください。
「湿度に弱い体質」は本当にある?
「湿度に弱い体質」という言葉は日常的に使われますが、医学的な診断名ではありません。
実際の不調には、次のような要素が関係している可能性があります。
- 暑さへの慣れや体力
- 発汗や皮膚血流による体温調節
- 水分不足
- 睡眠不足
- 運動不足
- 片頭痛など、気象変化の影響を受けやすい病気
- 心臓、腎臓、内分泌などの持病
- 服用している薬
- 冷房による身体の冷え
- 気温や気圧の急な変化
「自分は水分をため込みやすいから湿度に弱い」と単純に決めつけるのではなく、どのような環境で、どのような症状が出るのかを確認することが大切です。
湿度でむくみやすくなるのはなぜ?
湿度が高いとむくみやすいと感じる方もいますが、外気の湿度がそのまま体内に入り、むくみになるわけではありません。
蒸し暑い日にむくみを感じる背景には、次のような要因が考えられます。
- 暑さで皮膚の血管が広がっている
- 運動量が減っている
- 長時間同じ姿勢で過ごしている
- 塩分の多い食事が続いている
- 睡眠不足になっている
- 月経周期やホルモンの影響を受けている
急に片脚だけが腫れた、押しても戻らないほど腫れている、息苦しさを伴うといった場合は、「湿度のせい」と判断せず、医療機関へ相談してください。
湿度に弱い体質を改善する方法
湿度への感じ方には個人差がありますが、「生まれつきの体質だから変えられない」とは限りません。
環境や生活習慣を整えることで、蒸し暑い日の負担を減らせる可能性があります。
温度と湿度を一緒に確認する
湿度の数字だけでなく、室温や風通しも確認しましょう。
同じ湿度でも、気温が高いほど汗は蒸発しにくくなり、身体への負担が大きくなります。
熱中症の危険度を判断するときは、気温・湿度・日射などを組み合わせた暑さ指数「WBGT」も参考になります。
室内ではエアコンや除湿機、扇風機などを使い、無理に我慢しないことが大切です。
通気性と吸湿性のある服を選ぶ
汗が皮膚や服に残ったままだと、不快感が続くだけでなく、冷房の効いた場所に入ったときに身体が冷えやすくなります。
通気性や速乾性のある服を選び、汗で濡れた服は可能であれば着替えましょう。
首元や脇など、熱がこもりやすい部分を締めつけすぎないこともポイントです。
喉が渇く前に水分をとる
汗が蒸発しにくい日でも、発汗によって身体の水分は失われています。
一度に大量に飲むのではなく、少量ずつこまめに水分をとりましょう。大量に汗をかく運動や作業をする場合は、水分だけでなく塩分の補給が必要になることもあります。
心臓や腎臓の病気などで水分・塩分制限を受けている方は、自己判断で摂取量を増やさず、主治医の指示に従ってください。
軽い運動を習慣にする
体調のよい日に、ウォーキング、ストレッチ、ヨガ、ラジオ体操などを無理のない範囲で行いましょう。
少しずつ暑さに触れて身体を慣らすことは、暑さへの適応を促す助けになります。ただし、蒸し暑い場所で無理に汗をかく「汗出し」はおすすめできません。
体調が悪い日や暑さ指数が高い日は、運動を中止するか、運動量を軽くすることが大切です。
睡眠環境を整える
睡眠不足は、暑さや湿度による疲労感を強める原因になります。
寝る前から冷房や除湿を使い、寝室を過ごしやすい状態に整えましょう。冷房が苦手な場合も、完全に切って我慢するのではなく、風向きや設定温度、寝具を調整してください。
朝はカーテンを開け、曇りの日でも外の光を浴びることを意識しましょう。
症状と天候を記録する
「湿度が高い日に必ず調子が悪い」と感じていても、記録してみると、気圧低下、寝不足、月経前、冷房、運動不足など、別の条件が重なっていることがあります。
次の項目を簡単に記録してみましょう。
- 気温と湿度
- 天気や気圧の変化
- 睡眠時間
- 頭痛やめまいの有無
- 発汗の程度
- 食事と水分摂取
- 月経周期
- その日の活動量
自分の不調が起こりやすい条件を把握すると、早めに休む、除湿する、予定を調整するといった対策を取りやすくなります。
妊活中の方には、湿度の高い日に無理に汗をかこうとするのではなく、除湿や冷房を適切に使い、こまめな水分補給と十分な睡眠を意識するようお伝えしています。軽いストレッチや散歩で身体を動かすことも、血流や気分転換を助けるセルフケアの一つです。
月経前だけむくみやだるさが強くなる場合は、周期による変化も記録しておくと、体調の傾向を把握しやすくなります。強い頭痛やめまい、急なむくみ、息苦しさ、月経の大きな乱れなどがある場合は、湿度や体質のせいと決めつけず、婦人科や内科などへ相談しましょう。
湿度に弱い人の食事で大切なこと
特定の食べ物だけで「湿度に弱い体質」を改善できるわけではありません。
まずは食事を抜かず、主食・主菜・副菜を組み合わせることが基本です。
胃腸が疲れている日は、次のような食事が取り入れやすいでしょう。
- 味噌汁やスープ
- おかゆ、雑炊、うどん
- 加熱した野菜
- 豆腐や卵
- 鶏肉や魚
- 山芋やかぼちゃ
冷たい飲み物、アイス、揚げ物、甘いものを完全に禁止する必要はありません。胃腸の調子を見ながら、摂りすぎないよう調整しましょう。
東洋医学では「湿邪」と「脾」に注目する
東洋医学では、梅雨のような湿気の多い環境によって重だるさや胃腸の不調が起こる状態を、「湿邪(しつじゃ)」の影響として考えます。
湿邪には、重い、粘る、滞りやすい、下半身に影響しやすいといった性質があるとされ、次のような状態と関連づけて捉えます。
- 身体や頭が重い
- むくみやすい
- 胃がすっきりしない
- 食欲が出にくい
- 軟便になりやすい
- 関節が重だるい
- 疲れが取れにくい
また、東洋医学の「脾(ひ)」は、西洋医学の脾臓そのものではありません。食べ物を消化・吸収し、身体に必要なエネルギーや水分を巡らせる働きを表す伝統的な概念です。
「湿邪」や「脾虚」は、西洋医学の病名や検査結果と直接対応するものではありません。東洋医学的な体質を考える際の一つの枠組みとして捉えましょう。
湿気による重だるさに取り入れやすいツボ
ツボ押しは、体調管理やリラックスのためのセルフケアとして取り入れられます。
ツボを押すだけで体内の余分な水分が排出されたり、病気が治ったりするわけではありません。気持ちよい程度の強さで、ゆっくり呼吸しながら行いましょう。
足三里(あしさんり)
膝のお皿の外側下から、指4本分ほど下にあります。
東洋医学では、胃腸の働きや疲れやすさに関係するツボとして用いられます。
陰陵泉(いんりょうせん)
すねの内側の骨を下から上になぞり、膝の下で指が止まるくぼみにあります。
むくみや身体の重だるさが気になるときに用いられるツボです。
豊隆(ほうりゅう)
すねの外側で、膝と外くるぶしの中間付近にあります。
東洋医学では、身体に停滞した「湿」や「痰」と関連づけて使われます。
妊娠中、治療中の病気がある場合、皮膚に炎症や傷がある場合は、自己判断で強い刺激やお灸を行わず、医師や鍼灸師に相談してください。
湿度の不調で受診した方がよい症状
次のような症状がある場合は、「湿度に弱いだけ」と考えず、医療機関への相談を検討してください。
- 強い頭痛や、いつもと異なる頭痛がある
- めまいやふらつきが強い
- 吐き気や嘔吐が続く
- 胸の痛みや息苦しさがある
- 意識がぼんやりする
- 自力で水分を飲めない
- 身体が異常に熱い
- まっすぐ歩けない
- 手足のしびれや麻痺がある
- 急にむくみが強くなった
- 発熱や強い倦怠感が続く
- 日常生活に支障が出ている
高温多湿の環境で頭痛、吐き気、倦怠感、大量の発汗、意識障害などが起こる場合は、熱中症の可能性があります。
重い症状があるときは速やかに涼しい場所へ移動し、必要に応じて救急要請を行ってください。
まとめ|湿度に弱いと感じるときは、汗と体温調節を見直そう
湿度に弱い人は、高温多湿の日に汗が引きにくい、身体に熱がこもる、疲れやすい、寝苦しいといった不調を感じることがあります。
ただし、「湿度に弱い体質」は正式な診断名ではありません。
実際には、気温、気圧、風、日照、睡眠、運動量、持病、服用している薬など、さまざまな要因が重なっていることがあります。
湿度の高い日は、次のような基本的な対策から始めましょう。
- エアコンや除湿機を適切に使う
- 風通しのよい服を選ぶ
- こまめに水分をとる
- 汗で濡れた服を着替える
- 体調のよい日に軽く身体を動かす
- 睡眠環境を整える
毎年同じ時期に強い症状が出る方や、日常生活に影響するほどつらい方は、湿度のせいだけにせず、一度医療機関で相談することも大切です。
湿度に弱い人にはどのような特徴がありますか?
蒸し暑い日に汗が引かない、身体に熱がこもる、少し動くだけで疲れる、寝苦しい日の翌朝にだるくなるといった特徴が見られることがあります。
雨の日の頭痛やめまいは、湿度だけでなく、気圧や気温の変化が関係している場合もあります。
湿度に弱い人は汗をかきやすいですか?
必ずしも汗の分泌量が多いとは限りません。
湿度が高いと汗が蒸発しにくく、皮膚に残ったり流れ落ちたりするため、「普段より汗が多い」と感じることがあります。
反対に、暑いのに汗をかけない人も、身体から熱を逃がしにくいため注意が必要です。
湿度に弱い体質は改善できますか?
一つの方法で体質そのものを変えられるとは限りませんが、室温・湿度の管理、軽い運動、水分補給、睡眠、服装などを見直すことで、湿度の高い日の負担を減らせる可能性があります。
持病や薬の影響が疑われる場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
湿度が高いとなぜ身体がだるくなるのですか?
気温も高い場合、汗が蒸発しにくくなり、身体から熱を逃がしにくくなります。
体温調節に負担がかかることや、寝苦しさによる睡眠不足などが重なり、だるさや疲労感につながることがあります。
湿度が高い日に汗をかく運動をしても大丈夫ですか?
体調がよく、暑さ指数が高くない環境であれば、軽い運動は行えます。
ただし、蒸し暑い場所で無理に汗をかく必要はありません。頭痛、吐き気、めまい、異常な疲労感などがある場合は、すぐに運動を中止してください。
📝こちらの記事もおすすめです
- 【自律神経】夏のむくみ対策に!東洋医学の「脾」を整えて体質改善
湿度の高い日に足や顔のむくみ、身体の重だるさを感じやすい方におすすめです。自律神経と水分バランスの関係や、東洋医学でいう「脾」をいたわる食事・生活習慣について、さらに詳しく確認できます。 - 【片頭痛と東洋医学】雨の日・気圧で悪化する頭痛を体質から考える
湿度の高い日や雨の前に、頭が重い、こめかみが痛む、頭痛薬を飲むことが増える方に役立つ記事です。気圧と片頭痛の関係や、頭痛が起こりやすい背景を東洋医学の視点から知ることができます。 - 夏の妊活・温活のポイント|冷房の冷え、汗冷え、胃腸の不調を整える方法
蒸し暑いのに手足やお腹は冷える、汗をかいたあとに身体が冷える、胃腸の調子が落ちやすい方におすすめです。冷房と上手につき合いながら、妊活中の体調を整えるための具体的な工夫を紹介しています。
📚参考文献
- 環境省「熱中症環境保健マニュアル」
高温環境における発汗、熱放散、湿度と熱中症リスクなどを解説した資料です。 - 環境省「熱中症予防情報サイト・暑さ指数(WBGT)」
気温・湿度・日射などを考慮した暑さ指数と、熱中症予防について解説しています。 - 厚生労働省「熱中症予防のために」
高温多湿環境での体温調節や、水分・塩分補給などの予防方法を解説しています。 - 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
朝の光、運動、入浴などと睡眠・体内時計の関係について解説しています。 - Cramer MN, Jay O. Human temperature regulation under heat stress in health, disease, and injury. Physiol Rev. 2022.
暑熱環境での発汗、皮膚血流、体温調節と、その個人差についてまとめた総説です。 - Baldwin JW, et al. Humidity’s Role in Heat-Related Health Outcomes. Curr Environ Health Rep. 2023.
