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2026年の投稿記事

OHSSになりやすい人の特徴|PCOS・AMH高値・採卵数が多いときの注意点

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体外受精や顕微授精の採卵周期で、「OHSSになりやすいかもしれません」「卵胞が多く育っています」と言われると、不安になる方は少なくありません。

特に、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、AMHが高い、採卵数が多い、卵巣が腫れやすいといった説明を受けると、「自分はOHSSになりやすいの?」「採卵後にどう過ごせばいいの?」と心配になることもあると思います。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)は、排卵誘発や採卵のあとに卵巣が強く反応し、血管の外へ水分が移動しやすくなることで、お腹の張り、むくみ、体重増加、尿量低下、吐き気、息苦しさなどが起こることがある状態です。

ただし、OHSSのリスク因子に当てはまるからといって、必ずOHSSになるわけではありません。

大切なのは、自分がどのようなリスクを持っている可能性があるのかを知り、採卵前後にどの症状が出たら医療機関へ相談すべきかを確認しておくことです。

この記事の要点まとめ
  • OHSSは、卵巣刺激に対して卵巣が強く反応したときに起こることがある合併症です。
  • PCOS、多嚢胞性卵巣傾向、AMH高値、AFC高値、採卵数が多い場合などは、OHSSリスクが高くなることがあります。
  • リスク因子があるからといって、必ずOHSSになるわけではありません。
  • OHSS予防の中心は、水分摂取だけでなく、刺激法・トリガー方法・薬剤使用・全胚凍結など医療機関での管理です。
  • 採卵後に強い腹部膨満、急な体重増加、尿量低下、吐き気、息苦しさがある場合は、早めに採卵した医療機関へ相談しましょう。

OHSSとは?採卵後に起こることがある卵巣の過剰反応

OHSSとは、卵巣刺激により卵巣が過剰に反応し、血管の外へ水分が移動しやすくなることで起こる状態です。

軽症では、お腹の張り、軽い腹痛、むくみ、体重増加などで自然に落ち着くこともあります。一方で、重症になると、強い腹部膨満、吐き気や嘔吐、尿量低下、息苦しさ、血栓症のリスク上昇などにつながることがあります。

採卵後のお腹の張りやむくみは珍しい症状ではありませんが、「よくあること」と決めつけず、症状の強さや変化を見ていくことが大切です。

OHSSになりやすい人の特徴

OHSSのリスクは、年齢、卵巣の反応性、AMHやAFC、卵胞数、採卵数、過去の治療歴などによって変わります。

ここでは、OHSSのリスクが高くなる可能性がある代表的な特徴を整理します。

1.PCOS・多嚢胞性卵巣傾向がある

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)や多嚢胞性卵巣傾向がある方は、卵巣内に小さな卵胞が多く見られることがあります。

卵巣刺激に対して多くの卵胞が反応しやすい場合、採卵数が多くなり、OHSSのリスクが高くなることがあります。

ただし、PCOSがある方全員がOHSSになるわけではありません。刺激法や薬の量、トリガー方法、全胚凍結の判断などによって、リスクを下げる工夫が行われることがあります。

2.AMHが高い

AMHは、卵巣内にどのくらい卵胞が残っているかの目安として使われる検査です。

AMHが高い場合、卵巣刺激に対して多くの卵胞が育ちやすく、OHSSのリスクが高くなる可能性があります。

ただし、AMHは「高ければよい」「低ければ悪い」と単純に判断するものではありません。妊娠しやすさそのものを直接決める数値ではなく、主に卵巣の反応性や刺激法を考えるための参考値として使われます。

AMHが高いと言われた場合は、「自分のOHSSリスクはどの程度か」「採卵後にどの症状が出たら連絡すべきか」を主治医に確認しておくと安心です。

3.AFCが多い

AFCとは、超音波検査で確認する小さな卵胞の数のことです。AFCが多い場合、卵巣刺激に対して多くの卵胞が育つ可能性があります。

AMHと同じく、AFCもOHSSリスクを予測するうえで参考にされることがあります。

ただし、AFCが多いからといって必ずOHSSになるわけではありません。刺激法や薬の量を調整しながら、医療機関で慎重に管理されます。

4.採卵数が多い

採卵数が多い場合、卵巣が強く反応している可能性があり、OHSSのリスクが高くなることがあります。

特に、「たくさん採れたから安心」と感じる一方で、採卵後のお腹の張りやむくみが強く出る方もいます。

採卵数が多かった場合は、採卵後の水分摂取、尿量、体重変化、お腹の張り、吐き気、息苦しさなどを確認し、気になる変化があれば早めに採卵した医療機関へ相談しましょう。

5.過去にOHSSになったことがある

過去の採卵周期でOHSSになったことがある方は、次の採卵でもリスクを考慮して治療計画が立てられることがあります。

前回の採卵数、卵巣の腫れ方、腹水の有無、点滴や入院の有無、全胚凍結になったかどうかなどは、次回以降の治療方針を考えるうえで重要な情報になります。

過去にOHSSを経験した方は、採卵前の診察時にその経過を改めて伝えておくとよいでしょう。

6.若年・低体重などが関係することもある

OHSSは、比較的若い方や低体重の方でリスクが高くなることがあるとされています。

ただし、年齢や体格だけでOHSSリスクが決まるわけではありません。PCOS、AMH、AFC、卵胞数、使用する薬剤、採卵数などを含めて、総合的に判断されます。

自分に当てはまる項目がある場合も、必要以上に不安になりすぎず、主治医に確認しながら採卵周期を進めていくことが大切です。

当院でお伝えしていること

採卵前後の方からは、「AMHが高いと言われたのでOHSSが心配です」「採卵数が多かったけれど、この張りは大丈夫ですか?」というご相談をいただくことがあります。当院では、まず採卵されたクリニックの指示を優先していただき、尿量・体重変化・お腹の張り・吐き気・息苦しさなどの確認をおすすめしています。鍼灸ではOHSSそのものを診断・治療することはできないため、気になる症状がある場合は医療機関への相談を優先することが大切です。

AMHが高い=妊娠しやすい、ではありません

AMHが高いと、「卵がたくさんあるから妊娠しやすいのでは」と感じる方もいます。

しかし、AMHは主に卵巣の反応性や卵巣予備能の目安として使われる数値であり、卵子の質や妊娠率を直接表すものではありません。

AMHが高い場合は、卵胞が多く育ちやすい一方で、OHSSリスクに注意が必要になることがあります。

そのため、AMHの数値だけで一喜一憂するのではなく、年齢、卵胞の育ち方、採卵数、受精結果、胚の状態、子宮内膜の状態などを含めて見ていくことが大切です。

採卵数が多いときに気をつけたい症状

採卵数が多かった場合は、採卵後に卵巣の腫れや腹部膨満感が出やすくなることがあります。

採卵後に次のような症状がある場合は、自己判断せず、採卵した医療機関へ相談してください。

  • お腹の張りや痛みがどんどん強くなる
  • 体重が急に増える
  • 尿の回数や量が減る
  • 尿の色が濃くなる
  • 吐き気や嘔吐で水分がとれない
  • 息苦しい、胸が苦しい
  • 強いのどの渇きやふらつきがある
  • 足の腫れ、足の痛み、胸痛など血栓を疑う症状がある

採卵後の軽い張りや違和感は珍しくありませんが、症状が強くなる場合や生活に支障が出る場合は、早めに相談することが大切です。

OHSS予防のために医療機関で行われること

OHSS予防の中心は、患者さん自身の水分摂取だけではありません。治療計画の段階で、OHSSリスクに応じた管理が行われます。

医療機関では、次のような対策が検討されることがあります。

  • OHSSリスクに応じた卵巣刺激法の選択
  • 排卵誘発剤の量の調整
  • GnRHアンタゴニスト法の活用
  • GnRHアゴニストトリガーの使用
  • 必要に応じたカベルゴリンなどの薬剤使用
  • 新鮮胚移植を避け、全胚凍結を検討する
  • 採卵後の体重、尿量、腹水、血液検査などの確認

特にOHSSリスクが高い場合には、新鮮胚移植を行わず、いったん胚を凍結して体調が落ち着いてから凍結胚移植に進むことがあります。

全胚凍結になった場合、「今回は移植できなかった」と落ち込む方もいますが、OHSSリスクやホルモン環境を考えて、より安全に移植へ進むための選択肢として行われることがあります。

OHSSが心配な方が採卵前に確認しておきたいこと

OHSSが心配な場合は、採卵後に不安を抱え込まないためにも、採卵前の段階で主治医に確認しておくと安心です。

  • 自分はOHSSのリスクが高いのか
  • AMHやAFC、卵胞数から見て注意が必要か
  • 採卵後にどの症状が出たら連絡すべきか
  • 体重や尿量を記録したほうがよいか
  • 水分摂取について個別の指示があるか
  • 新鮮胚移植を行う予定か、全胚凍結の可能性があるか
  • 採卵後の仕事、運動、入浴、性交渉などの制限があるか

医療機関によって指示が異なることもあるため、インターネットの情報だけで判断せず、採卵したクリニックの方針を確認することが大切です。

採卵後の水分摂取は大切。でも「飲めば予防できる」わけではありません

OHSSが心配なとき、「水分をたくさん飲めば予防できますか?」と気になる方も多いです。

採卵後の水分摂取は大切ですが、水分を多く飲めばOHSSを防げるというものではありません。

OHSSでは、むくみがあっても血管内では水分が不足し、脱水や血液濃縮が起こることがあります。そのため、自己判断で水分を極端に控えることはおすすめできません。

一方で、吐き気や強いお腹の張りがある状態で、無理に大量の水分を飲み続けることも適切とは限りません。

大切なのは、医師からの指示を優先しながら、少量ずつこまめに水分をとり、尿量や体重、お腹の張り、息苦しさなどを確認することです。

鍼灸院でできる採卵前後のサポート

鍼灸院では、OHSSそのものを診断・治療することはできません。OHSSが疑われる場合や症状が強い場合は、必ず採卵した医療機関での確認が必要です。

そのうえで、採卵前後の体調管理を補助的に支えることはあります。

  • 採卵前の緊張やストレスへの配慮
  • 冷えや自律神経の乱れを整えるサポート
  • 睡眠や胃腸の状態を見ながら体調を整える
  • 採卵後の腹部の張りに配慮した施術内容の調整
  • 異常サインがある場合に医療機関への相談を促す

東洋医学では、体の状態を「気・血・水」の巡りから考えることがあります。採卵前後は、治療による緊張や疲労が重なりやすい時期でもあるため、体を冷やしすぎず、睡眠や休養を意識して過ごすことも大切です。

ただし、強いお腹の張り、尿量低下、急な体重増加、息苦しさなどがある場合は、鍼灸よりも先に医療機関への相談を優先してください。

当院でお伝えしていること

宇都宮鍼灸良導絡院では、採卵前後の方に対して、治療スケジュールやクリニックからの指示を確認しながら施術内容を調整しています。良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も参考にしつつ、冷え、睡眠、胃腸、自律神経、ストレスなどを含めて体調を整えるサポートを行っています。OHSSが心配な症状がある場合は、必ず医療機関への相談を優先していただいています。

まとめ|OHSSになりやすい特徴を知り、採卵前後の不安を減らしましょう

OHSSは、卵巣刺激に対して卵巣が強く反応したときに起こることがある合併症です。

PCOS、多嚢胞性卵巣傾向、AMH高値、AFC高値、採卵数が多い場合、過去のOHSS歴がある場合などは、OHSSリスクが高くなることがあります。

ただし、リスク因子があるからといって、必ずOHSSになるわけではありません。医療機関では、刺激法、トリガー方法、薬剤使用、全胚凍結など、リスクを下げるための対策が検討されます。

採卵後は、強い腹部膨満、急な体重増加、尿量低下、吐き気、息苦しさなどを見逃さず、不安な症状がある場合は早めに採卵した医療機関へ相談しましょう。

自分の体質やリスクを知っておくことは、不安をあおるためではなく、安心して治療を進めるための準備になります。

当院でよく受けるご相談

Q1.PCOSだと必ずOHSSになりますか?

PCOSがあるからといって、必ずOHSSになるわけではありません。

ただし、卵巣刺激に対して多くの卵胞が反応しやすい場合があり、OHSSリスクが高くなることがあります。

刺激法や薬の量、トリガー方法、全胚凍結などでリスクを下げる工夫が行われることもあるため、主治医に自分のリスクを確認しておくと安心です。

Q2.AMHが高いとOHSSになりやすいですか?

AMHが高い場合、卵巣刺激に対して多くの卵胞が育ちやすく、OHSSリスクが高くなる可能性があります。

ただし、AMHだけでOHSSになるかどうかが決まるわけではありません。AFC、卵胞数、採卵数、使用する薬剤、過去の治療歴などを含めて総合的に判断されます。

Q3.採卵数が多いと危険ですか?

採卵数が多いこと自体がすぐに危険というわけではありません。

ただし、卵巣が強く反応している可能性があり、採卵後のお腹の張り、体重増加、尿量低下、吐き気、息苦しさなどには注意が必要です。

気になる症状がある場合は、自己判断せず採卵した医療機関へ相談しましょう。

Q4.OHSS予防のために水分をたくさん飲めばよいですか?

水分摂取は大切ですが、水分をたくさん飲めばOHSSを予防できるというものではありません。

OHSS予防の中心は、医療機関での刺激法の調整、トリガー方法の工夫、薬剤使用、全胚凍結などです。

採卵後は、医師の指示に従いながら、無理のない範囲でこまめに水分をとり、尿量や体調を確認しましょう。

Q5.OHSSが心配なとき、鍼灸を受けても大丈夫ですか?

体調が安定しており、医師から特別な制限がない場合は、採卵前後の体調管理の一環として鍼灸を受けられることがあります。

ただし、強いお腹の張り、尿量低下、急な体重増加、吐き気、息苦しさなどOHSSが疑われる症状がある場合は、鍼灸よりも先に医療機関での確認を優先してください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

OHSSが心配な採卵周期の方へ

PCOSやAMH高値、採卵数が多いと言われると、採卵後の体調変化が不安になる方も少なくありません。強いお腹の張り、尿量低下、急な体重増加、息苦しさなどがある場合は、まず採卵された医療機関への相談が大切です。

そのうえで、「採卵前後の体調を整えたい」「冷えや緊張、睡眠の乱れも気になる」「次の移植に向けて無理なく整えたい」と感じる方は、大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院へご相談ください。治療スケジュールや体調に合わせて、妊活中の体づくりをやさしくサポートいたします🍀

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生理前に体重が増えるのはなぜ?脂肪ではなく「水分・腸・食欲」が関係する3つの理由

投稿日:

生理前になると、体重が1〜2kgほど増える。

朝起きたら顔や脚がむくんでいる。

お腹が張って、体が重く感じる。

甘いものやしょっぱいものが無性に食べたくなる。

このような変化を感じたことはありませんか?

生理前の体重増加は、多くの場合、脂肪が急に増えたわけではありません。

排卵後から月経前にかけての黄体期は、女性ホルモンの変動によって、体の水分バランス、腸の動き、食欲が変化しやすい時期です。

つまり、生理前の体重増加は、体のリズムに伴う一時的な変化として起こることが多いのです。

この記事では、生理前に体重が増える主な3つの原因について、体の仕組みからわかりやすく解説します。

生理前に過食する女性の画像

生理前に体重が増えやすい時期は「黄体期」

月経周期は、大きく分けると月経期、卵胞期、排卵期、黄体期に分けられます。

生理前にあたるのは、排卵後から次の月経が始まるまでの「黄体期」です。

この時期は、妊娠に備えて子宮内膜を維持するために、プロゲステロンというホルモンが増えます。

プロゲステロンは妊娠の準備に欠かせない大切なホルモンですが、同時に体にはさまざまな変化が起こります。

代表的なものが、次の3つです。

  • 水分をため込みやすくなる
  • 腸の動きがゆるやかになり、便秘やガスが起こりやすくなる
  • 食欲が増え、甘いものや塩辛いものが欲しくなりやすくなる

この3つが重なることで、生理前は体重が増えたように感じやすくなります。

原因① プロゲステロンの上昇による水分貯留

生理前の体重増加で最も大きい要因のひとつが、水分貯留です。

黄体期になると、プロゲステロンが増加します。

この時期の体は、妊娠の可能性に備えて、体内環境を安定させようとします。

その過程で、腎臓でのナトリウムや水分の調整にも変化が起こります。

ナトリウムは水分を引き寄せる性質があるため、体内にナトリウムが残りやすくなると、水分も一緒にため込みやすくなります。

その結果、次のような症状が出やすくなります。

  • 顔がむくむ
  • 脚が重だるい
  • 指輪がきつく感じる
  • 下腹部が張る
  • 体重が増える
  • 体が全体的に重く感じる

ここで大切なのは、この増加の多くは「脂肪」ではなく「水分」であるということです。

脂肪を1kg増やすには、かなりの余剰エネルギーが必要です。

一方で、水分は塩分量、ホルモン変動、睡眠、ストレス、便通などの影響で、短期間でも体重に反映されます。

そのため、生理前に1〜2kg増えたとしても、それだけで「太った」と判断する必要はありません。

水分貯留が強く出やすい人の特徴

生理前のむくみや体重増加には個人差があります。

特に、次のような方は水分をため込みやすくなることがあります。

  • 塩分の多い食事が多い
  • 外食や加工食品が多い
  • 睡眠不足が続いている
  • ストレスが強い
  • 運動不足で下半身の巡りが悪い
  • 冷えやすい
  • 普段からむくみやすい
  • 便秘がある

水分貯留はホルモンだけで起こるのではなく、生活習慣や体質も重なって出やすくなります。

原因② エストロゲン低下による便秘・腸内ガスの蓄積

生理前に「体重が増えた」という感覚と同時に、

  • お腹が張る
  • 便秘になる
  • ガスがたまりやすい
  • 下腹部がぽっこりする

という変化を感じる方も多いです。

これは、腸の動きが関係しています。

黄体期はプロゲステロンが優位になり、エストロゲンは相対的に低下していきます。

このホルモンバランスの変化によって、腸の蠕動運動、つまり腸を動かす働きがゆるやかになりやすくなります。

腸の動きが低下すると、便が腸内にとどまりやすくなります。

さらに、腸内にガスがたまることで、お腹の張りや重さを感じやすくなります。

このとき体重計に反映されているのは、脂肪ではなく、次のような要素です。

  • 腸内に残っている便
  • 腸内のガス
  • お腹まわりの張り
  • 水分の停滞

特に、生理前に下腹部がぽっこりしやすい方は、水分貯留だけでなく、便秘や腸内ガスの影響も大きい可能性があります。

生理前の便秘を悪化させやすい習慣

生理前はただでさえ腸の動きがゆるやかになりやすい時期です。

そこに生活習慣が重なると、便秘やお腹の張りが強く出ることがあります。

たとえば、次のような習慣です。

  • 朝食を抜く
  • 水分が少ない
  • 食物繊維が少ない
  • 冷たい飲み物が多い
  • 座りっぱなしが多い
  • 睡眠不足
  • ストレスが強い
  • 我慢してトイレのタイミングを逃す

腸は、自律神経の影響も強く受けます。

ストレスや睡眠不足が続くと、腸のリズムも乱れやすくなります。

生理前の便秘対策では、無理に出そうとするよりも、「腸が動きやすい環境を整える」ことが大切です。

原因③ 甘いもの・塩辛いものへの欲求による一時的な増加

生理前になると、チョコレート、パン、麺類、スナック菓子、しょっぱいものが欲しくなる方も少なくありません。

これは意志が弱いからではなく、ホルモン変動によって食欲や嗜好が変化しやすくなるためです。

黄体期は、体が妊娠に備えてエネルギーを確保しようとする時期でもあります。

そのため、食欲が増えたり、糖質や脂質、塩分の多いものが欲しくなりやすくなります。

ここで問題になりやすいのが、塩分です。

塩分を多く摂ると、体は血液中のナトリウム濃度を一定に保とうとして、水分をため込みます。

その結果、翌日に体重が増えたり、むくみが強くなったりすることがあります。

たとえば、生理前に次のような食事が続くと、糖質や塩分によって水分をため込みやすくなります。

  • ラーメン
  • ポテトチップス
  • カップ麺
  • 菓子パン
  • チョコレート
  • 揚げ物
  • 味の濃い外食

この体重増加も、すぐに脂肪が増えたというより、「食事内容によって水分を抱え込みやすくなった状態」と考える方が自然です。

生理前の食欲を我慢しすぎないことも大切

生理前の食欲に対して、完全に我慢しようとすると、かえって反動で食べすぎてしまうことがあります。

大切なのは、ゼロにすることではなく、選び方を工夫することです。

甘いものが欲しいときは、次のようなものがおすすめです。

  • 高カカオチョコを少量
  • 焼き芋
  • 果物
  • ヨーグルト
  • ナッツ
  • 温かい豆乳
  • 甘酒を少量

塩辛いものが欲しいときは、次のようなものに置き換えるとよいでしょう。

  • 具だくさん味噌汁
  • 海藻スープ
  • 温かい汁物
  • 塩分控えめのナッツ
  • たんぱく質を含む軽食

このように置き換えると、満足感を得ながら血糖値やむくみを乱しにくくなります。

ポイントは、空腹を我慢しすぎないことです。

空腹時間が長くなると、血糖値が下がり、甘いものへの欲求が強くなることがあります。

生理前ほど、たんぱく質、温かい汁物、適度な炭水化物を上手に取り入れることが大切です。

生理前の体重増加はいつ戻る?

生理前に増えた体重は、多くの場合、生理が始まって数日たつと自然に戻っていきます。

月経が始まると、黄体期に高まっていたホルモンが低下し、水分貯留も少しずつ落ち着いていきます。

また、便通が戻ったり、食欲が落ち着いたりすることで、体重も元に戻りやすくなります。

そのため、生理前だけ体重が増え、生理後に戻る場合は、体脂肪の増加というより、月経周期に伴う自然な変化と考えられます。

ただし、毎周期かなり強いむくみがある、急激に体重が増える、息苦しさがある、強い腹痛がある、月経不順がある場合は、婦人科や医療機関に相談してください。

生理前に体重が増えたときのセルフケア

生理前の体重増加を完全になくすことは難しいですが、むくみや便秘、食欲の波をやわらげることはできます。

1. 塩分を控えめにする

生理前は水分をため込みやすい時期です。

味の濃いもの、加工食品、インスタント食品、スナック菓子が続くと、むくみが強く出ることがあります。

完全に塩分を抜く必要はありませんが、次のような工夫がおすすめです。

  • 汁を全部飲まない
  • 外食が続いた翌日は薄味にする
  • カリウムを含む野菜や海藻を取り入れる

2. 温かいものを摂る

冷たい飲み物や生ものが多いと、胃腸の働きが落ちやすい方もいます。

生理前にお腹が張りやすい方は、温かい汁物やお茶を取り入れて、胃腸を冷やしすぎないようにしましょう。

味噌汁、スープ、白湯、温かいお茶などは、体をゆるめる意味でも取り入れやすい方法です。

3. 軽く体を動かす

むくみがあるときほど、激しい運動よりも軽い運動が向いています。

  • 散歩
  • ストレッチ
  • 股関節まわりを動かす
  • ふくらはぎを動かす
  • 深呼吸
  • 軽いヨガ

下半身を動かすことで、血流やリンパの巡りが促され、むくみが軽くなることがあります。

4. 便通を整える

生理前に便秘になりやすい方は、食物繊維、水分、発酵食品、適度な油分を意識しましょう。

おすすめは、次のような食材です。

  • 野菜
  • 海藻
  • きのこ
  • 雑穀
  • 味噌
  • 納豆
  • ヨーグルト
  • オリーブオイル
  • 温かい汁物

ただし、食物繊維を急に増やしすぎると、かえってガスが増えることもあります。

お腹が張りやすい方は、少しずつ増やすことが大切です。

5. 睡眠を整える

睡眠不足は、食欲や自律神経、むくみにも影響します。

生理前は心身が敏感になりやすい時期なので、できるだけ睡眠時間を確保しましょう。

夜更かしが続くと、甘いものへの欲求が強くなったり、翌日のむくみが出やすくなったりすることがあります。

東洋医学では「巡り」と「水分代謝」の乱れとして考える

東洋医学では、生理前のむくみ、体重増加、お腹の張りは、体の巡りや水分代謝の乱れとして考えます。

特に関係しやすいのは、次のような要素です。

  • 気の巡り
  • 血の巡り
  • 水分代謝
  • 胃腸の働き
  • 冷え
  • ストレス

ストレスが強いと、気の巡りが滞り、お腹の張りや胸の張り、イライラ、食欲の乱れにつながりやすくなります。

また、胃腸が弱っていると、水分代謝が落ち、むくみや重だるさが出やすくなります。

生理前の体重増加を単に「食べすぎ」と見るのではなく、

  • 体がため込みやすい状態になっている
  • 巡りが落ちている
  • 胃腸が疲れている

と捉えると、ケアの方向性が見えやすくなります。

妊活中の方は、体重の数字だけで判断しないこと

妊活中の方は、体重の増減に敏感になりやすいものです。

しかし、生理前の体重増加は、月経周期に伴う自然な変化であることも多く、体重だけを見て一喜一憂する必要はありません。

大切なのは、体重の数字だけではなく、次のような体の変化を一緒に見ることです。

  • むくみの強さ
  • 便通
  • 冷え
  • 睡眠
  • 食欲
  • 疲労感
  • 月経の状態
  • 基礎体温の変化
  • PMSの強さ

妊活では、体重を無理に落とすことよりも、血流、栄養状態、睡眠、自律神経、胃腸の働きを整えることが大切です。

生理前に体重が増えたからといって、過度な食事制限をする必要はありません。

むしろ、栄養不足やストレスが強くなると、ホルモンバランスに影響することもあります。

まとめ:生理前の体重増加は、体からの自然なサイン

生理前に体重が増える主な原因は、次の3つです。

  • プロゲステロンの上昇による水分貯留
  • エストロゲン低下による便秘・腸内ガスの蓄積
  • 甘いもの・塩辛いものへの欲求による一時的な増加

この時期の体重増加は、多くの場合、脂肪が急に増えたわけではありません。

ホルモン変動によって、水分をため込みやすくなったり、腸の動きがゆるやかになったり、食欲が変化したりすることで起こります。

大切なのは、生理前の体重増加を責めることではなく、体のリズムとして理解することです。

生理が始まると自然に戻ることも多いため、体重の数字だけで判断せず、むくみ、便通、食欲、睡眠、冷えなどを一緒に見ていきましょう。

生理前の不調が強い方、むくみやお腹の張りが毎回つらい方、妊活中で体調を整えたい方は、体質や月経周期に合わせたケアを取り入れることも大切です。

当院では、月経周期や妊活の状況に合わせて、鍼灸・お灸・生活養生の面から体づくりをサポートしています。

生理前のむくみ、便秘、お腹の張り、冷え、PMSが気になる方は、お気軽にご相談ください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

生理前のむくみ・体重増加が気になる方へ

生理前に体重が増えたり、顔や脚がむくんだり、お腹が張ったりすると、「太ったのかな」「妊活に影響するのかな」と不安になることがあります。

しかし、生理前の体重増加は、脂肪ではなく、水分貯留・便秘・食欲の変化など、月経周期に伴う一時的な変化として起こることも少なくありません。

とはいえ、毎周期むくみやお腹の張りがつらい、PMSが強い、冷えや便秘も気になるという場合は、体の巡りや自律神経、胃腸の働きを整えていくことも大切です。

宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や妊活の状況に合わせて、鍼灸・お灸・生活養生の面から体づくりをサポートしています。

生理前のむくみ、体重増加、お腹の張り、便秘、冷え、PMSが気になる方は、無理に我慢せず、お気軽にご相談ください🍀


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インプランテーションディップとは?高温期7日目・11日目の体温低下と着床の考え方

投稿日:

高温期に基礎体温をつけていると、「高温期7日目に体温が下がった」「11日目に急に下がった」「これは着床のサイン?」と気になることがあります。

妊活中は、高温期の1日ごとの体温変化がとても気になりやすい時期です。

結論からいうと、高温期7日目や11日目を含め、体温が1日下がっただけで、妊娠しているか、着床したかを判断することはできません。

「インプランテーションディップ」という言葉もありますが、医学的に着床や妊娠を確定するための診断基準ではありません。

基礎体温は、測定時間、睡眠、体調、室温、飲酒などによっても変動します。また、排卵日そのものが想定よりずれていることもあります。

この記事では、インプランテーションディップとは何か、高温期7日目・11日目に体温が下がったときにどう考えればよいのか、妊娠超初期の基礎体温の見方や妊娠検査薬を使う時期についてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 高温期7日目・11日目に体温が下がっても、それだけで着床や妊娠の有無は判断できません。
  • インプランテーションディップは、着床時期にみられる体温低下として語られることがありますが、医学的な妊娠判定法ではありません。
  • 着床が起こり得る時期と、基礎体温が下がる日は同じものではありません。
  • 基礎体温は測定時刻、睡眠不足、体調、飲酒、室温などでも変動します。
  • 妊娠の確認は、適切な時期の妊娠検査薬や医療機関で行いましょう。

着床時期に体温が下がることはある?

妊娠が成立するためには、排卵、受精、受精卵の移動、着床という流れが必要です。

着床時期を調べた研究では、排卵後6〜12日の間にhCGが確認され、継続した妊娠の多くでは排卵後8〜10日に確認されています。[1]

この時期は高温期の途中から後半にあたるため、基礎体温をつけている方は、わずかな体温変化でも「着床したのでは?」と気になりやすくなります。

実際、高温期の途中で体温が一時的に下がることはあります。

ただし、その体温低下が着床によるものなのか、測定条件によるものなのか、通常の体温変動なのかを、基礎体温だけで見分けることはできません。

つまり、着床が起こり得る時期に体温が下がったとしても、「体温が下がった=着床した」と判断することはできません。

インプランテーションディップとは?着床のサインといえる?

インプランテーションディップとは、排卵後の高温期に基礎体温が一時的に下がる現象を、着床と関連づけて呼ぶことがある言葉です。

妊活アプリやSNSなどでは、「高温期7〜10日目ごろに体温が1日下がり、その後また上がると着床のサイン」と紹介されることがあります。

しかし、インプランテーションディップは、医学的に確立された妊娠の診断方法ではありません。

着床時期について調べた研究はありますが、それは尿中hCGなどを用いて着床時期を推定したものであり、「着床すると基礎体温が一度下がる」と証明したものではありません。[1]

高温期の途中で一時的に体温が下がることは、妊娠している周期でも、妊娠していない周期でも起こることがあります。

そのため、インプランテーションディップがあったから妊娠している、なかったから妊娠していない、とは言えません。

基礎体温の1日の変化は、あくまで身体のリズムを見るための一つの手がかりとして考えましょう。

高温期7日目・11日目に体温が下がる場合は?

高温期7日目に体温が下がった場合

高温期7日目ごろは、排卵日が正しく推定できていれば、着床が起こる可能性のある時期と重なることがあります。[1]

そのため、「高温期7日目に体温が下がったから、インプランテーションディップなのでは?」と期待する方もいるかもしれません。

ただし、高温期7日目に体温が下がったこと自体を、着床した証拠と考えることはできません。

基礎体温には日ごとの変動があり、睡眠時間、測定時間、体調、飲酒などでも上下します。また、基礎体温から推測した排卵日と、実際の排卵日がずれている可能性もあります。[2]

翌日以降に再び体温が上がった場合も、「妊娠した」と決めつけず、生理予定日や判定日まで経過を見ていきましょう。

高温期11日目に体温が下がった場合

高温期11日目ごろに体温が下がると、「生理が来るのでは」「妊娠していないのでは」と不安になる方も多いと思います。

妊娠が成立しなかった周期では、月経が近づくにつれてプロゲステロンの分泌が低下し、基礎体温が下がってくることがあります。

ただし、1日だけの体温低下では、その後月経が始まるのか、単なる一時的な体温変動なのかを区別することはできません。

高温期11日目であっても、1回の体温だけで妊娠の有無を判断せず、その後の推移や生理予定日、妊娠検査薬の結果を確認することが大切です。

体温が1日下がっただけで妊娠の有無はわかる?