高湿度による汗の蒸発低下と、熱ストレスへの影響について検討した総説です。 - Baker LB. Physiology of sweat gland function. Temperature. 2019.
発汗と汗の蒸発が体温調節に果たす役割を解説した総説です。 - Hoxha M, et al. Meteoropathy: a review on the current state of knowledge. J Med Life. 2023.
気圧や気温などの気象変化に伴う体調不良についてまとめた総説です。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
湿度による不調を一人で抱え込まず、ご相談ください
湿度が高い日に、身体の重だるさやむくみ、冷え、胃腸の不調、寝つきにくさなどを感じる方は少なくありません。
妊活中は、体調の小さな変化にも敏感になり、「このままで大丈夫かな」と不安になることもあると思います。湿度だけが不調の原因とは限りませんが、睡眠や食事、自律神経の状態、冷えなどを一緒に見直すことで、ご自身に合った過ごし方が見つかることがあります。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、現在の症状や月経周期、生活習慣などを丁寧にうかがい、良導絡測定や東洋医学的な体質の見方を取り入れながら、妊活中の身体づくりをサポートしています。
「湿気の多い時期になると毎年つらい」「冷えやむくみも一緒に相談したい」という方は、無理に我慢せず、お気軽にご相談ください🍀
【片頭痛と東洋医学】雨の日・気圧で悪化する頭痛を体質から考える
ズキズキとこめかみが痛む、吐き気がする、光や音がつらい、雨の日や気圧の変化で頭痛が悪化する——。
このような片頭痛に悩んでいる方は少なくありません。片頭痛は「ただの頭痛」ではなく、生活習慣、睡眠、ストレス、ホルモン変動、天候の変化など、さまざまな要因が重なって起こることがあります。
西洋医学では、片頭痛は中等度から重度のズキズキした痛み、吐き気、光や音への過敏、前兆を伴うことがある頭痛として説明されています。一方、東洋医学では、片頭痛を「気・血・津液(水分)」の巡りや、五臓のバランスの乱れとして捉えます。
特に、ストレスや緊張と関係しやすい「肝」、胃腸や水分代謝と関係する「脾」の状態が、頭痛の出方に影響すると考えます。
- 片頭痛は、ストレス・睡眠不足・月経周期・天候や気圧の変化など、複数の要因が重なって起こることがあります。
- 東洋医学では、片頭痛を「気・血・津液(水分)」の巡りや、「肝」「脾」などのバランスから考えます。
- こめかみのズキズキ、イライラ、目の疲れを伴う場合は「肝陽上亢タイプ」の傾向が考えられます。
- 雨の日や湿気で頭が重くなる、むくみや胃腸の不調を伴う場合は「痰湿阻絡タイプ」の傾向が考えられます。
- 体質に合わせたセルフケアは役立ちますが、強い頭痛や今までと違う頭痛がある場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。


片頭痛は「体質」と「誘因」が重なって起こることがある
片頭痛は、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。次のような要因が重なることで、頭痛が起こりやすくなることがあります。
- ストレスや緊張
- 睡眠不足、または寝すぎ
- 空腹
- 月経前後などのホルモン変動
- 天候や気圧の変化
- 光・音・においなどの刺激
- アルコールや特定の食品
「雨の日に頭痛が出る」「気圧が下がる前に体調が悪くなる」という方もいます。天気の変化は片頭痛の誘因のひとつとされ、気圧や湿度、降雨などが関係する可能性があると考えられています。
ただし、天気だけが原因というより、睡眠不足・ストレス・疲労・月経周期など、複数の誘因が重なって発作につながることが多いと考えられます。
東洋医学でみる片頭痛の考え方
東洋医学では、片頭痛を「どこが痛むか」だけでなく、痛みの性質、悪化しやすいタイミング、胃腸の状態、むくみ、冷え、ストレス、月経周期などを含めて考えます。
同じ片頭痛でも、こめかみがズキズキして、イライラや目の疲れを伴う方と、頭が重だるく、雨の日や湿気で悪化しやすい方では、背景にある体質が異なると考えます。
ここでは、片頭痛で比較的よくみられる体質として、「肝陽上亢タイプ」と「痰湿阻絡タイプ」に分けて考えてみます。
片頭痛の体質チェック
肝陽上亢タイプ|ストレス・緊張・のぼせと関係しやすい頭痛
次の項目に当てはまるものが多い方は、「肝陽上亢タイプ」の傾向があるかもしれません。
- こめかみから頭頂部にかけてズキズキ痛む
- ストレスがかかると頭痛が出やすい
- イライラしやすい
- 目が充血しやすい
- 眼精疲労を感じやすい
- 顔がほてりやすい
- 耳鳴りを感じることがある
- 月経前に頭痛が悪化しやすい
- 寝不足や過労で頭痛が出やすい
東洋医学では、「肝」は気の巡りや感情、自律神経のような働きと関係が深いと考えます。ストレスや緊張が続くと、肝の気が上にのぼりやすくなり、頭部に熱や血の偏りが生じることで、こめかみや頭頂部のズキズキした痛みにつながると考えます。
このタイプは、頑張りすぎる方、緊張を抜くのが苦手な方、睡眠不足が続いている方にみられやすい傾向があります。
肝陽上亢タイプのセルフケア
このタイプでは、まず頭にのぼった熱や緊張をゆるめることを意識します。
- 夜更かしを避ける
- スマホやパソコンの見すぎを控える
- 深呼吸や散歩で緊張を抜く
- アルコールや辛いものを控えめにする
- 月経前は予定を詰め込みすぎない
- 目の疲れをためないように休憩を入れる
食材では、セロリ、トマト、小松菜、春菊、菊花茶など、熱を冷まし巡りを整えるようなものを取り入れる考え方があります。ただし、冷えが強い方は冷たいものを摂りすぎないよう注意が必要です。
おすすめのツボとしては、足の甲にある太衝(たいしょう)がよく用いられます。足の親指と人差し指の骨の間をたどり、指が止まるくぼみ付近にあります。強く押しすぎず、気持ちよい程度にゆっくり刺激しましょう。
痰湿阻絡タイプ|雨の日・湿気・胃腸の弱さと関係しやすい頭痛
次の項目に当てはまるものが多い方は、「痰湿阻絡タイプ」の傾向があるかもしれません。
- 頭が重だるい
- 頭全体が締めつけられるように感じる
- 雨の日や湿気の多い日に悪化しやすい
- 気圧の変化で体調が崩れやすい
- めまいや吐き気を伴うことがある
- 胃腸が弱い
- 食後に眠くなりやすい
- むくみやすい
- 体が重く、だるさが取れにくい
- 甘いものや冷たい飲み物をよく摂る
東洋医学では、「脾」は胃腸の働きや水分代謝と関係すると考えます。脾の働きが弱くなると、体内の余分な水分が停滞しやすくなり、これを「湿」や「痰湿」と表現します。
痰湿がたまると、気血の巡りが妨げられ、頭が重い、だるい、締めつけられる、吐き気を伴うといった不調につながると考えます。
雨の日や湿度が高い日に頭痛が悪化しやすい方は、もともとの体質に加えて、外からの湿気や気圧変化が影響している可能性があります。
痰湿阻絡タイプのセルフケア
このタイプでは、余分な湿をためないこと、胃腸に負担をかけないことが大切です。
- 冷たい飲み物を控える
- 甘いものを摂りすぎない
- 食べすぎ、飲みすぎに注意する
- 軽い運動で汗をかく
- 湯船につかって体を温める
- 雨の日は無理な予定を入れすぎない
- 胃腸を休ませる時間をつくる
食材では、ハトムギ、とうもろこし、黒豆、しょうが、ねぎ、きのこ類などが取り入れやすいです。冷たいサラダやアイス、甘い飲み物が多い方は、まず温かい汁物や常温の飲み物に変えるだけでも、体の重だるさが変わることがあります。
おすすめのツボとしては、すねの外側にある豊隆(ほうりゅう)がよく用いられます。膝と足首の中間あたり、すねの外側の筋肉がふくらむ部分にあります。頭の重さ、痰湿、むくみ、胃腸の不調が気になる方に使われることがあります。
雨の日・気圧で頭痛が悪化する人が意識したいこと
「雨の日に頭痛が出る」「低気圧の前に体が重くなる」という場合、東洋医学では、体内の水分代謝や自律神経の乱れを含めて考えます。
西洋医学的にも、天候の変化は片頭痛の誘因のひとつとされます。ただし、天気だけで頭痛が起こると決めつけるのではなく、睡眠不足、疲労、ストレス、空腹、月経周期なども一緒に記録しておくことが大切です。
おすすめは、頭痛日記をつけることです。
- 頭痛が起きた日
- 天気や気圧の変化
- 睡眠時間
- 食事内容
- 月経周期
- ストレスの有無
- 薬を飲んだタイミング
- 痛みの強さ
これらを記録しておくと、「自分は雨の日だけでなく、寝不足と空腹が重なると悪化しやすい」「月経前と気圧低下が重なるとつらい」など、自分のパターンが見えやすくなります。
西洋医学的にみた片頭痛の特徴
片頭痛は、次のような特徴を伴うことがあります。
- 片側、または両側にズキンズキンとした痛みが出る
- 中等度から重度の痛みになることがある
- 吐き気や嘔吐を伴う
- 光や音に敏感になる
- 体を動かすと悪化する
- 数時間から数日続くことがある
- 視界にキラキラした光が見えるなど、前兆を伴うことがある
片頭痛の治療には、発作時に使う薬や予防薬など、症状や頻度に応じた選択肢があります。セルフケアは大切ですが、片頭痛が頻繁に起こる場合や、日常生活に支障がある場合は、自己判断で我慢し続けず、医療機関に相談することも大切です。
すぐに受診した方がよい頭痛
片頭痛だと思っていても、別の病気が隠れていることがあります。次のような頭痛がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 今まで経験したことがないほど強い頭痛
- 突然バットで殴られたような激しい頭痛
- 手足のしびれ、ろれつが回らない、意識がぼんやりする
- 発熱や首の硬さを伴う
- 頭を打ったあとに出てきた頭痛
- 日に日に悪化していく頭痛
- 50歳以降に初めて出てきた強い頭痛
- 妊娠中・産後の強い頭痛
- 鎮痛薬を頻繁に使わないと過ごせない頭痛
このような症状は、片頭痛以外の病気が関係している可能性もあるため、注意が必要です。
片頭痛は「薬だけ」ではなく、体質と生活を見直すことも大切
片頭痛があると、「また痛くなるかもしれない」と不安になり、外出や仕事、家事の予定を立てにくくなることがあります。
もちろん、必要なときに薬を使うことは大切です。痛みを我慢し続けることが、かえって生活の質を下げてしまう場合もあります。
その一方で、東洋医学の視点を取り入れると、「なぜ自分はこのタイミングで頭痛が出やすいのか」「どのような体質傾向があるのか」を見直すきっかけになります。
ストレスで悪化しやすい方は、肝の高ぶりを鎮めるケアを。雨の日や湿気で悪化しやすい方は、痰湿をためにくい生活を。このように、自分の体質に合わせたセルフケアを少しずつ取り入れることで、片頭痛と上手につき合いやすくなります。
この記事のまとめ
片頭痛は、ストレス、睡眠、ホルモン変動、天候、気圧、食事など、さまざまな誘因が重なって起こることがあります。
東洋医学では、片頭痛を「気・血・津液の巡り」や「肝・脾のバランス」から考えます。こめかみのズキズキ、イライラ、目の疲れがある方は「肝陽上亢タイプ」、雨の日の頭重感、むくみ、胃腸の弱さがある方は「痰湿阻絡タイプ」の傾向が考えられます。
ただし、東洋医学的な体質分類は診断ではありません。頭痛が強い、頻度が多い、今までと違う症状がある場合は、医療機関で相談することが大切です。
日々の生活では、頭痛日記をつけながら、自分の誘因や体質傾向を把握し、無理のない範囲で睡眠、食事、運動、ストレスケアを整えていきましょう。
片頭痛は東洋医学で改善できますか?
東洋医学では、片頭痛を体質や生活習慣、気血水の巡りの乱れから考えます。鍼灸や養生によって、頭痛が出やすい体質や緊張、冷え、むくみ、胃腸の弱さなどに働きかけることはできますが、すべての片頭痛が必ず改善するわけではありません。症状が強い場合や頻度が多い場合は、医療機関での診察も大切です。
雨の日や気圧の変化で頭痛が出るのはなぜですか?
雨の日や気圧の変化は、片頭痛の誘因のひとつとされています。東洋医学では、湿気や水分代謝の乱れ、自律神経の不安定さが関係すると考えることがあります。ただし、天気だけが原因とは限らず、睡眠不足、疲労、ストレス、月経周期などが重なることで頭痛が出やすくなることもあります。
片頭痛の体質は自分で判断できますか?
チェックリストで体質の傾向を知ることはできますが、自己判断だけで決めつける必要はありません。こめかみのズキズキやイライラが強い方は「肝陽上亢タイプ」、頭の重だるさやむくみ、胃腸の弱さがある方は「痰湿阻絡タイプ」の傾向が考えられます。実際には複数の体質が重なっていることもあります。
片頭痛があるときにツボ押しをしても大丈夫ですか?
軽い頭痛や予防的なケアとして、太衝や豊隆などのツボをやさしく刺激することは取り入れやすい方法です。ただし、強い痛みがあるときに無理に押したり、痛みを我慢して刺激を続けたりする必要はありません。強い頭痛、吐き気、しびれ、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、ツボ押しよりも医療機関への相談を優先してください。
片頭痛で病院に行く目安はありますか?
今までにない強い頭痛、突然起こる激しい頭痛、手足のしびれ、言葉が出にくい、発熱、首の硬さ、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、早めの受診が必要です。また、鎮痛薬を頻繁に使っている場合や、頭痛で日常生活に支障が出ている場合も、一度医療機関で相談しておくと安心です。
📝こちらの記事もおすすめです
- 頭痛等の痛み治療
➤片頭痛や慢性的な頭痛に悩んでいる方に向けて、当院での痛みへの考え方や施術について紹介している記事です。今回の記事で「東洋医学から頭痛を見直したい」と感じた方に、次に読んでいただきやすい内容です。 - 自律神経
➤片頭痛は、ストレスや睡眠の乱れ、気圧の変化など、自律神経の不安定さと関係して悪化することがあります。頭痛だけでなく、めまい、だるさ、胃腸の不調なども気になる方におすすめの記事です。 - 梅雨の不調はなぜ起こる?湿度でだるい原因と東洋医学の養生法
➤雨の日や湿気の多い日に頭痛が悪化しやすい方は、東洋医学でいう「湿」や水分代謝の乱れが関係している可能性があります。気圧や湿度による不調を、東洋医学の視点からさらに詳しく知りたい方におすすめです。
📚参考文献
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
片頭痛を体質から見直したい方へ
片頭痛は、痛みが出ている時だけでなく、日頃の疲れやストレス、睡眠の乱れ、胃腸の弱さ、むくみや冷えなどが関係していることもあります。
「雨の日になると頭が重い」「気圧の変化で体調が崩れやすい」「ストレスがたまるとこめかみが痛くなる」など、頭痛の出方にはその方の体質があらわれることがあります。
宇都宮鍼灸良導絡院では、東洋医学の視点からお身体の状態を確認し、頭痛そのものだけでなく、頭痛が起こりやすい背景にある体質や自律神経の乱れにも目を向けて施術を行っています。
お薬だけに頼るのが不安な方、片頭痛を繰り返していて生活に支障を感じている方は、無理に我慢せず、一度ご相談ください。
ご自身の頭痛のタイプを知り、日々の過ごし方や体質改善のきっかけを見つけることから始めてみましょう🍀
精子が卵子にたどり着くまでの時間は?射精後から受精までの流れを解説
「精子は射精後、どれくらいで卵子にたどり着くの?」「射精から受精までは何時間くらい?」「妊活では射精後、何分待ってから抜けばいいの?」
妊活中は、性行為のタイミングや受精までの時間が気になり、不安になる方も多いと思います。
結論からお伝えすると、精子の一部は射精後、比較的早い段階で子宮や卵管方向へ進むことがあります。
ただし、ここで大切なのは、「早く卵管方向へ進む=すぐに卵子と受精する」ではないということです。
また、射精から受精までを「必ず○分」「○時間」と一律に決めることもできません。精子は女性の体内で「受精能獲得」という準備をする必要があり、性交の時点ですでに排卵しているのか、これから排卵するのかによっても受精までの時間は変わります。
この記事では、精子が卵子のいる卵管付近まで進む時間、射精から受精までの流れ、精子と卵子の寿命、妊活で意識したいタイミングについて、医学的に誤解のないようにわかりやすく解説します。
- 排卵期の研究では、精子や標識粒子が数分〜15分ほどで子宮・卵管方向へ移動した報告があります。
- ただし、「射精後○分で必ず卵子にたどり着く」と決めることはできません。
- 精子が卵管に到達しても、すぐに受精するとは限りません。
- 精子が受精するには、受精能獲得という準備が必要です。
- 精子は女性の体内で3〜5日ほど生存できることがあります。
- 卵子が受精できる時間は排卵後12〜24時間程度とされています。
- 妊活では、排卵日当日だけでなく、排卵前からタイミングを取ることが大切です。
- 射精後に長時間横になったり、何分間も待ってから抜いたりする必要があるという医学的根拠はありません。


精子は射精後どれくらいで卵子の近くまで進む?
性行為の後、精子は膣内に射精され、子宮頸管、子宮、卵管へと進んでいきます。
精子自身が泳ぐ力だけで進むのではなく、排卵期の子宮頸管粘液や子宮の収縮、卵管の動きなども関係します。
排卵期に行われた研究では、子宮頸部付近に置かれた精子が15分以内に卵管で確認された報告があります。また、膣の奥に置かれた標識粒子が、数分ほどで子宮や卵管方向へ移動する様子も報告されています。
ただし、こうした研究の条件は通常の性行為と完全に同じではありません。そのため、「射精後○分で精子が必ず卵子にたどり着く」と決めることはできません。
また、卵管まで進む精子はごく一部であり、すべての精子が卵子の近くまで到達できるわけではありません。
最初に卵管へ到達した精子が、そのまま受精するとも限りません。受精には、精子の状態、排卵のタイミング、子宮頸管粘液、卵管の環境など、さまざまな条件が関係します。
そのため、「何分でたどり着くか」だけにこだわるよりも、排卵の時期に受精可能な精子が卵管付近に存在していることが大切です。
射精から受精までの時間は?すぐに受精するとは限らない
「射精してから何時間後に受精するの?」と気になる方もいると思いますが、射精から受精までの時間を一律に「○時間」と決めることはできません。
性交した時点ですでに排卵している場合と、性交から数日後に排卵する場合では、精子と卵子が出会うまでの時間が異なるためです。
精子は女性の体内で数日間生存できることがあります。そのため、排卵前に性行為をした場合には、精子が卵管付近で待機し、その後に排卵された卵子と出会うこともあります。
また、精子は女性の体内に入った直後から、すべてがすぐに卵子と受精できるわけではありません。
受精能獲得とは?
精子が卵子と受精するためには、「受精能獲得(capacitation)」と呼ばれる変化を経る必要があります。
これは、精子が女性の生殖器内を移動する過程で、卵子の周囲を通過し、卵子と融合できる状態へ変化していく過程です。
人の体内で受精能獲得に必要な時間を「必ず○時間」と正確に決めることは難しく、精子の状態や女性生殖路の環境などにも左右されます。
つまり妊活で大切なのは、性行為の直後にすぐ受精するかどうかではなく、排卵のタイミングに合わせて、受精できる状態の精子が卵管付近にいることです。
精子と卵子の寿命はどれくらい?
妊活のタイミングを考えるうえで、とても大切なのが、精子と卵子の寿命の違いです。
精子の寿命は3〜5日ほど
精子は、女性の体内で3〜5日ほど生存できることがあります。
特に排卵期には、子宮頸管粘液が精子の移動や生存を助ける環境になります。そのため、排卵日前に性行為をしても、精子が体内で待機し、排卵後の卵子と出会う可能性があります。
卵子が受精できる時間は排卵後12〜24時間程度
一方で、卵子が受精できる時間は比較的短く、排卵後12〜24時間程度とされています。
この違いがあるため、妊活では「排卵してから精子を送り込む」ことだけを考えるよりも、排卵する前から精子が待っている状態を作ることが大切です。
妊活でベストなタイミングはいつ?
妊娠しやすい期間は、一般的に排卵日の5日前から排卵日までの約6日間とされています。
そのため、妊活では排卵日当日だけを狙うのではなく、排卵の数日前からタイミングを取ることが大切です。
- 排卵日当日だけを狙いすぎない
- 排卵の2〜3日前からタイミングを取る
- 可能であれば排卵日前後に数回タイミングを取る
- 排卵検査薬や月経周期、頸管粘液の変化なども参考にする
- 完璧な1日を狙いすぎず、無理のない範囲で続ける
「排卵日ぴったりにできなかった」と落ち込む方もいますが、実際には排卵日前のタイミングも妊娠につながる大切な期間です。
精子は数日間生存できる可能性があるため、排卵の少し前にタイミングを取ることは、妊活において重要です。
性行為後は横になっていた方がいい?
「性行為後にすぐ立つと、精子が流れ出てしまうのでは?」「トイレに行くと妊娠しにくくなるのでは?」と心配される方も少なくありません。
しかし、性行為後に長時間仰向けになったり、足を上げたりすることで自然妊娠の可能性が高くなるという十分な科学的根拠はありません。
射精後に外へ出てくる液体があっても、それだけで「精子がすべて出てしまった」と考える必要はありません。
数分ほどゆっくりしてもかまいませんが、「すぐに動いたから妊娠しにくくなった」と考えすぎなくても大丈夫です。
妊活では射精後、何分待ってから抜く?
「射精後、何分間そのままにしてから抜いた方がいいですか?」という疑問もあります。
医学的には、「射精後○分待ってから抜くと妊娠しやすくなる」という決まった時間はありません。
研究で精子が比較的早く子宮・卵管方向へ移動することが確認されているからといって、「15分間抜かずに待つ必要がある」という意味ではありません。
射精後は、無理に同じ体勢を維持する必要はなく、お互いに無理のないタイミングで体勢を変えてかまいません。
また、射精後に精液の一部が外へ出てくることも珍しくありません。詳しくは、「性行為後に精液が出てくるのは大丈夫?妊娠率への影響と正しい考え方」でも解説しています。
妊活では、「何分待てばいいのか」「精液が少し出てしまったけれど大丈夫か」など、性行為後の行動が気になりやすいものです。しかし、妊娠の可能性は性交後の数分間の過ごし方だけで決まるものではありません。排卵期全体をみながら無理のない範囲でタイミングを取り、性交後の姿勢や待ち時間を必要以上にルール化しないことも大切です。
「精子が卵子にたどり着く時間」で不安になりすぎないために
妊活中は、タイミングや時間が気になりやすいものです。
しかし、妊娠は「精子が何分で到達したか」だけで決まるものではありません。
排卵のタイミング、精子の状態、卵子の状態、卵管や子宮内膜の環境など、複数の要素が関係します。
大切なのは、完璧な1日や性交後の数分間にこだわりすぎることではなく、排卵期に無理のない範囲でタイミングを取ることです。
排卵検査薬や月経周期の記録などを参考にしながら、排卵日前から余裕をもってタイミングを取ることが現実的です。
Q. 精子は射精後、何分で卵子にたどり着きますか?
「射精後○分で必ず卵子に到達する」と決めることはできません。排卵期の研究では、精子や標識粒子が数分〜15分ほどで子宮・卵管方向へ移動した報告がありますが、研究条件は通常の性行為と完全に同じではありません。また、卵管へ進むことと、実際に卵子と受精することは別です。
Q. 射精から受精までは何時間くらいですか?
一定ではありません。性交した時点ですでに排卵しているか、これから排卵するかによっても変わります。排卵前の性交では、精子が数日間生存し、後から排卵された卵子と受精する可能性もあるため、「射精から○時間後に受精する」と一律には決められません。
Q. 妊活では射精後、何分待ってから抜いた方がいいですか?
「○分待てば妊娠しやすい」という医学的な基準はありません。射精後に長時間同じ体勢を保つ必要はなく、お互いに無理のないタイミングで体勢を変えてかまいません。
Q. 精子は女性の体内で何日生きますか?
精子は女性の体内で3〜5日ほど生存できることがあります。特に排卵期の子宮頸管粘液は、精子の移動や生存を助ける環境になります。
Q. 卵子の寿命はどれくらいですか?
卵子が受精できる時間は排卵後12〜24時間程度とされています。そのため、排卵後だけを狙うよりも、排卵前から精子が待機している状態を作ることが大切です。
Q. 妊活では排卵日当日だけを狙えばいいですか?
排卵日当日だけでなく、排卵の数日前も重要です。妊娠しやすい期間は排卵日を含む約6日間とされているため、排卵日の2〜3日前から無理のない範囲でタイミングを取る方法が考えられます。
📝こちらの記事もおすすめです
- 性行為後に精液が出てくるのは大丈夫?妊娠率への影響と正しい考え方
➤ 「射精後すぐに抜いても大丈夫?」「精液が外に出てしまったけれど妊娠できる?」と気になる方におすすめです。性行為後に精液が出てくる理由や、横になる時間、トイレへ行ってもよいのかなどを詳しく解説しています。 - 排卵検査薬が陽性になったらいつタイミングを取る?精子と卵子の寿命から考える妊活の目安
➤ 排卵検査薬が陽性になったとき、「今日タイミングを取ればいい?」「翌日でも間に合う?」と迷う方におすすめです。精子と卵子の寿命を踏まえながら、タイミングを考える目安を解説しています。 - 排卵日当日の夜は遅い?排卵日5日後・6日後の妊娠確率とタイミング
➤ 「排卵してから何時間くらい受精できる?」「排卵日当日の夜では遅い?」と気になる方におすすめです。卵子が受精できる時間と、排卵日前後の妊娠しやすい期間について詳しく解説しています。
📚参考文献
本記事では、自然妊娠における妊娠可能期間、精子の移動、受精能獲得、精子・卵子の生存期間、性交後の過ごし方について、ASRM・ACOGおよび査読論文を参考にしています。
- ASRM Practice Committee. Optimizing natural fertility: a committee opinion.