体温が1日下がっただけでは、妊娠の有無はわかりません。

基礎体温は、次のような影響を受けます。

  • 起床時間がいつもと違った
  • 睡眠時間が短かった
  • 夜中に何度も目が覚めた
  • 測る前に身体を動かした
  • 風邪気味だった
  • 前日に飲酒した
  • 寝室が寒かった、または暑かった
  • 強いストレスや疲労があった

このような条件によって、体温が一時的に下がることがあります。

また、高温期の体温は毎日まったく同じ温度で保たれるわけではありません。

少し上下しながら推移することもあり、1日だけ低い日があっても、その後ふたたび高温を保つことがあります。

そのため、体温が1日下がっただけで「妊娠していない」「着床した」と判断しないことが大切です。

高温期の体温低下と月経前の体温低下の違い

高温期の終わりごろになると、月経前に体温が下がることがあります。

これは、妊娠が成立しなかった場合にプロゲステロンの分泌が低下し、月経が近づくためです。

一方で、妊娠している場合は、高温期が続くことがあります。

ただし、実際には基礎体温だけで、月経前の体温低下なのか、妊娠している周期の一時的な低下なのかを見分けることは難しいです。

特に次のような場合は、判断がつきにくくなります。

  • 排卵日がずれている
  • 高温期が何日目か正確にわからない
  • 測定時間が日によって違う
  • 体調不良や睡眠不足がある
  • 月経周期が不規則

高温期の終わりごろに体温が下がると不安になりますが、1日の体温だけで結果を決めつける必要はありません。

生理予定日や判定日まで待ち、必要な時期に妊娠検査薬や医療機関で確認しましょう。

妊娠超初期症状と基礎体温はどこまで参考になる?

妊娠超初期には、さまざまな体調の変化を感じる方がいます。

たとえば、次のような症状です。

  • 眠気
  • だるさ
  • 胸の張り
  • 下腹部の違和感
  • 腰の重だるさ
  • 気分の変化
  • おりものの変化
  • 少量の出血

ただし、これらの症状は月経前にも起こることがあります。

妊娠超初期症状と月経前症状は似ているため、症状だけで妊娠しているかどうかを判断することはできません。

基礎体温についても同じです。

高温期が続いていることは妊娠の可能性を考える一つの手がかりにはなりますが、妊娠を確定するものではありません。

妊娠の確認には、妊娠検査薬や医療機関での検査が必要です。

妊娠検査薬はいつから使うのがよい?

妊娠検査薬は、尿中のhCGというホルモンを調べる検査です。

hCGは妊娠成立後に増えていくホルモンで、妊娠初期には徐々に増加していきます。

妊娠検査薬は製品によって使用できる時期が異なるため、使用する製品の説明書を確認することが大切です。

早すぎる時期に検査をすると、妊娠していてもhCGがまだ十分に増えておらず、陰性になることがあります。[4][5]

これを偽陰性といいます。

判定日より前に何度も検査をすると、陰性のたびに落ち込んだり、薄い線に悩んだりして、かえって不安が強くなることもあります。

妊娠検査薬は、説明書に記載された使用時期を守って使いましょう。

不妊治療中で判定日が決まっている場合は、クリニックの指示に従ってください。

判定日まで不安なときの過ごし方

高温期後半や判定日前は、どうしても不安になりやすい時期です。

少し体温が下がっただけで検索したり、症状の有無を何度も確認したりしてしまうこともあると思います。

そのようなときは、できるだけ次のことを意識してみましょう。

  • 体温を何度も見返しすぎない
  • 検索する時間を決める
  • 早すぎる妊娠検査薬をくり返さない
  • 睡眠を優先する
  • 無理のない範囲で普段通りに過ごす
  • 過度な飲酒を避ける
  • 予定を詰め込みすぎない
  • 不安な気持ちを一人で抱え込まない

判定日までの時間は、とても長く感じるものです。

体温や症状だけに振り回されすぎないようにしながら、できるだけ無理のない生活を続けていきましょう。

体温に一喜一憂しすぎないために

基礎体温は、身体のリズムを知るための一つの手がかりです。

しかし、妊活中は、体温の数字が気持ちに大きく影響してしまうことがあります。

高温期に体温が下がった日は、「もうだめかもしれない」と感じるかもしれません。

反対に、体温が上がった日は「妊娠しているかも」と期待が強くなることもあります。

ただ、基礎体温は睡眠や測定条件などさまざまな影響を受けます。

1日ごとの体温だけを見るのではなく、数日から周期全体の流れとして確認していくことが大切です。

そして、妊娠の有無は基礎体温ではなく、適切な時期の妊娠検査薬や医療機関で確認しましょう。

受診や相談を考えたいケース

高温期の体温低下だけで、すぐに受診が必要とは限りません。

ただし、次のような場合は、婦人科や不妊治療クリニックへの相談を検討しましょう。

  • 高温期が毎回短いと感じる
  • 排卵後すぐに月経が来るように感じる
  • 月経周期が大きく乱れている
  • 不正出血が続く
  • 強い下腹部痛がある
  • 妊娠検査薬が陽性で、出血や腹痛がある
  • 妊活を続けているが妊娠に至らない

特に妊娠検査薬が陽性になった後に強い腹痛や出血がある場合は、基礎体温だけで判断せず、医療機関に相談してください。

また、妊活が長引いている場合は、基礎体温だけではなく、排卵、卵管、子宮、精子なども含めて確認していくことが大切です。

この記事のまとめ

高温期に体温が下がると、「着床のサイン?」「インプランテーションディップ?」「妊娠していないのかな」と不安になることがあります。

特に高温期7日目や11日目など、着床時期や生理予定日を意識する頃の体温変化は気になりやすいものです。

しかし、体温が1日下がっただけで、妊娠の有無や着床の有無を判断することはできません。

インプランテーションディップという言葉はありますが、医学的に妊娠を確定できるサインではありません。

高温期の体温低下は、測定条件、睡眠不足、体調、室温、飲酒などでも起こります。

大切なのは、1日の体温だけに振り回されず、生理予定日や判定日までの経過を見ながら、適切な時期に妊娠検査薬や医療機関で確認することです。

基礎体温は「妊娠しているかどうかを決めるもの」ではなく、「身体のリズムを知るための手がかり」として活用しましょう。

当院でよく受けるご相談

Q. インプランテーションディップがあれば妊娠していますか?

A. インプランテーションディップがあったからといって、妊娠しているとは限りません。高温期の一時的な体温低下は、妊娠している周期でも妊娠していない周期でも起こることがあります。妊娠の確認には、適切な時期の妊娠検査薬や医療機関での検査が必要です。

Q. インプランテーションディップがないと妊娠していませんか?

A. いいえ。インプランテーションディップがなくても妊娠していることはあります。ディップの有無だけで妊娠の可能性を判断することはできません。

Q. 高温期7日目に体温が下がったら着床のサインですか?

A. 高温期7日目ごろは着床が起こる可能性のある時期と重なることがありますが、体温が下がったこと自体を着床のサインと判断することはできません。測定条件や通常の体温変動でも下がることがあります。

Q. 高温期11日目に体温が下がったら妊娠していないのでしょうか?

A. 1日だけ体温が下がったからといって、妊娠していないとは判断できません。月経前に体温が下がる場合もありますが、一時的な変動の場合もあります。その後の体温や生理予定日、妊娠検査薬の結果を確認しましょう。

Q. 高温期に体温が下がったら妊娠検査薬を使ってもよいですか?

A. 早すぎる時期に検査すると、妊娠していてもhCGが十分に増えておらず陰性になることがあります。使用する妊娠検査薬の説明書に記載された時期を確認し、不妊治療中の場合はクリニックの判定日に従いましょう。

Q. 妊娠検査薬が陽性なのに体温が下がった場合はどうしたらいいですか?

A. 基礎体温だけで妊娠の経過を判断することはできません。陽性確認後に出血や強い腹痛がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

📝こちらの記事もおすすめです

📚参考文献

  • [1] Wilcox AJ, Baird DD, Weinberg CR. Time of implantation of the conceptus and loss of pregnancy. N Engl J Med. 1999;340(23):1796-1799.
    排卵後の着床時期について、着床が排卵後6〜12日の範囲で確認され、継続妊娠の多くでは排卵後8〜10日に確認されたことを説明するために参考にしました。
  • [2] Su HW, Yi YC, Wei TY, Chang TC, Cheng CM. Detection of ovulation, a review of currently available methods. Bioeng Transl Med. 2017;2(3):238-246.
    基礎体温が排卵後のプロゲステロンの影響を受けることや、基礎体温による排卵日の推定には限界があることを説明するために参考にしました。
  • [3] American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG). Fertility Awareness-Based Methods of Family Planning.
    排卵後に基礎体温が上昇する仕組みや、基礎体温を妊娠しやすい時期の把握に利用する際の基本的な考え方を確認するために参考にしました。
  • [4] Mayo Clinic. Home pregnancy tests: Can you trust the results?
    妊娠検査薬の仕組みと、検査時期が早すぎる場合には妊娠していても陰性となる可能性があることを説明するために参考にしました。
  • [5] Cleveland Clinic. Pregnancy Test: When To Take, Types & Accuracy.
    尿中hCGを利用した妊娠検査の仕組みや、妊娠検査薬を使用する適切な時期について確認するために参考にしました。

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

高温期や判定日前の不安を抱えている方へ

高温期に体温が下がったり、妊娠超初期の症状が気になったりすると、「着床しているのかな」「今回もだめなのかな」と気持ちが揺れやすくなります。

基礎体温の変化だけで妊娠の有無を判断することはできませんが、判定日までの体調や過ごし方について不安を感じる方は少なくありません。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や治療状況、睡眠、冷え、ストレスなどを確認しながら、妊活中の身体づくりをサポートしています。

「判定日まで不安が強い」「妊活中の体調について一度相談してみたい」という方は、相談先の一つとしてお気軽にご利用ください🍀

24時間予約受付中

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高温期が短いと言われたら何を検査する?黄体期プロゲステロン・排卵確認・ホルモン検査の見方

投稿日:

基礎体温をつけていて、「高温期が短いかもしれない」「排卵後すぐに体温が下がる」「黄体機能不全ではないかと不安」と感じる方は少なくありません。

高温期が短いと、「着床しにくいのでは」「妊娠を維持しにくいのでは」と心配になることもあると思います。

ただし、高温期が短く見える場合でも、その原因は一つではありません。

排卵日のずれ、基礎体温の測定条件、排卵そのものの有無、黄体ホルモンの分泌、甲状腺やプロラクチンなどのホルモン、ストレス、睡眠、体重変化など、さまざまな要因が関係することがあります。

大切なのは、基礎体温表だけで「黄体機能不全」と決めつけないことです。

この記事では、高温期が短いときに病院でどのような検査をするのか、黄体期プロゲステロン採血はいつ行うのか、排卵確認やホルモン検査の見方についてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 高温期が短い場合でも、すぐに黄体機能不全と決めつける必要はありません。
  • 基礎体温は、排卵や高温期の目安になりますが、測定条件の影響を受けやすく、診断を確定する検査ではありません。
  • 病院では、超音波検査による排卵確認、黄体期のプロゲステロン採血、甲状腺やプロラクチンなどのホルモン検査を組み合わせて確認することがあります。
  • 黄体期プロゲステロン採血は、28日周期なら月経開始から21日目前後、周期が長い場合は次の月経予定日の約7日前を目安に行うことがあります。
  • 高温期が毎回10日未満、月経不順や不正出血がある、妊活が長引いている場合は、早めに婦人科や不妊治療クリニックで相談しましょう。

高温期が短いとは何日くらい?

高温期とは、排卵後から月経前までの時期のことで、医学的には黄体期にあたります。

一般的には、排卵後にプロゲステロンというホルモンが分泌され、体温が少し高い状態が続きます。

高温期の長さには個人差がありますが、一般的には12〜14日前後続くことが多いとされています。

一方で、毎周期のように高温期が10日未満になる場合は、黄体期が短い可能性があります。

ただし、基礎体温だけで正確に排卵日を特定することは難しいため、「高温期が短いように見える」場合でも、実際には排卵日がずれていることもあります。

高温期が短いときに考えられること

高温期が短いと感じる場合、次のような可能性があります。

  • 排卵日を実際より早く見積もっている
  • 基礎体温の測定条件がばらついている
  • 排卵が遅れている
  • 排卵後の体温上昇がゆっくりで、高温期が短く見える
  • 黄体ホルモンの分泌が十分でない可能性がある
  • 甲状腺やプロラクチンなど、他のホルモンが関係している
  • ストレス、睡眠不足、急な体重変化、過度な運動などが影響している

つまり、高温期が短いからといって、原因を一つに決めることはできません。

特に妊活中は、1周期ごとの体温変化が気になりやすいですが、まずは数周期を通して同じ傾向があるかを見ることが大切です。

基礎体温だけで黄体機能不全は診断できる?

結論からいうと、基礎体温だけで黄体機能不全を確実に診断することはできません。

基礎体温は、排卵後にプロゲステロンの影響で体温が上がったかを確認する目安にはなります。

しかし、基礎体温は次のような影響を受けます。

  • 起床時間のずれ
  • 睡眠不足
  • 夜中に起きた
  • 測る前に身体を動かした
  • 体調不良
  • 飲酒
  • 室温
  • ストレス

このような条件によって、体温が上下することがあります。

そのため、基礎体温表だけを見て「黄体機能不全です」と断定するのは適切ではありません。

高温期が短い、排卵後すぐに体温が下がる、高温相がはっきりしない状態が続く場合は、基礎体温表を手がかりにしながら、超音波検査やホルモン採血などで総合的に確認していきます。

病院で確認する検査1:超音波による排卵確認

高温期が短いときに、まず大切になるのが排卵の確認です。

排卵日が正確にわからないまま基礎体温だけを見ていると、高温期が実際より短く見えることがあります。

婦人科や不妊治療クリニックでは、経腟超音波検査で卵胞の大きさや子宮内膜の状態を確認することがあります。

超音波検査では、次のようなことを確認します。

  • 卵胞が育っているか
  • 排卵しそうな大きさになっているか
  • 排卵後の変化があるか
  • 子宮内膜の厚みや状態
  • 卵巣に多嚢胞性卵巣のような所見がないか

排卵前後を超音波で確認することで、基礎体温だけではわかりにくい排卵のタイミングを把握しやすくなります。

「高温期が短い」と思っていたけれど、実際には排卵日がずれていただけだった、ということもあります。

病院で確認する検査2:黄体期のプロゲステロン採血

高温期が短いときに行われることがあるのが、黄体期のプロゲステロン採血です。

プロゲステロンは、排卵後に黄体から分泌されるホルモンです。

子宮内膜を着床しやすい状態へ整えたり、妊娠初期の環境を支えたりする働きがあります。また、基礎体温を上げる作用にも関係しています。

プロゲステロン採血はいつする?

プロゲステロン採血は、黄体期の中頃に行うことが多い検査です。

28日周期であれば、月経開始から21日目前後に行われることがあります。

ただし、これは「28日周期で排卵が14日目ごろに起こる」ことを前提にした目安です。

月経周期が35日など長めの方では、21日目に採血してもまだ排卵前や排卵直後の可能性があります。

そのため、実際には次の月経予定日の約7日前、または排卵が確認された約7日後を目安に採血することがあります。

周期が不規則な方では、1回の採血だけでは判断が難しく、必要に応じて時期をずらして再検査することもあります。

プロゲステロンの数値はどう見る?

プロゲステロンの数値は、排卵があったかどうかを確認する目安になります。

ただし、プロゲステロンは1日の中でも変動しやすいホルモンです。

そのため、1回の数値だけで黄体機能の良し悪しを完全に判断することはできません。

また、検査した時期が早すぎたり遅すぎたりすると、本来の黄体期の状態を反映しにくくなります。

検査結果を見るときは、数値だけではなく、採血した時期、排卵確認の有無、月経周期、基礎体温表、治療内容などを含めて総合的に判断します。

病院で確認する検査3:甲状腺・プロラクチンなどのホルモン検査

高温期が短い、月経周期が乱れる、排卵しにくいといった場合、黄体ホルモンだけでなく、他のホルモンも確認することがあります。

代表的なものに、甲状腺ホルモンとプロラクチンがあります。

甲状腺ホルモン

甲状腺ホルモンは、全身の代謝に関わるホルモンです。

甲状腺の働きが強すぎても弱すぎても、月経周期や排卵に影響することがあります。

妊活中や不妊治療中に、TSHやFT4などの検査を行うことがあります。

プロラクチン

プロラクチンは、主に授乳に関わるホルモンです。

妊娠・授乳中でない時期にプロラクチンが高い場合、排卵しにくくなったり、月経周期が乱れたりすることがあります。

高プロラクチン血症が疑われる場合は、採血で確認します。

その他に確認すること

必要に応じて、次のような項目を確認することもあります。

  • LH
  • FSH
  • エストラジオール
  • AMH
  • 男性ホルモン
  • 血糖やインスリン抵抗性
  • 子宮や卵巣の状態
  • 子宮内膜症や子宮筋腫の有無

特に月経不順がある場合や、排卵しにくいと言われたことがある場合は、黄体期だけでなく、月経周期全体を通して確認することが大切です。

月経不順や不正出血がある場合に確認したいこと

高温期が短いだけでなく、月経不順や不正出血がある場合は、別の原因が隠れていることもあります。

たとえば、次のような状態です。

  • 排卵が不規則になっている
  • 無排卵周期がある
  • 黄体期のホルモン変化が不安定
  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 甲状腺機能の異常
  • 高プロラクチン血症
  • PCOS

不正出血がある場合は、「高温期が短いから」と自己判断せず、婦人科で確認することが大切です。

検査前に持参するとよい記録

婦人科や不妊治療クリニックで相談するときは、これまでの記録を持参すると状態を伝えやすくなります。

持っていくとよいものは、次のような記録です。

  • 基礎体温表
  • 月経開始日
  • 月経周期の長さ
  • 出血量や出血期間
  • 不正出血の有無
  • 排卵検査薬の結果
  • タイミングをとった日
  • 服用している薬やサプリメント
  • これまでの検査結果
  • 妊活期間
  • 流産歴や治療歴がある場合はその経過

基礎体温表は、紙でもアプリでも構いません。

大切なのは、1日ごとの体温だけでなく、周期全体の流れがわかることです。

早めに相談したほうがよいケース

次のような場合は、早めに婦人科や不妊治療クリニックで相談しましょう。

  • 高温期が毎回10日未満になりやすい
  • 排卵後すぐに月経が来るように感じる
  • 低温期と高温期の差が毎周期はっきりしない
  • 月経周期が大きく乱れている
  • 不正出血がある
  • 強い月経痛がある
  • 排卵しにくいと言われたことがある
  • 妊活を続けているが妊娠に至らない
  • 35歳以上で妊活をしている
  • 40歳以上で妊娠を希望している

特に35歳以上の方は、妊活を始めてから半年ほど経っても妊娠に至らない場合、早めに相談することで検査や治療の選択肢を考えやすくなります。

40歳以上で妊娠を希望している場合は、妊活期間にかかわらず、早めに相談することをおすすめします。

高温期を安定させるために生活で見直したいこと

高温期が短い場合、検査で原因を確認することが大切ですが、生活習慣の見直しも身体のリズムを整えるうえで役立ちます。

見直したいポイントは、次のようなことです。

  • 睡眠時間を確保する
  • 無理なダイエットを避ける
  • 急激な体重減少を避ける
  • 過度な運動を控える
  • 飲酒を控えめにする
  • 身体を冷やしすぎない
  • ストレスをため込みすぎない
  • 食事を抜かず、たんぱく質や鉄、ビタミン類を意識する

ただし、生活習慣だけですべてが解決するとは限りません。

高温期が毎周期短い、排卵が不規則、不正出血があるなどの場合は、生活を整えながら医療機関で確認することが大切です。

この記事のまとめ

高温期が短いと感じると、「黄体機能不全かもしれない」「妊娠しにくいのでは」と不安になることがあります。

しかし、高温期が短く見える原因は一つではありません。

排卵日のずれ、基礎体温の測定条件、排卵の有無、黄体ホルモン、甲状腺、プロラクチン、ストレス、体重変化など、さまざまな要因が関係します。

基礎体温は大切な手がかりですが、それだけで黄体機能不全を診断することはできません。

病院では、超音波による排卵確認、黄体期のプロゲステロン採血、甲状腺やプロラクチンなどのホルモン検査を組み合わせて、総合的に状態を確認します。

毎周期のように高温期が短い、月経不順や不正出血がある、妊活が長引いている場合は、自己判断で抱え込まず、早めに相談しましょう。

不安になりすぎず、でも必要な確認は先延ばしにしないことが大切です。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 高温期が短いと、必ず黄体機能不全ですか?

必ずしも黄体機能不全とは限りません。排卵日のずれや測定条件の影響で、高温期が短く見えることもあります。基礎体温だけで診断するのではなく、排卵確認やホルモン採血などを含めて判断します。

Q2. プロゲステロン採血はいつ受ければよいですか?

28日周期の場合は、月経開始から21日目前後に行うことがあります。ただし、周期が長い方や排卵日がずれる方では、21日目では早すぎることがあります。次の月経予定日の約7日前、または排卵が確認された約7日後を目安にすることがあります。

Q3. プロゲステロンの数値が低いと妊娠できませんか?

1回のプロゲステロン値だけで妊娠できる・できないを判断することはできません。プロゲステロンは変動しやすく、採血の時期によっても結果が変わります。排卵確認、周期の状態、治療内容などと合わせて判断することが大切です。

Q4. 基礎体温表は病院に持って行ったほうがよいですか?

持って行くと、周期の傾向を伝えやすくなります。紙の表でもアプリでも構いません。月経開始日、不正出血、排卵検査薬の結果、タイミングをとった日なども一緒に記録しておくと役立ちます。

Q5. 高温期が10日未満でも妊娠することはありますか?

高温期が短い周期でも妊娠することはあります。ただし、毎周期のように10日未満が続く場合は、排卵や黄体期のホルモン環境を確認したほうがよいことがあります。

Q6. 何周期くらい様子を見ればよいですか?

1周期だけ高温期が短い場合は、睡眠不足やストレス、測定条件の影響も考えられます。ただし、2〜3周期以上同じ傾向が続く場合や、妊活期間が長くなっている場合、35歳以上の場合は早めに相談することをおすすめします。

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📚参考文献


この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

高温期が短い・黄体期が気になる方へ

基礎体温をつけていて、高温期が短い、排卵後すぐに体温が下がる、黄体機能不全かもしれないと感じると、不安になることがあります。

基礎体温は大切な手がかりですが、1日ごとの体温だけで身体の状態を判断することはできません。排卵の有無、黄体期のホルモン、月経周期、睡眠やストレス、自律神経の状態などを含めて、全体を見ていくことが大切です。

宇都宮鍼灸良導絡院では、基礎体温や月経周期、冷え、睡眠、ストレス、体調の変化などを丁寧に確認しながら、妊娠しやすい身体づくりをサポートしています。

「高温期が短いと言われて不安」「検査とあわせて体調も整えたい」「妊活中の身体を見直したい」という方は、お一人で抱え込まずにご相談ください🍀

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基礎体温の正しい測り方と見方|ガタガタに見える原因と記録のコツ

投稿日:

妊活を始めると、「基礎体温をつけたほうがいい」と聞くことがあります。

けれど実際に測り始めると、「毎日ガタガタしていて見方がわからない」「測る時間がずれた日はどうしたらいい?」「低温期と高温期の差がはっきりしない」「このグラフで排卵しているのかわからない」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

基礎体温は、排卵や高温期の目安になる大切な記録です。しかし、1日ごとの体温だけで排卵日や妊娠しやすさを正確に判断できるものではありません。

大切なのは、毎日きれいなグラフを作ることではなく、測り方をできるだけ整えたうえで、数周期を通して身体のリズムを見ることです。

この記事では、基礎体温の正しい測り方、起床時間がずれた日の記録方法、ガタガタに見える原因、二相性の見方、妊活中に基礎体温をつけるメリットと限界についてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 基礎体温は、朝起きてすぐ、身体を動かす前に測る体温です。
  • 測る時間、睡眠時間、体調、飲酒、室温、夜中に起きたかどうかなどで変動します。
  • 1日だけ高い・低いという変化よりも、低温期と高温期の流れを数周期で見ることが大切です。
  • 基礎体温は排卵後に体温が上がったかを確認する目安になりますが、排卵日を事前に正確に予測するものではありません。
  • グラフがガタガタしていても、すぐに異常と決めつける必要はありません。毎周期はっきりしない場合や月経不順がある場合は、医療機関で相談しましょう。

基礎体温とは?

基礎体温とは、身体を動かす前の、安静に近い状態で測る体温のことです。

女性の体温は、月経周期に合わせて少し変化します。排卵後は、黄体から分泌されるプロゲステロンの影響で、体温が少し上がりやすくなります。

このため、月経周期の前半は低温期、排卵後から月経前までは高温期として分かれて見えることがあります。

ただし、基礎体温の変化はとても小さく、睡眠や測定条件の影響も受けます。そのため、毎日きれいな線になるとは限りません。

基礎体温はいつ測るのが正しい?

基礎体温は、朝起きてすぐ、布団の中で測るのが基本です。

起き上がる前、話す前、飲み物を飲む前、トイレに行く前に測るようにしましょう。

体温は、身体を動かすだけでも変わります。起き上がって歩いた後に測ると、基礎体温としては正確に見にくくなることがあります。

できれば、婦人体温計を枕元に置いておき、目が覚めたらそのまま測る習慣をつけると続けやすくなります。

基礎体温を測るときの基本ルール

基礎体温を測るときは、次のポイントを意識しましょう。

  • 毎朝、できるだけ同じ時間に測る
  • 起き上がる前に測る
  • 婦人体温計を使う
  • 舌の下に体温計を入れて測る
  • 測ったらすぐ記録する
  • 体調や睡眠状態も一緒にメモする

大切なのは、完璧に測ることではありません。

できるだけ同じ条件で続けることで、自分の周期の傾向が見えやすくなります。

婦人体温計を使ったほうがよい理由

基礎体温は、通常の体温よりも細かい変化を見る必要があります。

一般的な体温計では、0.1℃単位の変化しか見えにくいことがあります。一方、婦人体温計は、より細かい体温変化を記録しやすいため、低温期と高温期の差を確認しやすくなります。

妊活で基礎体温をつける場合は、できれば婦人体温計を使うとよいでしょう。

起床時間がずれた日はどう記録する?

起床時間がいつもとずれた日も、測れる場合は測って記録しておきましょう。

ただし、いつもより早すぎる、遅すぎる、睡眠時間が短いなどの場合は、体温が普段と違って出ることがあります。

そのような日は、体温だけで判断せず、メモ欄に「起床時間が遅い」「睡眠不足」「夜中に起きた」などと記録しておくと、後から見返すときに役立ちます。

体温が1日だけ高い、低いというよりも、その日の条件を一緒に残しておくことが大切です。

睡眠不足・夜中に起きた日・飲酒した日の見方

基礎体温は、睡眠の質や生活条件の影響を受けます。

次のような日は、体温がいつもと違って出ることがあります。

  • 睡眠時間が短かった
  • 夜中に何度も目が覚めた
  • 起床時間が大きくずれた
  • 前日に飲酒した
  • 風邪気味だった
  • 強い疲労があった
  • 寝室が暑すぎた、寒すぎた
  • 測る前に起き上がった

このような日は、体温の数字だけを見て不安になりすぎなくて大丈夫です。

「測定条件がいつもと違った日」としてメモしておくと、グラフがガタガタして見える理由を理解しやすくなります。

基礎体温がガタガタに見える原因

基礎体温がガタガタに見える原因には、いくつかあります。

測定条件のばらつき

測る時間、睡眠時間、飲酒、体調、室温などが変わると、体温も変動しやすくなります。

とくに妊活中は、少しの体温差でも気になってしまうため、実際以上に「ガタガタしている」と感じることもあります。

もともとの体温変動

人の体温は毎日まったく同じではありません。排卵後であっても、毎日同じ温度で高温期が続くわけではなく、少し上下しながら推移します。

そのため、基礎体温がガタガタしているからといって、すぐに排卵していない、妊娠しにくい、黄体機能が弱いと判断する必要はありません。

二相性かどうかを見るときのポイント

基礎体温を見るときは、1日ごとの体温よりも、低温期と高温期の流れを見ることが大切です。

二相性とは、月経周期の前半に低めの体温が続き、排卵後に少し高めの体温が続く状態です。

ただし、きれいに線を引いたように分かれるとは限りません。

見るときのポイントは、次のような点です。

  • 月経開始から排卵前まで低めの体温が多いか
  • 排卵後に全体として体温が上がっているか
  • 高めの体温がしばらく続いているか
  • 低温期と高温期の差がなんとなく見えるか
  • 1周期だけでなく、数周期で同じ傾向があるか

1日だけ低い日や高い日があっても、全体として二相性に見えることがあります。

基礎体温で排卵日はわかる?

基礎体温は、排卵日を正確に予測するためのものではありません。

基礎体温は、排卵後にプロゲステロンの影響で体温が上がることを利用して、排卵が起こった可能性を後から確認するための目安です。

そのため、「体温が上がった日が排卵日」と単純に決めることはできません。

妊娠しやすい時期は、体温が上がる前に来ることが多いため、タイミングを考える場合は、基礎体温だけでなく、月経周期、排卵検査薬、おりものの変化、医療機関での超音波検査なども参考にするとよいでしょう。

1日ごとの体温より周期全体を見ることが大切

基礎体温をつけていると、毎朝の数字に一喜一憂してしまうことがあります。

特に妊活中は、少し体温が下がっただけで「今回はだめかもしれない」と不安になることもあると思います。

しかし、基礎体温は1日ごとの数字より、周期全体の流れを見ることが大切です。

たとえば、次のように見ていきます。

  • 低温期と高温期に分かれているか
  • 高温期がどのくらい続いているか
  • 月経周期が大きく乱れていないか
  • 排卵後に全体として体温が上がっているか
  • 数周期を通して同じ傾向があるか

1日だけの変化で身体の状態を判断しすぎず、数周期の記録として見ていきましょう。

妊活中に基礎体温をつけるメリット

妊活中に基礎体温をつけるメリットは、自分の周期の傾向を知りやすくなることです。

たとえば、次のようなことに気づきやすくなります。

  • 月経周期の長さ
  • 低温期と高温期の変化
  • 排卵後に体温が上がっているか
  • 高温期がどれくらい続いているか
  • 体調や睡眠と体温の関係
  • 月経前の体温変化

また、医療機関で相談するときに、基礎体温表があると周期の傾向を伝えやすくなります。

基礎体温でわからないこともある

基礎体温は便利な記録ですが、万能ではありません。

基礎体温だけでは、排卵日を正確に特定することはできません。また、黄体機能、卵胞の育ち方、子宮内膜の状態、卵管の通り、精子の状態などは基礎体温だけではわかりません。

そのため、基礎体温がきれいだから必ず問題がない、ガタガタだから必ず異常がある、とはいえません。

妊活が長引いている場合や、月経不順、不正出血、強い月経痛などがある場合は、基礎体温だけで判断せず、必要に応じて医療機関で相談しましょう。

受診時に基礎体温表を持っていくときのポイント

婦人科や不妊治療クリニックに相談するときは、基礎体温表を持っていくと役立つことがあります。

紙の表でも、アプリの画面でも構いません。

できれば、次のような情報も一緒に記録しておくとよいでしょう。

  • 月経開始日
  • 月経が終わった日
  • 出血量の変化
  • 不正出血の有無
  • 排卵検査薬を使った日と結果
  • 性交やタイミングをとった日
  • 睡眠不足や飲酒などのメモ
  • 体調不良があった日
  • 服薬や治療内容

医療機関では、基礎体温表だけで診断するのではなく、月経周期、超音波検査、ホルモン検査、年齢、妊活期間などを含めて総合的に判断します。

こんなときは相談してみましょう

次のような場合は、一度婦人科や不妊治療クリニックで相談してみると安心です。

  • 月経周期が大きく乱れている
  • 高温期が毎回短い
  • 低温期と高温期の差が毎周期はっきりしない
  • 排卵後の体温上昇が見られない周期が多い
  • 不正出血がある
  • 強い月経痛がある
  • 妊活を続けているが妊娠に至らない
  • 35歳以上で妊活をしている

基礎体温の乱れだけで必要以上に不安になる必要はありません。

ただし、気になる状態が続く場合は、早めに相談することで今後の見通しが立てやすくなります。

この記事のまとめ

基礎体温は、妊活中の身体のリズムを知るための大切な手がかりです。

ただし、基礎体温はとても繊細で、睡眠時間、測定時刻、体調、飲酒、室温などの影響を受けます。

そのため、1日だけ高い、低いという変化に振り回されすぎる必要はありません。

大切なのは、朝起きてすぐ、できるだけ同じ条件で測り、数周期を通して低温期と高温期の流れを見ることです。

基礎体温は「毎日きれいなグラフを作るため」のものではなく、「自分の身体のリズムを知るため」のものです。

ガタガタして見えても、すぐに異常と決めつけず、測定条件や生活リズムも一緒に振り返ってみましょう。

そして、毎周期はっきりしない、月経不順がある、妊活が長引いているなどの場合は、自己判断で抱え込まず、医療機関に相談することが大切です。

よくあるご質問(FAQ)

基礎体温は毎日同じ時間に測らないと意味がありませんか?