- Wilcox AJ, Weinberg CR, Baird DD. Timing of Sexual Intercourse in Relation to Ovulation.
- ACOG. Trying to Get Pregnant? Here’s When to Have Sex.
- ACOG. Fertility Awareness-Based Methods of Family Planning.
- Wildt L, et al. Sperm transport in the human female genital tract and its modulation by oxytocin.
- Suarez SS. Sperm transport in the female reproductive tract.
- De Jonge C. Biological basis for human capacitation-revisited.
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
タイミングの不安を、ひとりで抱え込まないために
「排卵日がずれたかもしれない」「タイミングが合っていたのか不安」「精子や卵子の状態が気になる」など、妊活中は小さなことでも気になりやすいものです。
妊娠は、精子が卵子にたどり着く時間だけで決まるものではありません。排卵のタイミングや精子・卵子の状態、卵管や子宮の状態など、さまざまな要素が関係します。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお身体の状態や治療周期を確認しながら、お一人おひとりに合わせた鍼灸施術を行っています。
「タイミングの取り方について不安がある」「妊活中の体調を整えたい」と感じている方は、無理のない範囲で一度ご相談ください🍀
排卵日当日の夜は遅い?排卵日5日後・6日後の妊娠確率とタイミング
妊活中は、「排卵日当日の夜では遅い?」「排卵日を過ぎてからタイミングを取っても妊娠できる?」「排卵日から5日後、6日後ではもう可能性はない?」と、不安になることがあると思います。
結論からお伝えすると、排卵日当日の夜でも、必ず遅いとは限りません。排卵日の予測にはどうしても誤差があり、実際にはまだ排卵前だったり、排卵してからそれほど時間がたっていなかったりする可能性があるためです。
一方で、本当に排卵から5日、6日が経過している場合、その排卵で放出された卵子との受精は医学的には期待できません。卵子が受精できる時間は、排卵後およそ12〜24時間と短いためです。
ただし、アプリや基礎体温などで予測した「排卵日」が、実際の排卵日とずれていることはあります。「排卵日から5日後にタイミングを取って妊娠した」と感じるケースでは、実際には排卵日が予測より遅かった、またはそれ以前の性交によって受精していた可能性が考えられます。
この記事では、排卵日当日の夜や排卵日5日後・6日後の妊娠確率、卵子と精子が生存できる時間、妊娠しやすいタイミングについて、わかりやすく解説します。
- 排卵日当日の夜でも、必ず遅いとは限りません。
- 卵子が受精できる時間は、排卵後約12〜24時間とされています。
- 精子は女性の生殖器内で、約3〜5日生存する可能性があります。
- 本当に排卵から5日後、6日後であれば、その卵子との受精は期待できません。
- 妊娠しやすいのは、排卵後よりも排卵日の数日前から排卵日ごろです。
- 排卵日の予測には誤差があるため、排卵日当日だけに絞らず、排卵前からタイミングを取ることが大切です。


排卵日と妊娠確率の目安
排卵日当日の夜は遅い?
排卵日当日の夜でも、必ずしも遅いわけではなく、妊娠の可能性はあります。
特に、アプリに表示された排卵予定日や、排卵検査薬が陽性になった日を「排卵日」と考えている場合、実際にはまだ排卵していない可能性があります。
排卵検査薬は、排卵そのものを確認するものではなく、排卵に先立って起こるLH(黄体形成ホルモン)の上昇を調べるものです。一般的には、尿中のLH上昇が確認されてから1〜2日以内に排卵が起こるとされています。
そのため、「今日が排卵日かもしれない」と気づいたのが夜だったとしても、タイミングを取れる状況であれば、取っておく意味はあります。
ただし、排卵がすでに朝や昼に起こっていた場合は、時間がたつほど卵子の受精能力が低下します。次の周期からは、排卵日当日だけでなく、排卵日の2日前や前日にもタイミングを取っておくとよいでしょう。
排卵日1日後の妊娠確率
排卵からまだ12〜24時間以内であれば、受精する可能性は残っていると考えられます。
ただし、「排卵日の翌日」と「排卵から24時間後」は、必ずしも同じではありません。
例えば、実際の排卵が前日の深夜だった場合と、前日の早朝だった場合では、卵子が排卵されてからの経過時間が大きく異なります。そのため、カレンダー上の日付だけで妊娠確率を判断することはできません。
排卵日2日後の妊娠確率
本当に排卵から48時間ほど経過している場合、その排卵で放出された卵子との受精は難しいと考えられます。
ただし、アプリや基礎体温による排卵予測がずれており、実際には排卵当日や排卵前だった可能性は残ります。
排卵日5日後の妊娠確率
本当に排卵から5日が経過している場合、その排卵で放出された卵子との受精は医学的には期待できません。
卵子は排卵後約12〜24時間しか受精能力を保てないため、排卵から5日後まで卵子が受精を待っていることはないと考えられます。
ただし、排卵日をアプリや月経周期だけで予測している場合、実際の排卵が予測より遅れている可能性はあります。
そのため、「排卵予定日の5日後にタイミングを取ったから、妊娠確率は完全に0%」とは言い切れません。ただし、これは排卵後5日でも卵子が受精できるという意味ではなく、予測していた排卵日が実際とずれている可能性があるためです。
排卵日6日後の妊娠確率
排卵日5日後と同様に、本当に排卵から6日が経過していれば、その排卵で放出された卵子との受精は期待できません。
この時期は、性交によって新たに受精する時期ではなく、すでに受精していた場合に、受精卵が細胞分裂を繰り返しながら子宮へ移動している時期にあたります。
「排卵日6日後にタイミングを取って妊娠した」と感じる場合は、次のような可能性が考えられます。
- 実際の排卵日が予測より遅かった
- 排卵前に取ったタイミングによって受精していた
- 基礎体温が上昇した日を排卵日だと考えていた
- アプリの排卵予定日と実際の排卵日がずれていた
妊娠確率を「何%」と正確に示すことはできませんが、実際の排卵から5日後、6日後の性交によって、その排卵で放出された卵子が受精する可能性は極めて低いと考えてよいでしょう。
なぜ排卵後は妊娠確率が下がるの?
妊娠が成立するには、排卵された卵子と精子が卵管内で出会い、受精する必要があります。
しかし、卵子と精子では、女性の体内で生存できる時間が大きく異なります。
卵子が受精できる時間
卵子が受精できる時間は、一般的に排卵後約12〜24時間とされています。
ただし、「排卵後24時間以内であれば、いつでも同じ確率で受精できる」という意味ではありません。排卵から時間がたつにつれて、卵子の受精能力は低下すると考えられています。
大切なのは、卵子は排卵後、長い時間精子を待つことができないという点です。
精子が生存できる時間
精子は卵子よりも長く、女性の子宮頸管や子宮、卵管内で約3〜5日生存する可能性があります。
そのため、排卵が起こる前に性交していても、精子が体内で待機し、排卵された卵子と出会うことがあります。
この違いから、妊娠を目指す場合は、排卵後に急いでタイミングを取るよりも、排卵前から精子が待機している状態をつくることが重要と考えられています。
妊娠しやすいのは排卵日の何日前?
妊娠しやすい期間は、一般的に排卵日の5日前から排卵日ごろまでと考えられています。
健康な女性を対象とした研究では、妊娠につながった性交は、排卵日の5日前から排卵日までの6日間に集中していました。また、排卵日が近づくにつれて妊娠の可能性が高くなり、排卵後には急激に低下することが示されています。
ただし、日ごとの妊娠確率は、年齢、卵子や精子の状態、卵管の状態、排卵日の特定方法などによって異なります。研究で示された数字が、そのまますべての方に当てはまるわけではありません。
実際の妊活では、次の時期を意識するとよいでしょう。
- 排卵日の3日前
- 排卵日の2日前
- 排卵日の前日
- 排卵日当日
特に排卵日の2日前から前日は、排卵したときに精子が卵管内で待機しやすいタイミングです。
排卵日当日だけを狙わないほうがよい理由
「排卵日当日にタイミングを取れば十分」と思われることがありますが、実際には排卵日の数日前からタイミングを取っておくほうが現実的です。
その理由のひとつは、排卵の瞬間を自宅で正確に確認することが難しいためです。
アプリの排卵予定日
月経管理アプリの排卵予定日は、過去の月経周期などから計算された予測です。
月経周期が比較的規則的でも、排卵日は毎周期まったく同じになるとは限りません。体調や睡眠、ストレス、環境の変化などによって、排卵のタイミングが前後することもあります。
そのため、アプリに表示された日付だけを見て「今日はもう排卵後」と判断することはできません。
排卵検査薬
排卵検査薬は、尿中のLH上昇を調べることで、排卵が近づいていることを予測します。
ただし、陽性になった瞬間に排卵するわけではありません。排卵は、LH上昇が確認されてから1〜2日以内に起こることが多いとされています。
また、LHが上昇しても必ず排卵が起こるとは限らないケースもあるため、排卵検査薬だけで排卵の瞬間を完全に特定することはできません。
基礎体温
基礎体温は、排卵後に分泌されるプロゲステロンの影響で上昇します。
そのため、基礎体温が上がったことから排卵した可能性を振り返って確認できますが、排卵前に正確な日を予測する方法ではありません。
また、「基礎体温が上がった日が排卵日」とも限りません。体温が上昇してからタイミングを取るだけでは、すでに排卵から時間がたっている可能性があります。
妊娠確率を高めるタイミングの取り方
妊娠を目指す場合は、排卵日を1日だけ当てようとするよりも、妊娠しやすい期間を広めに考えることが大切です。
米国生殖医学会では、妊娠しやすい期間に1〜2日おきで性交することで、高い妊娠率が期待できるとしています。ただし、毎日タイミングを取らなければ妊娠できないという意味ではありません。
例えば、排卵日が近いと予測される時期に、次のような形でタイミングを取ります。
- 排卵検査薬が陽性になる前
- 排卵検査薬が陽性になった日
- 排卵検査薬が陽性になった翌日
- 排卵予定日の2〜3日前から1〜2日おき
毎日タイミングを取ることが精神的、身体的な負担になる場合は、2〜3日おきでも構いません。
大切なのは、お二人にとって続けやすい方法で、排卵前の期間を逃しにくくすることです。
当院でも、「排卵日当日の夜では遅いでしょうか」「タイミングを取る日が合っていたか不安です」といったご相談をよくいただきます。排卵日の予測にはどうしても幅があるため、1日だけを正確に当てようとするよりも、排卵前から無理のない範囲でタイミングを取ることをおすすめしています。
妊活中は、排卵日を意識するあまり、睡眠不足やストレスにつながってしまうこともあります。身体を冷やしすぎないこと、十分な睡眠を取ること、軽く身体を動かすことなど、続けやすいセルフケアも大切です。すべてを完璧にしようとせず、ご夫婦にとって負担の少ない方法を探していきましょう。
排卵日当日の夜しかタイミングを取れなかった方へ
「もっと早くタイミングを取ればよかった」「夜では遅かったかもしれない」と、自分を責める必要はありません。
排卵日の予測には誤差があり、排卵日当日の夜でも、実際にはまだ排卵前だったり、排卵直後だったりする可能性があります。今回タイミングを取れるのであれば、取っておいてよいでしょう。
そのうえで、次の周期からは排卵日当日だけに絞らず、排卵日の2〜3日前からタイミングを持つようにすると、排卵日のずれにも対応しやすくなります。
妊娠の成立には、タイミング以外にも、年齢、卵子や精子の状態、卵管、子宮内膜など、さまざまな要素が関係します。タイミングが合っていても、1周期で必ず妊娠するわけではありません。
一度うまくタイミングが取れなかったからといって、それだけで妊娠の可能性がなくなるわけではありません。できる範囲で次の周期につなげていきましょう。
妊活を始めたら婦人科へ相談する目安
タイミングを取っていても妊娠につながらない場合や、排卵がうまく起きているか分からない場合は、婦人科や不妊治療クリニックへの相談も検討しましょう。
一般的には、避妊をせずに定期的な性交を続けても妊娠しない期間が、35歳未満では1年、35歳以上では6か月程度になった場合が、相談するひとつの目安とされています。
ただし、月経不順や無月経、強い月経痛、不正出血、過去の婦人科疾患、男性側の精液所見に関する不安などがある場合は、この期間を待たずに相談しても構いません。
宇都宮鍼灸良導絡院では、排卵日のタイミングだけでなく、月経周期、冷え、首肩こり、睡眠、ストレスなどもあわせてお話を伺っています。良導絡測定による自律神経のバランスや、東洋医学的な体質の見方も参考にしながら、鍼灸を妊活中の体調管理のひとつとして取り入れています。
ただし、鍼灸だけで排卵の有無や卵管、精子の状態を確認することはできません。月経周期が大きく乱れている、排卵検査薬が長期間陽性になる、タイミングを続けても妊娠につながらないといった場合は、婦人科や不妊治療クリニックで検査を受けることも大切です。当院では、医療機関での検査や治療と併用しながら身体を整えていく考え方をお伝えしています。
まとめ
排卵日当日の夜でも、必ずしも遅いとは限りません。アプリや排卵検査薬による排卵日の予測には誤差があり、実際にはまだ排卵前だったり、排卵してからそれほど時間がたっていなかったりする可能性があるためです。
一方で、卵子が受精できる時間は排卵後約12〜24時間と短いため、本当に排卵から5日後、6日後であれば、その排卵で放出された卵子との受精は期待できません。
妊活で意識したいポイントは、次の3つです。
- 卵子は排卵後、長く受精能力を保てない
- 精子は女性の体内で約3〜5日生存できる
- 排卵前から精子が待機している状態をつくることが大切
妊娠確率を高めたい場合は、排卵日当日だけを狙うのではなく、排卵日の2〜3日前から1〜2日おきにタイミングを取る方法が現実的です。
排卵日を過ぎたと思っても、予測がずれている可能性はあります。1回のタイミングだけで判断したり、自分を責めたりせず、無理のない範囲で妊活を続けていきましょう。
排卵日当日の夜では遅いですか?
必ずしも遅いとは限りません。排卵予定日や排卵検査薬の陽性日と、実際の排卵の瞬間にはずれがあるためです。
特に排卵検査薬が当日に陽性になった場合は、その後に排卵する可能性があります。タイミングを取れる状況であれば、その日の夜に取っておいてよいでしょう。
排卵日5日後の妊娠確率は何%ですか?
正確な数字を示すことはできませんが、本当に排卵から5日が経過している場合、その排卵で放出された卵子との受精は医学的には期待できません。
ただし、アプリなどで予測した排卵日が実際より早かった場合は、まだ排卵前または排卵直後である可能性があります。
排卵日6日後でも妊娠することはありますか?
実際の排卵から6日後に行った性交によって、その排卵で放出された卵子が受精することは、通常考えられません。
排卵日6日後の性交で妊娠したように見える場合は、実際の排卵日が予測より遅かったか、それ以前の性交によって受精していた可能性があります。
排卵日当日と前日では、どちらが妊娠しやすいですか?
一般的には、排卵日の前日から2日前が特に妊娠しやすい時期と考えられています。
排卵前にタイミングを取ることで、排卵したときに精子が卵管内で待機している状態をつくれるためです。排卵日当日にも可能性はありますが、当日だけに限定しないほうがよいでしょう。
排卵検査薬が陽性になったら、いつタイミングを取ればよいですか?
陽性になった日とその翌日を中心にタイミングを取る方法があります。
ただし、陽性になる前日や数日前にもタイミングを取っておくと、排卵日のずれに対応しやすくなります。負担にならない範囲で、1〜2日おきを目安に考えてみましょう。
基礎体温が上がってからでは遅いですか?
基礎体温の上昇は、基本的に排卵が起こったあとに確認されます。そのため、体温が上がってからのタイミングでは遅くなる可能性があります。
基礎体温だけで排卵日を予測するのではなく、月経周期やおりものの変化、排卵検査薬なども組み合わせ、体温上昇前からタイミングを取ることが大切です。
📝こちらの記事もおすすめです
- 排卵検査薬が陽性になったらいつタイミングを取る?精子と卵子の寿命から解説
排卵日当日の夜では遅いのか気になっている方におすすめです。排卵検査薬の陽性が示す意味や、陽性になった当日・翌日のタイミングについて詳しく確認できます。 - 排卵日がわからないときのタイミング法|基礎体温・おりもの・排卵検査薬の見方
アプリの排卵予定日が合っているか不安な方に役立つ記事です。基礎体温やおりもの、排卵検査薬を組み合わせて、妊娠しやすい時期を広めに捉える方法を解説しています。 - 妊活中のタイミングは毎日必要?精子の質と夫婦の負担から考える性交頻度
排卵期に何回タイミングを取ればよいのか迷っている方におすすめです。毎日取る必要があるのか、1〜2日おきでもよいのかを知り、夫婦の負担を抑えながら続けるための考え方を確認できます。
📚参考文献
- American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG):Fertility Awareness-Based Methods of Family Planning
卵子が受精できる時間、精子の生存期間、妊娠しやすい期間について解説されています。 - American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG):Trying to Get Pregnant? Here’s When to Have Sex
排卵前後の妊娠しやすい時期や、卵子と精子の生存期間について解説されています。 - American Society for Reproductive Medicine(ASRM):Optimizing natural fertility: a committee opinion
妊娠しやすい期間、性交頻度、排卵予測などについてまとめられた委員会見解です。 - American Society for Reproductive Medicine(ASRM):Fertility evaluation of infertile women: a committee opinion
排卵検査薬とLH上昇、基礎体温、排卵時期の評価について解説されています。 - Wilcox AJ, Weinberg CR, Baird DD. Timing of Sexual Intercourse in Relation to Ovulation. New England Journal of Medicine. 1995.
性交日と排卵日の関係を調べ、妊娠につながる可能性がある期間を検討した研究です。 - Dunson DB, Baird DD, Wilcox AJ, Weinberg CR. Day-specific probabilities of clinical pregnancy based on two studies with imperfect measures of ovulation.
排卵日前後における日別の妊娠確率を解析した研究です。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
排卵日のタイミングに迷ったときは
排卵日を意識していると、「今日で合っているのかな」「もう遅かったのでは」と、不安になることもあると思います。
排卵のタイミングには周期ごとの違いがあり、アプリや基礎体温だけでは判断しにくいこともあります。大切なのは、ひとつのタイミングだけで自分を責めず、月経周期や体調の変化を見ながら、無理のない形で妊活を続けることです。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期、冷え、睡眠、ストレス、自律神経なども含めてお話を伺い、お一人おひとりの状態に合わせた妊活のサポートを行っています。
排卵日の考え方や妊活中の体調について、ひとりで抱え込まず、気になることがありましたらお気軽にご相談ください🍀
妊娠しにくいかもと思ったら|妊活で最初に確認したい体のサインと生活習慣
「妊娠しにくい人の特徴が知りたい」
「妊娠しやすい人とは、何が違うのだろう」
妊活を始めると、このような不安を感じる方は少なくありません。
ただし、最初にお伝えしたいのは、妊娠しやすさは見た目や性格、体質だけで決まるものではないということです。年齢、排卵の状態、月経周期、体重、婦人科疾患、卵管の状態、生活習慣、そして男性側の精子の状態など、いくつもの要素が重なって妊娠のしやすさに関わります。
そのためこの記事では、「妊娠しにくい人」を決めつけるのではなく、妊活中に確認しておきたい体のサインや生活習慣、受診の目安について、できるだけ不安をあおらない形で整理していきます。
- 妊娠しにくい人の特徴は、見た目や性格では判断できません。年齢、排卵、月経周期、婦人科疾患、体重、性交のタイミング、男性側の精子の状態などを総合的に見ていくことが大切です。
- 月経不順、強い月経痛、排卵が不安定、子宮内膜症やPCOS、クラミジアなどの感染症の既往がある場合は、妊活が長引く一因になることがあります。
- 妊娠しやすい人は、特別な体質というよりも、排卵・卵管・子宮環境・精子・タイミングが比較的かみ合いやすい状態にあると考えるとわかりやすいです。
- 妊活は女性だけが頑張るものではありません。妊娠しにくさには男性側の要因が関わることもあるため、夫婦で一緒に確認していくことが大切です。
- 不安があるときは、思い込みで判断せず、生活習慣を整えながら、必要に応じて早めに医療機関へ相談しましょう。


「妊娠しにくい人の特徴」は、決めつけではなく確認ポイントとして考える
インターネットでは、「妊娠しにくい女性の特徴」「妊娠しやすい人の共通点」といった言葉をよく見かけます。
しかし、妊娠しやすい・しにくいは、外見や性格だけで判断できるものではありません。
月経が毎月来ていても、排卵が不安定なことはあります。反対に、月経不順があっても、検査や治療、生活の見直しによって妊娠につながることもあります。
大切なのは、「私は妊娠しにくい体質なのかも」と自分を責めることではありません。
今の状態を一つずつ確認し、必要な対策を早めにとることが、妊活を前に進める第一歩になります。
妊娠しやすい人にみられる傾向
1. 排卵が比較的安定している
妊娠には、卵巣から卵子が排卵されることが必要です。
月経周期が大きく乱れておらず、排卵がある程度安定している場合は、妊娠のチャンスをつかみやすい傾向があります。
ただし、月経が来ているから必ず排卵しているとは限りません。周期が長すぎる、短すぎる、毎回大きくずれる場合は、一度確認しておくと安心です。
2. 卵管や子宮に大きな問題がない
排卵された卵子と精子が出会い、受精卵が子宮へ移動するためには、卵管の状態も関係します。
クラミジアなどの感染症や骨盤内炎症、手術歴などがある場合、卵管に影響が出ることがあります。
また、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮内膜ポリープなどがある場合は、妊活の進め方に影響することがあります。
3. 体重が極端に偏っていない
やせすぎや肥満は、排卵やホルモンバランスに影響することがあります。
妊活中は、急激なダイエットや極端な食事制限をするよりも、体に必要な栄養をとりながら、無理のない範囲で体重や体調を整えることが大切です。
4. 喫煙がなく、飲酒が控えめである
喫煙は、妊娠しやすさや妊娠後の経過に影響する可能性があります。妊活中は、ご本人だけでなく、パートナーの喫煙や受動喫煙にも注意したいところです。
飲酒についても、妊娠がわかった後は避ける必要があります。妊活中から量や頻度を見直しておくと安心です。
5. パートナー側の精子の状態にも大きな問題がない
妊娠は女性だけで成立するものではありません。
精子の数、運動率、形態、精液量などが妊娠に関わることがあります。女性側の検査で大きな異常が見つからない場合でも、男性側の要因が関係していることがあります。
妊活が長引いているときは、女性だけが検査を受けるのではなく、パートナーも一緒に確認することが大切です。
妊娠しにくい人の特徴として確認したい7つのサイン
1. 35歳以降で妊活を始めた
年齢は、妊娠しやすさに関わる大きな要素です。
一般的に、女性の妊娠する力は30代から少しずつ変化し、30代半ば以降は妊娠までに時間がかかりやすくなる傾向があります。
もちろん、35歳以上でも妊娠される方はたくさんおられます。ただし、妊活期間を長く様子見しすぎると、検査や治療のタイミングが遅れることがあります。
35歳以上で妊活をしている場合は、「もう少し待てば大丈夫」と一人で抱え込まず、早めに相談することも選択肢に入れておきましょう。
2. 月経周期が大きく乱れている
月経周期が毎回大きくずれる、数か月来ないことがある、周期が極端に長い・短いといった場合は、排卵が不安定になっている可能性があります。
排卵が起きていない、または排卵の時期が読みにくい場合、タイミングを合わせにくくなり、妊娠まで時間がかかることがあります。
「生理が来ているから大丈夫」と自己判断せず、気になる乱れが続く場合は婦人科で相談しましょう。
3. 月経痛が強い、性交痛がある
強い月経痛、年々つらくなる月経痛、性交痛、排便痛などがある場合、子宮内膜症などの婦人科疾患が隠れていることがあります。
痛みは「体質だから仕方ない」と我慢されやすい症状ですが、妊活中は早めに確認しておきたいサインの一つです。
4. PCOSや甲状腺疾患を指摘されたことがある
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、排卵が不安定になりやすい状態です。月経不順や排卵障害につながることがあり、妊活が長引く原因になることがあります。
また、甲状腺ホルモンの異常も月経や排卵、妊娠の維持に関係することがあります。
過去に指摘されたことがある方は、妊活中にあらためて状態を確認しておくと安心です。
5. クラミジアなどの感染症や骨盤内炎症の既往がある
クラミジアなどの性感染症は、症状がはっきり出ないまま進行することがあります。
感染が卵管に影響すると、卵子と精子が出会いにくくなったり、受精卵が子宮へ移動しにくくなったりすることがあります。
過去に感染症を指摘されたことがある方、骨盤内炎症を起こしたことがある方は、必要に応じて卵管の検査も含めて相談しましょう。
6. 性交の頻度やタイミングが少ない
妊活では、排卵日だけを狙えばよいと思われがちですが、実際には排卵日前から排卵日ごろまでの期間が大切です。
排卵日は体調やストレス、睡眠不足などでもずれることがあります。そのため、排卵日当日だけにこだわりすぎると、かえってタイミングを逃すことがあります。
無理のない範囲で、排卵日前から数回タイミングを取れるように考えるとよいでしょう。
7. 男性側の検査をまだ受けていない
妊活が長引くと、女性側ばかりが検査や治療を受けることがあります。
しかし、精子の状態は妊娠に大きく関係します。男性側の要因がある場合、女性だけが生活習慣を見直しても、なかなか結果につながらないことがあります。
妊活が半年から1年以上続いている場合は、精液検査も早めに検討しましょう。
妊活は何から始める?最初に見直したい順番
1. 月経周期を記録する
まずは、月経周期、月経量、月経痛、排卵検査薬の反応、基礎体温などを記録してみましょう。
記録することで、排卵が安定しているか、周期が大きく乱れていないかを確認しやすくなります。
2. タイミングを「排卵日だけ」にしない
排卵日だけを狙うより、排卵日前から余裕を持ってタイミングを取ることが大切です。
ただし、毎回完璧に合わせようとすると、妊活そのものが大きなストレスになることがあります。