できるだけ同じ時間に測るほうが、変化は見やすくなります。ただし、少し時間がずれた日があっても、すぐに意味がなくなるわけではありません。起床時間が大きくずれた日は、メモを残しておくと後から見返しやすくなります。

起き上がってから測ってしまった日はどうしたらいいですか?

起き上がった後に測った体温は、基礎体温としては正確に見にくいことがあります。その場合も記録してよいですが、「起床後に測定」とメモしておきましょう。1日だけのずれで過度に不安になる必要はありません。

基礎体温がガタガタでも排卵していることはありますか?

あります。基礎体温は睡眠や体調、測定条件の影響を受けるため、排卵していてもガタガタに見えることがあります。排卵の有無を正確に確認したい場合は、排卵検査薬や超音波検査、ホルモン検査などとあわせて判断することが大切です。

低温期と高温期の差はどれくらいあればよいですか?

一般的には、排卵後に体温が少し上がり、その状態がしばらく続くかを見ます。ただし、差の出方には個人差があります。1周期だけで判断せず、数周期を通して二相性があるかを確認しましょう。

基礎体温だけで妊娠しやすい日がわかりますか?

基礎体温は、排卵後に体温が上がったことを後から確認する目安です。妊娠しやすい時期は体温が上がる前に来ることが多いため、基礎体温だけでタイミングを決めるのは難しい場合があります。月経周期、排卵検査薬、おりものの変化なども合わせて見るとよいでしょう。

アプリの排卵日予測は信用してよいですか?

アプリの予測は便利ですが、過去の月経周期や入力データをもとにした目安です。排卵日はストレスや体調、睡眠、体重変化などでもずれることがあります。アプリの予測だけでなく、基礎体温や排卵検査薬、必要に応じて医療機関での確認も参考にしましょう。

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📚参考文献

基礎体温の見方に不安がある方へ

基礎体温をつけていると、少しの体温差やグラフの乱れが気になり、「排卵できているのかな」「このままで大丈夫かな」と不安になることがあります。

基礎体温は、睡眠や測定時間、体調、ストレスなどの影響も受けるため、1日ごとの変化だけで判断しすぎる必要はありません。ただ、毎周期のように高温期が短い、低温期と高温期がはっきりしない、妊活を続けてもなかなか結果につながらない場合は、身体の状態を一度見直してみることも大切です。

宇都宮鍼灸良導絡院では、基礎体温や月経周期だけでなく、冷え、睡眠、ストレス、自律神経の状態なども確認しながら、妊娠しやすい身体づくりをサポートしています。

「基礎体温の見方がわからない」「グラフがガタガタで不安」「妊活中の体調を整えたい」という方は、お一人で抱え込まずにご相談ください🍀


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42歳 流産後の再挑戦で妊娠 SEET法による胚盤胞移植で陽性反応

投稿日:

今回、Mさんは2年間の不妊治療と化学流産を経験されてから、転院や採卵を経て、さらに流産も乗り越えながらクリニックでの治療を継続されました。最終的に妊活を始めてから4年、PGT-Aクリア胚の移植で妊娠されました。

仕事と妊活の両立に悩みながらも、週に1回の鍼灸レーザーで妊娠しやすい体づくりを続けられました。

 

患者さん情報

  • 来院の動機:不妊症
  • 鍼灸の経験:あり(以前、他の不妊鍼灸を20回ほど受けていた)
  • 体調:疲れている
  • 体質:首コリ、肩こり、便秘、疲れ、冷え、時折全身のドキドキ(動悸)、手湿疹、アトピー(以前、胃潰瘍とメニエル病を発症)
  • 睡眠:睡眠時間(平均6時間)就寝0時~起床6時
  • 生理:順調(28~30日で規則的)、経血の状態は暗赤色~黒っぽい
  • 食生活:1日3食、夕食の時間19時
  • ご主人:44歳
  • 服用している薬・サプリ:ベルタ(葉酸サプリ)

Mさん(42歳)が宇都宮鍼灸良導絡院にお越しになったのは、2023年5月でした。

それまでに2年の不妊期間があり、不妊治療専門クリニックで体外受精(顕微授精)・移植(保険適用)を受けておられました。

これまでに一度陽性反応は確認できていましたが、妊娠3~4週で化学流産を経験されていました。

また、採卵時に「空胞が多い」「受精しても分割が止まってしまう」など胚の成長に問題があり、今後の妊娠に向けて鍼灸をご希望されました。

 

仕事と妊活の両立で心身共に疲れていた日々

Mさんは精神科病棟の看護師として勤務されており、日勤だけでなく夜勤もこなしながら忙しい日々を送られていました。

お仕事にはやりがいを感じておられましたが、その一方で夜勤明けにはつよい疲労感や筋肉痛があり、胃のむかつき、動悸、胸や指のかゆみなど様々な不調を抱えておられました。

疲れが溜まってくるとメニエール病の症状で耳が聞こえにくくなったり、神経が高ぶって眠れなくなり精神薬を服用される時もありました。

さらに、職場での後輩の妊娠報告を聞いて気持ちが落ち込んだり、イライラしたりすることもあり、仕事の疲労と妊活のストレスによって心身の回復が追いついていない状態でした。

鍼灸では、その時々の不調に合わせた施術を行いながら、自律神経のバランスを整えて、少しでも質の良い睡眠がとれるよう施術を行いました。(当院の鍼灸と不妊カウンセリングについての詳しい内容はこちらからご覧ください。)

施術中は妊活やお仕事の話だけでなく、趣味や日常のことなど他愛もないお話をしながら、リラックスしていただける時間になるよう心掛けました。

週に1回の鍼灸を続けていくうちに、「鍼を受けた日はよく眠れる」「妊娠した後輩とも以前ほど気にならず話せるようになった」といった感想をいただきました。

 

転院後の採卵で向上した採卵成績

鍼灸レーザーを始めてから行った人工授精では、以前より卵胞や子宮内膜の成長が良好になり、生理痛も軽減していました。鍼灸施術による体調管理や卵巣や子宮の血流促進が卵胞や子宮内膜の成長をサポートする一因になった可能性がありました。(当院の人工授精での不妊鍼灸の詳しい内容はこちらからご覧ください。)

その後、1カ所目のクリニックで人工授精を3回行った後、セカンドオピニオンを経て転院されました。

2023年10月からは体外受精が始まりました。体外受精での鍼灸は、卵巣の血流促進を図り、卵巣内の卵胞が十分育つように行いました。

その時のMさんは、仕事のストレスにより気持ちがネガティブになってしまい「仕事を辞めたほうがいいのではないか」と悩まれることがありました。

施術中はたくさんお話を聞き、不安になっていることやストレスを発散していただけるよう心掛けました。

採卵では高刺激で卵胞を育てました。以前のクリニックでは4回採卵を行い、胚盤胞1個だったため、今回の採卵でも卵がちゃんと凍結できるかとても心配されていました。

しかし、採卵結果は11個採れた卵から胚盤胞4個を凍結することができました。

この時、Mさんは「ちゃんと凍結できて良かった」と安心されたご様子でした。

 

流産を乗り越えて続いた妊活

移植に向けた期間も、お仕事と妊活の両立による疲労やストレスは続いていました。

身体のだるさやしんどさを感じる日もあり、ときにはお酒を飲んで気分転換されることもありました。

また、仕事を辞めてから移植に臨みたいという気持ちがあり、職場に相談した結果、退職は引き受けてもらえませんでしたが、夜勤を外してもらえることになりました。

最初の凍結融解胚移植の結果は残念ながら陰性でした。続けて行ったSEET法による胚盤胞移植は、胚盤胞(5AA)、子宮内膜7ミリで行い、結果は陽性反応(hCG値500)が確認できました。

しかし、妊娠5週3日頃から出血がみられ、切迫流産の可能性が指摘されました。

その後出血は落ち着いたものの、妊娠7週頃に残念ながら流産となってしまいました。

この時、Mさんは再び流産となり大きなショックを受けておられました。それでもあきらめず、次の一歩を考えておられました。

 

不妊治療継続への葛藤と決断

転院後のクリニックでの保険適用(移植可能な回数3回)がなくなったため、一旦人工授精へステップダウンされ、今後の妊活をどうされるかご夫婦で相談されていました。

そして、2024年11月に行った自費での胚盤胞移植(4BA・3BB)の結果は陰性でした。

この時、42歳という年齢もあり「このまま実費治療を続けるか、以前のクリニックで残っている保険治療(1カ所目では移植可能な回数6回)を再開するべきか」を悩まれていました。

現在のクリニックでは、採卵1回で11個採卵・胚盤胞4個凍結という良好な結果が出ていましたが、自費治療という経済的な負担も大きく、簡単に決断できる状況ではありませんでした。

施術中はMさんの今のお気持ちをたくさんお話していただきながら、ご自身が納得できる選択ができるようサポートしました。

そして、最終的に、現在のクリニックで自費治療を続けることを決断されました。

その後の採卵では8個の卵から6個の胚盤胞を凍結することができました。

移植前にはER-P(着床の窓検査)や子宮鏡検査なども受けられ、調べたほうが良い検査を済まされ万全の状態で移植に臨まれました。

 

PGT-Aクリア胚での移植、そして陽性反応

お仕事は引き続き忙しく、ご家族のことでも問題があり、リラックスできない日々が続いていました。

ご家族のことを考え、夜中に目が覚めてしまうことや、便秘、手の痒み、肩こりなどの不調を訴えておられました。

鍼灸で不調のケアと自律神経の調整を行いながら、たくさんお話をして気持ちが軽くなってもらえるよう努めました。

迎えた移植では、SEET法によるPGT-Aクリア胚を移植されました。子宮内膜は7ミリでしたが、BT11での判定は無事陽性反応(hCG値700)が確認できました。

その後、妊娠17週の時に当院へ経過報告にお越しくださいました。仕事の負担が大きかったため休職され、ゆっくり休まれており、経過も順調とのことでした。

さらに、2025年1月に男の子を無事出産されたとの報告をいただきました。

出産前には妊娠高血圧症候群を発症され、産後も高血圧が続いていたため、再び鍼灸を受けたいとご希望があり、疲労回復や首肩のコリのケアをはじめ、高血圧やむくみ、睡眠不足などの施術を行いました。

Mさん、本当におめでとうございます。

お仕事やクリニックでの治療、ご家族のことなど悩まれることが多く、大変だったと思います。

それでも前向きに続けられて本当にお疲れさまでした。

お子様と幸せな家庭を築かれていってください。

また2人目など何かお困りのことがございましたらいつでもサポートさせていただきますのでよろしくお願いいたします。

 

Mさん(42歳)妊娠お喜びの声

▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください

不妊

▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください

体外受精(顕微授精、PGT-A)

▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください

自宅灸・レーザー・サプリメント

▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください

鍼灸とレーザーを週1回受けるようにしたことで体調が良くなった。イライラも減り、リラックスして過ごせるようになった。採卵もうまくいって良かった。

▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。

不妊治療と仕事の両立は大変だったが、自分には合っていたと思う。時々、旅行に行って気分転換するようにした。

Mさん妊娠お喜びの声 ※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。

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精液検査で白血球が多いと言われたら?感染・炎症と男性不妊の関係

投稿日:

精液検査で「白血球が多い」と言われると、「感染症があるの?」「精子に影響しているの?」「妊娠しにくくなる?」と不安になる方も少なくありません。

結論からいうと、精液中の白血球が多いからといって、それだけで感染症や男性不妊が確定するわけではありません。

一方で、白血球の増加は前立腺や精巣上体など男性生殖器の感染・炎症と関係することがあり、数値や症状によっては泌尿器科や男性不妊外来で詳しく調べることがあります。

この記事では、精液検査で白血球が多いと言われたときの基準、主な原因、精子への影響、追加検査や治療、受診の目安についてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 精液中の白血球が多い状態は「白血球精液症(leukocytospermia)」や「膿精液症(pyospermia)」と呼ばれることがあります。
  • WHO第6版では、peroxidase陽性細胞が1mLあたり100万個以上の場合を臨床的に異常とする目安が示されています。
  • 白血球が多い原因には、前立腺・精巣上体・尿道などの感染や炎症が関係する場合がありますが、感染が見つからないケースもあります。
  • 白血球は活性酸素を増やし、精子の運動性やDNAに影響する可能性がありますが、白血球の数だけで妊娠の可否を判断することはできません。
  • 白血球が多いからといって、自己判断で抗生物質を飲むことはおすすめできません。必要な検査を行い、原因に応じて治療を検討します。

精液検査で白血球が多いとは?

精液の中には、精子だけではなくさまざまな細胞が含まれています。そのひとつが白血球です。

白血球は身体を感染や炎症から守る免疫細胞で、精液中に少量認められること自体は珍しいことではありません。

しかし、白血球が一定以上に増えている場合は、男性生殖器の感染や炎症が背景にないか確認することがあります。

白血球はどのくらいから「多い」?

WHOの精液検査マニュアル第6版では、peroxidase陽性細胞が精液1mLあたり100万個(1.0×106/mL)以上の場合を、臨床的に異常と考えるための目安としています。[1]

ただし、この数値だけで感染症や不妊を診断できるわけではありません。

また、精液検査で「円形細胞(round cells)」が多いと記載されていても、すべてが白血球とは限りません。

円形細胞には白血球だけでなく未熟な生殖細胞も含まれるため、必要に応じてperoxidase染色などを用いて区別します。[1][2]

精液中の白血球が増える主な原因

精液中の白血球が増える背景として、男性生殖器や尿路の感染・炎症が考えられます。

ただし、白血球が多いからといって、必ず細菌感染があるとは限りません。

前立腺など男性生殖器の感染・炎症

白血球が増える原因として確認されることがあるのが、前立腺・精巣上体・尿道などの感染や炎症です。

  • 前立腺炎
  • 精巣上体炎
  • 尿道炎
  • 尿路感染症
  • 性感染症

排尿時の痛み、尿道の違和感、精巣の痛みや腫れ、会陰部の痛み、発熱などがある場合は、泌尿器科での確認が重要です。

感染が見つからない炎症の場合もある

精液中の白血球が多くても、培養検査などで原因となる細菌が確認されない場合があります。

AUA/ASRMの男性不妊ガイドラインでも、精液中の白血球は感染だけでなく、非細菌性の炎症によって増える場合があるとされています。[2]

そのため、「白血球が多い=抗生物質が必要」と単純に考えることはできません。

円形細胞が白血球ではないこともある

通常の精液検査では、白血球と未熟な生殖細胞が顕微鏡上で似て見える場合があります。

そのため、円形細胞が多い場合には、それが本当に白血球なのかを追加検査で確認することがあります。

白血球が多いと精子にどんな影響がある?

白血球は、感染や炎症への反応として活性酸素(ROS)を産生します。

活性酸素が過剰になると、精子の細胞膜やDNAなどに酸化ストレスが加わり、精子の運動性や機能に影響する可能性があります。[1][3]

ただし、白血球の数と男性の妊孕性にはまだ不明な点も多く、白血球が多いという結果だけで「妊娠できない」「精子の質が悪い」と判断することはできません。

精子濃度、運動率、形態など他の精液所見や、症状、感染の有無などを合わせて判断することが大切です。

精液検査で白血球が多いと言われたら何を調べる?

白血球が多いと言われた場合、まず確認したいのは「どの程度多いのか」と「感染や炎症を疑う症状がないか」です。

必要に応じて、泌尿器科や男性不妊外来で次のような確認が行われることがあります。

  • 精液検査の再確認
  • 白血球と未熟生殖細胞の鑑別
  • 尿検査
  • 尿や精液の培養検査
  • 性感染症の検査
  • 前立腺や精巣上体などの診察

すべての方にすべての検査が必要なわけではありません。

症状やこれまでの治療歴、白血球数などを確認しながら、医師が必要な検査を判断します。

抗生物質を飲めば白血球は減る?

精液中の白血球が多いと、「抗生物質を飲めば治るのでは」と考える方もいるかもしれません。

しかし、感染が確認されていない状態で、白血球が多いという理由だけから自己判断で抗生物質を使用することはおすすめできません。

細菌感染が確認された場合には、原因となる菌や感染部位に応じて医師が抗菌薬を選択することがあります。

一方、感染ではなく炎症が中心の場合には、対応が異なります。

白血球精液症に対する抗菌薬や抗酸化療法については研究されていますが、妊娠率や出生率の改善まで明確に証明されているわけではありません。[3][4]

まず原因を確認し、その結果に応じて治療することが重要です。

人工授精・体外受精を控えている場合はどうする?

人工授精や体外受精の前に白血球が多いと言われても、それだけで治療周期が必ず中止になるわけではありません。

ただし、強い感染症状がある場合や、精子濃度・運動率などにも問題がみられる場合には、治療方針に影響することがあります。

治療を控えている方は、精液検査の結果を自己判断せず、不妊治療を担当している医師へ伝えておきましょう。

必要に応じて泌尿器科や男性不妊外来と連携しながら、治療を進めることがあります。

こんな症状がある場合は泌尿器科へ相談を

精液中の白血球が多いと言われ、次のような症状もある場合は、泌尿器科などの医療機関へ相談しましょう。

  • 排尿するときに痛みや違和感がある
  • 尿道から分泌物が出る
  • 精巣や陰嚢に痛み・腫れがある
  • 会陰部や下腹部に痛みがある
  • 発熱がある
  • 血精液症を繰り返す
  • 精子濃度や運動率も低いと言われた
  • 白血球が多い状態が繰り返し続いている

症状がなくても白血球が繰り返し多い場合や、妊活が長引いている場合は、男性不妊を専門とする泌尿器科へ相談する選択肢があります。

生活習慣でできることは?

生活習慣だけで精液中の白血球を治療できるわけではありません。

感染や炎症が疑われる場合には、まず医療機関で原因を確認することが優先です。

そのうえで、男性妊活全体のコンディションを整えるためには、睡眠不足を避ける、喫煙を控える、過度な飲酒を避ける、バランスの取れた食事をとるなど、基本的な生活習慣を整えておくことも大切です。

まとめ

精液検査で白血球が多いと言われても、それだけで感染症や男性不妊が確定するわけではありません。

WHO第6版では、peroxidase陽性細胞が1mLあたり100万個以上の場合を臨床的に異常とする目安としていますが、数値だけではなく、感染や炎症の有無、精子濃度や運動率、症状などを合わせて評価することが大切です。

特に排尿時の痛み、精巣の腫れ、発熱などがある場合や、白血球が繰り返し多い場合は、泌尿器科や男性不妊外来へ相談しましょう。

白血球が多いからといって自己判断で抗生物質を使用せず、原因を確認してから適切な対応を考えることが大切です。

当院でよく受けるご相談

Q. 精液検査の白血球はどのくらいから多いですか?

A. WHO第6版では、peroxidase陽性細胞が精液1mLあたり100万個以上の場合を、臨床的に異常と考える目安としています。ただし、検査方法や結果の表記方法によって異なるため、検査を受けた医療機関で確認してください。

Q. 白血球が多いと感染症ということですか?

A. 必ずしも感染症とは限りません。細菌感染が原因の場合もありますが、感染が確認されない炎症や、白血球以外の円形細胞が含まれている場合もあります。

Q. 白血球が多いと妊娠できませんか?

A. 白血球が多いという結果だけで妊娠の可否を判断することはできません。精子濃度・運動率・形態など他の精液所見や、女性側の状態なども含めて総合的に判断します。

Q. 白血球が多ければ抗生物質を飲んだ方がよいですか?

A. 白血球が多いだけで抗生物質が必要とは限りません。感染の有無を確認し、必要な場合に医師が治療を判断します。自己判断で抗生物質を使用するのは避けましょう。

Q. 精液検査はもう一度受けた方がよいですか?

A. 精液所見には変動があります。白血球が多い状態が一時的なのか、繰り返しているのかを確認するため、医師の判断で再検査を行うことがあります。

当院からひとこと

精液検査で白血球を指摘されると、「何か感染しているのでは」「妊活に影響するのでは」と心配になる方が少なくありません。

白血球が多い場合は、まず必要に応じて泌尿器科や男性不妊外来で感染・炎症の原因を確認することが大切です。鍼灸は感染症に対する抗菌治療の代わりになるものではありません。

そのうえで、睡眠や疲労、ストレス、生活習慣など男性妊活全体のコンディションについて整理したい場合には、当院でも一緒に考えていきます。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

精液検査の結果を見て、男性側の妊活も見直したい方へ

精液検査で白血球や炎症を指摘された場合は、まず必要に応じて泌尿器科や男性不妊外来で原因を確認することが大切です。

そのうえで、「睡眠や疲労、ストレスなども含めて体調を整えたい」「夫婦で妊活に取り組みたい」という場合には、大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院も相談先の一つとしてご利用ください。

検査結果だけで不安を大きくせず、今できることを一つずつ整理していきましょう。

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抗生物質・風邪薬・解熱剤は精子に影響する?男性妊活・採精前の注意点

投稿日:

男性妊活中に風邪をひいたり、発熱したり、抗生物質を処方されたりすると、「薬が精子に影響しないか」と心配になる方は少なくありません。

  • 風邪薬を飲んだけど精子に影響しない?
  • 抗生物質を飲むと精子数や運動率が下がる?
  • 解熱剤を飲んだあとに採精しても大丈夫?
  • 夫が風邪をひいているときに子作りしても大丈夫?
  • 人工授精や体外受精の前に薬を飲んでしまったらどうする?

結論からいうと、風邪薬・解熱剤・抗生物質を短期間服用しただけで、精子が大きく悪化すると一律に考える必要はありません。

ただし、薬剤による影響は薬の種類・服用量・服用期間によって異なります。また、薬そのものだけでなく、発熱・感染・炎症・脱水・睡眠不足など、薬を必要としたときの体調が精液所見へ一時的に影響することもあります。

特に大切なのは、薬だけを原因と決めつけないことです。

精子に影響する可能性があるのは薬そのものだけではありません。発熱、感染、炎症、睡眠不足、食欲低下、脱水など、体調不良全体をあわせて考えることが大切です。

また、妊活中だからといって、処方された薬を自己判断で中止することは避けましょう。

人工授精や体外受精などで採精予定が近い場合は、薬の名前・服用期間・発熱の有無を主治医へ伝えておくことが大切です。

この記事では、男性妊活中の風邪薬・解熱剤・抗生物質と精子の関係、高熱や感染症の影響、子作りや人工授精・体外受精を控えている場合の考え方をわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 風邪薬・解熱剤・抗生物質を短期間服用しただけで、精子が大きく悪化すると一律にはいえません。
  • 薬の影響は種類・量・期間によって異なるため、薬剤名が分かる場合は主治医や薬剤師へ確認しましょう。
  • 発熱・感染・炎症など、薬を必要とした原因そのものが精液所見に一時的な影響を与える場合もあります。
  • 人工授精や体外受精を控えている場合は、薬の名前・服用期間・発熱の有無をクリニックへ伝えましょう。
  • 精液検査は変動するため、1回悪い結果が出ても薬だけを原因と決めつけず、必要に応じて再検査で確認します。

風邪薬を飲むと精子に影響する?

市販の風邪薬には、いくつかの成分が組み合わさっていることがあります。

たとえば、次のような成分です。

  • 解熱鎮痛成分
  • 咳止め成分
  • 鼻水を抑える成分
  • 抗ヒスタミン成分
  • カフェイン
  • 去痰成分

数日間、風邪薬を使用したということだけで、精子が急に大きく悪くなったと判断することはできません。

風邪薬そのものだけでなく、風邪をひいているときの体調不良の影響も考える必要があります。

風邪のときは、次のような状態が重なりやすくなります。

  • 睡眠不足
  • 食欲低下
  • 発熱
  • 脱水
  • だるさ
  • 炎症反応
  • ストレス

こうした体調の変化は、採精のしやすさや精液検査の結果に一時的に影響することがあります。

つまり、「風邪薬を飲んだから精子が悪くなった」と単純に考えるのではなく、風邪や発熱を含めた体調全体の影響として考えることが大切です。

解熱剤は精子に悪い?発熱を下げることも大切

発熱したときに使用される解熱剤には、アセトアミノフェンやNSAIDsと呼ばれる薬などがあります。

妊活中の男性が解熱剤を飲むと、

  • 熱を下げる薬が精子に悪いのでは?
  • 飲まずに我慢したほうがよかったのでは?
  • 採精前に飲んでしまって大丈夫?

と不安になることがあります。

しかし、強い発熱が続くこと自体が、精液所見へ一時的な影響を与える可能性があります。

高熱のあとに、精子濃度・運動性・形態などに一時的な変化がみられたとする研究があります。ただし、影響の程度には個人差があり、発熱の高さや続いた期間などによっても異なります。

一方、解熱鎮痛薬についても男性の生殖機能への影響を検討した研究がありますが、薬剤の種類・用量・使用期間によって異なり、短期間の一般的な使用が男性の妊孕性へどの程度影響するかは一律にはいえません。

そのため、「妊活中だから解熱剤を飲まずに我慢する」と自己判断するのではなく、必要な場合は用法・用量を守り、医師や薬剤師へ相談しながら使用しましょう。

持病がある方、胃腸が弱い方、腎臓や肝臓の病気がある方、他の薬を服用している方は、特に医師や薬剤師へ確認してください。

抗生物質は精子に影響する?

抗生物質・抗菌薬については、一部の薬剤で精子数や運動性などへの影響が検討されています。

ただし、すべての抗生物質が精子に悪いわけではなく、ヒトでの影響について十分なデータがない薬剤もあります。

また、抗生物質を使用する背景には細菌感染や炎症があります。

感染や炎症そのものが体調や精液所見へ影響する場合もあるため、「抗生物質を飲んだから精子が悪くなった」と薬だけを原因にすることはできません。

抗生物質を処方された場合は、処方どおりに服用し、自己判断で中止したり服用期間を延長したりしないようにしましょう。

妊活中で心配な場合は、次の情報を主治医へ伝えてください。

  • 薬の名前
  • 服用期間
  • 何の病気で処方されたか
  • 発熱の有無と最高体温
  • 人工授精や体外受精の予定日

薬を必要以上に怖がるのではなく、服用している薬と体調の情報を正確に共有して判断してもらうことが大切です。

薬よりも発熱・感染・炎症の影響を考える場面もある

男性妊活中に薬を飲むと、どうしても「薬が精子に悪かったのでは」と考えがちです。

しかし実際には、薬だけでなく、発熱や感染、炎症などの体調変化もあわせて考える必要があります。

特に、次のような場合は注意しましょう。

  • 38℃以上の発熱が数日続いた
  • インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などで強い症状があった
  • 強い咳や倦怠感が続いた
  • 下痢や嘔吐で脱水気味だった
  • 食事が十分にとれなかった
  • 睡眠不足が続いた
  • 精巣や前立腺の炎症を指摘された

精子は作られてから成熟するまでに時間がかかります。

そのため、高熱や強い体調不良の影響があった場合、精液検査の結果に変化が出るまで時間差があることもあります。

「薬を飲んだ日」と「精液検査が悪かった日」だけを見て判断するのではなく、数週間〜数か月の体調の流れを含めて考えることが大切です。

発熱後の精子への影響や回復時期について詳しく知りたい方は、男性が高熱を出したあと、精子はどのくらいで回復する?も参考にしてください。

夫が風邪をひいたとき、子作りしても大丈夫?

「夫が風邪をひいているけれど、今周期は子作りしても大丈夫?」と心配になる方もいらっしゃいます。

軽い風邪をひいたことだけを理由に、必ず妊活を中止しなければならないわけではありません。

ただし、高い発熱が続いた場合や強い感染症があった場合は、その後の精液所見に一時的な変化がみられることがあります。

また、風邪や感染症の種類によってはパートナーへの感染にも注意が必要です。女性側が採卵・移植などの治療を控えている場合は、感染によって治療予定に影響する可能性もあります。

人工授精や体外受精を予定している場合は、男性側の発熱や感染症についても、来院の可否を含めて事前にクリニックへ確認しましょう。

人工授精前に薬を飲んだ場合はどう考える?

人工授精の前に風邪薬や解熱剤、抗生物質を飲んだ場合でも、薬を服用したことだけで必ず治療が中止になるわけではありません。

ただし、人工授精では精子濃度や運動率、洗浄後の運動精子数などが治療判断に関係することがあります。

そのため、採精日が近い場合は、薬を飲んだことだけでなく、体調も含めてクリニックへ伝えておくとよいでしょう。

特に、次のような場合は事前に相談しましょう。

  • 現在も発熱がある
  • 38℃以上の高熱が数日続いた
  • 抗生物質を服用している
  • 強い下痢や嘔吐がある
  • 感染症の可能性がある
  • もともと精液所見が不安定
  • 採精当日に体調が悪い
  • 薬の名前がわからず不安

人工授精を予定通り進めるかどうかは、男性側の体調だけでなく、女性側の排卵状況や治療スケジュールも関係します。

自己判断で治療を中止せず、クリニックへ相談して判断しましょう。

体外受精・顕微授精前に薬を飲んだ場合はどう考える?

体外受精や顕微授精では、採卵日と採精日が重なることが多いため、男性側の体調や薬の服用歴も大切な情報になります。

風邪薬や解熱剤を数日飲んだということだけで、必ず治療ができなくなるわけではありません。

体外受精や顕微授精では、採取した精子の中から治療に用いる精子を選択しますが、顕微授精であれば発熱や薬の影響をまったく考えなくてよいという意味ではありません。

発熱・感染症・強い体調不良があった場合や、もともと精液所見に不安がある場合は、採精日が近づく前に主治医へ伝えておきましょう。

特に、次の情報を整理して伝えるとよいでしょう。

  • いつから体調が悪いか
  • 発熱の有無と最高体温
  • 薬の名前
  • 服用した日数
  • 抗生物質を飲んでいるか
  • 採精日に体調が戻っているか
  • 過去に採精できなかったことがあるか
  • もともとの精液所見に不安があるか

採精が難しそうな場合や、当日の体調に不安がある場合は、早めに相談することで、状況によっては事前の精子凍結などを検討できることもあります。

クリニックによって対応は異なるため、治療予定が近い場合は早めに相談しておきましょう。

市販薬を使うときに気をつけたいこと

男性妊活中に市販薬を使用する場合は、次の点に注意しましょう。

  • 用法・用量を守る
  • 同じ成分の薬を重ねて飲まない
  • 長期間、自己判断で飲み続けない
  • 持病や内服薬がある場合は薬剤師や医師へ相談する
  • 高熱が続く場合は医療機関を受診する
  • 処方された抗生物質・抗菌薬を自己判断で中止しない
  • 服用した薬の名前を記録しておく
  • 人工授精や体外受精の予定が近い場合はクリニックへ伝える

特に総合感冒薬には、複数の成分が含まれていることがあります。

別の解熱剤や痛み止めを一緒に飲むと、同じ成分が重複してしまう場合があります。

妊活中だから薬をすべて避けるというよりも、必要な薬を適切に使用することが大切です。

不安なときは、医師や薬剤師に「妊活中で、近く採精予定があります」と伝えて相談しましょう。

薬を飲んだ後の精液検査で悪かったら?

薬を飲んだ後に精液検査の結果が悪いと、

  • 薬のせいで悪くなったのでは?
  • もう戻らないのでは?
  • 次の治療周期に影響するのでは?

と不安になるかもしれません。

しかし、精液検査の結果は1回ごとに変動することがあります。

1回の結果だけで、薬の影響と決めつけることはできません。

精液検査の結果が悪く出た場合は、次のような背景を確認することが大切です。

  • 発熱があったか
  • 感染症にかかっていたか
  • 服用した薬の種類
  • 服用期間
  • 睡眠不足があったか
  • 禁欲期間が適切だったか
  • 採精時に取りこぼしがなかったか
  • 強いストレスがあったか
  • 以前の精液検査と比べてどうか

治療予定がある場合は、まず現在の状態を確認するために検査を行うことがあります。

一方、高熱や強い体調不良から回復した後の状態を確認する目的では、数週間〜数か月後に再検査を勧められる場合もあります。

検査のタイミングは発熱の程度や治療予定によって異なるため、主治医と相談してください。

薬を飲んだからといって、1回の精液検査結果だけで悲観する必要はありません。

自己判断で薬をやめないことが大切

男性妊活中に薬を飲むことが不安でも、処方された薬を自己判断で中止することは避けましょう。

特に抗生物質・抗菌薬は、処方された目的や感染症の状態によって必要な服用期間が異なります。

途中で自己判断によって中止したり、反対に残っている薬を後から自己判断で服用したりせず、処方した医師の指示に従いましょう。

解熱剤や風邪薬についても、症状を和らげ、休養をとりやすくする目的で使用されることがあります。

薬を飲むか迷うときは、次の情報を医師や薬剤師へ伝えて相談してください。

  • 妊活中であること
  • 採精や精液検査の予定があること
  • 人工授精や体外受精の予定が近いこと
  • もともと精液所見に不安があること

「飲むべきか、やめるべきか」を一人で判断するのではなく、薬の名前や治療予定を伝えたうえで専門家へ確認しましょう。

こんなときは病院へ相談を

次のような場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

  • 38℃以上の発熱が続く
  • 強い咳や倦怠感が続く
  • 下痢や嘔吐が強い
  • 脱水が心配
  • 抗生物質・抗菌薬を処方されている
  • 精巣の痛みや腫れがある
  • 排尿時の痛みや違和感がある
  • 人工授精や体外受精を近く控えている
  • 服用した薬が精子に影響しないか不安
  • 精液検査の結果が急に悪くなった

発熱や感染症がある場合は、精子への影響だけでなく、パートナーへの感染やクリニックへの来院可否も関係します。

不安なときほど自己判断せず、主治医や治療を受けているクリニックへ確認しましょう。

まとめ

男性妊活中に風邪薬、解熱剤、抗生物質を飲むと、「精子に影響しないだろうか」と心配になることがあります。

しかし、短期間の服用だけで精子が大きく悪化すると一律に考えることはできません。

大切なのは、薬だけを原因と決めつけず、薬の種類・服用期間に加えて、発熱、感染、炎症、睡眠不足、脱水などの体調変化も含めて考えることです。

また、妊活中だからという理由で、処方された薬を自己判断で中止することは避けましょう。

人工授精や体外受精を控えている場合は、薬の名前、服用期間、発熱の有無、現在の体調を主治医へ伝えてください。

薬を飲んだ後に精液検査が悪かったとしても、1回の結果だけで薬の影響と決めつける必要はありません。

治療予定や体調の経過に応じて、必要であれば再検査を行いながら確認していきましょう。

当院でよく受けるご相談

Q. 風邪薬を飲むと精子が悪くなりますか?

A. 数日間の風邪薬の服用だけで、精子が大きく悪化すると一律にはいえません。発熱・感染・睡眠不足・脱水など、風邪による体調変化も含めて考えることが大切です。

Q. 解熱剤は飲まないほうが精子にいいですか?

A. 妊活中という理由だけで必要な薬を我慢する必要はありません。薬剤による影響は種類・量・期間によって異なるため、用法・用量を守り、心配な場合は医師や薬剤師へ相談してください。

Q. 抗生物質を飲んだら精液検査は悪くなりますか?

A. 一部の抗菌薬について精子への影響が検討されていますが、すべての抗生物質が精子へ悪影響を与えるわけではありません。感染や炎症そのものも精液所見へ影響する場合があります。処方薬は自己判断で中止せず、妊活中であることを主治医へ伝えましょう。

Q. 夫が風邪をひいています。今周期は子作りをやめたほうがいいですか?

A. 軽い風邪だけを理由に、必ず妊活を中止する必要があるとはいえません。ただし、高い発熱が続いた場合や強い感染症がある場合は、精液所見への一時的な影響やパートナーへの感染も考慮します。不妊治療中の場合は治療予定も含めてクリニックへ相談してください。

Q. 人工授精や体外受精の前に薬を飲んだら周期は中止になりますか?

A. 薬を飲んだだけで必ず治療周期が中止になるわけではありません。薬の名前・服用期間・発熱の有無・現在の体調をクリニックへ伝え、予定通り進めるか主治医と相談しましょう。

Q. 薬を飲んだ後、精液検査はいつ受けるとよいですか?

A. 今周期に人工授精や体外受精を予定している場合は、現在の状態を確認するため早めに検査することがあります。一方、発熱などから回復した後の状態を確認する目的では、数週間〜数か月後に再検査を提案される場合があります。検査時期は発熱の程度や治療予定によって異なるため、主治医へ確認してください。

当院からひとこと

男性妊活中に薬を飲むと、「この薬のせいで精子が悪くなったのでは」と心配される方は少なくありません。

当院では、薬の中止や変更について判断することはできませんが、発熱した時期や体調、睡眠、食事などを一緒に振り返りながら、妊活中の体調管理をサポートしています。

採精や人工授精・体外受精が近い場合は、服用した薬の名前や発熱した日、最高体温などをメモしておき、まずは主治医へ伝えておくと安心です。

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この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針や薬の服用については、必ず主治医や薬剤師へご相談ください。

男性妊活中のお薬や体調について不安がある方へ

風邪薬や抗生物質を飲んだあとに、「精子に影響していないかな」と心配になることがあります。薬の服用については主治医や薬剤師への確認が基本ですが、妊活中は発熱・睡眠・食事・疲労など、体調全体を振り返ることも大切です。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、男性妊活中の体調管理についてのご相談にも対応しています。薬の変更や中止を自己判断せず、必要な医療を受けながら、妊活に向けた身体づくりの相談先のひとつとしてご利用ください🍀

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妊娠中に必要な栄養素とは?赤ちゃんとお母さんの健康を支える食事のポイント

投稿日:

妊娠中は、赤ちゃんの成長や胎盤の形成、血液量の増加などにより、通常より多くの栄養素が必要になります。

胎児は母体から栄養を受け取って成長するため、栄養不足は赤ちゃんの発育だけでなく、お母さんの身体にも影響を及ぼす可能性があります。特に葉酸・鉄・カルシウムなどは妊娠中に不足しやすく、意識して摂取したい栄養素です。

今回は、妊娠中に必要な栄養素と、その役割について解説します。

妊娠中に栄養が必要な理由

妊娠すると、母体ではさまざまな変化が起こります。

  • 胎児の成長
  • 胎盤の形成
  • 血液量の増加
  • 子宮や乳腺の発達
  • 出産や授乳への準備

これらを支えるため、通常時よりも多くのエネルギーや栄養素が必要になります。

栄養不足が続くと、以下のようなリスクが高まる可能性があります。

  • 胎児発育への影響
  • 貧血
  • 妊娠高血圧症候群
  • 低出生体重児

1.エネルギー(カロリー)

妊娠中は、赤ちゃんの成長や母体の変化に伴い、必要なエネルギー量が増加します。

妊娠の進行に伴い、必要量は少しずつ変化します。

  • 妊娠初期:通常とほぼ同じ
  • 妊娠中期:付加量が必要
  • 妊娠後期:さらに多く必要

ただし、「2人分食べる」という考え方ではなく、栄養価の高い食事を意識することが重要です。

2.タンパク質

タンパク質は、赤ちゃんの身体を作る基本的な材料です。

胎児の筋肉や内臓、血液、皮膚などの形成に必要であり、妊娠中は需要が増加します。

タンパク質が不足すると、胎児を含めた母体全体の栄養状態に影響を与える可能性があります。

タンパク質を多く含む食品

  • 魚
  • 鶏肉
  • 牛肉
  • 豚肉
  • 卵
  • 牛乳・ヨーグルト
  • 豆腐
  • 納豆
  • 大豆製品

3.脂質

脂質は、胎児の脳や神経系の発達に必要な栄養素です。

また、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きもあります。

妊娠中は適切な脂質摂取が大切ですが、量だけでなく脂質の質にも注意が必要です。

積極的に摂りたい脂質

  • 青魚(DHA・EPA)
  • えごま油
  • 亜麻仁油
  • オリーブオイル
  • ナッツ類

4.糖質

糖質は、母体と胎児の重要なエネルギー源です。

胎児は主にブドウ糖を利用して成長するため、妊娠中の極端な糖質制限はおすすめできません。

糖質不足になると脂肪の利用が進み、ケトン体が増加しやすくなるため注意が必要です。

おすすめの糖質源

  • ご飯
  • 雑穀米
  • オートミール
  • さつまいも
  • じゃがいも

5.ミネラル

妊娠中は、血液量の増加や胎児への栄養供給によって、ミネラルの必要量も増加します。

特にカルシウム・鉄・亜鉛・ヨードは、意識して摂取したい栄養素です。

①カルシウム

カルシウムは、胎児の骨や歯を作るために必要です。

不足すると胎児は母体の骨に蓄えられたカルシウムを利用するため、お母さんの骨量低下につながる可能性があります。

カルシウムを多く含む食品

  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • チーズ
  • 小魚
  • 豆腐
  • 小松菜
  • ごま

②鉄

鉄は、血液を作るために欠かせない栄養素です。

妊娠中は血液量が増加し、胎児や胎盤へ鉄を供給する必要があるため、鉄の必要量が大きく増加します。

鉄不足は貧血の原因となり、疲れやすさやめまい、動悸などの症状につながることがあります。

また、鉄は胎児の脳や血液の発達にも重要な役割を担っています。

鉄を多く含む食品

  • レバー
  • 赤身肉
  • かつお
  • まぐろ
  • 小松菜
  • ほうれん草
  • 大豆製品

鉄は、ビタミンCを含む食品と一緒に摂ると吸収率が高まります。

③亜鉛

亜鉛は、細胞分裂やDNA合成に関わるミネラルです。

胎児は急速な細胞分裂を繰り返しながら成長するため、妊娠中は十分な摂取が必要になります。

不足すると、味覚異常や免疫機能低下などが起こることがあります。

亜鉛を多く含む食品

  • 牡蠣
  • 牛赤身肉
  • 豚肉
  • 卵
  • 納豆
  • 大豆製品

④ヨード(ヨウ素)

ヨードは、甲状腺ホルモンの材料となる栄養素です。

甲状腺ホルモンは、胎児の脳や神経の発達に重要な役割を果たしています。

ヨードを多く含む食品

  • 昆布
  • わかめ
  • のり
  • ひじき

ただし、昆布などによる過剰摂取には注意が必要です。

6.ビタミン

ビタミンは身体の代謝を助け、母体と胎児の健康維持を支える重要な栄養素です。

妊娠中は、特にビタミンD・葉酸・ビタミンB群・ビタミンCを意識して摂取しましょう。

①ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨や歯の形成を支えます。

妊娠中に不足するとカルシウム利用効率が低下し、母体や胎児に影響を与える可能性があります。

ビタミンDを多く含む食品

  • 鮭
  • さんま
  • いわし
  • 卵黄
  • きのこ類

また、ビタミンDは日光を浴びることで体内でも合成されます。

②葉酸

葉酸は、細胞分裂やDNA合成に関わるビタミンB群の一種です。

妊娠初期は、胎児の脳や脊髄のもととなる神経管が形成される重要な時期です。

葉酸不足は神経管閉鎖障害のリスク増加と関連することが知られており、妊娠を希望する時期から十分な摂取が推奨されています。

葉酸を多く含む食品

  • ほうれん草
  • 小松菜
  • ブロッコリー
  • 枝豆
  • 納豆
  • アボカド

③ビタミンB群

ビタミンB群は、糖質・脂質・タンパク質の代謝を助け、エネルギー産生に関わります。

また、赤血球の形成や神経機能の維持にも重要です。

ビタミンB群を多く含む食品

  • 豚肉
  • レバー
  • 魚類
  • 卵
  • 納豆
  • 大豆製品

④ビタミンC

ビタミンCには抗酸化作用があり、身体を酸化ストレスから守る働きがあります。

また、鉄の吸収率を高めるため、妊娠中の貧血予防にも役立ちます。

ビタミンCを多く含む食品

  • キウイ
  • いちご
  • 柑橘類
  • ブロッコリー
  • パプリカ

妊娠中の栄養管理で大切なこと

妊娠中は、特定の栄養素だけを摂るのではなく、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

  • 主食・主菜・副菜をそろえる
  • タンパク質を十分に摂る
  • 鉄やカルシウムを意識する
  • 極端な糖質制限をしない
  • 偏食を避ける

毎日の食事は、お母さん自身の健康と赤ちゃんの健やかな成長を支える大切な土台です。無理なく続けられる食生活を意識しながら、妊娠期間を過ごしていきましょう。

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この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

妊娠中の体調管理や食事の不安もご相談ください

妊娠中は、赤ちゃんの成長を支えるために栄養バランスが大切になる一方で、つわり・胃もたれ・貧血・冷え・腰痛など、体調の変化に悩まれる方も少なくありません。

宇都宮鍼灸良導絡院では、お母さんの身体に負担をかけすぎないよう配慮しながら、妊娠中の体調管理をサポートしています。食事や栄養のこと、妊娠中の過ごし方で不安がある方も、お気軽にご相談ください🍀

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採精前日の飲酒・食事は大丈夫?精液検査への影響と過ごし方

投稿日:

人工授精や体外受精、精液検査の前日や当日に、

  • 採精前日は何を食べればいい?
  • 前日にお酒を飲んでも大丈夫?
  • 少し風邪気味だけど採精して大丈夫?
  • 寝不足だと精液検査の結果は悪くなる?
  • 下痢や疲労があると、人工授精や体外受精に影響する?
  • 当日うまく採精できるか不安

このように心配になる男性は少なくありません。

結論からいうと、採精日やその前日の体調、禁欲期間、採精状況などによって、精液検査の結果が変動することがあります。

ただし、前日に少し寝不足だった、お酒を飲んでしまった、食事内容がいつもと違ったというだけで、精子そのものが急に大きく悪くなるとは限りません。

採精前日は「精子を一晩で良くする」特別な対策をするよりも、普段通りの食事と水分をとり、飲みすぎや夜更かしを避け、通院先から指示された禁欲期間を守ることが大切です。

精液検査の結果は、禁欲期間、体調、ストレス、採精環境、取りこぼし、発熱歴など、さまざまな条件によって変動します。そのため、1回の結果だけで「精子が悪い」と決めつけないことも大切です。

この記事では、採精前日の飲酒や食事、寝不足、体調不良が気になるときの考え方と、人工授精・体外受精や精液検査の前日に気をつけたいことをわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 採精前日に特別な食事をとる必要はなく、普段通りの食事と水分摂取を基本にしましょう。
  • 前日の飲酒だけで精子が急に大きく悪くなるとは限りませんが、飲みすぎは避け、できれば控えておくと安心です。
  • 寝不足・疲労・体調不良・禁欲期間・採精時の取りこぼしなどは、精液検査の結果を判断するときの大切な情報です。
  • 発熱・強い下痢・嘔吐・感染症の可能性がある場合は、採精前にクリニックへ相談しましょう。
  • 精液所見は日によって変動するため、1回の結果だけで男性不妊と決めつけないことが大切です。

採精日の体調不良で精液検査は変わる?

精液検査は、男性側の妊孕性を評価するための大切な検査のひとつです。

ただし、精液検査の結果はいつも同じではありません。同じ男性でも、検査日によって精液量、精子濃度、運動率、総精子数などが変わることがあります。

結果が変動する背景には、次のような条件があります。

  • 禁欲期間
  • 体調不良
  • 発熱後の時期
  • 睡眠不足や疲労
  • 飲酒
  • ストレスや緊張
  • 採精時の環境
  • 採精容器への取りこぼし

特に、人工授精や体外受精の採精日は「今日きちんと採らなければ」とプレッシャーを感じやすい日でもあります。

その緊張によって、採精に時間がかかったり、うまく射精できなかったり、取りこぼしが起きたりすることもあります。

つまり、採精日の体調不良は「精子そのもの」だけではなく、採精のしやすさや検査条件にも関係することがあります。

寝不足は精液検査に影響する?

精液検査の前日に寝不足になると、

  • 明日の採精に影響するのでは?
  • 運動率が下がるのでは?
  • 人工授精や体外受精に響くのでは?

と心配になる方もいます。

精子は前日の一晩だけで作られるものではないため、1日寝不足だったからといって、精子そのものが急に大きく変わるとは限りません。

一方で、寝不足になると疲労感が強くなったり、集中しにくくなったり、採精時の緊張が強くなったりすることがあります。

  • 体が疲れやすくなる
  • 集中しにくくなる
  • 採精時に緊張しやすくなる
  • 性欲が落ちる
  • 射精しにくくなる
  • 体調が崩れやすくなる

そのため、精液検査や採精の前日は、できる範囲で睡眠時間を確保し、余裕を持って当日を迎えられるようにしましょう。

「眠れなかったから検査結果が必ず悪くなる」と不安になりすぎる必要はありません。

疲労やストレスがあると採精しにくくなることも

採精日は、男性にとっても大きなプレッシャーになりやすい日です。

特に、人工授精や体外受精では、

  • 時間までに採らないといけない
  • うまく採れなかったらどうしよう
  • パートナーの治療に影響したら申し訳ない

と感じる方も少なくありません。

強いストレスや緊張があると、射精しにくくなったり、採精に時間がかかったりすることがあります。

また、仕事の疲れが強い、睡眠不足が続いている、前日まで忙しかったという場合も、採精時の負担が大きく感じられることがあります。

採精に緊張すること自体は珍しいことではありません。

可能であれば、採精前日は予定を詰め込みすぎず、当日の移動時間や採精時間に余裕を持てるようにしておきましょう。

下痢・腹痛・軽い風邪があるときはどうする?

採精当日や前日に、下痢、腹痛、鼻水、のどの違和感などの体調不良が起こることもあります。

軽い症状だけで、必ず採精や治療を中止しなければならないわけではありません。

ただし、次のような場合は、来院前にクリニックへ連絡して相談しましょう。

  • 発熱がある
  • 強い下痢や嘔吐がある
  • 脱水が疑われる
  • 感染症の可能性がある
  • 強い腹痛がある
  • 薬を服用している
  • 来院すること自体がつらいほど体調が悪い

特に発熱や感染症の可能性がある場合は、精子への影響だけでなく、感染対策や来院の可否も関係します。

無理をして来院するのではなく、まずは治療を受けているクリニックへ連絡し、予定通り進めてよいか確認しましょう。

採精前の食事は何を食べる?

「採精前日は精子によいものを食べたほうがいいのでは?」と考える方もいます。

しかし、前日の食事だけで翌日の精子の状態を大きく改善できるわけではありません。

基本的には、特別な食品を食べる必要はなく、普段通り無理なく食べられる食事を選びましょう。

採精前日は、次のような過ごし方を意識するとよいでしょう。

  • 普段通りの食事をとる
  • 食べすぎや深夜の大量の食事を避ける
  • 体調が悪い場合は無理なく食べられるものを選ぶ
  • 水分を普段通りとる
  • 飲酒はできれば控える

「これを食べれば明日の精子が良くなる」という特定の食品があるわけではありません。

採精直前だけにこだわるよりも、日頃から食事・睡眠・運動などを含めて体調を整えていくことが大切です。

なお、精液検査と同時に血液検査などを行う場合は、食事制限を指示されることがあります。通院先から食事や絶食について指示がある場合は、その指示を優先してください。

採精前日の飲酒は大丈夫?精液検査への影響

採精前日の飲酒は、できれば控えておくと安心です。

1回飲酒しただけで翌日の精子が急に大きく悪くなるとは限りません。

一方で、飲酒によって、

  • 睡眠の質が下がる
  • 翌日にだるさが残る
  • 採精時の体調や集中力に影響する
  • 飲酒量によっては性機能に影響する

など、採精しやすいコンディションを妨げる可能性があります。

人工授精や体外受精、精液検査の前日は、深酒を避け、できれば飲酒を控えて早めに休みましょう。

もし前日にお酒を飲んでしまっても、「もう検査を受けても意味がない」と考える必要はありません。

心配な場合や大量に飲酒した場合は、採精時にクリニックへ伝えておくとよいでしょう。

禁欲期間はどれくらいがよい?

精液検査や採精では、禁欲期間も結果に影響する要素のひとつです。

WHOの精液検査マニュアルでは、検査用の採精について一般に2〜7日程度の射精禁欲期間が示されています。[1]

ただし、「長く禁欲すればするほどよい」というわけではありません。

禁欲期間によって精液量、精子濃度、総精子数、運動率などの値が変わることがあり、どの条件が適しているかは検査目的や治療内容によっても異なります。[3]

人工授精や体外受精で採精する場合は、自己判断で禁欲期間を変えるのではなく、通院先から指示された日数を優先しましょう。

また、前回と今回の精液検査を比較するときは、禁欲期間などの採精条件をできるだけそろえることで結果を比較しやすくなります。

採精時の「取りこぼし」は結果に影響する?

採精時に精液の一部を取りこぼしてしまうと、精液検査の結果に影響することがあります。

特に、射精液の一部を採取できなかった場合には、実際の精液所見とは異なる結果になる可能性があります。

取りこぼしがあった場合は、恥ずかしがらずにクリニックへ伝えましょう。

精液検査の結果を正しく判断するために大切な情報です。

人工授精や体外受精の採精でも、取りこぼしの有無は治療側が知っておきたい情報です。

サウナや長風呂は採精前日に避けたほうがいい?

精巣への高温環境が長く続くことは、精子への影響が指摘されています。

ただし、前日に一度サウナや長風呂をしただけで、翌日の精子が急に悪くなると決めつける必要はありません。

妊活中にサウナや長風呂を頻繁に利用している方は、長期間の生活習慣として見直すことを考えてみてもよいでしょう。

詳しくは、サウナ・長風呂と精子への影響についての記事も参考にしてください。

採精前日に避けたいこと

人工授精や体外受精、精液検査の前日は、「精子をよくしよう」と特別なことをするよりも、できるだけ普段通りの体調で過ごすことが大切です。

次のようなことは、無理のない範囲で避けておきましょう。

  • 深酒
  • 夜更かし
  • 極端に激しい運動
  • 過度な疲労
  • 仕事や予定を詰め込みすぎること
  • クリニックから指示された禁欲期間を自己判断で変えること

前日は「何か特別な対策をする日」ではなく、できるだけ普段通り、無理なく過ごす日と考えるとよいでしょう。

採精当日に病院へ伝えたほうがよいこと

採精当日に体調不良や気になることがある場合は、クリニックへ伝えておきましょう。

特に、次のようなことは精液検査の結果や治療判断に関係する場合があります。

  • 発熱があった
  • 風邪症状がある
  • 下痢や嘔吐がある
  • 薬を服用している
  • 禁欲期間が指示と違った
  • 採精時に取りこぼしがあった
  • いつもより量が少ないと感じた
  • 採精にかなり時間がかかった
  • うまく射精できなかった
  • 強いストレスや寝不足があった

特に、結果が普段より悪かった場合には、体調や採精状況を一緒に確認することで、一時的な変動の可能性も含めて判断しやすくなります。

医療スタッフに伝えることを恥ずかしく感じる必要はありません。

人工授精前の採精で体調が悪いとき

人工授精では、採取した精液を洗浄・調整して使用することが一般的です。

そのため、精液検査の数値だけで治療結果が決まるわけではありませんが、精子の数や運動性などは治療を進めるうえで参考になります。

採精当日に軽い体調不良があっても、予定通り治療を進められることはあります。

ただし、次のような場合は事前に相談しましょう。

  • 発熱がある
  • 強い下痢や嘔吐がある
  • 採精できるか不安が強い
  • もともと精液所見が不安定
  • 前回も採精がうまくいかなかった
  • 感染症の可能性がある

無理に自己判断せず、治療を受けているクリニックへ連絡して指示を確認しましょう。

体外受精・顕微授精前の採精で体調が悪いとき

体外受精や顕微授精では、採卵日と採精日が重なることが多く、男性側の採精も治療の大切な一部です。

採精当日に体調が悪い場合は、できるだけ早めにクリニックへ相談しましょう。

体調不良があったからといって、必ず治療が中止になるわけではありません。

一方で、次のような場合は事前相談が特に大切です。

  • 高熱が出ている
  • 感染症の可能性がある
  • 採精が難しそう
  • 精液所見がもともと不安定
  • 過去に採精できなかったことがある
  • 採精前に薬を服用している
  • 強い緊張やプレッシャーがある

採精が難しい可能性がある方では、治療前に凍結精子を準備できるか相談する場合もあります。

対応はクリニックによって異なるため、早めに相談しておくと安心です。

1回の精液検査で悪くても決めつけないことが大切

精液所見は日によって変動します。

そのため、1回の精液検査で数値が悪かったとしても、その結果だけで男性不妊の状態をすべて判断できるわけではありません。[2]

特に、次のような背景があった場合は、検査結果を確認するときにクリニックへ伝えておきましょう。

  • 体調が悪かった
  • 強いストレスがあった
  • 禁欲期間が指示と違った
  • 採精時に取りこぼしがあった
  • 発熱後だった
  • 採精がうまくできなかった

もちろん、検査結果が悪かった場合に放置してよいという意味ではありません。

大切なのは、体調や採精条件も確認したうえで、必要に応じて再検査や男性不妊の評価を受けることです。

結果を見て落ち込む方も多いですが、1回の結果だけで自分を責めず、主治医と相談しながら確認していきましょう。

採精前日にできる過ごし方

採精前日は、特別なことをするよりも、いつもの体調を保つことを意識しましょう。

  • できるだけ十分に睡眠をとる
  • 深酒を避ける
  • 普段通りの食事をとる
  • 仕事や予定を詰め込みすぎない
  • 指示された禁欲期間を守る
  • 採精の時間や持ち物を確認しておく
  • 不安が強い場合は早めにクリニックへ相談する

採精は、男性にとっても緊張しやすいものです。

「完璧な状態にしなければ」と考えすぎると、かえってプレッシャーが強くなることもあります。

できる範囲で体調を整え、無理なく当日を迎えましょう。

こんなときは事前にクリニックへ相談を

次のような場合は、採精日を迎える前にクリニックへ相談しておくことをおすすめします。

  • 発熱がある
  • 強い下痢や嘔吐がある
  • 感染症の可能性がある
  • 薬を服用している
  • 採精できるか不安が強い
  • 過去に採精できなかったことがある
  • 精液所見がもともと不安定
  • 直近で高熱を出した
  • 禁欲期間が指示とずれてしまった

相談したからといって、必ず中止や延期になるわけではありません。

予定通り治療を進めるためにも、気になることがあれば早めに情報を共有しておきましょう。

まとめ|採精前日は特別なことより普段通りの体調管理を

採精日や精液検査の前日の体調、禁欲期間、採精状況などによって、精液検査の結果が変動することがあります。

ただし、前日に少し寝不足だった、お酒を飲んだ、食事内容が変わったというだけで、翌日の精子が急に大きく悪くなるとは限りません。

採精前日は、特別な食事や対策を行うよりも、普段通りの食事をとり、深酒や夜更かしを避け、クリニックから指示された禁欲期間を守ることを意識しましょう。

また、発熱や強い体調不良、薬の服用、採精時の取りこぼしなどがあった場合は、精液検査の結果を判断するうえで大切な情報になります。

1回の精液検査だけで「自分の精子は悪い」と決めつけず、必要に応じて再検査や専門医への相談を行いながら確認していくことが大切です。

当院でよく受けるご相談

Q. 採精日の前日に寝不足だと、精液検査は悪くなりますか?

A. 1日だけの寝不足で、精子そのものが急に大きく変わるとは限りません。ただし、疲労感や緊張が強くなり、採精しにくくなることはあります。可能であれば前日は早めに休みましょう。

Q. 採精前日は何を食べればいいですか?

A. 特別な食事をとる必要はありません。普段通りの食事を基本にし、食べすぎや深酒を避けましょう。精液検査と同時に別の検査を行うなど、通院先から食事制限の指示がある場合はそちらを優先してください。

Q. 採精前日はお酒を飲んでも大丈夫ですか?

A. 1回飲酒しただけで翌日の精子が急に大きく悪くなるとは限りませんが、深酒は避け、できれば控えておくと安心です。飲酒量が多かった場合や体調が悪い場合は、採精時にクリニックへ伝えておきましょう。

Q. 採精日に軽い風邪症状があっても人工授精や体外受精はできますか?

A. 軽い症状だけで必ず中止になるわけではありません。ただし、発熱や強い咳・下痢・嘔吐、感染症の可能性がある場合は、来院前にクリニックへ連絡してください。

Q. 禁欲期間が短すぎたり長すぎたりすると結果は変わりますか?

A. 禁欲期間によって精液量、精子数、運動率などの結果が変化することがあります。人工授精・体外受精では、自己判断で日数を変更せず、通院先から指示された禁欲期間を優先しましょう。

Q. 採精時に取りこぼした場合は伝えたほうがいいですか?

A. はい。検査結果を正しく判断するために大切な情報です。人工授精や体外受精の採精でも、取りこぼしがあった場合は医療スタッフへ伝えましょう。

当院からひとこと

人工授精や体外受精では、女性側の治療スケジュールに注目が集まりやすい一方で、男性側も採精日に大きなプレッシャーを感じることがあります。

「前日に眠れなかった」「お酒を飲んでしまった」「当日うまく採れるか不安」と相談されることもありますが、完璧な状態でなければ治療できないというわけではありません。

気になることがあればひとりで抱え込まず、まずは通院先のクリニックへ相談してください。

当院でも、男性妊活について生活習慣や体調管理を含めたご相談をお受けしています。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

採精日の体調や男性妊活についてご相談ください

採精日や精液検査の前に、寝不足・疲労・飲酒・軽い体調不良があると、「このまま治療を進めて大丈夫かな」と不安になることがあります。

まずは人工授精・体外受精を受けているクリニックへ相談することが大切ですが、日頃の体調管理や男性妊活について気になることがある場合は、相談先のひとつとして鍼灸院を利用する方法もあります。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、男性妊活のご相談にも対応しています。