「排卵日を当てる」よりも、「妊娠しやすい期間を広めにカバーする」と考えると、気持ちの負担が少なくなります。
3. 睡眠・食事・体重・喫煙を整える
妊活中の生活習慣は、特別なことを増やすよりも、土台を整えることが大切です。
睡眠不足が続いていないか、食事を抜いていないか、極端な糖質制限をしていないか、体重が急に増減していないか、喫煙や受動喫煙がないかを見直してみましょう。
生活習慣だけで妊娠が決まるわけではありませんが、体調やホルモンバランスを整える土台になります。
4. 婦人科疾患や感染症の有無を確認する
月経痛が強い、月経不順がある、過去に感染症を指摘されたことがある、子宮内膜症や筋腫が気になる場合は、早めに婦人科で相談しましょう。
妊活では、早く原因に気づけるほど、選べる対策が増えることがあります。
5. パートナーと一緒に検査を考える
妊娠しにくさは、女性だけの問題ではありません。
精液検査は、妊活の早い段階で確認しておきたい検査の一つです。男性側の状態がわかることで、タイミング法を続けるのか、人工授精や体外受精を検討するのか、方針を立てやすくなります。
受診の目安
一般的には、35歳未満であれば1年ほど、35歳以上であれば6か月ほど妊活をしても妊娠しない場合は、検査や相談を考える目安とされています。
ただし、次のような場合は、期間を待たずに早めに相談しても大丈夫です。
- 月経不順がある
- 月経痛が強い
- 子宮内膜症やPCOSを指摘されたことがある
- クラミジアなどの感染症の既往がある
- 40歳以上で妊娠を希望している
- パートナーの精液所見が気になる
- 妊活への不安が強い
「まだ早いかも」と我慢する必要はありません。相談することで、今の状態が整理でき、不安が軽くなることもあります。
まとめ
「妊娠しにくい人の特徴」という言葉を見ると、自分に当てはまるものを探して不安になる方も多いと思います。
しかし、妊娠しやすさは一つの特徴だけで決まるものではありません。年齢、排卵、卵管、子宮、体重、生活習慣、タイミング、男性側の精子の状態など、複数の要素が関係します。
大切なのは、「自分は妊娠しにくい」と決めつけることではなく、確認できることから一つずつ見直していくことです。
妊活が長引いているとき、不安が強いとき、月経や体調に気になるサインがあるときは、早めに専門家へ相談しましょう。
体と心の状態を整えながら、今できることを一緒に見つけていくことが、妊活の第一歩になります。
Q1. 妊娠しにくい人の特徴は見た目でわかりますか?
いいえ、見た目だけで妊娠しやすい・しにくいを判断することはできません。妊娠には、年齢、排卵、月経周期、婦人科疾患、卵管、体重、生活習慣、男性側の精子の状態などが関係します。
Q2. 生理が毎月来ていれば妊娠しやすいですか?
月経が毎月あることは一つの目安ですが、それだけで排卵が安定しているとは言い切れません。周期が大きく乱れる、月経量が急に変わった、基礎体温が二相にならないなどがある場合は、確認しておくと安心です。
Q3. 35歳を過ぎると妊娠は難しくなりますか?
35歳を過ぎると妊娠までに時間がかかりやすくなる傾向がありますが、妊娠できないという意味ではありません。ただし、年齢により選べる時間が限られてくるため、早めに検査や相談を考えることが大切です。
Q4. ストレスがあると妊娠できなくなりますか?
ストレスがあると必ず妊娠できないわけではありません。ただし、強いストレスが続くと、睡眠、食事、性生活、通院の継続などに影響することがあります。自分を責めるよりも、休める時間や相談できる環境を整えることが大切です。
Q5. 妊活がうまくいかないとき、女性だけが検査を受ければよいですか?
いいえ。妊娠には男性側の精子の状態も関係します。妊活が長引いている場合は、女性だけでなくパートナーも一緒に確認していくことが大切です。
📝こちらの記事もおすすめです
- セルフ妊活ランキング|自宅でできる本当に大切な5つの習慣
➤「妊活を何から始めればいいかわからない」と感じている方におすすめです。今回の記事で妊娠しにくさに関わる要素を確認したあと、睡眠・食事・ストレス・運動など、日常生活で整えたいポイントを具体的に知ることができます。 - 妊活中のダイエットはどうする?妊娠しやすい体づくりと安全な減量の考え方
➤やせすぎや肥満、体重の増減が気になる方におすすめです。妊娠しにくさに関わる体重や生活習慣について、無理なダイエットではなく、妊活中に安心して取り組みやすい体づくりの考え方を確認できます。 - 不妊症の3大原因「排卵障害」☆不妊≪不妊鍼灸・不育鍼灸≫
➤月経不順や排卵の有無が気になる方におすすめです。今回の記事で「排卵が安定しているか」が大切だとわかった方が、排卵障害とは何か、どのような検査や確認が必要になるのかを理解しやすくなります。
📚参考文献
- WHO. Infertility
不妊の定義や、不妊には女性側・男性側・原因不明など複数の要因が関わることについて参考にしました。 - ASRM. Optimizing natural fertility: a committee opinion
妊娠しやすい時期、性交のタイミング、喫煙や飲酒など生活習慣と妊娠しやすさの関係について参考にしました。 - ACOG. Evaluating Infertility
不妊の評価や、検査・受診を考える目安について参考にしました。 - CDC. Infertility FAQs
不妊に関する基本的な考え方や、妊娠しにくさに関わる要因について参考にしました。 - CDC. About Pelvic Inflammatory Disease
クラミジアなどの性感染症や骨盤内炎症が、卵管や妊娠しやすさに影響する可能性について参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活で「何から見直せばいいか」迷っている方へ
妊娠しにくい原因は、年齢や排卵、月経周期、生活習慣、ストレス、男性側の要因など、いくつもの要素が重なっていることがあります。ひとりで「自分の体質が悪いのかも」と悩みすぎず、まずは今の体の状態を一緒に整理していくことが大切です。
宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊鍼灸や自律神経の測定、東洋医学的な体質の確認を通して、妊活中の体づくりをサポートしています。病院での検査や治療と並行しながら、睡眠・冷え・血流・月経周期・体調の乱れなどが気になる方は、お気軽にご相談ください🍀
35歳(原因不明の不妊)体外受精3回陰性後、ステップダウンした人工授精で妊娠
大阪市中央区からお越しのMさん(35歳)が人工授精で妊娠されました。
患者様の情報
- 年齢:30代(ご主人は37歳)
- 鍼灸経験:なし
- 体調/体質:冷え性、ストレス過多、発汗が多い
- 睡眠:平均7時間(夢をよく見る)
- 生理:不規則(24~35日周期)、経血は暗赤色・レバー状(不妊治療開始後減少、周期は延長)
- 食生活:3食、外食多め。塩味、甘味、刺激物を好む。飲酒・喫煙なし。
- 運動:ウォーキング1〜1.5時間(週2回)
- 服用薬/サプリ:温経湯、亜鉛、ビタミンD、ラクトフェリン
- セルフ妊活:腹巻・レッグウォーマー着用、冷たいものを飲まない、根菜中心の食事
当院にお越しになるまでの経緯
M様は、妊娠を望まれてから1年が経過していました。この間に婦人科クリニックおよび不妊治療専門クリニックで、タイミング療法から人工授精、体外受精・移植まで(保険適用)ステップアップされてきました。
当院へお越しいただいたのは、3回目の体外受精・移植が陰性に終わり、クリニックでの治療を一旦お休みされているタイミングでした。クリニックの検査では特に原因が見つからない「原因不明の不妊」と診断されていました。
「これからの人工授精、そして採卵・移植に向けて、何かできることはないか」というお気持ちから、2024年9月に当院にご来院されました。
鍼灸での治療方針と経過
治療開始:人工授精周期(2024年9月、体外受精からステップダウン)
鍼灸の治療方針は、まず人工授精の成功に向けて、卵巣の血流を促進し、質の良い卵子が育つよう施術を行いました。
加えて、初診の問診で訴えられていた冷え性、ストレス過多、発汗の多さといった自律神経に関わる症状にも重点を置いてアプローチしました。
鍼灸は「妊娠しやすいシステム」を整えます
当院の不妊鍼灸は、子宮や卵巣といった生殖機能の向上を目的とするだけでなく、「心と体が健康な状態」こそが妊娠しやすいシステムをはたらかせると考え、体に現れる様々な不定愁訴(体の不調)にも丁寧に対応します。
妊活と仕事の両立などで心身の不調を抱えていると、この「妊娠しやすいシステム」がうまく機能しないことがあります。そのため、首肩こり、頭痛、腰痛、便秘などの体の不調にも積極的にアプローチし、リラックスできる状態を目指します。
ステップダウンでの妊娠
2回目の施術時には「体の調子がいい」とご感想をいただきました。その後も、卵巣の血流促進を軸に、その日の体調を丁寧に伺いながら施術を継続。鍼灸開始から7回目の通院時、妊娠が判明!妊娠5週5日で着床も確認できました。
体外受精からステップダウンした人工授精でのご懐妊、しかも予想以上に早い結果に、ご本人も大変驚かれていました。
その後は、マタニティ鍼灸に切り替え、妊娠維持のための施術や、つわりなどの妊娠中の症状に対応しました。無事に胎嚢・心拍の確認もでき、クリニックを卒業。出産に向けた鍼灸を続けられ、安定期を経て妊娠26週の2025年3月に当院での鍼灸もご卒業されました。
1年間の不妊治療専門クリニックでの治療でなかなか結果が出ない中、鍼灸で体調や自律神経を整え、リラックスできたことが今回の妊娠につながったのかもしれません。
Mさん、この度は本当におめでとうございます。無事ご出産されることを心より願っております。また何かございましたらいつでもサポートさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
Mさん妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
不妊
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
人工授精
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
温活・ウォーキング・半身浴・サプリメント・筋トレ
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
こちらに通う前にタイミング5回、人工授精2回、体外受精3回をして、結果が出なかったのですが、通い出してすぐに行った人工授精で授かることが出来て、すぐに結果が出たことにとても驚きました。不妊治療で通っていた病院では、質問したことは教えてれますが、先生と話す時間が短いことで、質問しそびれたり、ただ不安に思っていること、食事などこれで合っているのかな?と思うことなどは聞きづらかったりしました。ですが、こちらでは約1時間の施術の中で専門的な知識を持たれている先生と会話ができるので、不安な点を解決することができました。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイスに自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
約半年前から特に温活に力を入れていました。体が温まる入浴剤を使う、生姜など根菜をとる、夏でもレッグウォーマーで足を冷やさないようにする、スクワットをして筋肉をつけるなど。こちらに通ってから効果が感じられるまでは数ヶ月かかると思っていたのですが、1ヶ月ほどで効果を感じられたのは、独自で温活もしていたからなのかな?と思いました。不妊治療をしていて不安な気持ちになることも多いと思いますがパートナーや家族や友人を頼って心のケもしてください!皆様の今までの努力が報われますよう、願ってます。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
🤰こちらの妊活ブログもおすすめです
不妊治療で性格が悪くなる?妊娠すると性格は変わる?心の変化と対処法
「不妊治療を始めてから、前よりイライラするようになった」
「人の妊娠報告を素直に喜べない自分が嫌になる」
「妊娠してから、夫や家族に性格が変わったと言われた」
妊活や不妊治療、妊娠をきっかけに、以前とは違う自分になったように感じる方は少なくありません。
なかには「不妊治療で性格が悪くなったのでは」「こんな性格だから妊娠できないのでは」と、自分を責めてしまう方もいます。
しかし、まずお伝えしたいのは、イライラしたり、人の妊娠報告がつらくなったりすることだけで、性格が悪くなったとはいえないということです。
不妊治療では、身体的な負担に加えて、結果を待つ緊張、時間や費用の負担、周囲との比較などが重なります。妊娠後も、ホルモンや体調の変化、出産への不安、睡眠不足などによって、感情が揺れやすくなることがあります。
この記事では、不妊治療や妊娠によって性格が変わったように感じる理由、妊娠への影響、心を守るための対処法について、医学的な視点を交えながら解説します。
- 不妊治療や妊娠によって、性格そのものが急に別人のように変わるとは限りません。
- ストレス、疲労、睡眠不足、体調やホルモンの変化によって、感情や言動の現れ方が変わることがあります。
- 「性格が悪いから妊娠できない」「イライラしたから着床しない」と考える必要はありません。
- ストレス対策は妊娠のためだけではなく、自分の心身や夫婦関係を守るためにも大切です。
- 日常生活に支障が出るほどつらい場合は、早めに産婦人科や不妊治療施設、心理職などへ相談しましょう。


不妊治療をすると性格が悪くなるの?