採精直前だけではなく、睡眠・食事・生活習慣などを含めて、ご自身のできる範囲から体調を整えていきたい方はお気軽にご相談ください🍀

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男性ホルモンが低いと言われたら?妊活中にテストステロン補充を始める前に知っておきたいこと

投稿日:

「男性ホルモンが低いと言われたけれど、妊活に影響するの?」

「疲れやすい、性欲が落ちた、テストステロンが低い気がする」

「テストステロン補充を始めても、精子は大丈夫?」

このような不安を感じて検索される男性は少なくありません。

テストステロンは、性欲、筋肉量、骨、気分、活力、そして男性の生殖機能にも関係する大切なホルモンです。

そのため、男性ホルモンが低いと言われると、「すぐにテストステロンを補充した方がいいのでは」と考える方もいるかもしれません。

しかし、妊活中の男性では注意が必要です。

結論からいうと、妊活中や将来子どもを望む男性が、自己判断でテストステロン補充を始めることはおすすめできません。

外からテストステロンを補うと、脳から睾丸へのホルモンの指令が弱まり、精子をつくる働きが低下することがあります。

つまり、血液中のテストステロン値は上がっても、精子形成にはマイナスに働く場合があるのです。

この記事では、男性ホルモンが低いと言われた方が、妊活中にテストステロン補充を始める前に知っておきたいことをわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • テストステロンは、性欲、活力、筋肉、骨、精子形成に関わる大切な男性ホルモンです。
  • 男性ホルモンが低いと言われても、妊活中はすぐにテストステロン補充を始めればよいとは限りません。
  • 外からテストステロンを補うと、LHやFSHが低下し、精子をつくる働きが抑えられることがあります。
  • 妊活中は、テストステロン値だけでなく、LH・FSH・精液検査もあわせて確認することが大切です。
  • 疲れやすさや性欲低下がある場合も、睡眠不足、肥満、ストレス、飲酒、運動不足など生活習慣の影響を見直すことが大切です。

テストステロンは精子形成や性機能に関わるホルモンです

テストステロンは、男性ホルモンの代表的なものです。

主に睾丸でつくられ、男性の体にさまざまな働きをもたらします。

  • 性欲に関わる
  • 勃起機能や射精機能に関わる
  • 筋肉量や骨の健康に関わる
  • 気分や意欲、活力に関わる
  • 精子をつくる環境に関わる

妊活においても、テストステロンは無関係ではありません。

ただし、ここで大切なのは、血液中のテストステロン値だけで精子の状態が決まるわけではないということです。

精子をつくるためには、脳、下垂体、睾丸が連携して働く必要があります。

その中心になるのが、LHやFSHというホルモンです。

LHは睾丸にテストステロンをつくるように働きかけ、FSHは精子をつくる働きに関係します。

つまり、妊活中の男性では、テストステロンだけでなく、LH・FSH・精液検査をあわせて見ることが大切です。

低テストステロン=すぐ補充、とは限りません

男性ホルモンが低いと言われると、「足りないなら補えばいい」と考えたくなるかもしれません。

しかし、妊活中はそう単純ではありません。

テストステロン補充療法は、医学的に必要な方にとっては大切な治療です。

一方で、妊娠を希望している男性では、外からテストステロンを補うことで精子形成が抑えられる可能性があります。

そのため、低テストステロン=すぐにテストステロン補充と考えるのではなく、まずは原因と妊活への影響を整理することが大切です。

たとえば、テストステロンが低くなる背景には、次のような要因が関係することがあります。

  • 睡眠不足
  • 強いストレス
  • 肥満や内臓脂肪の増加
  • 過度な飲酒
  • 運動不足
  • 過度なトレーニングや疲労の蓄積
  • 糖尿病や生活習慣病
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 薬剤の影響
  • 精巣や下垂体の病気

一時的な体調不良や睡眠不足、検査のタイミングによっても数値が変動することがあります。

そのため、1回の検査だけで判断せず、必要に応じて再検査や追加検査を行うことがあります。

妊活中のテストステロン補充で注意したい精子への影響

妊活中に特に注意したいのは、外からテストステロンを補うことで、精子をつくる働きが抑えられる可能性があることです。

体の中では、脳と睾丸がホルモンで連絡を取り合っています。

通常、脳は下垂体を通じてLHやFSHを分泌し、睾丸に対して「テストステロンをつくる」「精子をつくる」という指令を出しています。

ところが、外からテストステロンを補うと、体は「男性ホルモンは十分にある」と判断します。

その結果、LHやFSHの分泌が低下し、睾丸への刺激が弱くなります。

すると、睾丸の中で精子をつくるために必要な環境が保ちにくくなり、精子数の減少や無精子症につながることがあります。

つまり、血液中のテストステロン値が上がることと、精子が増えることは同じではありません。

妊活中の男性では、この点を誤解しないことがとても大切です。

テストステロン補充をしてはいけない人がいる?

テストステロン補充療法は、医師の診断のもとで行う治療です。

ただし、近い将来に妊娠を希望している男性では、慎重に考える必要があります。

男性不妊に関するガイドラインでも、現在または将来の妊娠を希望する男性に対して、テストステロン単独療法はすすめられていません。

これは、テストステロン補充によって精子形成が抑えられる可能性があるためです。

また、次のような場合も、自己判断でテストステロン製剤を使うことは避けましょう。

  • 妊活中である
  • 近い将来、子どもを望んでいる
  • 精液検査で精子数が少ないと言われた
  • 無精子症や高度乏精子症を指摘されたことがある
  • 個人輸入のテストステロン製剤を使おうとしている
  • 筋肉増強目的でホルモン系薬剤を使おうとしている
  • 持病があり、他の薬を服用している

不安がある場合は、泌尿器科、男性不妊外来、内分泌を専門とする医師に相談しましょう。

LH・FSH・精液検査もあわせて確認することが大切

妊活中に男性ホルモンが低いと言われた場合、テストステロン値だけを見るのでは不十分です。

特に確認したいのが、LH、FSH、精液検査です。

LH

LHは、睾丸にテストステロンをつくるように働きかけるホルモンです。

LHが高いのにテストステロンが低い場合、睾丸側の働きが弱っている可能性があります。

一方で、LHが低い場合は、脳や下垂体からの指令が弱い可能性があります。

FSH

FSHは、精子をつくる働きに関係するホルモンです。

FSHが高い場合、睾丸の造精機能が低下している可能性を考えることがあります。

ただし、ホルモン値だけで診断するのではなく、精液検査や診察とあわせて判断します。

精液検査

妊活中にもっとも大切な確認のひとつが精液検査です。

精液検査では、精液量、精子濃度、総精子数、精子運動率、正常形態率などを確認します。

テストステロン値が低いかどうかだけでなく、実際に精子がどのくらいつくられているのかを確認することが重要です。

男性ホルモンが低いと言われたときほど、精液検査を後回しにしないことが大切です。

妊活中でも使える治療法はある?

低テストステロンがあり、妊活も希望している場合、治療方針は慎重に考える必要があります。

テストステロンをそのまま外から補うのではなく、状況によっては、精子形成を保つことを意識した治療が検討されることがあります。

たとえば、男性不妊の診療では、hCG、クロミフェンなどのSERM、アロマターゼ阻害薬などが検討されることがあります。

ただし、これらは自己判断で使うものではありません。

原因、年齢、精液所見、ホルモン値、妊活の状況によって適応が変わります。

妊活中に男性ホルモンの低下が気になる場合は、「テストステロンを補うかどうか」ではなく、「精子形成を保ちながらどう整えるか」という視点で医師に相談しましょう。

疲れやすさ・性欲低下があるときに見直したい生活習慣

疲れやすさ、性欲低下、気分の落ち込み、集中力の低下があると、「男性ホルモンが低いせいかもしれない」と感じる方もいます。

実際にテストステロンが関係することもありますが、生活習慣や体調の影響も少なくありません。

妊活中の男性は、まず次のような点を見直してみましょう。

  • 睡眠時間が不足していないか
  • 夜更かしや不規則な生活が続いていないか
  • 仕事のストレスや疲労が強すぎないか
  • 過度な飲酒が習慣になっていないか
  • 喫煙していないか
  • 肥満や内臓脂肪が増えていないか
  • 運動不足になっていないか
  • 逆に、過度な筋トレや減量で疲労が蓄積していないか
  • サウナや長時間の熱環境が多くないか

特に、睡眠不足や肥満、過度な飲酒、強いストレスは、ホルモンバランスや性機能に影響しやすい要因です。

また、無理な糖質制限や急激な減量も、体にとっては大きなストレスになります。

妊活中は、極端な方法ではなく、続けやすい生活改善を積み重ねることが大切です。

男性更年期と妊活はどう考える?

40代以降になると、疲れやすさ、性欲低下、気分の落ち込み、睡眠の質の低下などから、男性更年期を心配される方もいます。

男性更年期では、テストステロンの低下が関係することがあります。

ただし、妊活中の男性では、テストステロン補充だけを急いで考えるのではなく、精子形成への影響も含めて判断する必要があります。

男性更年期の症状がつらい場合でも、将来の妊娠を希望していることを医師に伝えることが大切です。

妊活の希望を伝えることで、精子形成をできるだけ守りながら、症状やホルモン状態をどう整えるかを相談しやすくなります。

個人輸入のテストステロン製剤やホルモン系サプリに注意

インターネット上では、テストステロンを高めるサプリや、海外製のホルモン系製品が販売されていることがあります。

しかし、妊活中の方が自己判断でこのような製品を使うことはおすすめできません。

成分がはっきりしないものや、医薬品成分が含まれているもの、ホルモンバランスに影響するものは、精子形成に悪影響を与える可能性があります。

また、個人輸入の製品では、品質や安全性、成分量が確認しにくいこともあります。

「男性ホルモンを上げる」「活力が戻る」「筋肉が増える」といった宣伝だけで選ばず、妊活中は必ず医師に相談しましょう。

こんな場合は泌尿器科・男性不妊外来へ相談を

次のような場合は、早めに泌尿器科や男性不妊外来へ相談することをおすすめします。

  • 男性ホルモンが低いと言われた
  • 妊活中で、テストステロン補充をすすめられた
  • 性欲低下や勃起不調が続いている
  • 疲れやすさや気分の落ち込みが続いている
  • 精液検査で精子数や運動率の低下を指摘された
  • 過去にアナボリックステロイドやテストステロン製剤を使ったことがある
  • 男性更年期の症状があり、将来子どもを望んでいる
  • テストステロンを高めるサプリや海外製品を使っている

受診時には、テストステロン値だけでなく、LH、FSH、プロラクチン、精液検査などを確認することがあります。

また、現在使っている薬やサプリ、過去のホルモン製剤の使用歴も伝えると、より正確な評価につながります。

まとめ|妊活中の低テストステロンは、精子形成を守る視点で考えましょう

男性ホルモンが低いと言われると、不安になるのは自然なことです。

テストステロンは、性欲、活力、筋肉、骨、気分、精子形成に関わる大切なホルモンです。

しかし、妊活中や将来子どもを望む男性では、テストステロンを外から補うことが精子形成に悪影響を与えることがあります。

低テストステロン=すぐ補充、ではなく、まずは原因、精液所見、LH・FSH、生活習慣をあわせて確認することが大切です。

疲れやすさや性欲低下がある場合も、睡眠不足、肥満、ストレス、過度な飲酒、運動不足などの影響が隠れていることがあります。

妊活中に男性ホルモンが低いと言われた方は、自己判断でテストステロン製剤やホルモン系サプリを使わず、泌尿器科や男性不妊外来で相談しましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. テストステロンが低いと精子も少なくなりますか?

テストステロンは精子形成に関わるホルモンですが、血液中のテストステロン値だけで精子の数が決まるわけではありません。LH、FSH、睾丸の状態、生活習慣、精索静脈瘤など、さまざまな要因が関係します。妊活中は精液検査もあわせて確認することが大切です。

Q2. テストステロン補充をすれば精子は増えますか?

一般的には、妊活中の男性が自己判断でテストステロン補充を行うことはおすすめできません。外からテストステロンを補うと、LHやFSHが低下し、精子をつくる働きが抑えられることがあります。精子を増やす目的でテストステロン製剤を使うのは自己判断しないようにしましょう。

Q3. 男性更年期の症状がある場合、妊活はどう考えればいいですか?

疲れやすさ、性欲低下、気分の落ち込みなどがある場合、男性更年期や低テストステロンが関係することがあります。ただし、妊活中は精子形成への影響も考える必要があります。医師に「妊娠を希望している」ことを伝えたうえで、検査や治療方針を相談しましょう。

Q4. テストステロンを高めるサプリなら安全ですか?

サプリだから安全とは限りません。ホルモンに関わる成分、成分不明の海外製品、個人輸入品などは、妊活中には注意が必要です。精子への影響が不安な場合は、使用しているサプリの商品名や成分表示を医師に見せて相談しましょう。

Q5. 低テストステロンが気になるとき、まず何をすればいいですか?

まずは、泌尿器科や男性不妊外来で、テストステロン、LH、FSH、精液検査などを確認しましょう。あわせて、睡眠不足、肥満、ストレス、飲酒、運動不足などの生活習慣も見直すことが大切です。自己判断でテストステロン補充を始めるのは避けましょう。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

男性ホルモン・精子の質が気になる方へ

男性ホルモンが低いと言われると、「妊活に影響しないか」「このまま様子を見てよいのか」と不安になることもあるかもしれません。

まずは泌尿器科や男性不妊外来で、精液検査やホルモン検査を確認することが大切です。そのうえで、睡眠・食事・ストレス・疲労回復など、妊活に向けた体づくりを整えていくことも大切な準備になります。

宇都宮鍼灸良導絡院では、男性不妊や精子の質が気になる方の体づくりもサポートしています。お一人でも、ご夫婦でも、無理のない形でご相談ください🍀

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クレアチン・プロテインは精子に影響する?妊活中の筋トレサプリ注意点

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「クレアチンやプロテインは精子に悪い?」

「妊活中でも筋トレサプリを続けて大丈夫?」

「プレワークアウトやテストステロンブースターは男性妊活に影響する?」

筋トレを続けながら妊活をしている男性にとって、サプリと精子の関係は気になるところだと思います。

結論からいうと、一般的なプロテインやクレアチンを適切に使用すること自体が、精子を悪くするとする十分な根拠は現在のところありません。

一方で、アナボリックステロイドやSARMs、成分表示が不明確な筋肉増強系サプリなどは、男性ホルモンの働きや精子形成に影響する可能性があるため注意が必要です。

また、プレワークアウトは製品によってカフェインなどの刺激成分や配合量が大きく異なります。

妊活中は「筋トレサプリはすべて危険」と考えるのではなく、何が入っているのか、どの程度使っているのかを確認することが大切です。

この記事の要点まとめ
  • 一般的なプロテインとアナボリックステロイドは別のものです。
  • プロテインサプリの使用と精液所見の低下との関連が認められなかったヒト研究もありますが、製品や使用状況には個人差があります。
  • 一般的なクレアチンが精子を減らすとする十分なヒトでの根拠は現在のところありません。
  • 妊活中は、SARMs・アナボリックステロイド・成分不明の筋肉増強製品には特に注意が必要です。
  • プレワークアウトは製品ごとの成分やカフェイン量を確認しましょう。
  • 精液検査で異常を指摘されている場合は、使用しているサプリや薬を医師に伝えて相談しましょう。

プロテインは精子に悪い?ステロイドとは別物です

プロテインは、たんぱく質を補うための食品に近いサプリメントで、アナボリックステロイドとは別のものです。

若い男性を対象にした観察研究では、プロテインサプリを使用していた人で、精液量、精子濃度、総精子数、運動性、正常形態率が低下するという関連は確認されませんでした[1]。

ただし、この研究だけで「どのようなプロテインでも精子にまったく影響しない」と断定することはできません。

製品によって配合成分は異なるため、妊活中はできるだけ成分がシンプルで、品質管理が確認できる製品を選ぶとよいでしょう。

一方、アナボリックステロイドや外から補うテストステロンは、体内のホルモン調節を抑制し、精子形成に影響することがあります。

「プロテインを飲むこと」と「ステロイドやテストステロン製剤を使用すること」は分けて考える必要があります。

妊活中の男性でも、食事だけでたんぱく質が不足しやすい場合に、プロテインを補助的に使うことはあります。

ただし、プロテインだけに頼るのではなく、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など、普段の食事からたんぱく質をとることが基本です。

クレアチンは精子に悪い?妊活中の考え方

クレアチンは、筋肉のエネルギー代謝に関わる成分で、筋力トレーニングをする方に広く使われています。

クレアチンは体内でも作られ、肉や魚などの食品にも含まれています。

現時点では、一般的なクレアチンを適切な量で使うことが、精子を減らすと断定できる十分な根拠はありません。

クレアチンは精子のエネルギー代謝との関係から研究されている成分でもあります[3]。

ただし、クレアチンを摂取することで精子の状態や妊娠率が改善すると確立されているわけではありません。

そのため、妊活中だからといってクレアチンの摂取量を増やす必要はありません。

腎臓の病気がある方、治療中の病気がある方、複数のサプリを併用している方は、自己判断で量を増やさず、医師に確認しましょう。

クレアチンでテストステロンは上がる?

「クレアチンを飲むとテストステロンが上がるのでは?」と気になる方もいるかもしれません。

クレアチンは、アナボリックステロイドやテストステロン製剤ではありません。

クレアチン摂取と男性ホルモンの関係については研究されていますが、クレアチンを飲めばテストステロンが大きく上昇する、あるいは妊孕性が高まると断定できる十分な臨床データはありません。

また、クレアチンが精子や妊娠率を改善する目的で推奨されているわけでもありません。

妊活中は「精子のためにクレアチンを増やす」のではなく、筋力トレーニングや食事を補助する目的で適切に使用することが大切です。

妊活中に注意したいのは「ホルモン系」「成分不明」のサプリ

妊活中に特に注意したいのは、一般的なプロテインやクレアチンよりも、ホルモンに関わる可能性のある製品です。

たとえば、次のような表示があるものは、成分をよく確認しましょう。

  • テストステロンブースター
  • 男性ホルモンを高めるとうたうもの
  • 筋肉を急速に増やすとうたうもの
  • ホルモンバランスへの作用をうたうもの
  • プロホルモン
  • SARMs配合
  • 海外製の成分不明サプリ
  • 個人輸入の筋肉増強サプリ

これらの中には、ホルモンバランスに影響する成分や、表示されていない成分が含まれている可能性があります。

特にアナボリックステロイドや外因性テストステロンは、脳から精巣へのホルモンの指令を抑制し、精子形成が低下することがあります[4]。

SARMsについても、安全性が十分に確立しているとはいえず、妊活中に自己判断で使用することはおすすめできません。

妊活中や将来子どもを望む方は、「筋肉が増える」「男性らしさを高める」と強く宣伝されている製品ほど、中身を確認することが大切です。

プレワークアウトの危険性は?妊活中は成分を確認しましょう

プレワークアウトは、トレーニング前の集中力やパフォーマンスを高める目的で使われるサプリですが、製品によって成分や配合量が大きく異なります。

代表的な成分には、カフェイン、アルギニン、シトルリン、βアラニン、クレアチンなどがあります。

そのため、「プレワークアウトだから危険」「妊活中は必ず中止」というわけではなく、中に何が入っているかを確認することが重要です。

特に、カフェインなどの刺激成分を多く含む製品では、摂取量や使用時間によって睡眠や動悸などに影響することがあります。

夕方から夜にカフェインを多く摂ることで睡眠に影響するようであれば、摂取時間や量を見直しましょう。

また、海外を含めた一部の筋肉増強・パフォーマンス向上製品では、表示されていない成分が含まれていた事例も報告されています[6][7]。

妊活中は、成分や配合量が確認できない製品、SARMsやプロホルモンを含む製品、筋肉増強効果を強くうたう製品には慎重になりましょう。

テストステロンブースターはテストステロン製剤とは別物です

市販されている「テストステロンブースター」は、医療機関で使用されるテストステロン製剤と同じものではありません。

多くは植物成分やミネラルなどを組み合わせたサプリメントですが、配合成分は製品によって異なります。

有効性や安全性について十分なデータがない製品もあるため、「天然成分だから安全」「テストステロンブースターだから精子が増える」と考えることはできません。

妊活中で使用を検討している場合や、すでに精液所見の異常を指摘されている場合は、商品名や成分表示を医師に見せて相談すると安心です。

海外製サプリや個人輸入品で気をつけたいこと

海外製サプリや個人輸入品のすべてが危険というわけではありません。

ただし、製品によっては成分表示が不十分だったり、日本では医薬品に該当するような成分が含まれていたりすることがあります。

また、筋肉増強や減量を目的としたサプリでは、表示されていない成分が混入している可能性も指摘されています[6][7]。

妊活中の男性にとって問題になるのは、知らないうちにホルモンに関わる成分やステロイド様成分を摂取してしまうことです。

特に、次のような製品は避けるか、使用前に医師へ相談しましょう。

  • 成分名が十分に確認できないもの
  • 「短期間で筋肉が増える」と強く宣伝されているもの
  • SARMsやプロホルモンを含むもの
  • 販売元や製造元がはっきりしないもの
  • 口コミだけで広がっている個人輸入品
  • 多数の成分が配合されており、含有量が分かりにくいプレワークアウト

プロテインの選び方で気をつけたいこと

妊活中にプロテインを使う場合は、できるだけ成分がシンプルで、内容を確認しやすいものを選ぶとよいでしょう。

選ぶときは、次のような点を確認しましょう。

  • たんぱく質量が明確に表示されている
  • 成分表示がわかりやすい
  • 糖質や脂質が目的に対して多すぎない
  • ホルモン系成分や筋肉増強成分をうたっていない
  • 過剰なカフェインや刺激成分が入っていない
  • 品質管理や第三者機関による検査状況を確認できる

プロテインは、あくまで食事を補助するものです。

食事を抜いてプロテインだけで済ませるのではなく、主食、主菜、副菜を基本にしながら、不足しやすい分を補う形で使いましょう。

また、体重を増やすためのウエイトゲイナーには、糖質やカロリーが多く含まれるものもあります。

体重管理も男性妊活の一つのポイントになるため、自分の目的や体格に合った製品を選ぶことが大切です。

筋トレサプリよりも先に見直したい男性妊活の基本

精子の状態は、サプリだけで決まるものではありません。

妊活中の男性では、日々の生活習慣もあわせて見直すことが大切です。

まずは、次のような基本を確認してみましょう。

  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 過度な飲酒を控える
  • 喫煙している場合は禁煙を検討する
  • 肥満がある場合は無理のない範囲で体重管理をする
  • サウナや長時間の高温環境に注意する
  • 過度なトレーニングや疲労の蓄積を避ける
  • 発熱後は精液所見が一時的に変化することがあると知っておく
  • 必要に応じて精液検査で現在の状態を確認する

筋トレそのものを妊活中にやめなければならないわけではありません。

運動は体重管理や健康維持、ストレス対策にも役立ちます。

ただし、筋肉を増やすことを優先するあまり、睡眠不足、極端な食事制限、過剰なサプリ摂取、ホルモン系薬剤の使用につながっている場合は見直しが必要です。

精液検査で異常がある場合は、サプリの使用歴も伝えましょう

精液検査で、精子濃度、総精子数、運動率、正常形態率などの異常を指摘された場合は、使用しているサプリや薬についても医師に伝えましょう。

医師に伝えるときは、次のような情報があると相談しやすくなります。

  • サプリの商品名
  • 成分表示の写真
  • 1日の使用量
  • 使用期間
  • 海外製か国内製か
  • 個人輸入かどうか
  • 筋肉増強やホルモンへの作用をうたっているか

サプリを使っていることを言いにくいと感じる方もいるかもしれません。

しかし、薬やサプリの使用状況は、精液所見の原因を考えるうえで重要な情報になることがあります。

妊活中は、サプリや薬の使用歴も含めて医師に相談することが大切です。

妊活中の筋トレサプリは、食事の補助として考えましょう

筋トレサプリは、目的に合わせて適切に使えば、食事やトレーニングを補助するものになります。

しかし、妊活中は「筋肉を増やすこと」だけでなく、睡眠や食事、疲労、体重などを含めて健康状態を整えることも大切です。

一般的なプロテインやクレアチンは、アナボリックステロイドやテストステロン製剤とは別のものです。

一方で、SARMs、プロホルモン、成分不明の海外製サプリ、刺激成分の多いプレワークアウトなどには注意が必要です。

不安がある場合は、サプリを次々に追加する前に、精液検査で現在の状態を確認することも一つの方法です。

すでに精液所見に異常がある場合や、不妊治療を進めている場合は、使用しているサプリや薬を医師に伝えて相談しましょう。

まとめ|筋トレサプリは「何を選ぶか」が大切です

筋トレサプリがすべて精子に悪いわけではありません。

一般的なプロテインやクレアチンは、アナボリックステロイドとは別のものです。

現在の研究では、一般的なプロテインサプリの使用と精液所見の悪化との関連が認められなかった報告があります。一方、クレアチンについては精子のエネルギー代謝との関係が研究されていますが、男性妊活への効果が確立しているわけではありません。

妊活中に特に注意したいのは、アナボリックステロイド、SARMs、プロホルモン、成分不明の筋肉増強製品です。

プレワークアウトについても、製品名だけで判断するのではなく、カフェインなどの刺激成分や配合量を確認しましょう。

精子の状態はサプリだけで決まるものではないため、睡眠、食事、運動、飲酒、喫煙、体重、熱環境などもあわせて整えることが大切です。

不安がある場合や精液検査で異常を指摘されている場合は、使用しているサプリや薬も含めて医師へ相談してください。

当院からひとこと

男性妊活のご相談では、「筋トレをやめた方がいいですか?」「プロテインやサプリを全部やめるべきですか?」と聞かれることがあります。

当院では、筋トレやサプリを一律にやめるのではなく、現在の運動量や睡眠、食事、疲労の状態、使用している製品などを一緒に整理することが大切だと考えています。

精子の状態が気になる場合は、まず精液検査などで現在の状態を確認し、必要に応じて泌尿器科や生殖医療の主治医へ使用中のサプリについて相談してください。

当院でよく受けるご相談

Q. プロテインを飲むと精子に悪いですか?

A. 一般的なプロテインを適切に使用することが、精子を悪くするとする十分な根拠は現在のところありません。プロテインサプリの使用と精液所見の低下との関連が認められなかった研究もあります。ただし、製品によって配合成分が異なるため、ホルモン系成分や成分表示が不明確な製品には注意しましょう。

Q. クレアチンは妊活中でも使えますか?

A. 一般的なクレアチンが精子を減らすと断定できる十分な根拠はありません。ただし、妊活のために摂取量を増やす必要はなく、男性妊活への効果が確立しているわけでもありません。腎臓の病気がある方や治療中の方は医師へ確認してください。

Q. クレアチンを飲むとテストステロンは上がりますか?

A. クレアチンはテストステロン製剤やアナボリックステロイドではありません。男性ホルモンとの関係について研究はありますが、クレアチンを摂取すればテストステロンが大きく上昇すると断定できる十分な根拠はありません。

Q. プレワークアウトは精子に影響しますか?

A. プレワークアウトは製品によって成分が異なるため、一括して判断することはできません。カフェインなどの刺激成分の量や、成分表示、品質管理を確認しましょう。

Q. テストステロンブースターは妊活中でも大丈夫ですか?

A. 市販のテストステロンブースターは医療用のテストステロン製剤とは別物ですが、配合成分や安全性は製品によって異なります。妊活中で使用している場合は、成分表示を医師に見せて相談するとよいでしょう。

Q. 海外製サプリは避けた方がいいですか?

A. 海外製サプリがすべて危険というわけではありません。ただし、成分表示が不明確なもの、SARMsやプロホルモンを含むもの、販売元が確認できない製品には注意してください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

男性妊活・精子の状態が気になる方へ

筋トレやサプリを続けていると、「このままで大丈夫かな」「精子に影響していないかな」と気になることもあると思います。

まずは精液検査などで現在の状態を確認し、必要に応じて医療機関へ相談することが大切です。そのうえで、睡眠・食事・運動・疲労回復など、日々の生活を整えていくことも男性妊活の準備の一つです。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、男性妊活中の体調管理についてもご相談いただけます。お一人でも、ご夫婦でも、無理のない形でご相談ください🍀

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胚移植を繰り返しても着床しない原因は?反復着床不全で見直したい10項目

投稿日:

「何度移植しても着床しない」「良好胚を戻しているのに結果につながらない」「検査では大きな異常がないと言われた」——このような状況が続くと、「何か見落としている原因があるのでは?」と不安になる方も多いと思います。

ただし、着床しない理由が必ず一つの検査で見つかるわけではありません。胚の状態、年齢、子宮内の環境、ホルモン、男性側の要因など、複数の要素が関係します。

また、反復着床不全に対して行われている検査の中には、医学的な有用性が比較的確立しているものと、まだ研究段階・評価が定まっていないものがあります。

この記事では、胚移植を繰り返しても妊娠につながらないときに、主治医と一緒に見直したい10のポイントを整理します。

この記事で見直したい10のポイント

  • これまでの移植歴と胚の状態を整理する
  • PGT-Aが自分に適しているか相談する
  • 子宮内腔や卵管の状態を確認する
  • 子宮内膜の厚さ・移植周期を見直す
  • 慢性子宮内膜炎を調べる必要があるか相談する
  • 男性側の評価を見直す
  • 甲状腺・栄養状態など全身の状態を確認する
  • ERA・免疫検査など追加検査の必要性を慎重に考える
  • 治療方針やクリニックを見直す
  • 心と身体、パートナーとの関係も大切にする
この記事の要点まとめ
  • 胚移植を繰り返しても着床しない原因は、胚・子宮・ホルモン・男性側など一つとは限りません。
  • 反復着床不全は「移植○回」と一律に判断するのではなく、年齢や胚の状態などを含めて個別に評価します。
  • PGT-Aは選択肢の一つですが、すべての体外受精患者さんに必要な検査ではありません。
  • ERA・子宮内マイクロバイオーム・Th1/Th2・NK細胞などは、ルーチン検査としての有用性が確立していないものもあります。
  • 検査を増やすことより、これまでの治療を整理し、自分に必要な検査・治療を主治医と相談することが大切です。

胚移植を繰り返しても着床しないときに見直したいポイント

反復着床不全とは?「何回失敗したら」と一律には決められません

良好と思われる胚を複数回移植しても妊娠成立につながらない状態は、「反復着床不全(RIF:Recurrent Implantation Failure)」と呼ばれることがあります。

ただし現在は、「移植を○回失敗したら反復着床不全」と回数だけで判断するのではなく、女性の年齢、胚の状態、PGT-Aの有無、これまでの移植回数などを含めて個別に評価する考え方が重視されています。

そのため、1〜2回の移植で結果が出なかったからといって、すぐに「着床障害がある」と考える必要はありません。

1. これまでの移植歴と胚の状態を整理する

最初に確認したいのは、特殊な検査ではなく、これまでの治療経過です。

  • 採卵時の女性年齢
  • 胚盤胞まで育った割合
  • 移植した胚の発育段階や評価
  • 新鮮胚移植か凍結胚移植か
  • 自然周期かホルモン補充周期か
  • 何回移植したか
  • これまで着床・化学流産・流産があったか

胚の染色体異数性は、着床しない原因や流産の重要な要因の一つです。また、胚の染色体異数性は女性の年齢とともに増えることが知られています。

まずは「何の検査を追加するか」ではなく、これまでの採卵・培養・移植結果を主治医と整理することが重要です。

2. PGT-Aが自分に適しているか相談する

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)は、胚盤胞の一部の細胞を採取し、染色体数の異常の有無を調べる検査です。

日本産科婦人科学会では、反復する胚移植不成功や反復する流死産に加え、2025年9月の細則改定で女性が高年齢の不妊症の夫婦も対象となり、女性年齢35歳以上が一つの目安とされています。

一方で、PGT-Aをすべての体外受精患者さんに行えば、必ず累積妊娠率や出生率が高くなるというわけではありません。

また、モザイク胚の判定、検査結果が出ない場合、胚生検の必要性、費用なども含めてメリットと限界があります。

反復する移植不成功や流産、年齢などを踏まえて、PGT-Aが自分たちに適しているか主治医と相談しましょう。

3. 子宮内腔や卵管の状態を確認する

胚を受け入れる子宮側に、着床に影響する可能性のある病変がないか確認することも重要です。

  • 子宮内膜ポリープ:大きさや位置によっては着床に影響する可能性があります
  • 粘膜下筋腫:子宮腔を変形させる筋腫では妊娠に影響することがあります
  • 子宮腔内癒着:手術や処置のあとなどに生じることがあります
  • 子宮形態異常:中隔子宮など子宮の形態を詳しく確認することがあります
  • 卵管水腫:体外受精の妊娠成績に影響することが知られています

超音波検査、子宮鏡検査、MRI、子宮卵管造影など、必要な検査は状況によって異なります。

すべてのポリープや筋腫に治療が必要なわけではないため、大きさ・場所・症状・移植予定などを踏まえて主治医と相談してください。

4. 子宮内膜の厚さ・移植周期を見直す

胚移植では、子宮内膜の厚さやホルモン環境、黄体ホルモンを投与するタイミングなども確認されます。

特にホルモン補充周期では、エストロゲンやプロゲステロンの投与方法・期間が移植スケジュールと合っているかを確認することが大切です。

子宮内膜が繰り返し薄い場合には、薬剤の投与方法の見直しや、子宮腔内癒着などがないか子宮鏡検査を検討することがあります。

5. 慢性子宮内膜炎を調べる必要があるか相談する

慢性子宮内膜炎は、子宮内膜に慢性的な炎症が続いている状態で、自覚症状がほとんどないこともあります。

反復着床不全との関連が報告されており、必要に応じて子宮内膜組織を採取し、CD138免疫染色などで評価することがあります。

一方で、診断基準には施設間の違いがあり、どの程度の炎症を慢性子宮内膜炎と判断するかについても完全には統一されていません。

ESHREでは、反復着床不全が疑われる場合、慢性子宮内膜炎の評価を「検討してもよい」としています。診断された場合には抗菌薬治療が検討されますが、治療による妊娠成績改善については研究結果が一致していない部分もあります。

6. 男性側の評価も見直す

不妊は女性だけの問題ではありません。男性側・女性側のどちらにも原因となる要素があり、複数の要因が重なっていることもあります。

まず基本となるのは精液検査で、精子濃度、運動率、形態などを確認します。

精子DNA断片化検査(DFI検査)とは?