結論からいうと、不妊治療によって本来の性格そのものが急に悪くなるというよりも、強いストレスによって感情や行動の出方が変わることがあります。
例えば、普段は穏やかな方でも、治療中には次のような変化を感じることがあります。
- 些細なことでイライラする
- パートナーにきつく言ってしまう
- 友人や同僚の妊娠報告を聞くのがつらい
- SNSを見るたびに落ち込む
- 治療結果が気になり、検索が止められない
- 「自分だけ取り残されている」と感じる
- 採卵数や胚の評価で、自分の価値まで否定されたように感じる
こうした反応は、「性格が悪くなった証拠」ではなく、心の余裕が少なくなっているサインかもしれません。
世界保健機関(WHO)も、不妊は身体的な問題だけでなく、精神的ストレス、不安、抑うつ、孤立感、自己評価の低下などにつながることがあるとしています。
「不妊治療で性格が悪くなった」と感じる4つの理由
1.努力しても結果を完全にはコントロールできない
不妊治療では、通院、服薬、注射、食事、睡眠、運動など、自分で取り組めることが数多くあります。
しかし、どれだけ努力しても、卵胞の育ち方、採卵数、受精や胚発育、着床の結果を完全にコントロールすることはできません。
「こんなに頑張っているのに、なぜ結果が出ないのだろう」という状態が続けば、普段なら受け流せる言葉に傷ついたり、身近な人に感情をぶつけてしまったりすることがあります。
これは努力不足でも、心が弱いからでもありません。先が見えにくい状況が続くことによる、自然な心の反応です。
2.周囲の妊娠や出産がつらく感じられる
妊活中は、友人や同僚の妊娠報告、SNSの出産報告、街で見かける親子連れなどに、心が強く揺さぶられることがあります。
本当は相手を祝福したい気持ちがあっても、「どうして私はまだ妊娠できないのだろう」「こんなふうに思う私は冷たい人間なのでは」と感じてしまうことがあります。
しかし、相手の幸せを否定したいのではなく、自分の願いがまだかなっていない悲しさや焦りが刺激されていると考えられます。
「喜びたい気持ち」と「つらくて距離を置きたい気持ち」は、同時に存在してもおかしくありません。
3.パートナーとの負担の差が見えやすくなる
不妊治療では、女性側に通院、採血、内診、注射、採卵などの負担が集中しやすい傾向があります。
そのため、「私ばかり頑張っている」「どうしてもっと調べてくれないの?」「他人事のように見える」という気持ちが積み重なり、夫婦間の衝突につながることがあります。
妊活や不妊治療をきっかけに夫婦のすれ違いが増える状態は、一般に「妊活クライシス」と呼ばれることがあります。ただし、これは正式な医学的診断名ではありません。
どちらか一方の性格が悪いのではなく、治療の負担や情報、気持ちを十分に共有できていないことが背景にある場合も少なくありません。
4.ホルモン治療、疲労、睡眠不足などが重なる
不妊治療では、排卵誘発剤やGnRH製剤、黄体ホルモン製剤などを使用することがあります。
薬を使用すれば必ず気分が変化するわけではなく、影響には個人差があります。一方で、治療中のホルモン濃度の変化と気分症状との関連や、治療方法によって心理的負担が異なる可能性を示した研究もあります。
さらに、注射や通院による疲れ、採卵・移植への緊張、結果待ち、仕事との調整、睡眠不足なども重なります。
「薬のせい」「性格のせい」と一つに決めつけず、つらさが強い場合は自己判断で薬を中止せず、処方した医師へ相談することが大切です。
当院でも、「不妊治療を始めてからイライラしやすくなった」「妊娠報告を聞くのがつらい」「考えすぎて眠れない」といったご相談をいただくことがあります。そのようなときは、性格の問題と決めつけず、治療周期による体調の変化や睡眠不足、首や肩の緊張、手足の冷え、ストレスが重なっていないかを一緒に整理するようにしています。
宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や治療スケジュールを確認しながら、良導絡測定による自律神経の傾向や、東洋医学的な体質の見方も参考にして、心身の状態を捉えています。鍼灸だけで気持ちのつらさを解決しようとするのではなく、眠れない状態や強い落ち込みが続く場合には、不妊治療クリニックや婦人科、必要に応じて心理職などへの相談も大切だとお伝えしています。
妊娠すると性格は変わる?
妊娠すると性格そのものが別人のように変わるとは限りませんが、気分や感情の動き方が変わることはあります。
妊娠中は、ホルモンの変化だけでなく、次のような負担が重なるためです。
- つわりや食欲の変化
- 強い眠気や疲労感
- 腰痛、頻尿、息苦しさなどの身体的不調
- 胎児の成長や流産、出産への不安
- 仕事や家計、産後の生活への心配
- 思うように動けないことへのストレス
- 夜間の中途覚醒や睡眠不足
そのため、以前より涙もろくなったり、怒りっぽくなったり、不安を感じやすくなったりすることがあります。
特に、不妊治療や流産を経験したあとに妊娠した方は、「妊娠できたから不安がすべてなくなる」とは限りません。胎児の状態が気になり、次の診察まで強い緊張が続くこともあります。
妊娠中の抑うつや不安は、決して珍しいものではありません。気分の落ち込みや強い不安が続く場合は、「妊娠中だから仕方がない」と我慢せず、産婦人科へ相談しましょう。
「妊娠して性格が変わった」と言われたときに知っておきたいこと
妊娠中の方に対して、周囲が「ホルモンのせいだから仕方ない」「妊娠して性格が変わった」と決めつけると、本人は気持ちを理解してもらえないと感じることがあります。
パートナーや家族は、性格を評価するよりも、次のようなことを確認することが大切です。
- 今、どのような体調なのか
- 何に不安を感じているのか
- 何を代わってほしいのか
- 話を聞いてほしいのか、解決策が必要なのか
「最近怒りっぽいね」と指摘するよりも、「体調はどう?」「今、何を手伝えば楽になる?」と聞く方が、本人の負担を減らしやすくなります。
性格が原因で妊娠できないことはある?
「性格が悪いから妊娠できない」
「不安になりやすいから着床しない」
「前向きでいられないから治療が失敗する」
このように考える必要はありません。
妊娠や不妊治療の結果には、年齢、排卵や卵巣機能、精子の状態、卵管、子宮内の状態、子宮内膜症、胚の状態、治療方法など、さまざまな要因が関係します。
性格や感情だけで、妊娠や不妊治療の結果が決まるものではありません。
感情気質と不妊治療成績との関連を示した研究はありますが、性格が治療結果の原因であることを証明したものではありません。生活行動や治療への取り組み方など、複数の要素が関係している可能性があります。
このような研究結果を見て、「私の性格が悪いから妊娠できない」と受け取らないことが重要です。
ストレスがあると不妊治療はうまくいかない?