精子DNA断片化検査は、精子のDNAがどの程度損傷しているかを評価する検査です。

DNA断片化率が高いことと妊娠率低下や流産との関連を示した研究がありますが、すべての不妊男性に最初から行う検査ではありません。

通常の精液検査だけでは説明しにくい不妊、反復流産、体外受精・顕微授精を繰り返している場合などでは、男性不妊を専門とする医師に相談してみてもよいでしょう。

7. 甲状腺・栄養状態など全身の状態を確認する

着床だけに目を向けるのではなく、妊娠前の全身状態を確認することも大切です。

治療歴や症状に応じて、甲状腺機能、血糖、貧血、栄養状態などが確認されることがあります。

ビタミンDは「妊娠させるサプリ」ではありません

ビタミンDと体外受精の妊娠成績との関連については多くの研究があります。

2024年のメタ解析でも、血中ビタミンD濃度と臨床妊娠率・出生率との関連が報告されていますが、主に観察研究による結果であり、ビタミンDを補充すれば着床率が上がると断定できるわけではありません。

ビタミンDは骨の健康にも重要な栄養素です。欠乏が疑われる場合は25-OHビタミンDを測定し、必要な補充量について医師と相談するとよいでしょう。

8. ERA・免疫検査など追加検査の必要性を慎重に考える

反復着床不全では、さまざまな「追加検査」が紹介されることがあります。しかし、検査できることと、その検査によって出生率を改善できることは同じではありません。

ERAなどの子宮内膜受容能検査

ERAなどの子宮内膜受容能検査では、子宮内膜の遺伝子発現などを解析し、胚移植のタイミングを評価します。

「着床の窓がずれている」という考え方が注目されてきましたが、現在のところ、ERAなどの検査を行って個別化した移植をすることで、すべての反復着床不全患者さんの妊娠・出生率が改善するとは確認されていません。

ESHREも、現在利用できる子宮内膜受容能検査をルーチンで全員に行うだけの十分な根拠はないとしています。

子宮内マイクロバイオーム検査

子宮内の細菌叢と着床との関連について研究されていますが、現時点では子宮内・膣内マイクロバイオーム検査を反復着床不全の患者さん全員に行うことは推奨されていません。

Th1/Th2・NK細胞などの免疫検査

着床には免疫系が関わっていますが、免疫反応は非常に複雑です。

Th1/Th2、NK細胞などを調べる検査が行われている施設もありますが、これらの検査結果だけで着床不全の原因を判断したり、免疫抑制薬による治療をルーチンで行ったりする十分な根拠は現在確立していません。

タクロリムスなどの免疫調整治療についても研究されていますが、適応や安全性を含め専門医による慎重な判断が必要です。

抗リン脂質抗体症候群は別に考えます

一方、反復流産の既往や血栓症の既往などがある場合には、抗リン脂質抗体症候群などの評価が重要になることがあります。

流産を繰り返している場合は、「着床不全」だけでなく「不育症」の観点からも主治医に相談してください。

9. 同じ治療を続けている場合は方針を一度整理する

不妊治療では、クリニックによって培養方法、移植方法、検査、治療方針などが異なります。

何度か治療を続けても結果につながらない場合は、単に検査を増やすのではなく、

  • これまでの採卵・受精・培養結果
  • 移植した胚の状態
  • 子宮内の評価
  • 男性側の評価
  • これまで行った検査とその結果
  • 次の治療で何を変えるのか

を一度整理して主治医に確認してみましょう。

「今の治療を続ける理由が分からない」「別の治療方法も知りたい」という場合には、セカンドオピニオンを利用する方法もあります。

転院すること自体が目的ではありません。現在の治療を客観的に整理し、納得したうえで次の選択をすることが大切です。

10. 心と身体、パートナーとの関係も大切にする

不妊治療が長くなると、採卵、移植、判定日、仕事との調整、費用など、多くの負担が積み重なります。

ここで大切なのは、「ストレスがあるから着床しない」と自分を責めないことです。

不妊治療による心理的な負担は大きく、WHOやESHREも不妊治療中の心理社会的サポートの重要性を示しています。

必要に応じて、

  • 治療スケジュールを主治医と相談する
  • 妊活から少し離れる時間をつくる
  • 不妊カウンセラーや心理職へ相談する
  • 睡眠や食事、運動など基本的な生活を整える
  • 鍼灸などを体調管理やリラクゼーションの選択肢として取り入れる

といった方法もあります。

パートナーと治療の方向性を話してみましょう

治療が長くなるほど、二人の間で気持ちや治療への温度差が生まれることがあります。

  • どこまで治療を続けたいか
  • 次の治療についてどう感じているか
  • 仕事や費用について不安はないか
  • 今、一番つらいことは何か

などを、結果が出たときだけではなく、定期的に話す時間をつくることも大切です。

検査を増やすことより「自分に必要な検査」を選ぶことが大切です

胚移植が何度かうまくいかないと、「まだ受けていない検査があるから妊娠できないのでは」と考えてしまうことがあります。

しかし、反復着床不全に対する検査や追加治療の中には、医学的な有効性がまだ十分に確認されていないものもあります。

大切なのは、検査の数を増やすことではありません。

これまでの治療歴・年齢・胚の状態・子宮内の状態・男性側の評価などを整理し、自分たちの場合に次に確認する価値があることは何かを主治医と相談することです。

当院からひとこと

何度も採卵や移植を経験していると、「まだ何かしなければ」「次こそ結果を出さなければ」と気持ちが休まらなくなることがあります。

しかし、検査や治療を増やすことだけが次の一歩とは限りません。これまでの治療を一度整理し、主治医と相談しながら必要なことを選んでいくことも大切です。

宇都宮鍼灸良導絡院では、病院での不妊治療を優先しながら、睡眠、冷え、疲労、緊張、生活習慣などを確認し、採卵や胚移植に向けた体調管理をサポートしています。

当院でよく受けるご相談

Q. 良好胚を何回か移植しても着床しません。反復着床不全でしょうか?

A. 移植回数だけで反復着床不全と判断するわけではありません。女性の年齢、移植した胚の状態、PGT-Aの有無、これまでの着床歴などを含めて評価します。まずは治療歴を整理して主治医に相談してみましょう。

Q. ERA検査は受けた方がよいですか?

A. すべての方に必要な検査ではありません。現在のところ、反復着床不全の方全員にERA検査を行うことで妊娠・出生率が改善するとする十分な根拠はありません。これまでの移植歴を踏まえて主治医と相談してください。

Q. PGT-Aをすれば着床しやすくなりますか?

A. PGT-Aは胚の染色体数を調べる検査ですが、受ければ必ず妊娠しやすくなるわけではありません。年齢や反復する移植不成功、流産歴などによってメリットが異なるため、適応について主治医と相談することが大切です。

Q. 精液検査が正常でも男性側を詳しく調べた方がよいですか?

A. 治療経過によっては追加の評価を検討することがあります。DFI検査などはすべての男性に必要な検査ではないため、反復する移植不成功や流産などがある場合は、主治医や男性不妊を専門とする医師に相談してみましょう。

Q. 次の胚移植に向けて鍼灸でできることはありますか?

A. 鍼灸だけで着床を保証することはできません。当院では病院での治療方針を優先しながら、睡眠、冷え、疲労、ストレスなども確認し、採卵や胚移植に向けた体調管理をサポートしています。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

移植を繰り返しても結果につながらず、不安を感じている方へ

何度も採卵や胚移植を経験していると、「次の移植までに何かできることはないか」「身体の状態も整えておきたい」と感じる方も少なくありません。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、クリニックでの検査や治療方針を大切にしながら、採卵や胚移植の予定、睡眠、冷え、疲労、ストレスなどを伺い、妊活中の身体づくりやコンディション調整をサポートしています。

「今の治療を続けながら身体も整えたい」「次の移植に向けて体調について相談したい」という方も、お気軽にご相談ください🍀

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妊活中の男性はAGA治療薬に注意?フィナステリド・デュタステリドと精子への影響

投稿日:

「AGA治療薬を飲んでいるけれど、妊活に影響しないか不安」

「フィナステリドで精子が減ることはある?」

「デュタステリドを飲みながら妊活しても大丈夫?」

このような不安を感じて検索される男性は少なくありません。

AGA治療薬として使われるフィナステリドやデュタステリドは、男性型脱毛症の進行を抑えるために使われる薬です。

一方で、これらは男性ホルモンの働きに関係する薬でもあるため、妊活中の男性では、精子や性機能への影響が気になるところです。

結論からいうと、フィナステリドやデュタステリドは、すべての人で精子に大きな影響が出るわけではありません。

ただし、一部では精子数、精液量、精子の運動率、性欲、勃起機能などに影響が出る可能性が報告されています。

妊活中、精液検査で異常を指摘されている方、なかなか妊娠に至らない方は、自己判断で続けたり中止したりせず、処方医や泌尿器科、男性不妊外来に相談することが大切です。

この記事の要点まとめ
  • フィナステリド・デュタステリドは、AGA治療で使われる5α還元酵素阻害薬です。
  • 筋肉増強目的のアナボリックステロイドとは別の薬ですが、男性ホルモンの働きに関係します。
  • 一部の男性では、精子数、精液量、精子の運動率、性欲、勃起機能に影響が出る可能性があります。
  • 薬を中止すると精液所見が改善するケースも報告されていますが、回復には個人差があります。
  • 妊活中の方は、自己判断で中止せず、処方医や泌尿器科、男性不妊外来で相談しましょう。

AGA治療薬はステロイドとは違う薬です

まず大切なのは、AGA治療薬とステロイドを混同しないことです。

筋肉増強目的で使われるアナボリックステロイドや、体外から補うテストステロン製剤は、脳から睾丸へのホルモンの指令を抑え、精子をつくる働きを低下させることがあります。

一方、AGA治療で使われるフィナステリドやデュタステリドは、アナボリックステロイドではありません。

これらは、5α還元酵素阻害薬と呼ばれる薬で、テストステロンがDHTという男性ホルモンに変換されるのを抑える働きがあります。

つまり、AGA治療薬は「外から男性ホルモンを足す薬」ではなく、「DHTの産生を抑える薬」です。

ただし、男性ホルモンの働きに関係する薬であるため、妊活中の男性では精子や性機能への影響を確認しておくことが大切です。

フィナステリド・デュタステリドは男性ホルモンにどう関わる?

AGAは、遺伝的な要因や男性ホルモンの影響によって進行すると考えられています。

特に関係が深いのが、DHTと呼ばれる男性ホルモンです。

DHTは、テストステロンが5α還元酵素という酵素によって変換されることで作られます。

フィナステリドやデュタステリドは、この5α還元酵素の働きを抑えることでDHTを減らし、AGAの進行を抑える目的で使われます。

フィナステリドは主に5α還元酵素II型を阻害し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します。

この違いから、デュタステリドの方がDHTをより強く抑えるとされています。

そのため、妊活中の方は「薄毛治療としての効果」だけでなく、男性ホルモンや精液所見に関係する可能性も理解しておくことが大切です。

AGA治療薬で精子数が減ることはある?

フィナステリドやデュタステリドによって、精子数や精液量などに影響が出る可能性はあります。

ただし、ここは不安を強めすぎないように整理して考える必要があります。

AGA治療薬を飲んでいるすべての男性で、精子が大きく減るわけではありません。

一方で、不妊治療を受けている男性や、もともと精子数が少ない男性では、薬の影響が問題になる場合があります。

実際に、フィナステリドを中止した後に精子数が改善したという報告もあります。

また、デュタステリドやフィナステリドを使用した研究では、精液量、精子数、精子運動率などに軽度の低下がみられ、薬の中止後に改善傾向を示した報告もあります。

つまり、AGA治療薬は「必ず男性不妊になる薬」ではありませんが、妊活中は見落としたくない要因の一つといえます。

精液検査で見るべきポイント

妊活中にAGA治療薬の影響が心配な場合は、自己判断ではなく、精液検査で現在の状態を確認することが大切です。

精液検査では、主に次のような項目を確認します。

  • 精液量
  • 精子濃度
  • 総精子数
  • 精子運動率
  • 正常形態率

フィナステリドやデュタステリドの影響としては、精子数や精液量、運動率への影響が話題になることがあります。

ただし、精液所見は体調、睡眠、発熱、禁欲期間、ストレス、飲酒、喫煙、肥満、精索静脈瘤など、さまざまな要因で変動します。

そのため、1回の検査だけで判断するのではなく、必要に応じて再検査やホルモン検査を含めて確認することが大切です。

性欲低下や勃起不調が出ることはある?

フィナステリドやデュタステリドでは、性欲低下、勃起機能の低下、射精量の変化などが副作用として報告されることがあります。

もちろん、これらの症状がすべてAGA治療薬だけで起こるわけではありません。

仕事の疲れ、睡眠不足、ストレス、年齢、生活習慣、夫婦間の心理的な負担なども関係します。

ただ、妊活中は性交のタイミングを意識することが多く、性欲低下や勃起不調があると、それ自体が大きなストレスになることがあります。

「薬を飲み始めてから性欲が落ちた気がする」「勃起の状態が変わった」「射精量が減った気がする」という場合は、恥ずかしがらずに処方医や泌尿器科で相談しましょう。

妊活中にAGA治療薬を使っている場合の相談目安

次のような場合は、AGA治療薬について一度相談しておくと安心です。

  • 妊活中で、フィナステリドやデュタステリドを服用している
  • 精液検査で精子数や運動率の低下を指摘された
  • なかなか妊娠に至らない状態が続いている
  • 過去に高度乏精子症や無精子症を指摘されたことがある
  • 薬を飲み始めてから性欲低下や勃起不調を感じている
  • 射精量が減ったように感じる
  • 近い将来、子どもを望んでいる

特に、すでに精液所見に異常がある方や、不妊治療を進めているご夫婦では、薬の影響を見落とさないことが大切です。

AGA治療を続けるか、一時的に休薬するか、別の治療法に変えるかは、自己判断ではなく、処方医と相談して決めましょう。

AGA治療薬は自己判断で中止しないことが大切です

妊活への影響が不安になると、「すぐに薬をやめた方がいいのでは」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、自己判断で中止すると、AGAの進行が再び気になったり、不安が強くなったりすることがあります。

また、薬を中止したとしても、精液所見がすぐに変わるとは限りません。

精子はつくられるまでに一定の期間が必要なため、変化を見るには数か月単位で考える必要があります。

大切なのは、AGA治療と妊活のどちらを優先するかを一人で抱え込まず、医師と相談しながら整理することです。

処方医、泌尿器科、男性不妊外来に相談し、必要に応じて精液検査やホルモン検査を受けるようにしましょう。

ミノキシジルは精子に影響する?

AGA治療では、フィナステリドやデュタステリドのほかに、ミノキシジルが使われることがあります。

ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは作用が異なり、DHTを抑える薬ではありません。

そのため、フィナステリドやデュタステリドと同じように、男性ホルモンを介して精子へ影響する薬とは考え方が異なります。

ただし、内服薬、外用薬、併用薬、個人輸入品などで状況は変わります。

妊活中にAGA治療薬を使っている場合は、「どの薬を、どの量で、どのくらいの期間使っているか」を医師に伝えたうえで相談しましょう。

AGA治療と妊活を両立するためにできること

AGA治療をしているからといって、すぐに妊活をあきらめる必要はありません。

大切なのは、現在の精子の状態を確認し、必要な場合は治療方針を見直すことです。

妊活中の男性は、次のような点もあわせて見直してみましょう。

  • 精液検査を受けて現在の状態を確認する
  • 睡眠不足や過労をできるだけ減らす
  • 喫煙や過度な飲酒を控える
  • 肥満がある場合は無理のない範囲で体重管理をする
  • サウナや長時間の熱環境を避ける
  • 発熱後は精液所見が一時的に変化することを知っておく
  • AGA治療薬やサプリメントの使用歴を医師に伝える

精子の状態は、薬だけで決まるものではありません。

生活習慣、体調、ストレス、精索静脈瘤など、さまざまな要因が関係します。

そのため、AGA治療薬だけを原因と決めつけず、男性不妊の視点から総合的に確認することが大切です。

まとめ|妊活中のAGA治療薬は、自己判断せず相談を

フィナステリドやデュタステリドは、AGA治療で使われる薬であり、アナボリックステロイドとは異なります。

ただし、男性ホルモンの働きに関わる薬であるため、一部の男性では精子数、精液量、精子運動率、性欲、勃起機能などに影響が出る可能性があります。

特に、妊活中の方、精液検査で異常を指摘されている方、なかなか妊娠に至らない方は、AGA治療薬の使用歴を医師に伝えることが大切です。

薬を続けるか、休薬するか、変更するかは、自己判断ではなく、処方医や泌尿器科、男性不妊外来で相談して決めましょう。

不安がある場合は、まず精液検査で現在の状態を確認することから始めてみてください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. フィナステリドで精子が減ることはありますか?

一部の男性では、フィナステリドによって精子数が減る可能性が報告されています。ただし、すべての人に起こるわけではありません。妊活中の方や精液検査で異常を指摘されている方は、処方医や泌尿器科で相談しましょう。

Q2. デュタステリドは妊活中に飲んでも大丈夫ですか?

デュタステリドはAGA治療で使われる薬ですが、精液量や精子数、精子運動率に影響する可能性が報告されています。妊活中に服用している場合は、自己判断で続けたり中止したりせず、医師に相談することが大切です。

Q3. AGA治療薬をやめれば精子は戻りますか?

薬の中止後に精液所見が改善したという報告はあります。ただし、回復の程度や期間には個人差があります。精子はつくられるまでに一定の期間がかかるため、数か月単位で経過を見ることが多いです。

Q4. ミノキシジルも精子に影響しますか?

ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは作用が異なり、DHTを抑える薬ではありません。ただし、内服薬や外用薬、併用薬、個人輸入品などで状況が異なるため、妊活中に使用している場合は医師に確認しましょう。

Q5. 妊活中はAGA治療をやめた方がいいですか?

一律に「やめるべき」とは言えません。現在の精液所見、妊活の状況、AGA治療の必要性によって判断は変わります。自己判断で中止せず、処方医や泌尿器科、男性不妊外来で相談しましょう。

📝こちらの記事もおすすめです

📚参考文献

  • Samplaski MK, et al. Finasteride use in the male infertility population: effects on semen and hormone parameters. Fertility and Sterility. 2013.
    男性不妊外来を受診した男性におけるフィナステリド使用と精液所見の変化について参考にしました。
  • Amory JK, et al. The effect of 5α-reductase inhibition with dutasteride and finasteride on semen parameters and serum hormones in healthy men. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 2007.
    フィナステリド・デュタステリドが精液量、精子数、運動率などに与える影響と、中止後の変化について参考にしました。
  • Estill MC, et al. Finasteride and Dutasteride for the Treatment of Male Androgenetic Alopecia: A Review of Efficacy and Reproductive Adverse Effects. Georgetown Medical Review. 2023.
    AGA治療におけるフィナステリド・デュタステリドの効果と、生殖機能への影響について参考にしました。
  • Lee S, et al. Adverse Sexual Effects of Treatment with Finasteride or Dutasteride for Male Androgenetic Alopecia: A Systematic Review and Meta-analysis. Acta Dermato-Venereologica. 2019.
    AGA治療薬による性機能関連の副作用について参考にしました。
  • 医療用医薬品情報:フィナステリド
    フィナステリドの薬効分類や作用について参考にしました。
  • Mayo Clinic. Dutasteride oral route.
    デュタステリドの薬剤情報と注意点について参考にしました。

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

男性妊活・精子の質が気になる方へ

AGA治療薬を服用していると、「精子に影響していないか」「妊活をこのまま進めて大丈夫か」と不安になる方もいらっしゃいます。

まずは処方医や泌尿器科で精液検査・ホルモン検査について相談することが大切ですが、妊活に向けて生活習慣や体調を整えていくことも大切な準備のひとつです。

宇都宮鍼灸良導絡院では、男性不妊や精子の質が気になる方の体づくりもサポートしています。お一人でも、ご夫婦でも、無理のない形でご相談ください🍀

24時間予約受付中

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胚移植後に葉酸はいつまで飲む?量・種類・飲み忘れた時の考え方

投稿日:

胚移植後は、「葉酸はこのまま続けていいの?」「妊娠判定後はいつまで飲むの?」「飲み忘れたらどうすればいい?」と不安になる方が多い時期です。

葉酸は、妊娠前から妊娠初期にかけて特に大切な栄養素です。胚移植後も妊娠の可能性がある時期として考えるため、基本的には自己判断で中止せず、継続を検討することが多いサプリメントです。

ただし、葉酸サプリにも種類があり、プレナタルビタミンや他の妊活サプリと重ねて飲んでいる場合は、合計量を確認しておくことが大切です。

この記事では、胚移植後の葉酸について、いつまで飲むのか、どれくらいの量が目安なのか、葉酸の種類、飲み忘れた時の考え方をわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 葉酸は、妊娠前から妊娠初期にかけて重要な栄養素です。
  • 胚移植後も妊娠の可能性がある時期として、葉酸は継続を検討しやすいサプリメントです。
  • 一般的には、妊娠を考える時期から妊娠初期まで、1日400μgの葉酸摂取が推奨されています。
  • 飲み忘れた場合は、気づいた時点で通常通り再開し、2回分をまとめて飲まないようにしましょう。
  • プレナタルビタミンや妊活サプリと併用している場合は、葉酸の合計量を確認することが大切です。

胚移植後も葉酸は飲んだほうがいい?

胚移植後も、葉酸は継続を検討しやすい栄養素です。

葉酸は、胎児の神経管形成に関わる栄養素で、妊娠のかなり早い時期から必要になります。神経管は妊娠初期の早い段階で形成されるため、妊娠がわかってからではなく、妊娠を考える時期から摂取しておくことが大切です。

胚移植後は、まだ妊娠判定前であっても、妊娠が成立している可能性があります。そのため、判定日まではもちろん、陽性判定後も主治医の指示に合わせて継続することが一般的です。

「移植後にサプリを続けて大丈夫かな」と不安になる方もいますが、葉酸は妊娠初期の栄養補給として位置づけやすい成分です。

葉酸はいつまで飲む?

葉酸は、妊娠前から妊娠初期にかけて特に重要です。

一般的には、妊娠を考える時期から妊娠12週頃まで、葉酸を摂取することが推奨されています。

ただし、妊娠12週を過ぎたら急に不要になるという意味ではありません。

葉酸は赤血球の形成や細胞分裂にも関わる栄養素です。そのため、妊娠中期以降も食事から葉酸を意識して摂ることは大切です。

サプリメントとしていつまで続けるかは、使用している製品や食事内容、貧血の有無、主治医の方針によっても変わります。

胚移植後から妊娠判定まで、陽性判定後、妊娠初期の健診までの間は、自己判断で中止せず、主治医に確認しながら続けると安心です。

葉酸の量はどれくらいが目安?

妊娠を考える時期の葉酸は、一般的に1日400μgが目安とされています。

これは、普段の食事に加えて、サプリメントなどから補う量として示されることが多い目安です。

葉酸は緑黄色野菜、豆類、果物などにも含まれていますが、食事だけで安定して十分量を摂るのが難しい場合があります。

そのため、妊娠を考える時期から妊娠初期にかけては、食事に加えて葉酸サプリを活用することが検討されます。

ただし、プレナタルビタミン、妊活サプリ、総合ビタミンなどを複数飲んでいる場合、葉酸が重複していることがあります。

「葉酸は大切だから多いほどよい」と考えるのではなく、今飲んでいるサプリ全体でどれくらい摂っているかを確認しましょう。

葉酸サプリの種類はどれを選べばいい?

葉酸サプリには、葉酸単体のもの、プレナタルビタミンに含まれているもの、妊活サプリに配合されているものなどがあります。

選ぶときは、商品名や広告の言葉だけでなく、成分表を確認することが大切です。

葉酸単体サプリ

葉酸だけをシンプルに補いたい場合に選びやすいタイプです。

他のビタミンやミネラルを重ねたくない方、すでに別のサプリを飲んでいる方は、葉酸単体の方が合計量を確認しやすい場合があります。

プレナタルビタミン

プレナタルビタミンは、妊娠前後に必要な栄養素をまとめて補いやすいサプリメントです。

葉酸のほか、ビタミンD、鉄、ヨウ素などが含まれている製品もあります。

ただし、製品によって配合量が異なるため、他のサプリと併用している場合は重複に注意しましょう。

妊活サプリに含まれる葉酸

妊活サプリには、葉酸に加えて、CoQ10、鉄、ビタミンD、亜鉛、ハーブ成分などが含まれているものもあります。

胚移植前には使用していても、移植後は見直したほうがよい成分が含まれている場合もあります。

葉酸だけを続けたい場合は、妊活サプリをそのまま継続するのではなく、葉酸単体や妊娠期向けのサプリに切り替えるかどうか、主治医に確認すると安心です。

葉酸と葉酸塩・活性型葉酸の違いは?

葉酸サプリを調べていると、「葉酸」「葉酸塩」「活性型葉酸」「5-MTHF」などの言葉を見かけることがあります。

一般的に、公的機関で妊娠前からの摂取が推奨されているのは、サプリメントなどに使われる「葉酸」です。

一方で、活性型葉酸は、体内で利用されやすい形として販売されていることがあります。

ただし、「活性型でなければ意味がない」「通常の葉酸は避けるべき」といった極端な考え方をする必要はありません。

どのタイプを選ぶか迷う場合は、自己判断で高額なものを選ぶより、主治医や薬剤師に相談して、自分に合うものを選ぶとよいでしょう。

飲み忘れた時はどうすればいい?

葉酸を飲み忘れると、「赤ちゃんに影響があるのでは」と不安になる方もいます。

しかし、1回飲み忘れたからといって、すぐに大きな問題になるわけではありません。

飲み忘れに気づいた場合は、次のように考えましょう。

  • 気づいた時点で通常通り再開する
  • 次の時間が近ければ、1回分を飲むだけにする
  • 2回分をまとめて飲まない
  • 飲み忘れが続く場合は、飲むタイミングを決めて習慣化する

葉酸は、毎日続けることが大切ですが、完璧にできなかったからといって自分を責める必要はありません。

朝食後、夕食後、寝る前など、忘れにくいタイミングを決めておくと続けやすくなります。

葉酸を飲むタイミングはいつがいい?

葉酸は、基本的には毎日続けやすいタイミングで飲むことが大切です。

「朝でないといけない」「夜はだめ」というものではありません。

胃が弱い方は、空腹時よりも食後に飲むほうが続けやすい場合があります。

また、プレナタルビタミンや鉄を含むサプリを飲んでいる場合、胃もたれや便秘が気になることもあります。その場合は、飲むタイミングや製品を主治医や薬剤師に相談しましょう。

葉酸サプリで注意したいこと

複数のサプリで重複していないか確認する

葉酸サプリ、プレナタルビタミン、妊活サプリ、総合ビタミンを併用している場合、葉酸が重なっていることがあります。

成分表を見て、1日あたりの葉酸量を確認しましょう。

ビタミンAが多いサプリに注意する

妊娠期用ではない総合ビタミンや美容サプリには、ビタミンAが多く含まれていることがあります。

葉酸だけを補いたいのに、他の成分も多く入っている場合は注意が必要です。

ハーブ成分入りの妊活サプリは確認する

妊活サプリの中には、葉酸に加えてハーブ成分や植物エキスが含まれているものがあります。

胚移植後は妊娠の可能性がある時期です。安全性がわかりにくい成分が含まれている場合は、継続前に主治医に確認しましょう。

高用量を自己判断で追加しない

葉酸は大切な栄養素ですが、高用量を自己判断で追加する必要はありません。

過去に神経管閉鎖障害の妊娠歴がある方、特定の薬を内服している方、持病がある方などは、通常より多い量が必要になる場合もありますが、その場合は医師の指示に従いましょう。

葉酸は食事からも摂れる?

葉酸は、食事からも摂ることができます。

葉酸を多く含む食品には、次のようなものがあります。

  • ほうれん草
  • ブロッコリー
  • 枝豆
  • アスパラガス
  • 納豆
  • いちご
  • アボカド
  • レバー

ただし、妊娠の可能性がある時期にレバーを頻繁に多く食べることは、ビタミンAの摂りすぎにつながる可能性があるため注意が必要です。

葉酸は水に溶けやすく、調理で失われやすい面もあります。そのため、食事で葉酸を意識しながら、必要に応じてサプリメントで補うという考え方が現実的です。

胚移植後に葉酸で迷ったときの確認ポイント

胚移植後に葉酸サプリで迷ったときは、次のポイントを確認してみましょう。

  • 1日あたりの葉酸量はどれくらいか
  • 他のサプリにも葉酸が入っていないか
  • 妊娠期向けの製品か
  • ビタミンAやハーブ成分が多く含まれていないか
  • 鉄やビタミンDなど、他の成分が重複していないか
  • 飲み忘れが続いていないか
  • 高用量が必要な体質や既往歴がないか

葉酸は大切な栄養素ですが、サプリの選び方で迷う場合は、商品名だけでなく成分表を主治医や薬剤師に見せて相談すると安心です。

この記事のまとめ

胚移植後は、妊娠判定まで不安になりやすい時期です。

葉酸は妊娠初期に大切な栄養素ですが、「たくさん飲めばよい」というものではありません。

大切なのは、適切な量を無理なく続けること、そして他のサプリとの重複や不要な成分がないかを確認することです。

迷ったときは自己判断で中止したり増やしたりせず、主治医や薬剤師に相談しながら、安心して移植周期を過ごしていきましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 胚移植後も葉酸は飲んで大丈夫ですか?

はい。葉酸は妊娠前から妊娠初期にかけて重要な栄養素であり、胚移植後も継続が検討されることが多いサプリメントです。

ただし、複数のサプリを飲んでいる場合は、合計量を確認しておきましょう。

Q2. 葉酸はいつまで飲めばいいですか?

一般的には、妊娠を考える時期から妊娠12週頃までの摂取が推奨されています。

妊娠12週以降も食事から葉酸を意識して摂ることは大切です。サプリをいつまで続けるかは、主治医に確認すると安心です。

Q3. 葉酸を飲み忘れたらどうすればいいですか?

1回飲み忘れたからといって、すぐに大きな問題になるわけではありません。

気づいた時点で通常通り再開し、2回分をまとめて飲まないようにしましょう。

Q4. 葉酸サプリとプレナタルビタミンは一緒に飲んでもいいですか?

どちらにも葉酸が含まれている場合があります。

一緒に飲む場合は、葉酸の合計量や、ビタミンD、鉄、ビタミンAなど他の成分の重複も確認しましょう。

Q5. 活性型葉酸のほうがよいですか?

活性型葉酸は、体内で利用されやすい形として販売されています。

ただし、通常の葉酸が意味ないというわけではありません。どの種類を選ぶか迷う場合は、主治医や薬剤師に相談しましょう。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

胚移植後の体づくりで不安がある方へ

胚移植後は、葉酸やサプリメント、食事、生活習慣など「このままで大丈夫かな?」と不安になりやすい時期です。

葉酸の量やサプリメントの内容については主治医への確認が大切ですが、移植後の冷え、血流、自律神経、睡眠の乱れなどは、日々のケアで整えていける部分もあります。

宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療のスケジュールや胚移植前後のお身体の状態に合わせて、無理のない鍼灸ケアを行っています。

「判定日まで落ち着いて過ごしたい」「妊娠に向けて体調を整えたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活・不妊治療中の方のお身体に寄り添ったサポートを大切にしています🍀

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梅雨の妊活|だるさ・むくみ対策と「湿邪」「脾」の養生法

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梅雨になると、「体が重い」「頭がすっきりしない」「手足や顔がむくむ」と感じることはありませんか。

東洋医学では、梅雨のように湿気の多い季節にみられる重だるさや胃腸の不調などを、「湿邪(しつじゃ)」という考え方で捉えることがあります。

ただし、梅雨の湿気そのものが不妊の原因になるわけではありません。この記事では、東洋医学の「湿邪」「脾」の考え方と現代医学でいうむくみを分けながら、妊活中でも取り入れやすい梅雨の体調管理について解説します。

この記事の要点まとめ
  • 東洋医学では、梅雨の重だるさや胃腸の不調などを「湿邪」の影響として考えることがあります。
  • 中医学の「脾」は西洋医学の脾臓とは異なり、消化吸収や水分の巡りに関係する概念です。
  • 梅雨だからといって、生野菜や乳製品などを一律に避ける必要はありません。胃腸の調子に合わせて食事を整えることが大切です。
  • 適度に身体を動かし、長時間の座りっぱなしを避けることは、日々の体調管理に役立ちます。
  • 急なむくみ、左右差のあるむくみ、息苦しさなどがある場合は、季節のせいと決めつけず医療機関へ相談しましょう。

梅雨の妊活養生とむくみ・だるさ対策

梅雨のだるさ・むくみを東洋医学では「湿邪」と考える

東洋医学では、気候や環境の変化が身体に影響して不調につながると考え、その一つとして「湿邪」という概念があります。

湿邪は「重い」「停滞しやすい」といった性質をもつと考えられており、梅雨の時期にみられる重だるさや頭の重さ、胃腸の不調、むくみなどを説明するときに使われます。

ただし、これはあくまで東洋医学における身体の捉え方です。「外の湿度が高いから、そのまま体内に水分が溜まる」という意味ではありません。

梅雨は湿度や気温の変化に加え、冷房、活動量の低下、睡眠や食事の乱れなども重なりやすい時期です。ひとつの原因だけで考えず、生活全体を見直してみることが大切です。

中医学でいう「脾」とは?西洋医学の脾臓とは別の考え方

中医学で使われる「脾(ひ)」という言葉は、西洋医学でいう脾臓そのものを指すものではありません。

東洋医学では、脾は飲食物から必要なものを取り込み、身体を養うための「気」や「血」の材料を作り、水分を適切に巡らせる働きに関係すると考えます。

そのため、食欲が落ちる、胃がもたれる、軟便になりやすい、身体が重いといった状態が重なったときには、「脾の働きが弱っている」と捉えることがあります。

一方、現代医学でいうむくみ(浮腫)は、皮下などに余分な水分が溜まった状態です。組織に出た水分は通常、静脈やリンパ管へ戻りますが、そのバランスが崩れることでむくみが生じます。

東洋医学の「湿」や「脾」と、医学的な浮腫の仕組みは同じものではないため、分けて考えることが大切です。

梅雨時期に気になりやすい身体のサイン

東洋医学では、次のような症状が重なっているときに「湿」の影響を考えることがあります。

  • 身体が重い、だるい
  • 頭が重い、すっきりしない
  • 手足や顔がむくみやすい
  • 食欲が落ちる、胃がもたれやすい
  • 軟便やお腹の張りが気になる
  • 雨の日に体調がすぐれないと感じる

ただし、頭痛・めまい・むくみ・倦怠感などはさまざまな原因で起こります。「湿邪だから」と自己判断せず、症状が強い場合や長く続く場合には医療機関へ相談しましょう。

梅雨の妊活中に意識したい食事

梅雨だからといって、特定の食材を食べれば妊娠しやすくなったり、「湿」を取り除けたりするわけではありません。

大切なのは、胃腸の状態に合わせながら、主食・主菜・副菜を組み合わせ、無理なく食事を続けることです。

冷たいものは「禁止」ではなく体調に合わせる

暑くなってくると冷たい飲み物やアイス、冷たい麺類などが増えやすくなります。

冷たいものを食べること自体が悪いわけではありませんが、「冷たいものを食べると胃がもたれる」「お腹がゆるくなる」という方は、常温や温かい料理を組み合わせるなど調整してみましょう。

また、生野菜や乳製品などを梅雨だからという理由だけで一律に避ける必要はありません。自分の体調や食べた後の状態を見ながら取り入れることが大切です。

東洋医学で梅雨に取り入れられてきた食材

薬膳や東洋医学の食養生では、梅雨の時期に次のような食材がよく用いられます。

  • 豆類
  • とうもろこし
  • 長芋・じゃがいも・かぼちゃ
  • しょうが・しそ・ねぎ・みょうがなどの香味野菜

これらを特別な「妊活食」と考える必要はありません。普段の食事の中に、たんぱく質や野菜、炭水化物などと組み合わせて取り入れるとよいでしょう。

胃腸の調子がすぐれない日は、具だくさんのスープや煮物など、食べやすい調理方法を選ぶのも一つです。

座りっぱなしを避けて、少しずつ身体を動かす

雨の日が続くと外出する機会が減り、普段より身体を動かす時間が少なくなることがあります。

特にデスクワークでは、長時間同じ姿勢が続きやすくなります。ふくらはぎの筋肉は、歩行や足首の運動によって収縮と弛緩を繰り返し、下肢から心臓へ血液を戻す働きを助けています。

デスクワークの合間に立ち上がる、足首を動かす、室内を少し歩くなど、無理のない範囲でこまめに身体を動かしてみましょう。

妊活中も激しい運動を行う必要はありません。治療内容や採卵・胚移植の時期などによって運動の制限を指示されている場合は、主治医の指示を優先してください。

「汗をかいて湿を出す」より、無理のない運動と入浴を

「梅雨は汗をかいて体内の余分な水分を出した方がよい」と考える方もいますが、汗は主に体温を調節するための生理的な反応です。

たくさん汗をかけば、むくみや湿邪が改善するというわけではありません。

軽い散歩やストレッチ、無理のない入浴などは、気分転換や身体を動かす習慣として取り入れるとよいでしょう。

また、梅雨から夏にかけては気温・湿度が高くなり、汗によって水分を失いやすい時期でもあります。

むくみが気になるからといって自己判断で水分を極端に控えることは避けましょう。汗をかいたときや暑い日は、体調に合わせてこまめに水分を補給してください。

心臓や腎臓の病気などで医師から水分量について指示を受けている方は、その指示に従いましょう。

梅雨の不調と妊活はどう関係する?

梅雨の湿気や「湿邪」が、直接不妊の原因になると考える必要はありません。

一方で、だるさや胃腸の不調、睡眠不足などが続けば、妊活中の日常生活そのものがつらくなることがあります。

妊活では「妊娠しやすくするために何か特別なことをしなければ」と考えすぎるよりも、食事・睡眠・身体活動・休息など、日々の体調を無理なく整えていくことが大切です。

東洋医学の養生も、妊娠を保証する方法ではなく、季節やその日の体調に合わせて心地よく過ごすための一つの考え方として取り入れてみてください。

むくみを「梅雨のせい」にせず受診した方がよいケース

軽いむくみは健康な方にもみられますが、心臓・腎臓・甲状腺・血管などの病気や薬の影響によって起こることもあります。

次のような場合は、季節の不調と決めつけず医療機関への相談をおすすめします。

  • これまでなかったむくみが急に出てきた
  • 1〜2日経っても強いむくみが改善しない
  • 左右の脚でむくみ方や太さが明らかに違う
  • むくみとともに痛みや赤みがある
  • 息苦しさ、動悸、せきなどを伴う
  • 日常生活に支障が出るほどむくんでいる

妊娠の可能性がある方や不妊治療中の方で気になる症状がある場合は、通院中のクリニックにも相談してください。

当院からひとこと

梅雨は気温や湿度が安定しにくく、「いつもより身体が重い」「胃腸の調子がすっきりしない」と感じる方もいらっしゃいます。

妊活中は治療の予定や結果を気にして、季節による小さな体調変化まで不安に感じてしまうこともありますが、すべてを妊娠と結びつける必要はありません。

睡眠・食事・運動など、今できることを無理なく整えながら、気になる症状については主治医とも相談していきましょう。

当院でよく受けるご相談

Q. 梅雨にむくみやすいと妊娠しにくいのでしょうか?

A. 梅雨のむくみそのものが不妊の原因になるとはいえません。妊活とは分けて考え、むくみが強い・続く場合には原因を確認することが大切です。

Q. 妊活中は冷たい飲み物を完全にやめた方がよいですか?

A. 完全に避ける必要はありません。冷たい飲み物で胃腸の不調が出やすい方は、量や温度を調整してみましょう。

Q. むくみがあるときは水分を減らした方がよいですか?

A. 自己判断で水分を極端に減らすことはおすすめできません。特に暑く湿度の高い日は脱水にも注意が必要です。医師から水分量を指示されている場合は、その指示に従ってください。

Q. 胚移植後でもウォーキングや入浴をしてよいですか?

A. 一般的な日常生活が許可されている場合は過度に安静にする必要はありませんが、治療内容や体調によって異なります。採卵後やOHSSのリスクがある場合などは、主治医の指示を優先してください。

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この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

梅雨のだるさやむくみを抱えながら妊活を頑張っている方へ

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大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、病院での治療状況や月経周期、睡眠・胃腸の状態、冷えやむくみなどを伺いながら、妊活中の身体づくりやコンディション調整をサポートしています。

病院での不妊治療と並行しながら身体を整えたい方や、季節の変化で体調を崩しやすいことが気になっている方も、お気軽にご相談ください🍀

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胚移植後にハーブティーや健康食品は大丈夫?妊娠の可能性がある時期の選び方

投稿日:

胚移植後は、「少しでも体に良いものを取り入れたい」「冷えを防ぐために温かい飲み物を飲みたい」と考える方が多い時期です。

その中で、ルイボスティー、たんぽぽ茶、ハーブティー、温活系ドリンク、健康食品などを続けてもよいのか、不安になる方も少なくありません。

結論からお伝えすると、胚移植後にすべてのハーブティーや健康食品を避けなければならないわけではありません。

ただし、胚移植後は妊娠が成立している可能性を考える時期です。そのため、「妊活に良さそう」だけで選ぶのではなく、「妊娠の可能性がある時期にも安心して続けやすいか」という視点で見直すことが大切です。

この記事の要点まとめ
  • 胚移植後は、妊娠初期の可能性を考えて、ハーブティーや健康食品も内容を確認することが大切です。
  • ルイボスティーなどカフェインを含まない飲み物でも、飲みすぎず、成分がシンプルなものを選ぶと安心です。
  • 「妊活向け」「温活」「デトックス」「ホルモンバランス」などをうたう健康食品は、成分を確認しましょう。
  • 海外製ハーブ、濃縮エキス、粉末、サプリ形状の健康食品は、移植後の自己判断での継続を慎重に考えましょう。
  • 迷う場合は、商品名だけでなく成分表を主治医や薬剤師に確認することが大切です。

胚移植後は「自然由来だから安心」とは限らない

ハーブティーや健康食品は、「自然由来」「植物性」「カフェインレス」と書かれていることが多く、体にやさしい印象を受けやすいものです。

しかし、自然由来だからといって、妊娠の可能性がある時期にすべて安全とは限りません。

特に、ハーブには体に作用する成分が含まれていることがあり、種類や量によっては妊娠中の安全性がはっきりしていないものもあります。

NHSでも、妊娠中のハーブティーは種類や量に注意が必要で、特に妊娠初期には一部のハーブを大量に摂ることへの注意が示されています。

胚移植後は、まだ妊娠判定前であっても、妊娠初期と同じように慎重に考えると安心です。

胚移植後に飲み物を選ぶときの基本

胚移植後の飲み物は、特別なものを無理に取り入れるよりも、まずは体に負担が少なく、成分がわかりやすいものを選ぶことが大切です。

選ぶときは、次のようなポイントを確認しましょう。

  • カフェイン量が多すぎないか
  • ハーブや植物エキスが複数入っていないか
  • 「デトックス」「巡り」「ホルモンバランス」など作用を強くうたっていないか
  • 海外製で成分量がわかりにくくないか
  • 濃縮エキス、粉末、サプリ形状ではないか
  • 飲む量が多くなりすぎていないか

「少量を楽しむ飲み物」として取り入れるのか、「体質改善目的で毎日たくさん飲む」のかでも、考え方は変わります。

ルイボスティーは胚移植後も飲んでいい?

ルイボスティーは、カフェインを含まない飲み物として妊活中や妊娠中に選ばれることが多いお茶です。

胚移植後も、成分がシンプルなルイボスティーを適量飲む程度であれば、過度に心配しすぎる必要はないと考えられます。

ただし、注意したいのは、ルイボスティー単体ではなく、複数のハーブがブレンドされている製品です。

「ルイボスティー」と書かれていても、妊活向けブレンド、温活ブレンド、美容ブレンドなどには、他のハーブや植物エキスが加えられていることがあります。

胚移植後は、できるだけ成分がシンプルなものを選び、飲みすぎないことを意識しましょう。

たんぽぽ茶・たんぽぽコーヒーはどう考える?

たんぽぽ茶やたんぽぽコーヒーは、妊活中や授乳期の飲み物として知られることがあります。

ノンカフェインの飲み物として取り入れられることもありますが、製品によっては、たんぽぽ以外の植物成分や健康食品成分が配合されている場合があります。

また、「妊娠しやすくする」「ホルモンを整える」といった強い表現で販売されているものは、移植後に自己判断で増やすより、成分を確認したほうが安心です。

たんぽぽ茶を飲む場合も、サプリメントのように濃縮されたものではなく、飲み物として適量を楽しむ範囲で考えるとよいでしょう。

ハーブティーは種類と量に注意する

ハーブティーは、リラックス目的や冷え対策として取り入れられることがあります。

一方で、ハーブには種類が多く、妊娠中の安全性が十分に確認されていないものもあります。

特に、次のようなハーブティーは、移植後に自己判断でたくさん飲むのは避けたほうが安心です。

  • 複数のハーブがブレンドされているもの
  • デトックスや排出をうたうもの
  • ホルモンバランスを整えるとうたうもの
  • ダイエット目的のハーブティー
  • 海外製で成分量がわかりにくいもの
  • 濃く煮出して飲むタイプのもの

NHS Informでは、妊娠中のハーブティーや緑茶は飲みすぎず、ジンセンやエキナセアを含むお茶は避けるよう注意喚起されています。

胚移植後は、ハーブティーを「薬のように効かせる目的」で使うのではなく、成分がわかるものを少量楽しむ程度にとどめると安心です。

温活系ドリンク・健康食品は成分表を確認する

妊活中は、冷え対策として温活系ドリンクや健康食品を取り入れている方もいます。

たとえば、生姜系ドリンク、酵素ドリンク、黒糖入りドリンク、漢方風の健康食品、粉末タイプの温活飲料などです。

これらは、食品として取り入れられるものもありますが、製品によっては複数の植物エキス、ハーブ、濃縮成分、甘味料などが含まれている場合があります。

移植後に確認したいのは、次のような点です。

  • 植物エキスやハーブ成分が多く含まれていないか
  • 「めぐり」「排出」「デトックス」などの表現が強くないか
  • 砂糖や甘味料を多く含んでいないか
  • 濃縮タイプや粉末タイプを大量に摂っていないか
  • 処方薬やサプリと成分が重なっていないか

体を温めたい場合は、特別な健康食品に頼りすぎず、白湯、味噌汁、スープ、温かい食事、入浴、睡眠環境を整えることも大切です。

漢方薬と漢方風ドリンクは分けて考える

「漢方」と書かれているものには、医療機関で処方される漢方薬と、市販の健康食品や漢方風ドリンクがあります。

医療機関で処方されている漢方薬は、体質や症状、治療状況をふまえて選ばれていることが多いため、自己判断で中止せず、主治医に確認しましょう。

一方で、健康食品として販売されている漢方風ドリンクや粉末製品は、成分量や配合内容が医療用とは異なります。

移植後に新しく追加する場合や、複数の漢方系製品を併用している場合は、成分表を確認し、医療者に相談するのが安心です。

海外製ハーブ・濃縮エキスは特に注意

海外製のハーブ製品や濃縮エキスは、成分量が日本の製品と異なることがあります。

また、パッケージの表記が英語や外国語で、成分や摂取量がわかりにくい場合もあります。

妊娠中の安全性データが十分ではないハーブもあり、海外製だから効果が高い、自然由来だから安心、とは言い切れません。

特に、妊娠判定前の時期は、海外製ハーブや濃縮エキスを新しく始めることは慎重に考えるようにしましょう。

胚移植後に避けたほうがよい考え方

胚移植後は、不安から「できることは全部やりたい」と感じやすい時期です。

しかし、ハーブティーや健康食品については、次のような考え方には注意が必要です。

  • 天然成分だからたくさん飲んでも大丈夫
  • 妊活向けと書かれているから移植後も安心
  • 口コミで良いと聞いたから自分にも合うはず
  • 着床率アップと書かれているから飲んだほうがよい
  • サプリではなくお茶だから安全性を気にしなくてよい

大切なのは、「効きそうなものを増やす」ことよりも、妊娠の可能性がある時期に体へ負担をかけないことです。

迷ったときは成分表を見せて相談しましょう

胚移植後にハーブティーや健康食品を続けてよいか迷った場合は、商品名だけでなく、成分表がわかるものを主治医や薬剤師に見せて相談しましょう。

スマートフォンでパッケージの写真を撮っておくと、相談しやすくなります。

相談するときは、次のように伝えると判断してもらいやすくなります。

  • 商品名
  • 1日に飲んでいる量
  • いつから飲んでいるか
  • 移植後も続けたい理由
  • 他に飲んでいる薬やサプリ
  • 妊娠判定日まで続ける予定か

「飲んでもいいですか?」だけでなく、「移植後も続ける必要がありますか?」と聞くと、必要性も含めて整理しやすくなります。

まとめ

胚移植後は、少しでも良い結果につなげたいという思いから、ハーブティーや健康食品が気になりやすい時期です。

ただし、妊娠の可能性がある時期は、体に良さそうなものを増やすよりも、必要なものを整理し、安心して続けられるものを選ぶことが大切です。

不安なときほど自己判断で増やしすぎず、成分を確認しながら、落ち着いて移植周期を過ごしていきましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 胚移植後にルイボスティーは飲んでも大丈夫ですか?

成分がシンプルなルイボスティーを適量飲む程度であれば、過度に心配しすぎる必要はないと考えられます。

ただし、妊活ブレンドや温活ブレンドなど、複数のハーブが加えられている製品は成分を確認しましょう。

Q2. たんぽぽ茶は移植後も飲んでいいですか?

たんぽぽ茶はノンカフェイン飲料として取り入れられることがありますが、製品によって配合成分が異なります。

たんぽぽ以外の植物成分や健康食品成分が多く含まれている場合は、移植後の継続を主治医に確認すると安心です。

Q3. ハーブティーは妊娠判定日まで控えたほうがいいですか?

すべてを控える必要はありませんが、種類や量には注意が必要です。

特に、デトックス系、ダイエット系、ホルモンバランスをうたうもの、海外製のハーブティーは慎重に考えましょう。

Q4. 温活ドリンクは移植後も続けていいですか?

食品として一般的な範囲で飲むものは過度に心配しすぎなくてもよい場合があります。

ただし、濃縮エキス、粉末タイプ、複数のハーブや植物成分が入ったものは、成分表を確認してから続けると安心です。

Q5. 健康食品とサプリメントは違うので、確認しなくても大丈夫ですか?

健康食品でも、ハーブ成分や濃縮成分が含まれている場合があります。

特に胚移植後は妊娠の可能性がある時期なので、サプリメントと同じように成分表を確認し、迷うものは主治医や薬剤師に相談しましょう。

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この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

胚移植後の過ごし方に不安がある方へ

胚移植後は、ハーブティーや健康食品、食事、冷え対策など「これは続けても大丈夫かな?」と迷いやすい時期です。

飲み物や健康食品の内容は主治医への確認が大切ですが、移植後の体調管理や冷え、血流、自律神経、睡眠の乱れなどは、日々のケアで整えていける部分もあります。

宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療のスケジュールや胚移植前後のお身体の状態に合わせて、無理のない鍼灸ケアを行っています。

「判定日まで落ち着いて過ごしたい」「移植後の体づくりを整えたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活・不妊治療中の方のお身体に寄り添ったサポートを大切にしています🍀

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移植周期にサプリを整理する方法|成分表の見方と飲み合わせの確認ポイント

投稿日:

胚移植の時期になると、「今飲んでいるサプリはこのまま続けていいの?」「複数のサプリを飲んでいるけれど、成分が重なっていないかな?」と不安になる方は少なくありません。

妊活中は、葉酸、ビタミンD、鉄、亜鉛、CoQ10、オメガ3、抗酸化サプリなど、さまざまなサプリメントを取り入れている方がいます。

しかし、胚移植周期では「妊活に良さそうだから飲む」だけでなく、「妊娠の可能性がある時期にも適しているか」「成分が重複していないか」を確認することが大切です。

この記事では、移植周期にサプリメントを整理するときの成分表の見方、飲み合わせの確認ポイント、主治医に相談したほうがよいケースについてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 移植周期では、サプリメントを「増やす」よりも、まず今飲んでいるものを整理することが大切です。
  • 葉酸、ビタミンD、鉄、ビタミンA、ハーブ成分、高用量の抗酸化成分は、成分表で確認しておきたい項目です。
  • 複数のサプリを飲んでいると、同じ成分を重ねて摂っていることがあります。
  • 妊娠期用ではない美容サプリ、海外製サプリ、ハーブ系サプリは、移植後の継続を慎重に考えましょう。
  • 処方薬やホルモン補充を受けている場合は、自己判断でサプリを増やさず、主治医や薬剤師に確認すると安心です。

移植周期はサプリを「追加する」より「整理する」時期

胚移植が近づくと、「少しでも着床に良いことをしたい」と考えて、新しいサプリメントを追加したくなる方も多いと思います。

そのお気持ちはとても自然です。

ただ、移植周期は、妊娠が成立する可能性を考える大切な時期です。そのため、新しいサプリメントをどんどん増やすよりも、まずは今飲んでいるサプリを整理し、必要なものと見直したいものを分けることが大切です。

特に、複数のサプリメントを飲んでいる場合、気づかないうちに同じ成分を重ねて摂っていることがあります。

「妊活用」「女性のため」「美容」「温活」「ホルモンバランス」などの表記だけで判断せず、成分表を確認しておきましょう。

まず確認したいのは「何を飲んでいるか」ではなく「何が入っているか」

サプリメントを整理するときは、商品名だけを見るのではなく、裏面やパッケージにある成分表を確認することが大切です。

同じ「妊活サプリ」でも、葉酸中心のもの、ビタミンやミネラルが多く入っているもの、ハーブ成分が含まれているもの、抗酸化成分が高用量で入っているものなど、内容は大きく異なります。

確認するときは、次のような項目を見ていきましょう。

  • 主成分は何か
  • 1日あたりの摂取量はどれくらいか
  • 葉酸、ビタミンD、鉄、ビタミンAなどがどれくらい入っているか
  • ハーブ成分や植物エキスが含まれていないか
  • 海外製で成分量が高用量になっていないか
  • 他のサプリや処方薬と成分が重なっていないか

「妊活に良い」と感じるサプリでも、移植後まで同じように続けてよいかは別の問題です。

移植周期に成分表で確認したいポイント

1. 葉酸の量

葉酸は、妊娠を考える時期から妊娠初期にかけて大切な栄養素です。

胚移植後も継続が検討されやすい成分ですが、複数のサプリに葉酸が含まれている場合は、合計量を確認しておきましょう。

たとえば、葉酸サプリに加えて、プレナタルビタミンや総合ビタミンを飲んでいる場合、どちらにも葉酸が含まれていることがあります。

葉酸は大切な栄養素ですが、複数のサプリで重ねて摂っていないかを確認しておくと安心です。

2. ビタミンDの量

ビタミンDは、妊活中や妊娠期の栄養管理で注目されることが多い成分です。

ただし、ビタミンDは「多く摂れば摂るほどよい」というものではありません。

プレナタルビタミン、ビタミンD単体サプリ、妊活サプリなどを併用している場合、合計量が増えていることがあります。

ビタミンD不足を指摘されている場合は、検査結果に合わせて補充することが大切です。自己判断で高用量を追加するより、主治医に確認しましょう。

3. 鉄の有無

鉄は、妊娠中に必要量が増える栄養素です。

一方で、鉄サプリは胃もたれ、吐き気、便秘などが出る方もいます。

貧血や鉄不足がある場合には補充が大切ですが、血液検査で不足が確認されていない場合に、自己判断で高用量の鉄を追加する必要があるとは限りません。

移植周期に鉄を飲む場合は、フェリチンやヘモグロビンなどの検査結果、胃腸症状、便秘の有無も含めて確認するとよいでしょう。

4. ビタミンAの種類

妊娠の可能性がある時期に、特に確認しておきたいのがビタミンAです。

ビタミンAにはいくつかの形がありますが、サプリメントでは「レチノール」「レチニルパルミテート」「レチニルアセテート」などの形で含まれていることがあります。

妊娠期用ではない総合ビタミンや美容サプリ、肝油、魚肝油などには、ビタミンAが多く含まれる場合があります。

妊娠の可能性がある時期は、ビタミンA(レチノール)を多く含むサプリメントを自己判断で続けないよう注意しましょう。

5. ハーブ成分や植物エキス

「天然成分」「植物由来」と書かれていると、安心な印象を持つ方も多いと思います。

しかし、天然成分だから妊娠中も安全とは限りません。

ハーブ系サプリや海外製サプリの中には、妊娠中の安全性データが十分ではないものもあります。

特に、複数のハーブが配合されたサプリ、ホルモンバランスをうたう製品、体を温める目的の海外製ハーブサプリなどは、移植後の継続を主治医に確認しておくと安心です。

6. 高用量の抗酸化成分

妊活中は、CoQ10、ビタミンC、ビタミンE、NAC、アスタキサンチン、レスベラトロールなど、抗酸化を目的としたサプリを飲んでいる方もいます。

これらは採卵前や体づくりの目的で使われることがありますが、胚移植後も同じように高用量で続ける必要があるとは限りません。

抗酸化成分は「多いほど良い」とは言い切れないため、移植後は漫然と続けず、必要性を確認しましょう。

複数のサプリを飲んでいる方が注意したい「重複摂取」

サプリメントを整理するときに意外と見落としやすいのが、成分の重複です。

たとえば、次のような組み合わせでは、同じ成分を重ねて摂っていることがあります。

  • 葉酸サプリ+プレナタルビタミン
  • 妊活サプリ+総合ビタミン
  • ビタミンDサプリ+プレナタルビタミン
  • 鉄サプリ+妊娠期用マルチビタミン
  • 美容サプリ+ビタミンA入り総合ビタミン
  • 抗酸化サプリ+妊活サプリ

それぞれのサプリは少量でも、重ねることで合計量が多くなることがあります。

特に、脂溶性ビタミンであるビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどは、複数のサプリで重なっていないか確認しておくと安心です。

処方薬やホルモン補充との飲み合わせも確認する

移植周期では、黄体ホルモン、エストロゲン製剤、抗凝固薬、甲状腺薬、ビタミン剤、漢方薬などが処方されている方もいます。

サプリメントは食品に分類されるものが多いですが、成分によっては薬との飲み合わせを確認したほうがよい場合があります。

特に、次のような場合は主治医や薬剤師に相談しましょう。

  • 移植周期に処方薬が増えた
  • 抗凝固薬や血流に関わる薬を使っている
  • 甲状腺の薬を飲んでいる
  • 漢方薬とサプリを併用している
  • 海外製サプリや高用量サプリを使っている
  • サプリを飲み始めてから胃もたれ、便秘、下痢、眠気などが出ている

「サプリだから大丈夫」と考えすぎず、移植周期は念のため確認しておくことが大切です。

移植後に新しいサプリを増やすときの考え方

胚移植後は、判定日まで不安が大きくなりやすい時期です。

「何かできることを増やしたい」と思うのは自然なことですが、移植後に新しいサプリを追加する場合は慎重に考えましょう。

特に、次のようなサプリは、自己判断で始めるより主治医に確認するのがおすすめです。

  • 妊娠中の安全性がはっきりしないサプリ
  • ホルモンに関わるとされるサプリ
  • 海外製の高用量サプリ
  • ハーブや植物エキスが多く含まれるサプリ
  • 「着床率アップ」「妊娠率アップ」などを強くうたう製品

移植後は、新しいものを足すよりも、睡眠、冷え対策、食事、ストレスをためすぎない生活など、基本的な体調管理を整えるほうが安心です。

サプリを主治医に確認するときの伝え方

主治医にサプリメントについて相談するときは、商品名だけでなく、成分表がわかるものを持参するとスムーズです。

スマートフォンでパッケージの写真を撮っておくのもおすすめです。

確認するときは、次の内容を伝えるとよいでしょう。

  • 商品名
  • 1日に飲んでいる量
  • いつから飲んでいるか
  • 移植後も続けたい理由
  • 他に飲んでいる薬やサプリ
  • 気になる症状があるか

「これは飲んでもいいですか?」だけでなく、「移植後も続ける必要がありますか?」と聞くと、必要性も含めて判断しやすくなります。

移植周期のサプリ整理チェックリスト

移植周期にサプリメントを見直すときは、次のチェックリストを参考にしてみてください。

  • 飲んでいるサプリをすべて書き出した
  • 葉酸、ビタミンD、鉄、ビタミンAの量を確認した
  • 複数のサプリで同じ成分が重なっていないか確認した
  • 妊娠期向けではない美容サプリや総合ビタミンを見直した
  • ハーブ成分や海外製サプリの有無を確認した
  • 処方薬との飲み合わせを主治医や薬剤師に相談した
  • 移植後に新しいサプリを増やさないようにした
  • 迷うものは成分表を持って主治医に確認するようにした

すべてを完璧に判断しようとしなくても大丈夫です。

大切なのは、自己判断で増やし続けるのではなく、必要なものを整理して、安心して移植周期を過ごすことです。

この記事のまとめ

胚移植周期は、少しでも良い結果につなげたいという思いから、さまざまなサプリメントが気になりやすい時期です。

しかし、移植後は妊娠の可能性がある時期でもあります。

「妊活に良さそう」だけで判断せず、妊娠初期にも適しているか、成分が重なっていないか、薬との飲み合わせに問題がないかを確認しながら、必要なものを整理していきましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 胚移植後にサプリを全部やめたほうがいいですか?