不妊治療とストレスの関係については多くの研究がありますが、結果は一貫していません。
ストレスと採卵や受精など、一部の治療段階との関連を示唆する研究がある一方で、ストレスと妊娠率との間に明確な関連が確認されなかった研究もあります。
そのため、「移植日に緊張したから着床しなかった」「判定日までイライラしていたから陰性だった」と、自分を責める必要はありません。
ストレス対策は、ストレスを完全になくして妊娠率を上げるためではなく、治療中の睡眠や生活、夫婦関係、自分自身の心を守るために行うものと考えるとよいでしょう。
妊活中に性格が変わったように感じやすい心のパターン
完璧主義で責任感が強い方
努力家で真面目なことは、本来大きな長所です。
しかし、不妊治療中は「食事も運動も完璧にしなければ」「少しでも失敗すると妊娠できないかもしれない」「結果が出ないのは努力不足だ」と、自分を追い込みやすくなることがあります。
妊活では、毎日100点を取る必要はありません。治療結果を、日々の小さな行動一つひとつの責任にしないことが大切です。
不安が強く、検索をやめられない方
慎重に情報を集められることも、長所の一つです。
一方で、不安なときに検索を続けると、さまざまな体験談や相反する情報が目に入り、さらに不安が強くなることがあります。
調べたいことはメモして診察時に質問し、検索する時間や情報源をあらかじめ決めておく方法があります。
周囲と比較して落ち込みやすい方
友人の妊娠や出産、二人目の報告などを聞くと、自分だけが遅れているように感じることがあります。
しかし、妊娠までの経過や治療背景は一人ひとり異なります。他人の結果は、自分の将来を予測する材料にはなりません。
治療結果と自分の価値を結びつけてしまう方
採卵数、受精率、胚の評価、妊娠判定などが数字で示されると、自分自身が評価されているように感じることがあります。
しかし、治療結果はあなたの人間性や価値を表すものではありません。
採卵数が少なかった日も、移植が陰性だった日も、あなた自身の価値が下がったわけではありません。
不妊治療や妊娠中の心を守る対処法
1.「性格を変える」のではなく、反応を整える
感情を無理になくそうとすると、かえって苦しくなることがあります。
大切なのは、自分を別の性格に変えることではなく、つらい気持ちに振り回されにくい環境を作ることです。
- SNSを見る時間を決める
- 妊娠・出産関連の投稿を一時的にミュートする
- 就寝前には検索しない
- 判定日前後に予定を詰め込みすぎない
- 不安なことをメモして診察時に質問する
- 妊活について考えない時間を意識的に作る
SNSから距離を置くことは、人間関係を否定する行為ではありません。今の自分を守るための調整です。
2.「私は性格が悪い」と決めつけない
人の妊娠報告を聞いてつらくなったり、パートナーに優しくできなかったりしても、それだけであなたの本質が変わったわけではありません。
「こんなことを思ってはいけない」と否定するのではなく、「今はそれくらい疲れているんだな」「この話題に触れるのがつらい時期なんだな」と、今の状態を言葉にしてみましょう。
感情が湧くことと、その感情に基づいて相手を傷つける行動をすることは別です。感情そのものまで責める必要はありません。
3.パートナーとは具体的な役割を共有する
「もっと分かってほしい」と伝えるだけでは、相手が何をすればよいのか分からないことがあります。
- 通院予定を一緒に確認する
- 医師に聞きたいことを一緒に考える
- 治療費や今後の方針を共有する
- 注射や薬の時間を一緒に確認する
- つらい日は家事を減らす
- 診察結果を一緒に聞く日を作る
「今日は話を聞いてほしい」「今日はアドバイスはいらない」「次回の説明を一緒に聞いてほしい」など、求めていることを具体的に伝えると、すれ違いを減らしやすくなります。
4.薬や治療中の変化は医師に伝える
治療を始めてから気分の落ち込み、強い不安、イライラ、不眠などが目立つ場合は、診察時に伝えてください。
自己判断でホルモン剤を減らしたり中止したりせず、症状が始まった時期や生活への影響を医師へ具体的に伝えることが大切です。
5.必要に応じて心理的サポートを利用する
認知行動療法、カウンセリング、マインドフルネス、オンライン支援などの心理的介入は、不妊に関連する精神的なつらさを軽減する可能性が報告されています。
ただし、すべての方に同じ効果があるわけではなく、妊娠率への影響についても研究によって結果が異なります。
心理的支援は「心が弱い人が受けるもの」ではありません。
不妊カウンセラー、公認心理師・臨床心理士、産婦人科、不妊治療施設、精神科・心療内科など、安心して話せる場所を持つことは、自分を守るための選択です。
妊活中は、食事や運動、睡眠、サプリメントなどをすべて完璧にしようとして、かえって疲れてしまう方も少なくありません。当院では、毎日たくさんのセルフケアを増やすよりも、夜は検索を早めに切り上げる、湯船につかる、首やお腹を冷やさない、深く息を吐く時間をつくるなど、続けやすいことを一つ選ぶようにお伝えしています。
月経前や採卵・胚移植の前後など、時期によって心身の感じ方は変わります。イライラや不安が強い日があっても、自分を責める必要はありません。鍼灸では、冷えや血流、自律神経、睡眠、身体の緊張などを確認しながら、その時期の負担に配慮して施術を組み立てますが、治療薬や強い精神症状については、必ず担当の医師と相談しながら進めることが大切です。
妊活中に心を守るための小さな工夫
SNSから少し距離を置く
妊娠報告や育児に関する投稿を見るのがつらい時期は、SNSを見ない時間を作っても構いません。
ミュート機能を使ったり、見る時間を決めたりすることは、自分を守るための大切な工夫です。
検索する時間を決める
不安なときほど検索したくなりますが、検索を続けるほど不安が大きくなることもあります。
「調べるのは1日15分まで」「夜寝る前は検索しない」「不安なことはメモして診察で聞く」など、ルールを決めておくと心の負担を減らしやすくなります。
結果と自分の価値を切り離す
妊活では、結果が数字や判定で示されるため、自分自身が評価されているように感じやすくなります。
しかし、妊娠判定の結果は、あなたの価値を決めるものではありません。
陰性だった日も、採卵数が少なかった日も、移植がうまくいかなかった日も、あなたが頑張ってきた事実は消えません。
「頑張らない日」を作る
妊活中は、食事、運動、睡眠、サプリメント、通院など、やることが多くなりがちです。
しかし、毎日100点を目指す必要はありません。
ときには、「今日は休む」「今日は妊活について考えない」「今日は最低限でいい」という日があっても大丈夫です。
妊活は短距離走ではなく、長く続くこともある道のりです。心と体を消耗しすぎないことも、治療を続けるうえで大切です。
こんなときは早めに医療機関へ相談を
次のような状態が続く場合は、我慢せず、産婦人科や不妊治療施設、精神科・心療内科などへ相談しましょう。
- 眠れない日が続いている
- 食欲が大きく落ちた、または過食が続いている
- 涙が止まらない
- 以前楽しめていたことを楽しめない
- 仕事や家事などの日常生活に支障が出ている
- 強い不安や動悸が繰り返し起こる
- パートナーとの衝突が著しく増えた
- 自分を責める気持ちが止まらない
- 自分を傷つけたい、消えてしまいたいと感じる
相談することは、弱さではありません。妊活や妊娠中の自分を守るための大切な選択です。
自分を傷つけたい気持ちがある、現実から離れた発言や行動がある、ほとんど眠らずに活動し続けるなど、急激で大きな変化がある場合は緊急性があります。ひとりにならず、家族や医療機関、必要に応じて救急へ助けを求めてください。
まとめ|性格が悪くなったのではなく、心身が疲れているのかもしれません
不妊治療や妊娠中は、以前とは違う自分になったように感じることがあります。
イライラする、人の妊娠を喜べない、パートナーにきつく言ってしまう、検索が止められない、不安で涙が出る。
しかし、それだけで性格が悪くなったとはいえません。
治療への緊張、結果が見えない不安、体調やホルモンの変化、睡眠不足、周囲との比較などが重なり、心の余裕が少なくなっている可能性があります。
また、「性格が悪いから妊娠できない」「ストレスを感じたから着床しなかった」と、自分を責める必要もありません。
大切なのは、性格を無理に変えることではなく、つらさが大きくなりにくい環境を整え、必要なときに支援を受けることです。
妊活や妊娠中に起こる心の揺れは、あなたの弱さを示すものではありません。自分を責めるよりも、今の自分に必要な休息やサポートを少しずつ取り入れていきましょう。
不妊治療を始めてから性格が悪くなった気がします。普通ですか?
不妊治療中にイライラしやすくなったり、人の妊娠報告がつらくなったりすることは珍しくありません。
性格そのものが悪くなったというより、不安、疲労、身体的負担、結果待ちの緊張などが積み重なり、心の余裕が少なくなっている可能性があります。
まずは「こんなことを思う私はダメ」と責めず、「今はそれくらいつらい時期なのだ」と受け止めることが大切です。
妊娠すると怒りっぽくなったり、性格が変わったりしますか?
妊娠によって性格そのものが変わるとは限りませんが、ホルモンや体調の変化、睡眠不足、出産への不安などによって、怒りっぽくなったり涙もろくなったりすることはあります。
変化が強い、長く続く、日常生活に支障がある場合は、単なる性格の問題とせず、産婦人科へ相談しましょう。
ストレスがあると妊娠しにくくなりますか?
強いストレスが続くと、睡眠、食生活、夫婦関係、通院の継続などに影響することがあります。
一方で、ストレスだけで妊娠や着床の結果が決まるわけではありません。研究でも、ストレスと体外受精の成績との関連については一貫した結論が出ていません。
「イライラしたから妊娠できなかった」と考える必要はありません。
妊娠報告を喜べない私は冷たい人間ですか?
冷たい人間だからではありません。
相手の幸せを否定しているのではなく、自分の願いがかなっていない悲しさや焦りが刺激されている可能性があります。
つらい時期はSNSを見ない、妊娠や出産に関する集まりを断るなど、無理をせず距離を調整しても構いません。
妊活中のつらさは、いつ相談すればよいですか?
眠れない、涙が止まらない、仕事や家事ができない、強い不安が続く、夫婦の衝突が増えた、自分を責め続けてしまうといった状態がある場合は、早めの相談をおすすめします。
症状が重くなってからでなければ相談できないわけではありません。「少し話を聞いてほしい」と感じた段階で相談しても大丈夫です。
📝こちらの記事もおすすめです
- 妊活中のストレスと自律神経の関係|考えすぎ・不安・眠れないときの整え方
不妊治療中に検索が止められない、気持ちが落ち着かない、夜も考え込んでしまう方におすすめです。ストレスと自律神経、睡眠や身体の緊張との関係を知ることで、性格を責めるのではなく、今の心身を整える方法を考えやすくなります。 - 妊活に疲れたときは休んでもいい?不妊治療を休む意味と心身の整え方
「もう頑張れない」と感じながらも、治療を休むことに罪悪感がある方に読んでいただきたい記事です。治療を続けるか休むかを焦って決めるのではなく、自分の心と体を守りながら今後を考えるための参考になります。 - 陽性判定後から心拍確認まで不安でいっぱい|妊娠初期に検索しすぎてしまうときの過ごし方
妊娠できたあとも不安が消えず、「喜べない自分はおかしいのかな」と悩んでいる方におすすめです。陽性判定後に気持ちが不安定になりやすい理由や、検索に振り回されずに心拍確認まで過ごすための考え方を詳しく紹介しています。
📚参考文献
- World Health Organization. Infertility.
不妊の定義や世界的な状況、不妊に伴う心理的・社会的負担について解説したWHOの資料です。 - Szabó G, et al. Affective temperaments show stronger association with infertility treatment success compared to somatic factors, highlighting the role of personality focused interventions. Scientific Reports. 2023.
感情気質と不妊治療成績との関連を検討した研究です。性格が不妊治療の結果を直接左右することを証明した研究ではない点に注意が必要です。 - Dube L, et al. Efficacy of psychological interventions for mental health and pregnancy rates among individuals with infertility: a systematic review and meta-analysis. Human Reproduction Update. 2023.
不妊治療中のカウンセリングや認知行動療法などの心理的介入が、精神的な健康や妊娠率に与える影響を検討した系統的レビュー・メタ解析です。 - Zanettoullis AT, et al. Effect of Stress on Each of the Stages of the IVF Procedure: A Systematic Review. International Journal of Molecular Sciences. 2024.
ストレスと採卵、受精、胚移植、妊娠率など、体外受精の各段階との関連を整理した系統的レビューです。 - Lu Q, et al. Effects of emotions on IVF/ICSI outcomes in infertile women: a systematic review and meta-analysis. 2025.
不安や抑うつ、不妊関連ストレスなどの感情と、体外受精・顕微授精の治療成績との関連を検討した系統的レビュー・メタ解析です。 - Bloch M, et al. Gonadal steroids and affective symptoms during in vitro fertilization: implication for reproductive mood disorders. Psychoneuroendocrinology. 2011.
体外受精中のホルモン濃度の変化と、気分の落ち込みや不安などの感情症状との関連を検討した研究です。 - González-Rodríguez A, et al. Women Undergoing Hormonal Treatments for Infertility: A Systematic Review on Psychopathology and Newly Diagnosed Mood and Psychotic Disorders. Frontiers in Psychiatry. 2020.
不妊治療に伴うホルモン治療と、気分症状を含む精神面の変化について整理した系統的レビューです。 - American College of Obstetricians and Gynecologists. Screening and Diagnosis of Mental Health Conditions During Pregnancy and Postpartum. 2023.
妊娠中および産後のうつや不安など、周産期のメンタルヘルス評価と相談の必要性について示した診療指針です。 - Wang Y, et al. The effects of e-health care on health outcomes and pregnancy rates among individuals undergoing assisted reproductive technology: systematic review and meta-analysis. 2025.
生殖補助医療を受ける方へのオンライン支援が、心理状態や患者中心の健康指標、妊娠率などに与える影響を検討した研究です。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中の心と体の負担を、一人で抱え込んでいませんか?
不妊治療を続けるなかで、イライラしやすくなったり、人の妊娠報告がつらく感じられたりすると、「自分の性格が変わってしまったのでは」と悩むことがあります。
けれども、その変化は性格の問題ではなく、治療への緊張や睡眠不足、冷え、身体の疲れ、先が見えない不安などが重なり、心の余裕が少なくなっているサインかもしれません。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や不妊治療の予定を伺いながら、冷え、睡眠、自律神経、身体の緊張などを一緒に確認しています。鍼灸や良導絡測定、東洋医学的な体質の見方も取り入れ、そのときの心身の負担に配慮した施術をご提案しています。
「うまく話せるかわからない」「こんなことを相談してもいいのかな」という段階でも大丈夫です。妊活中の心や体について気になることがありましたら、無理に抱え込まず、一度お話をお聞かせください🍀
























当院でも妊活中の方から、「雨の日は身体が重い」「梅雨になるとむくみや頭痛が増える」「蒸し暑いのに手足やお腹は冷える」といったご相談をいただくことがあります。湿度だけが原因とは限らないため、月経周期、睡眠、冷房による冷え、ストレス、運動量などもあわせて確認することが大切です。
施術では、良導絡測定による自律神経の状態や、冷え、筋肉の緊張、東洋医学的な体質の傾向などを参考にしながら、その日の体調に合わせて鍼灸を行います。鍼灸だけで不調を解決しようとするのではなく、症状の経過や程度に応じて、医療機関での確認も大切にしています。