すべてをやめる必要はありません。葉酸や妊娠期向けのプレナタルビタミンなど、移植後も継続が検討されるものもあります。

ただし、妊活目的で飲んでいたサプリの中には、移植後に見直したほうがよいものもあります。迷う場合は主治医に確認しましょう。

Q2. 成分表ではどこを見ればいいですか?

まずは、葉酸、ビタミンD、鉄、ビタミンA、ハーブ成分、高用量の抗酸化成分が含まれているかを確認しましょう。

複数のサプリを飲んでいる場合は、それぞれの合計量も確認することが大切です。

Q3. 葉酸サプリとプレナタルビタミンは一緒に飲んでもいいですか?

どちらにも葉酸が含まれていることがあるため、合計量を確認する必要があります。

重複が心配な場合は、成分表を主治医や薬剤師に見てもらいましょう。

Q4. 妊活用サプリなら移植後も安心ですか?

妊活用と書かれていても、移植後までそのまま続けてよいとは限りません。

特に、CoQ10、DHEA、メラトニン、高用量の抗酸化成分、ハーブ系成分などが含まれている場合は、移植後の継続を確認しておくと安心です。

Q5. サプリの成分表を見てもよくわかりません。どうすればいいですか?

無理に自己判断しなくて大丈夫です。

サプリのパッケージや成分表を写真に撮って、主治医や薬剤師に確認しましょう。複数飲んでいる場合は、すべてまとめて見てもらうと判断しやすくなります。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

移植周期の体づくりで迷われている方へ

胚移植の時期は、サプリメントや食事、生活習慣など「このままで大丈夫かな?」と不安になりやすい時期です。

サプリメントの内容や飲み合わせは主治医への確認が大切ですが、移植周期の体調管理や冷え、血流、自律神経、睡眠の乱れなどは、日々のケアで整えていける部分もあります。

宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療のスケジュールに合わせて、胚移植前後のお身体の状態を確認しながら、無理のない鍼灸ケアを行っています。

「移植周期を少しでも落ち着いて過ごしたい」「体調を整えながら治療に臨みたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活・不妊治療中の方のお身体に寄り添ったサポートを大切にしています🍀

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妊娠中・妊活中にノンニコチンVAPEは大丈夫?電子タバコの注意点

投稿日:

「妊娠中にVAPE(ベイプ)を吸っても大丈夫ですか?」

「ニコチンが入っていない電子タバコなら、妊活中や妊娠中でも問題ないですか?」

「夫がノンニコチン電子タバコを吸っているのですが、妊活や妊娠中の受動曝露が気になります」

妊活中の方だけでなく、妊娠が分かってから「電子タバコを使っていたけれど大丈夫かな」と心配になる方もいます。

紙巻きたばこやアイコスなどの加熱式たばこに比べると、ノンニコチン電子タバコは「体にやさしい」「害が少ない」というイメージを持たれやすいかもしれません。

しかし、ノンニコチンであっても、妊活中や妊娠中に安全と言い切れるわけではありません。

ニコチンが入っていない製品でも、リキッドに含まれる香料、加熱によって生じる化学物質、吸い込むエアロゾル、周囲への受動曝露などについては、まだ分かっていないことも多くあります。

妊娠を希望している時期や妊娠中は、「ニコチンが入っていないから大丈夫」と考えるのではなく、できるだけ使用を避ける方向で考えることが大切です。

この記事の要点まとめ
  • ノンニコチン電子タバコは、ニコチンが入っていなくても妊活中や妊娠中に安全とは言い切れません。
  • 電子タバコのエアロゾルには、香料、微粒子、揮発性有機化合物、重金属などが含まれる可能性があります。
  • 香料は食品として口から摂る場合と、加熱して肺に吸い込む場合では安全性の考え方が異なります。
  • ノンニコチンであっても、室内や車内での使用は妊活中・妊娠中の生活環境として避けるほうがよいでしょう。
  • 妊娠に気づく前や妊娠中に吸ってしまった場合も、それだけで影響が起きたと決めつけず、今後の使用を控えることが大切です。

ノンニコチン電子タバコとは?

ノンニコチン電子タバコとは、ニコチンを含まないリキッドを加熱し、発生したエアロゾルを吸入する製品を指します。

一般的にはVAPE(ベイプ)と呼ばれることもあり、フルーツ系、メンソール系、甘い香りのものなど、さまざまな香料が使われています。

紙巻きたばこや加熱式たばこと違い、たばこ葉やニコチンを含まない製品もあるため、「禁煙の代わり」「口さみしさ対策」として使われることがあります。

ただし、妊活中や妊娠中に考えたいのは、ニコチンの有無だけではありません。

香料や溶剤を加熱し、その成分を肺から吸い込むこと自体について、まだ分かっていないことがあるという点を知っておくことが大切です。

ニコチンが入っていなければ安全?

ノンニコチン電子タバコは、ニコチンによる依存や血管収縮などの影響を避けられる可能性があります。

そのため、紙巻きたばこやニコチン入り電子タバコと比べて、ニコチンによる影響がないという違いはあります。

しかし、「ニコチンが入っていない」ことと「妊活中や妊娠中に安全である」ことは同じではありません。

電子タバコのリキッドには、プロピレングリコール、植物性グリセリン、香料などが含まれていることがあります。

これらは食品や化粧品などに使われることもありますが、食品として口から摂る場合と、加熱して肺に吸い込む場合では、体への影響の考え方が異なります。

妊活中や妊娠中は、ノンニコチンだからといって安心しすぎず、できるだけ使用を控える方向で考えるのがよいでしょう。

妊娠中・妊婦はノンニコチンVAPEを避けたほうがよい?

妊娠中は、ノンニコチンであってもVAPE(ベイプ)や電子タバコの使用はできるだけ避ける方向で考えるのがよいでしょう。

WHOでは、ニコチンを含む電子タバコだけでなく、ニコチンを含まない電子送達システムについても、妊婦に安全なものとは位置づけていません。

ノンニコチン製品であっても、香料や溶剤を加熱して発生したエアロゾルを吸入するため、「ニコチンが入っていない=妊娠中でも安全」と判断することはできません。

一方で、妊娠に気づく前や妊娠中に一度使用したからといって、それだけで赤ちゃんへの影響が起きたと決めつける必要もありません。

すでに使用していた場合は必要以上に不安にならず、これから使用を控えていくことを考えましょう。

継続して使用している場合や、使用した製品・頻度について心配なことがある場合は、妊婦健診の際に産婦人科で相談してください。

香料は食べても安全なら吸っても大丈夫?

電子タバコのリキッドには、フルーツ、ミント、バニラ、スイーツ系など、さまざまな香料が使われています。

ここで注意したいのは、「食品として安全」とされる香料であっても、加熱して肺に吸い込む安全性が同じように確認されているとは限らないという点です。

胃や腸で消化・吸収される場合と、肺の奥にある細かな組織に直接届く場合では、体が受ける影響は異なります。

また、香料は加熱されることで別の化学物質に変化する可能性もあります。

妊活中や妊娠中は、香りがよい、ニコチンがない、たばこ臭くないという理由だけで、安心と判断しないことが大切です。

電子タバコのエアロゾルは水蒸気ではありません

電子タバコから出ている白い煙のようなものを「水蒸気」と思っている方もいます。

しかし、実際には単なる水蒸気ではなく、リキッドを加熱して発生したエアロゾルです。

エアロゾルには、製品や使用方法によって、微粒子、揮発性有機化合物、重金属、香料由来の成分などが含まれる可能性があります。

ニコチンが含まれていない製品でも、加熱装置やリキッドの成分、使用温度によって、吸い込む物質が変わる可能性があります。

そのため、妊活中や妊娠中は「ノンニコチンだから室内で吸っても大丈夫」と考えないことが大切です。

ノンニコチン電子タバコは精子に影響する?

現時点では、ノンニコチン電子タバコだけに限定して、ヒトの精子や妊娠率への影響を明確に示した研究は多くありません。

そのため、「ノンニコチン電子タバコを吸うと必ず精子が悪くなる」と断定することはできません。

一方で、電子タバコ全般については、生殖機能への影響が研究されており、動物実験や基礎研究では生殖機能への影響を示唆する報告もあります。

また、精子は酸化ストレスの影響を受けやすい細胞です。

エアロゾルや加熱によって生じる成分が、酸化ストレスや炎症に関わる可能性がある以上、妊活中に積極的にすすめられるものではありません。

大切なのは、「悪影響が完全に証明されていないから大丈夫」ではなく、「安全性が十分に確認されていないものについては慎重に考える」ということです。

男性側の電子タバコ・アイコスと精子への影響について詳しく知りたい方は、妊活中に電子タバコやアイコスは大丈夫?精子への影響と男性不妊の考え方もあわせてご覧ください。

女性の妊活や妊娠前の体づくりには関係する?

ノンニコチン電子タバコは、男性だけでなく、女性の妊活中にも注意したいものです。

現時点で、ノンニコチン電子タバコが女性の妊娠率をどの程度下げるかを明確に断定することはできません。

しかし、妊娠前や妊娠中は、電子タバコの使用について慎重に考える必要があります。

妊娠が分かってから急にやめようとすると不安やストレスが大きくなることもあるため、妊活中から少しずつ使用しない生活に切り替えておくとよいでしょう。

ノンニコチン電子タバコの受動曝露にも注意

「自分は吸わないけれど、夫や家族がノンニコチン電子タバコを吸っている」というケースもあります。

ノンニコチンであっても、室内や車内で使用すれば、周囲の人がエアロゾルを吸い込む可能性があります。

特に、車内、寝室、リビングなど、長時間過ごす場所では注意が必要です。

妊活中や妊娠中のご家庭では、紙巻きたばこだけでなく、電子タバコやノンニコチンVAPEも含めて、室内や車内では使用しないルールにしておくとよいでしょう。

パートナーや家族の喫煙・電子タバコによる受動曝露について詳しく知りたい方は、妊活中の受動喫煙は大丈夫?パートナーのたばこ・電子タバコが気になるときの考え方も参考にしてください。

妊活中にノンニコチン電子タバコを使っている場合の考え方

すでにノンニコチン電子タバコを使っている方は、「今まで使ってしまったから妊活に悪かったのでは」と不安になるかもしれません。

しかし、過去の使用を必要以上に責める必要はありません。

一度や短期間の使用で、すぐに妊娠できなくなると考える必要はありません。

大切なのは、これからの妊活に向けて、使用頻度や使用場所を見直していくことです。

まずは、次のようなことから始めてみましょう。

  • 妊活中は使用しない日を増やす
  • 室内や車内では吸わない
  • 寝室やリビングでは使用しない
  • 口さみしさ対策を別の方法に変える
  • やめることが難しい場合は医療機関に相談する

完璧にやめられないことを責めるより、妊活のためにできる行動を少しずつ増やしていくことが大切です。

口さみしさ対策として使っている場合はどうする?

ノンニコチン電子タバコを使っている方の中には、禁煙後の口さみしさやストレス対策として使用している方もいます。

その場合、「完全にやめるとストレスが増えそう」と感じることもあるかもしれません。

ただし、電子タバコに頼り続けるのではなく、少しずつ別の方法に置き換えていくことを考えてみましょう。

  • 水や白湯を飲む
  • ガムを噛む
  • 深呼吸をする
  • 軽く散歩する
  • 歯を磨く
  • ミントタブレットを使う
  • 手を動かす作業をする

「吸わないと落ち着かない」という状態が続く場合は、ニコチンの有無にかかわらず、習慣としてやめにくくなっている可能性もあります。

無理に我慢しすぎず、必要に応じて医療機関に相談しましょう。

妊活中・妊娠中の家庭で決めておきたいルール

パートナーや家族がノンニコチン電子タバコを使っている場合は、家庭内でルールを決めておくと安心です。

  • 家の中では使用しない
  • 車内では使用しない
  • 寝室では使用しない
  • 妊活中・妊娠中の方がいる場所では吸わない
  • 採卵・移植前後や妊娠判定待ちの時期もできるだけ控える

「ノンニコチンだから大丈夫」と考えるよりも、妊活中・妊娠中の生活環境として、できるだけ不要な吸入曝露を減らすことを目標にしましょう。

不安になりすぎないことも大切です

ここまで読むと、「ノンニコチン電子タバコを使っていたから妊娠できないのでは」「妊娠に気づく前に吸ってしまった」と不安になる方もいるかもしれません。

しかし、妊娠しやすさや妊娠経過は、ひとつの要因だけで決まるものではありません。

ノンニコチン電子タバコを使ったことがあるからといって、それだけで妊娠できない、あるいは赤ちゃんに影響が起きると決まるわけではありません。

大切なのは、過去を必要以上に責めることではなく、これから使用を控え、生活環境を見直していくことです。

不安を増やしすぎず、心配なことがある場合は主治医や産婦人科に相談してください。

まとめ

ノンニコチン電子タバコは、紙巻きたばこより安心に見えるかもしれません。

しかし、ニコチンが入っていないことと、妊活中や妊娠中に安全であることは同じではありません。

香料や溶剤を加熱して発生するエアロゾルについては、まだ分かっていないこともあります。

妊活中や妊娠中はできるだけ使用を避け、家庭内でも室内や車内で使用しない環境をつくっておくとよいでしょう。

すでに使用していた場合も必要以上に不安にならず、これからできることを少しずつ見直していきましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q1.ノンニコチン電子タバコなら妊活中でも吸ってよいですか?

ノンニコチンであっても、妊活中に安全と言い切ることはできません。

リキッドの香料や加熱によって生じる成分、エアロゾルの影響が完全に分かっているわけではないため、妊活中はできるだけ控える方向で考えるのがよいでしょう。

Q2.ノンニコチン電子タバコは精子に影響しますか?

ノンニコチン電子タバコだけに限定して、ヒトの精子への影響を明確に示した研究はまだ多くありません。

ただし、電子タバコのエアロゾルや香料、加熱による化学物質の影響が完全に否定されているわけではありません。

妊活中は、安全性が十分に確認されていないものについて慎重に考えることが大切です。

Q3.香料入りのVAPEは妊活中に問題になりますか?

香料が食品として使われている場合でも、加熱して肺に吸い込む安全性が同じように確認されているとは限りません。

妊活中は、香料入りの電子タバコも積極的に使用しないほうがよいでしょう。

Q4.夫がノンニコチン電子タバコを室内で吸っています。大丈夫ですか?

ノンニコチンであっても、室内で使用すれば周囲の人がエアロゾルを吸い込む可能性があります。

妊活中や妊娠中は、家の中や車内では使用しないルールを決めておくとよいでしょう。

Q5.禁煙の代わりにノンニコチン電子タバコを使うのはよいですか?

紙巻きたばこから離れる過程で使う方もいますが、妊活中は電子タバコを含めて吸入する習慣を減らしていくことを目標にしましょう。

口さみしさ対策として使っている場合は、水を飲む、ガムを噛む、深呼吸をする、散歩するなど、少しずつ別の方法に置き換えていきましょう。

Q6.妊娠中にVAPEを吸ってしまいました。赤ちゃんに影響しますか?

妊娠中に一度VAPEを使用したからといって、それだけで赤ちゃんへの影響が起きたと判断することはできません。

過去の使用を必要以上に心配するよりも、これから使用を控えることが大切です。

継続的に使用していた場合や、使用した製品・頻度について不安がある場合は、妊婦健診の際に産婦人科で相談してください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

妊活中の生活習慣と環境づくりもご相談ください

妊活中は、食事や睡眠だけでなく、電子タバコやノンニコチンVAPEなど、日常の習慣が気になることもあると思います。

「ニコチンが入っていなければ大丈夫なのか」「夫や家族が室内で吸っていて不安」「妊活中に何から見直せばよいか分からない」と感じる方も少なくありません。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のご夫婦に向けて、自律神経や血流、睡眠、ストレス、生活習慣などを含めた体づくりをサポートしています。

不安をひとりで抱え込まず、今の状態に合わせて、できるところから一緒に整えていきましょう。

妊活中の体づくりや生活習慣についてご相談をご希望の方は、大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院までお気軽にご相談ください🍀

24時間予約受付中

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44歳(流産を乗り越え3年の妊活)PGT-Aクリア胚移植で出産

投稿日:

大阪からお越しのKさん(44歳)が妊娠・出産されました。

Kさんは低AMH(0.91)の状態から不妊治療を開始し、流産を経験された後も治療を継続。約1年半で採卵18回、PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)12回を受けながら妊活を続けられました。

仕事と不妊治療を両立しながら採卵・胚移植を重ね、最終的にはPGT-Aで正倍数性と判定された胚とモザイク胚を移植し、妊娠・出産に至った症例をご紹介します。

患者さん情報

来院の動機:不妊症

鍼灸の経験:あり(過去にスポーツ鍼灸の経験あり)

体調:良好

体質:肩こり、腰痛、冷え性、むくみやすい、発汗が多い、たまに動悸がある、リウマチ、背中の張り、胃痛(食後)。胃痛については、のちに逆流性食道炎と診断されました。

睡眠:平均6時間。就寝0時30分頃、起床6時30分頃。夢をよく見る。

月経:25~30日周期で比較的規則的。月経前にはほてり・むくみがあり、月経時には下腹部の刺すような痛みや腰痛がありました。経血は暗赤色で、血の塊が見られることもありました。

食生活:1日3食。外食は少なめ。夕食は21~22時頃。濃い味を好み、飲み物は水・お茶・コーヒー。喫煙なし。飲酒は週2~3回。

運動:筋トレ・ダンスを日常的に行う。

ご主人:42歳。乏精子症を指摘されていました。

服用されていた薬・サプリ:アダリムマブ皮下注、ビタミンD、葉酸、当帰芍薬散、ビフィズス菌。

妊活のために行っていたセルフケア:バランスのよい食事を意識する、身体を冷やさないようにする。

1年の不妊期間を経て体外受精へ

Kさんが初めて宇都宮鍼灸良導絡院にお越しになったのは、2022年9月です。

それまでに妊娠を希望されてから約1年が経過していました。

当時通われていた不妊治療専門クリニックでは、体外受精へステップアップされた段階でした。

クリニックでの検査では、AMH0.91と卵巣予備能の低下がみられたほか、ビタミンDや抗酸化力についても指摘を受けていたそうです。

これから始まる採卵・胚移植に向けて、治療と並行して体調を整えたいとのことで鍼灸をご希望されました。

クリニックの通院と仕事で忙しい日々

Kさんはお仕事が忙しく、不妊治療のための通院も重なる中で、胃痛、ガスが溜まる、首・肩・腰のこり、むくみ、冷えなどさまざまな不調を抱えていました。

胃の不調や首肩こりなどには、長時間のデスクワークや睡眠、生活リズム、ストレスなど複数の要因が関係することがあります。

当院では、その日の体調や自覚症状を確認しながら、首・肩・腰などの筋肉の緊張や全身の疲れに合わせて鍼灸を行いました。

施術中はクリニックでの治療のことだけでなく、お仕事や日常のお話なども伺い、治療期間中に少しでも気持ちを緩められる時間になるよう心がけました。

週に1回程度の鍼灸を続ける中で、Kさんからは「つらい箇所がスッキリして、目も楽になり視界が良く見えるようになった」「今回の月経は血の塊がなかった」などの感想をいただきました。

また、「自宅でもお灸をしてみたい」とのご希望があったため、その時の体調に合わせてご自身でお灸をしやすいツボに印をつけ、セルフケアの方法をお伝えしました。

初めての採卵・胚移植と陽性反応、その後の流産

クリニックでは、保険適用で初めての採卵周期がスタートしていました。

当院では、採卵期間中の体調管理を目的として、鍼灸とスーパーライザーPXを組み合わせながら施術を行いました。

当院の不妊鍼灸についての詳しい内容はこちらからご覧ください。

1回目の採卵・移植

1回目の採卵では7個の卵子が採れ、初期胚1個と胚盤胞2個(4BB)が凍結できました。

その後、SEET法を用いた胚移植へ進まれました。

移植周期もクリニックでの治療を優先しながら、その時々の体調に合わせて鍼灸を行いました。

移植後、BT12の判定は残念ながら陰性でした。

2回目の移植と採卵

2回目の移植では、自然周期での二段階移植を行いましたが、判定結果は再び陰性でした。

凍結胚がなくなったため、再び採卵へ進むことになりました。

Kさんは「良い卵が凍結できるように、大好きなサウナと岩盤浴も控えている」と話されるなど、次の採卵に向けて取り組んでおられました。

この採卵では、胚盤胞1個(3BA)を凍結することができました。

3回目の採卵後、初めての陽性反応

3回目の採卵では6個の卵子が採れ、5日目4BC・6日目4BBの胚盤胞2個が凍結できました。

3回目の移植では、ホルモン補充周期で胚盤胞2個移植を行いました。

BT11の判定では、初めて陽性反応が確認され、hCG値は179でした。

しかし、その後妊娠6週で流産となりました。

初めての陽性反応の後の流産は、Kさんにとって大きな出来事だったと思います。

その後の不妊治療について主治医に相談されたところ、引き続き採卵と胚移植を続ける方針を提案されたそうです。

当時Kさんは42歳でした。

流産を経験した後も治療を諦めず、保険適用で凍結していた胚が残っている状態で、別の医療機関へセカンドオピニオンを受けることを決められました。

転院後、1年以上続けた採卵とPGT-A

転院後は、自費診療での採卵が始まりました。

転院先についてKさんは、「以前のクリニックと違ってオーダーメイドな感じ。治療の説明もあって良い」と話されていました。

採卵の卵巣刺激法は、アンタゴニスト法や遅延法などを中心に、ホルモン値や卵胞の発育状況を確認しながら調整されていたそうです。

また、これまで受けたことのなかったPRP療法も受けられました。

PRP療法は、自身の血液から血小板を多く含む成分を取り出して利用する方法で、不妊治療領域でも研究されています。ただし、卵巣や子宮に対する有効性については現在も検討が続いている治療です。

転院後の採卵では、4AA・3AA・3BBなど複数の胚盤胞を凍結できる周期もあり、胚盤胞が得られた際にはPGT-Aへ提出されました。

一方で、胚盤胞を1個しか凍結できない周期もありました。

そのような時には「1個しか凍結できなくて気分が落ち込んだ。でも治療費を稼がないと」と話されることもありました。

仕事と妊活を両立する毎日の中で、首や肩、腰のつらさ、胃の不調、ガスが溜まるなどの症状が出ることも多く、その時々のお身体に合わせて施術を行いました。

採卵を続ける中では、「次で採卵を最後にするかも」と話されることもありました。

思うような結果にならない時には不安なお気持ちを話してくださることもあり、施術だけでなく、治療についてのお話を伺う時間も大切にしていました。

その後、凍結できる胚盤胞が4個、5個と増える周期もあり、「2024年から採卵成績が徐々に良くなって、調子がいい。自分に合う方法が見え始めている」と話されるようになりました。

採卵結果には、年齢、卵巣の状態、刺激方法など多くの要因が関係します。そのため、今回の変化を鍼灸のみの効果と判断することはできません。当院では、クリニックでの治療を基本としながら、その時々の体調に合わせて鍼灸やスーパーライザーPXによるサポートを続けました。

採卵18回・PGT-A12回|得られた胚盤胞は約24個

Kさんは約1年半の間に、採卵18回・PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)12回を受けられました。

採卵を続けるべきか悩む時期もありましたが、卵胞の発育が確認されると、主治医と相談しながら次の採卵へ進まれていました。

この期間に得られた胚盤胞は、合計で約24個でした。

PGT-Aの結果では、3AAと6CCの胚が正倍数性と判定され、そのほかにモザイク胚や初期胚も得られました。

PGT-Aの結果は胚グレードとは別の情報です

PGT-Aは、胚盤胞から一部の細胞を採取し、染色体数の状態を調べる検査です。

3AA・4BB・6CCなどの胚盤胞グレードは、主に胚の見た目や発育状態を評価したものです。一方、PGT-Aは染色体数に関する情報を調べるため、両者は異なる評価です。

そのため、見た目のグレードが高い胚でも染色体数に異常が認められることがあり、反対に形態評価だけでは染色体の状態を判断することはできません。

また、PGT-Aで正倍数性と判定された胚であっても、妊娠や出産が保証されるわけではありません。PGT-Aを行うかどうかや、モザイク胚を含む検査結果の解釈については、年齢やこれまでの治療歴、得られた胚の数などを踏まえ、主治医や必要に応じて遺伝カウンセリングで相談することが大切です。[1][2]

PGT-A後の胚移植で陽性反応、妊娠へ

その後、ホルモン補充周期で胚盤胞2個移植を行いました。

移植した胚は、3AAから融解後5AAとなった正倍数性胚と、5ABのモザイク胚でした。

移植後、陽性反応が確認されました。

今回は2個の胚を同時に移植しているため、妊娠に至った胚がどちらであったかを判断することはできません。

陽性判定後も、体調を確認しながらマタニティ鍼灸を継続されました。

妊娠経過を見守りながらマタニティ鍼灸を継続

妊娠後は、10週頃から赤ちゃんの首の後ろに気になる所見があり、リンゴ病などを心配される時期が続きました。

その後、18週頃にはむくみもほぼ見られなくなり、羊水検査でも異常は指摘されなかったとのことでした。

妊娠が進むにつれてお腹が大きくなり、胃の圧迫感や既往歴の逆流性食道炎、むくみ、首・肩・腰の不調などもみられたため、その時々の症状に合わせて施術を行いました。

妊娠30週には逆子と指摘され、逆子に対する鍼灸を受けられました。その後、頭位に戻ったと伺いました。

出産予定日が近づいた妊娠37週で鍼灸を卒業され、後日、無事に出産されたとのご報告をいただきました。

Kさん、本当におめでとうございます。

流産を経験しながらも、仕事と3年間の妊活を両立し、採卵や胚移植を続けてこられました。

長い治療期間を一緒に伴走させていただけたことを、スタッフ一同うれしく思っています。

これからご家族で穏やかな時間を過ごされることを願っています。

産後のお身体のことでお困りのことがありましたら、またいつでもご相談ください。

当院からひとこと

40代で採卵や胚移植を続けていると、治療結果だけでなく、仕事との両立、頻繁な通院、採卵結果を待つ時間など、心身への負担が大きくなることがあります。

特に採卵やPGT-Aを何度も繰り返していると、「いつまで続ければいいのだろう」「今回も結果が出なかったらどうしよう」と感じることもあると思います。

Kさんも治療を続ける中で迷ったり、不安な気持ちを話してくださったりすることがありました。

宇都宮鍼灸良導絡院では、PGT-Aや採卵・胚移植の結果を保証するものではありませんが、医療機関での治療を大切にしながら、治療期間中の肩こり・腰痛・冷え・疲労など、その時々の身体のお悩みを相談できる場所の一つでありたいと考えています。

Kさん(44歳)妊娠・出産お喜びの声

▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください

不妊治療

▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください

体外受精(顕微授精)

▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください

自宅灸・レーザー・サプリメント

▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください

もともと鍼灸治療を受けていましたが、クリニックより不妊治療向けの鍼灸が良いと聞き、通いやすく評判が良かったため通いはじめました。

レーザーや電気は初めてでしたが、毎回体調等のヒアリングをもとに丁寧に調整いただき、肩コリ・腰痛・むくみといった全身の不調が改善します。

高齢で仕事も多忙なこともあり、妊娠までかなり苦戦しましたが、先生方から治療の情報提供や施術を工夫いただくなどオーダーメイドで対応いただけたこと、また治療中の不安や悩みの相談に乗っていただけたことで治療継続することができ、結果につながったように思います。

▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。

仕事柄、帰宅も遅くストレスが多い中、心身ともに負担のかかる不妊治療を続けるのは辛かったですが、趣味のスポーツで汗をかいて気分転換でき、治療だけの生活にならなかったのが継続の一因となりました。

また自分自身ではどこのツボが効果的かわからないなか、毎回の通院時に印をつけてもらい、セルフお灸で冷え対策ができたことも良かったように思います。

※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。

当院でよく受けるご相談

Q. 44歳でもPGT-Aで正常胚が見つかることはありますか?

A. あります。ただし、年齢が上がるにつれて染色体数に異常のある胚の割合は高くなる傾向があり、正常胚が得られるかどうかには個人差があります。今回の症例でも、複数回の採卵・PGT-Aを経て正倍数性と判定された胚が得られました。

Q. PGT-Aで正常胚なら、必ず妊娠できますか?

A. いいえ。PGT-Aで正倍数性と判定された胚であっても、妊娠や出産が保証されるわけではありません。胚の状態だけでなく、子宮内膜や移植条件、年齢、その他の要因も関係するため、検査結果は主治医と相談しながら判断することが大切です。

Q. 胚盤胞のグレードが良ければ、PGT-Aの結果も良いですか?

A. 必ずしも一致しません。3AA・4BBなどの胚盤胞グレードは主に見た目や発育状態を評価したもので、PGT-Aは染色体数の状態を調べる検査です。見た目のグレードが高くても染色体数に異常がみられることがあります。

Q. モザイク胚でも妊娠することはありますか?

A. モザイク胚から妊娠・出産に至るケースはありますが、モザイクの程度や染色体の種類などによって判断が異なります。移植を検討する場合は、主治医や遺伝カウンセリングで十分に説明を受けたうえで判断することが大切です。

Q. 採卵を何回続ければ正常胚が見つかりますか?

A. 「何回採卵すれば正常胚が得られる」と一律に決めることはできません。年齢、AMH、採卵できる卵子数、受精・胚盤胞到達率などによって大きく異なります。治療を続けるかどうかは、これまでの採卵結果や身体的・精神的・経済的な負担も含めて、主治医と相談しながら考えることが大切です。

Q. 採卵や胚移植を続けながら鍼灸を受けても大丈夫ですか?

A. 不妊治療中に鍼灸を併用される方はいらっしゃいますが、鍼灸によって採卵数やPGT-Aの結果、妊娠を保証できるものではありません。当院では、医療機関での治療を優先しながら、肩こり・腰痛・冷え・疲労など、その時々の体調に合わせて施術を行っています。

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📚参考文献

40代で採卵・胚移植を続けている方へ

採卵や胚移植を繰り返していると、「今のまま治療を続けてよいのかな」「治療と一緒にできる体調管理はないかな」と感じることもあると思います。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、医療機関での不妊治療を大切にしながら、採卵・胚移植の時期や、その日の体調に合わせて鍼灸を行っています。

PGT-Aや採卵・胚移植の結果を保証するものではありませんが、「治療を続けながら身体のことも相談したい」「通院や仕事で疲れがたまっている」という場合は、相談先の一つとしてご利用ください🍀

24時間予約受付中

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